『無限のリヴァイアス ライト』:青春と戦いの深淵を描く傑作アニメの魅力とは?

『無限のリヴァイアス ライト』:青春と戦いの深淵を描く傑作アニメの魅力とは?

無限のリヴァイアス ライト - ファンディスクの魅力と深み

■公開メディア

OVA

■原作メディア

アニメオリジナル

■発売日

2000年12月21日

■発売・販売

バンダイビジュアル

■分数

30分

■話数

3話

■原作

原案/矢立肇

■監督

谷口悟朗

■制作

制作/サンライズ

■著作

©サンライズ

■ストーリー

巨大戦艦リヴァイアスに閉じ込められた子供達。閉鎖空間で懸命に生きる少年少女を描くストーリー。

人工衛星リーベ・デルタが、ゲドゥルトの海へと沈下し圧漬する事件が発生。リーベ・デルタで訓練を受けていた487名の少年少女たちは、謎の巨大航宙艦「リヴァイアス」に乗り込み、大人を失った状況下で救助が来るのを待ち続ける。だが、彼らは行く先々で攻撃を受け、生き延びるために戦うことを余儀なくされる……。

■解説

無限のリヴァイアスのファンディスクとして制作された「無限のリヴァイアス ライト」は、オリジナルシリーズの魅力をさらに深化させる内容となっています。この作品は、メインストーリーの中で描かれなかったエピソードやキャラクターの背景を掘り下げ、視聴者に新たな視点を提供します。特に、相葉昴治や相葉祐希といった主要キャラクターの内面や、彼らを取り巻く人間関係に焦点を当てたエピソードが多く含まれており、ファンにとっては必見の内容となっています。

■キャスト

・相葉昂治/白鳥哲
・相葉祐希/保志総一朗
・尾瀬イクミ/関智一
・蓮仙あおい/桑島法子
・和泉こずえ/丹下桜
・ユイリィ・バハナ/氷上恭子
・エアーズ・ブルー/檜山修之

■メインスタッフ

・原案/矢立肇
・監督/谷口悟朗
・キャラクターデザイン/平井久司
・メカニカルデザイン/山根公利
・シリーズ構成/黒田洋介
・音楽/服部克久、M.I.D
・制作/サンライズ

■メインキャラクタ

・相葉昴治
地球より、第ニ種航宙士免許取得のためリーベ・デルタに来た少年。入学の理由は「口うるさい母親から逃げたかった」「なんとなくニ種免を取ろうかと思った」等、将来への希望や意志はあまり見受けられない。相葉家は幼い頃に両親が離婚し、弟の祐希共々、母親のみで育てられた。そのため「自分がしっかりせねば」という気持ちが強く、父親代わりのように弟の面倒を見てきた。しかし、3年前の事故により兄弟の仲は険悪なものとなっている。特に秀でた能力があるわけではなく、平均的な成績。だが、幼馴染みのあおい曰く「誰とでもなんとなく仲良くなってしまう」調停役に向いたタイプ。少々かっこつけの一面もある。揉め事を好まない性格ではあるが、イライラを溜め込む傾向があり、時折それが行動に出てしまう。また正論や原則論を口にすることが多く、それは確固たる自分を打ち出せない、彼の生きてゆく上での術策でもある。
・相葉祐希
兄・昴治と同じくリーベ・デルタには、第ニ種航宙士免許取得のためにやってきた。3年前に起きた昴治との喧嘩では、格上だと思っていた兄が、自分の前に立てる者では無くなってしまったことを知り、失望と怒りを覚える。それ以来昴治に対しては、特に反抗的な態度を取り続けている。協調性にかけており、感情表現が苦手。常に周囲との衝突を繰り返す一匹狼的な性格。だが、知力・体力・センス共に他者よりも優れており、操船課第ニ種のトップという実力の持ち主。後にヴァイタル・ガーダーの操縦メンバーに選ばれた際にも、その類いまれなき才能は十分に発揮される。また、優秀なだけに、自分より能力が劣っている者を鬱陶しく感じてしまう。ルックスも良く目立つので、女の子からのアプローチが絶えないらしい。恋愛に対しては元々ドライなようだが、幼馴染みのあおいの存在がひっかかっている。
・尾瀬イクミ
第ニ種免の実習で昴治とコンビを組んでいた、ルームメイトの少年。性格は少々軽めに見えるが、明るく面倒見が良いため、昴治たちグループのリーダー的存在。また、二枚目なので女の子にモテる。操船課第ニ種では、祐希に続く第2位の成績を出しており、後にヴァイタル・ガーダーの操縦メンバーに選ばれる実力派。人間関係にも敏感で洞察力にも優れている。だが、彼には不明な点も多く、裕福な家の多い木星圏出身でありながら、自費でリーベ・デルタに来たという。また、本当は良い家柄の息子なのだが、家を出て「尾瀬イクミ」と偽名を名乗り、今日まで生きている。それは、実姉との禁じられた恋で肉体関係まで及んでしまった2人が、姉の自殺によって結末を迎えたという衝撃的な出来事が原因だった。そのため不能者となったイクミは、ガールフレンドのこずえとも深い関係になれないでいた。また大事な人を守れなかったことから「人の死」については過剰な反応を示す。
・蓬仙あおい
地球より相葉兄弟と共にリーベ・デルタに入学。相葉兄弟の幼馴染みで、家が近く小さい頃から3人で過ごしてきた。3年前の事故以来、喧嘩を繰り返す2人に「仲良くして欲しい」と常々思っている。リーベ・デルタに来た理由のひとつにも、自分が「相葉兄弟を見守らなければ」という、少々おせっかいな気持ちが入っている。将来は専業主婦を希望しており、家事全般は得意。性格は明るく、沈みそうな状況でも周りを励まし、元気付けることの出来る女子チームのムードメーカー。ただ、責任感が強すぎる故、時折無理をしているようにも見えることも。また本人は気付いていないが、内面は人一倍寂しがり屋であり、独りになることを恐れている。近眼気味であり、相手の表情が読み取れないため、ついつい接近して話してしまう。
・和泉こずえ
月出身の可愛くてアイドルタイプの少女。体脂肪を気にしているが、実はナイスバディの持ち主。猛反対を受けながらも、家族から初めて離れ、1人でリーベ・デルタにやってきた。ダイブ休暇では、イクミが帰省しないと言ったため、自分も残ることを決めた。ひとりっ子で溺愛されて育てられたため、寂しがり屋で甘えん坊な性格。少々考えの浅いところもあるが、何事にも素直で自分の思った通りに行動する。イクミとファーストキスを交わすが、心が完全に自分に向いていないことを感じとるなど恋愛に関して驚くほどの察知能力を持っている。
・市川レイコ
リーベ・デルタで知り合ったあおいとこずえのルームメイト。おかっぱでひょろりとした体型。外見は地味だが、流行りものには敏感。防犯グッズを集めるのが趣味で、戦闘があるごとに変わった形のグッズを身に付けていた。危機感が強く、落ち込みやすい性格をしており、クヨクヨしているところを、あおいに一喝されることもしばしば。ニックスとの軽快なやりとりや、昴治やイクミのポイントを受け取ってしまうところ等、少々ちゃっかりはしてるが、ごく普通の訓練生だった。また、浮き足立つこずえに問題点を指摘したりと、しっかりした一面も見受けられた。だが、第18話の事件以降、イクミに責められた記憶が頭から離れず、常に怯えるように生活を送ることに。後にファイナの信者となり、イクミから隠れ、彼女の部屋に身を寄せていた。
・カレン・ルシオラ
音楽チップを収集しながら、自分のペースを崩さずに生きていく聡明な少女。さっぱりしていて明るい性格。誰かに邪魔されることを嫌うカレンは、寝袋とテントを持ってリヴァイアス内を放浪していた。多少、気分屋のところがあり、リヴァイアス内の行事には殆ど参加していない。祐希に興味を持ち始めた頃から、その存在感は増していく。コンピュータを操る能力に長けており、技術もあるため、操船課中第5位という実力を持つ。だが、これは好きなことにしか本気を出さない性格のため、その実力は祐希、イクミに続くものと予測される。ヴァイタル・ガーダーの操縦オペレーターとしても活躍している。頭の回転が早く、常に周囲の状況を読み取ることの出来るカレン。祐希の内面を鋭く私的する一言等も多い。昴治に「やりたいことに優先順位をつけ、努力しなくてもいいから、覚悟を決めるの」と有効な助言をしている。これは後に昴治の行動を大きく左右する重要な言葉となった。祐希と行動を共にするようになったが、恋人というよりはパートナーに近い存在。恋愛に積極的なカレンだが、決してわがまま等は言わないため、この付かず離れずの関係が成立している。
・ニックス・チャイプラパット
機械いじりが好きなやんちゃ坊主。明弘とコンビを組んでおり、とにかくいつも暴れ回っている。リヴァイアスでチームを作った際、昴治とイクミと同室になる。口が悪く、すぐに思ったことを言ってしまうため、周囲との喧嘩が絶えない。また、自分の興味あることしかやらないという、子供っぽい点もある。いち早く見つけたヴァイタル・ガーダーの操縦者に、自分が選ばれなかったことを根に持っており、自分より劣ると判断した昴治がブリッジにいることが気に入らないらしい。自作のメカ、グイーンをバージョン3まで作り込んでいる程、機械の扱いが得意。そんな技術もあってか、後にヴァイタル・ガーダーの操縦補助として、サブルームでソリッドを組んでいる。
・ネーヤ
リヴァイアスのスフィクス。12年前、ヴァイア艦建造による事故により命を落としたアンジェに、霧状のスフィクスが取りつき、今のネーヤとなった。無垢な目をしており、争い事は好まない性質。実は、メタリックパープルの服の下は何も無い。リーベ・デルタが圧潰の危機に曝されたとき、487名の訓練生の「死にたくない」という思いがネーヤを目覚めさせ、リヴァイアスは起動を始めた。それ以降、時折、艦内に出没し、訓練生たちに目撃されている。物語当初は、その時点でいちばん強い感情を発した者に同調し、その言葉を口にしていた。だが、リヴァイアスの航行と共に、ネーヤは人の喜怒哀楽を学び、自らも感情を持つようになっていった。最終決戦では、私怨のみで動いていたコンラッドの前に姿を現し、争いをやめて欲しいと懇願している。再び、出発するリヴァイアスでもスフィクスとしてその役割りを果たしている。
・パット・キャンベル
本名はパトリック・キャンベル。リーベ・デルタのパージ作業により殉職したキャンベル教官の息子。リヴァイアスのマスコット的存在。水色のくまをモチーフとしたリュックサックを背負っている。リーベ・デルタのダイブ連休を利用して、仕事が忙しくなかなか帰ってこられない父に会いに来た。だが、それが彼の悲劇の始まりだった。父が亡くなり、行く宛てもなく艦内を彷徨っていたパットはユイリィに保護され、共に生活を送ることになる。トイレに付き添ってもらったり、一緒にシャワーを浴びたりと、ユイリィが母親代わりだった。その後、ユイリィの元を離れ、ルクスンに預けられることに。子供故に、ルクスンに対しては事実を指摘しつつも、きびしい意見が多かった。年齢の割には甘えん坊な性格だが、リヴァイアスの航行に伴い、少しずつ逞しくなっていった。また、サンドイッチを作れる特技(?)等も持っている。
・ファイナ・S・篠崎
天王星圏のチタニア出身で首相ロレンスの孫娘。聖母アルネの教えに従い行動するミステリアスな美少女。清楚で穏やかなイメージだが、その心は確固たる信仰に支えられており、独自の宗教観、倫理観を持っている。また、戒律により女子たちと一緒にシャワーを共有しない。パーティ等、賑やかなところは苦手。だが、ケーキ作りが得意という意外な一面も持っている。倒れていたところを昴治とイクミに助けられる。それをきっかけに、次第に昴治との仲が深まっていく。その後、ブリッジでの世話係、通信オペレーターとして働く。戦闘中でも常識では考えられないほど、迷いや躊躇のない姿勢を保ち、何事にも割り切った考え方をする。ファイナの倫理観に馴染めない様子の昴治に、少しずつ距離を置かれてしまう。そして、昴治が自分の思う役割に反したと判断したとき、彼女は自分を頼ってやってきた少女、アラネアに、あおいへの暴行を依頼する。また、瀕死の状態の昴治に「あなたは私の過去になるのよ」と告げ、自らの手をかけようともしている。
・雅 明弘
ニックスとコンビを組みつつ、彼の尻拭いを引き受けてる温和でおっとりした少年。ニックスといつも一緒にいる理由は「引っ張っていってくれるから」であり、自分から進んで行動をするタイプではない。几帳面でいつもおどおどしている印象だが、実は操船課中第10位の成績で、ニックスよりも上である。後に、ヴァイタル・ガーダーの操縦補助として、サブルームでソリッドを組んでいる。周囲の空気を微妙に感じとる自分と、昴治が似ていると考え「昴治くんはイクミくんに引っ張られてるじゃない」「昴治くんはそういうキャラじゃないでしょ。無理すると失敗しちゃうよ」等の発言をしている。
・アインス・クロフォード
縁故の紹介でツヴァイに入ったアインス。それ故に能力は低く、目立った活躍はしていない。エリート意識も特にない。眠たそうな目をしており、なんとなくいつもオドオドした印象。外見通り、やはりぼんやりした気弱な性格。ブリッジではよくミスをしてしまい、その度に情けない悲鳴をあげていた。また、リヴァイアスが危機に陥った際には、泣き叫んでしまったこともある。だが、女の子には優しく、紳士的な一面もあり、クリフに迫られたときには、顔のほころびを隠せなかった。
・カラボナ・ギニー
南国出身の大柄な少女。ツヴァイの一員。おおらかで優しい性格をしており、自分を偽ることなく、常に自然体でいられる。ツヴァイでは珍しい常識人。艦長であるユイリィをいたわりながら、航行を共にした。また、年頃の女の子らしく、おしゃれにも気を使っている。裁縫が得意で、パーティでは自分とランのドレスをデザインして作ってしまう程、そのセンスに長けている。やや、心配性なところもあり、戦闘中はちょっとしたことにも動揺することが多かった。その体格とは裏腹に、繊細な心も持ち合わせている。
・クライス・モラーテ
ヒョロッとした外見で、口数も少なく、あまり目立たない存在だが、ツヴァイの一員である。そんな彼だが、メカフェチでプログラミング能力は一流の腕前。ソリッドプログラムにも精通しており、重力プログラムを解析したのも、ヴァイタル・ガーダーの起動プログラムを作成したのも、すべてクライスの功績である。リヴァイアスの航行にとって、彼の能力は無くてはならないものだった。能力のポジション的にも、ヘイガーとは互いに得をする関係にあり、チーム・ブルー追放の際には一役かっている。自分の組んだソリッドを見ては、時折、恍惚とした表情を浮かべており、理数系の彼に、未知なるブリッジのシステムはたまらない存在だったようだ。
・グラン・マクダニエル
軍人である父の昇格と、昇進の限界を見てきており、父の夢を継ぐすべく、ツヴァイを志したグラン。見かけによらず努力家な面もあり、上昇思考も人一倍高い。その意識もあってか、早々とヴァイタル・ガーダーの指揮とパイロットに志願するが、それはいざとという時に、リフト艦ごと逃げ出すためだった。ソンをそそのかし、ヴァイタル・ガーダーを独占しようと画策したが、イクミたちに阻止され、その裏切りはブリッジにバレてしまう。チーム・ブルーからの力による制裁に加え、宇宙空間に吊り上げられたあげく、独房に入れられ監禁されてしまった。
・ケヴィン・グリーン
丸メガネが特徴のツヴァイの一員。小太りの体格のため、実年齢より老けてみられがちである。没落した名家の復興のため、ツヴァイで学んでいる。真面目で実直な性格だが、少々プライドが高い一面もあり、やはりお家柄が彼をそうさせている。
・シュタイン・ヘイガー
常に冷静沈着、理性を失うことのないヘイガ-はツヴァイの頭脳的存在とも言える。No.1よりNo.2を好む参謀タイプで、自分が艦内のトップに立ちたい等といった野望はない。自分にとっていちばん効率が良く、全てが整然と管理された社会こそが彼の理想である。「理屈屋」と疎まれることも多い。どんな状況下でも論理的思考で、適格な判断を下せるが、必要ないと判断した際にはばっさりと切り捨てる冷酷さを持っている。ブルー体制の転落を画策し、また自分の理想に近いイクミ体制を支持した。恋愛面では、女性への興味は皆無と自らも発言しているが、これは事実であり、彼はゲイである。ちなみにヘイガーの父はルクスンの父の部下にあたり、ルクスンは一方的にヘイガーを部下と決めつけている節がある。
・チック・クラート
誇り高き少数部族の次期族長候補で、自分の高い能力を知らしめたいと思い、士官学校に入学。後にツヴァイとなった。背が低く、子供っぽく見えるところから脱却したいと考えており、必要以上に突っ張っているところがある。個人能力は高いが、協調性に欠ける面もあり、自分ではそれに気付いていない。威勢が良く、積極的で行動派。ブリッジでも各問題に自分の意見を述べることが多かった。また自分に気があると思ったカラボナには、戦闘中にもかかわらずモーションをかけていた。
・チャーリー(グッド・タートルランド3世)
金髪リーゼントで太った容姿であり、のろまでもある彼は、ツヴァイでは馬鹿にされた存在。気が弱く、調子に乗せられやすい性格。クリフの色香に骨抜きにされてしまい、ツヴァイの情報屋としてチーム・ブルーに良いように利用されていた。「だからボクはこう言ったんだ」が口癖。チャーリ-とはチーム・ブルーに付けられたあだ名で、本名は・グッド・タートルランドIII世という立派な名前を持っている。そんな彼もクリフが掴まりそうになった際には、身を呈して助ける等、徐々に男気をアップさせていった。クリフの性別を知っていながらも、純愛を貫き通したチャーリーは、遂に彼女(?)のハートを手に入れ、中盤以降はリヴァイアス1のラブラブカップルとなる。地球帰還後はクリフの協力のもと、ダイエットに成功し、痩せた姿でリヴァイアスに帰ってきた(髪型は相変わらずそのまま)。
・ブライアン・ブラブ・ジュニア
ツヴァイの一員だが、リーベ・デルタに来たのも「なんとなく」という気持ちが大きく、ポリシーに欠けるため、非常事態時においても目立った活躍はしていない。遊び人風の外見通り、中身もそれに近く、お調子者で力の強い者に合わせて意見をコロコロ変えるところがある。また、ナルシストでもあり、自分のことを「かっこ良くてイケてる」と思っている。エリート意識は低く、人当たりも良いので新しくブリッジに入ってきた昴治とは、気の合うような素振りも見せていた。いさとなると保身に走ってしまうタイプ。ブルー体制時には、チーム・ブルーの占拠する士官部屋でくつろいでいたり、またミシェルと良い雰囲気になっていた。だが、体制崩壊後はミシェルをあっさりと捨て、後に彼女の親衛隊から嫌がらせを受けることになる。
・ユイリィ・バハナ
養父たちを喜ばせるため、奨学金でリーベ・デルタに入学した美少女。エリート集団ツヴァイの中でも、首席という実力を持つ優等生。公正で真面目、面倒見も良く優しいことから、人に頼られやすく、一時期はリヴァイアスの艦長に就任していたことも。また、母性本能が強く、航行中はパットの母親代わりのような役目も担っていた。その外見も美しく才色兼備のユイリィだが、ひとつ問題点を挙げるとするなら、ファッションセンスの無さである。私服時の格好は、ジャージもしくはアップリケの付いたオーバーオールという、垢抜けないものだった。そんなユイリィだが、孤児である故か、常に人に気を使い、自ら身を引いてしまう少々弱いところがある。また、優柔不断に陥ってしまう点もあり、普段が気丈振る舞っているせいか、最悪の事態では箍が外れてしまったように、泣き崩れてしまう脆さを持っている。困ったとき等に前髪をいじる癖がある。
・ラン・ラックモルデ
口数が少なく、人見知りのため、冷たい印象を与えがちだが根は優しい。ツヴァイの一員。実は良い家柄のお嬢さまで、政略結婚をさせられそうになったため、故郷を離れリーベ・デルタに来た。自分の考えを曲げることを嫌うため、同室のユイリィとカラボナが私服でブリッジに行ったにもかかわらず、彼女だけは制服を脱がなかった。ショタコンの気があり、パットが絡むことには行動的になる。それ故、パットがユイリィになつくのを快く思っていない。ユイリィに対して辛辣な発言が多いのはそのためである。
・ルクスン・北条
北条家という名門の家の第24代目。父は太陽系惑星同盟に使える偉人で、兄は立派な軍人を務めおり、自分もそうなりたいと考えている。リーベ・デルタでは実習班長を務め、リヴァイアスでは誰も止めなかったため、そのまま艦長に就任するが、ブルー体制時にはあっさりとその身を退いた。一応ツヴァイの一員なのだが、ソリッドを組む能力は皆無に等しく、また緊急時の慌てぶりや状況判断能力から見ても、ブリッジのお荷物的存在と言える。言動と実力が伴わない典型。だが、パットのお守り役になってからは、その実力を発揮(?)。密かに慕うユイリィの頼みもあってか、配膳係やトイレ掃除を任されながら、全力を就くし、パットを守っていた。どこまでも、ツヴァイとしてプライドを貫き通すその姿は、意外と男気に溢れている。どんなにヘマをやっても、何故か憎まれないところは彼の人徳にあり、情けないところや空回りな点も含め、人間味溢れる愛すべきキャラクターである。
・エアーズ・ブルー
土星の衛星ハイペリオン出身のヤング・マフィア風の少年。無口で暴力行為こそ「力」と考えているチーム・ブルーのリーダー。鋭い目とバンダナを巻いたヘアスタイルが特徴。父親はハイペリオンの高官。兄弟たちから疎まれて育ったため、人から指図されることを嫌う好戦的な性格となった。その昔、身寄りのないクリフ、ミシェルを助けたことや、繁華街でソンをボコボコにのしていた描写等から、リーベ・デルタに来る以前は無法地帯のボスとして、君臨していた様子が伺える。工作員から奪ったニードルガンを所有しており、その危険な力こそが、リヴァイアスの内部を動かしていった。そして、得意のマーシャル・アーツ風な格闘術を駆使した戦い方で、リヴァイアス1の強さを誇る彼は、一時期はチーム・ブルーを率いてリヴァイアスの頂点へと昇りつめた。だが、大勢の訓練生たちを裏切った発言が暴露され、一転して追われる立場となる。また、ハイペリオンが破壊されてしまったため、家族を失ったブルーは天涯孤独の身となってしまう。その後は艦内で逃亡生活を続け、昴治に食料を分け与えてもらうことで、飢えを凌いでいた。
・クリフ・ケイ
外見は艶かしいファッションで色っぽく、女性そのものだが、実は男である。ニューハーフであり、巨乳に見える胸は豊胸手術によるもの。裏切ったソンたちへの、ドスの聞いたセリフからも、ミシェルの兄であることがわかる。クリフという名前も男性名である。利用するつもりでチャーリーをたらし込んでいたが、訓練生たちに追われた際、身を呈して守ってくれた彼に心惹かれていく。その美しい容姿から迫ってくる男は多かったが、性別を知った途端、全員が去っていった。その中で、チャーリーだけは全てを越えたところで自分を愛してくれた。このことから、クリフは真実の愛に目覚め、チャーリーと共に穏やかに生きていく道を選んだ。
・フー・ナムチャイ
喧嘩っ早く、腕っぷしも強いブルーの片腕とも言える少年。ハイペリオン出身でブルーとは親戚筋(本家がブルーでその分家がフー)にあたる。ブルーとの出会いは4年前で、父が「大恩のある人の頼みだ」と言って、1人の少年を家に連れてきたのがきっかけ。無口なブルーとは対照的に、口が達者で弁が立つのがフーの特徴。クリフ曰く「詐欺師の息子」だそうで、その話術にかかれば女性は30分で落ちると言う。頭の回転も早く、ブルーの考えを瞬時に把握し、部下たちをコントロールする。実施的には指揮官的な役割を果たしている。ブリッジ占拠後は艦内放送のみで「ツヴァイの監察役」としての信頼を得てしまうほど、説得力のある喋りを披露した。また、パーティでは司会役という花形の役職にも付いている。ブルー体制崩壊後は、拘束服を着せられ監禁されていたが、ミシェルの助けにより脱出。その後はイクミ支持派に付き、ガーディアンズの一員となる。ブルーのことは最後まで恨んでいた。
・ミシェル・ケイ
色っぽいクリフとは対象に、華奢な体型で小悪魔的な魅力を放つ少女。笑い上戸を通り越して、少しキレちゃってる印象。他のメンバーが食事をとっているときでも、ミシェルだけは錠剤のようなものを飲んでおり、時折浮かべるサディスティックな笑みが、彼女の性格を物語っている。ブルー体制時にはブリッジにて、ブライアンと仲良くしていたが、体制崩壊後に無惨なかたちで捨てられる。そして、訓練生たちに拘束されていた際には、チーム・ブルーの中でもいちばん酷い仕打ちを受けている。その後、可愛らしい振る舞いで監視役の男を手なずけ、脱走を果たす。 故郷の土星圏ではブルーに拾われるまで、兄と共にハードな生活を強いられてきたミシェルは上昇思考が高く、小さくまとまることを嫌う。クリフがチャーリーと共に生きることを選んだ際、ミシェルは兄を腰抜けだと罵り、涙する。後にガーディアンズに参加するが、親衛隊の男たちにあっさり裏切られてしまう。が読み取れないため、ついつい接近して話してしまう。

■メインロボ・アイテム

・アークス理論
重力制御が可能であることを唱えた理論で、ヴァイアの発見により立証された。2129年、太陽系惑星同盟科学院のアークス博士によって唱えられ、2000年以上前に書かれたニコラ・テスラの論文がベースになっているという説もある。
・イリジウムシステム
太陽系の至る所に設置されている通信中継衛星。宇宙空間ではこれを使用することにより、遠距離の無線通信が可能となる。破壊された際には、その一帯は通信が遮断される。またゲドゥルトの中では使用不可である。
・ヴァイア
2148年、ゲドゥルト内にて発見された未知の珪素系生物。高い知能と、単体で重力場を形成できる特殊能力を持っており、ゲドゥルトの至るところに生息している。地球の珊瑚や海綿のように群体を行い、その形状や大きさはプランクトンの如く漂う極小のものから、巨大なイカ型をしたものまで存在する。スフィクスやヴァイタル・ガーダーもヴァイアの群体のひとつである(ヴァイタル・ガーダーをヴァイアと呼ぶことがあるのはそのため)。その思考形態は、炭素系生物である人類とは根源的に異なるものであり、独自の知性は持つが、意志の疎通はまず不可能とされてきた。しかし、ネーヤの例にみるように、感情を理解しながら共生していける可能性はある。
・ヴァイア艦
ヴァイアを用いて建造された外洋型航宙可潜艦。重力制御を備えていることから、ゲドゥルト内での航行が可能。その存在は公には秘密とされており、リヴァイアスを除く他のヴァイア艦は、冥王星の外側にあるカイパーベルト地帯(小惑星帯)で実験運用されていた。この際に使用されたヴァイアの集合体を捕獲するため、数十万人の人材が投入され、その8割が犠牲になっている。黒のリヴァイアス、青のインプルス、深紅のディカスティア、灰のゲシュペンスト、深緑のヴァイスハイト、山吹のディプロマーターの計6隻が建造されており、各艦の性能は搭載したヴァイアによって異なる。/
・ヴァイア・プロジェクト
2159年、太陽系惑星間同盟により密かに計画された壮大なプロジェクト。その概要は、ヴァイアの重力制御能力により、それを用いた航宙艦を建造し、その特殊能力によって、惑星ごと太陽系外へ脱出しようというもの。ニュートリノ・バースト発生の時間間隔が狭まりつつあることから、第2のゲドゥルト・フェノメーンが予測されているため、早期計画が望まれている。数千年後、第2のゲドゥルト・フェノメーンは起こる。幾度の世代交代をした後、6隻のヴァイア艦が、地球と太陽と化した木星ごと太陽系外に出発したことにより、この計画は無事成功を果たしたと言える。
・ウェルズリング
火星衛星軌道上に設置された民間用の軌道プラットフォーム。火星艦隊がリヴァイアスを攻撃する際に使用。運搬用のマス・ドライバーから巨大隕石を投出し、絶大な物理エネルギーでリヴァイアスを撃墜しようとした。/
・ガーディアンズ
イクミの政権下で、艦内での暴力行為を取り締まるため、結成された治安部隊。定期的に艦内を巡察し、口頭による注意を聞かない者には、徹底した鉄拳制裁を下す。制服は親衛隊、監視係が使用していたものと同じ。
・火星圏
50%がゲドゥルトに沈んでいるのも関わらず、未だ太陽系内での勢力は衰えていない。リヴァイアスにおいては、上部の命令により2つの艦隊が出撃し、壊滅的な損害を受けた。またウェルズリングより放った巨大隕石の落下により、地軸に影響が出る程の被害を受け、多数の批難民者を出している。
・火星艦隊
正式名称は火星群航宙艦隊。指揮用の航宙艦と8機の巡視艇で編成された艦隊。第2艦隊と第6艦隊がリヴァイアス攻撃に出撃した。
・可潜艇
ゲドゥルトの中での航行を目的に建造された航宙艦。ヴァイア艦を除き、一番潜行能力の高いものでもシアー4が限界。
・可潜艇タンデル
コンラッドの乗る軌道保安庁の正式採用艦であるゲシュタル型可潜艇の1隻。武装は魚雷(ボスコン級魚雷)等が付いており、真ん中の円形部は居住区となっている。/
・簡易宇宙服
航宙艇やリーベ・デルタの各所に設置されている非常用の宇宙服。普段はコンパクトにまとめられている。第1話で昴治らはこれを着用し、人命救助にあたっている。/
・監査役
チーム・ブルーがブリッジを占拠した際、情報の隠蔽を行っていたツヴァイを監視する係として、フーが放送で宣言した名称。ブルーは監査役だが艦長席に座り、実質ブリッジ内の実権を握っていた。
・監視係
ユイリィ艦長時に、再びツヴァイ体制を取り戻した際に結成させた集団。拘束したチーム・ブルーの監視、逃亡したブルーの捜索、艦内の見回り等が任務。メンバーは有志を募ったのだが、エマーソン、リリッシュ、ジョンソン、ラダンといった頼りない面々しか集まらなかった。
・軌道保安庁
太陽系惑星間同盟の機関「安全保証理事会」に属する組織。太陽系内における海上保安庁、交通機動隊のような存在。惑星間を航行する航宙艦の安全管理や、紛争を処理するため設立された。各惑星が有している軍とは別の組織。
・ゲシュタル型可潜艦
軌道保安庁のみが保有する可潜艦。コンラッドの乗る可潜艦もそのうちのひとつ。
・ゲドゥルト
ゲドゥルト・フェノメーンにより、太陽から放出し、太陽系をほぼ覆いつくしてしまったコロナフレアの通称。ゲドゥルト内は高温、高圧、宇宙線やプラズマの飛び交う死の世界である。常に異常重力が発生しており、深く航行すると通常の物体は押しつぶされてしまう。太陽活動の影響により、その厚みは増減を繰り返している。その表面は、近くで見ると、艦を飲み込む程の巨大な大きさのうねりを持つが、宇宙規模で見た際にはほぼ平面に見える。そのため「ゲドゥルトの海」と呼ばれている。現段階で、ゲドゥルトを取り除く手段はなく、人類はゲドゥルトとの共生を余儀なくされている。また、ゲドゥルトの海ではプラズマ強度や圧力によりシアー(深度)という単位に分けられており、数字が大きいほど凄まじい環境になっていく。/
・ゲドゥルト・フェノメーン
2137年、太陽から発生したコロナフレアが、突然、地球の公転軌道を沿って噴出し、太陽系全域を覆ってしまった現象。これにより、地球の南半球は壊滅し、17億人もの人々の命が奪われた。それ以来、南半球は残留するコロナフレアにさらされ続けており、人間が二度とが近づくことの出来ない、死の世界と化してしまった。またこの現象は太陽系全域にまで拡大しており、火星は半分を、木星と天王星は3分の1を地球と同様に奪われている。数千年後に第2のゲドゥルト・フェノメーンが起こることが予測されている。
・ゲドゥルト防護服
プラズマや宇宙船から身を守るための防護服。深度の浅いゲドゥルト付近で航宙船外活動をするときに使用。
・航宙艦・航宙艇
宇宙船全般を差す。一般に航宙艦・航宙艇以外の通常航行用の宇宙船と区別するため、こう呼ばれている。艦と艇の違いは船体の大きさによるもの。
・航宙資格教程
航宙免許資格のためのカリキュラム。リーベ・デルタで昴治たちが受けていたのは、第ニ種免許。操船課のツヴァイたちが受けているのは、リベール等の教習艇を操縦するといった高度なものがある。
・航宙免許
航宙艦・航宙艇を操縦するために必要な免許。航宙艇を操縦出来る程度の第ニ種免許から、航宙艦を操縦出来るものまでランク分けがされている。第ニ種免許とは言え「平均取得数は7回」とあるから、なかなか難しい試験である。
・サブコントロール・ルーム
ヴァイタル・ガーダーをコントロールする際、サブソリッドを組む部屋。シートは42名分用意されているが、使用していた人数はニックス、明弘を含めた約20名程。/
・シアー
ゲドゥルトの深度を表す単位。元々はゲドゥルト内層部のエネルギー強度を表す単位だったが、一般に使われる深度と比例していたことから、そのままの単語で用いられている。深度の数字が大きいほど凄まじい環境になっていく。ちなみに、シアー1では通常の艦船の航行や、衛星基地の建設が可能(リーベ・デルタも、時折エネルギー補給のため潜る=ダイブ休暇)。シアー2では学術探査船の航行が可能。シアー3になると軍などの艦船。シアー4は軍の特殊可潜艦レベルでないと航行不可能(コンラッドの乗る可潜艦タンデル等)。シアー5以上を航行出来る艦船は現時点では存在しない。
・重防護服
ゲドゥルト内等でかなり危険な作業の際に使用する防護服。各所にスラスターが付いている。キャンベル教官らはこれを着て、リーベ・デルタのパージ作業にあたった。/
・重力スポット
シアー7以降に存在する謎の空間。多数のスペース・イカが生息している。リヴァイアスが天王星圏に向かう際にその存在を知る。木星圏から追撃してきたゲシュペンストと遭遇し、ここで戦闘となった。
・重力制御
ヴァイアによって、可能になった技術。ソリッドでコントロールされ、ヴァイア艦及びヴァイタル・ガーダーのみが扱える。
・重力フィールド
重力制御によって展開される重力場。ヴァイア艦では主にバリアとして使用された。ヴァイタル・ガーダー(アインヴァルト)はこれを使って、ディカスティアのフィナー・フィールドを打ち破ったり、またガイストと対抗したりした。
・巡視艇
航宙艦に付いている8つの航宙艇で3人乗り。魚雷を搭載。/
・スタンダード宇宙服
リフト艦にて防護用に着用されていた。胸にコードが付いており、非常時には機体の生命維持装置に繋がる。/
・スフィクス(S-fix)
ヴァイア艦及びヴァイタル・ガーダーの動力源となるヴァイアを、操縦者とリンクさせる役割。スフィクスもまたヴァイアの一種。各ヴァイア艦に1体ずつ存在している。ヴァイタル・ガーダーの形態や特殊能力に準じた形をしている。ヴァイタル・ガーダーとスフィクスは精神及び肉体もリンクしており、ヴァイタル・ガーダーの破損部分に同じ傷を受けたり、破壊されたと同時に機能が弱まったりする。また操縦者と長い時間リンクしていると「バックヤード」という精神支配をされてしまう。バックヤードが浅いうちは「好戦的になる」「情緒不安定になる」で済むが、影響を受け過ぎると、ギッターのような廃人になってしまう危険性がある。実は乗船者なら誰もがこのバックヤードを受けており、リヴァイアスで起こった暴動、クルーたちの感情の発露、リーダーの情緒不安定等も、バックヤードによるものだったという一説がある。
・スペースイカ
ゲドゥルトのシアー5以下に生息する巨大なイカ状の生物。ヴァイアの群体のひとつ。大きさは1000メートルを超えるものまで存在しており、ヴァイア艦よりも強力な重力場を形成する。ヴァイア艦の一部のクルーたちはこの存在を知っており「コア」と呼称されることもある。かつてヴァイア艦建造にあたって、このスペースイカが使用され、数十万の命が犠牲となっている。/
・スペースブレイン
地球を走るリニアモーターカー。電磁場防御用のチューブを上下に走っている。ちなみに、相葉家の最寄りの駅から宇宙港までの直通列車が出ており、1話で乗ったのは特急「柴又」。26話では特急「日進」である。/
・聖母アルネの教え
聖母アルネとは、天王星圏のチタニアで信仰されるチタニアの守り神のこと。宗教というよりは哲学に近いもので「過去を忘れることな出来ない。過去は断ち切るしかない。自らの手で」という考え方を持つ。一見、前向きな考え方のようだが、解釈の仕様によってはとても恐ろしい教え。現にファイナはこの教えの元、自分の過去になってしまった者を抹消している。祈りの言葉は「アイシャの祈り。慈悲深き心。この試練、マースの名の許に集いし星と同じになる」。
・ソリッド・プログラム
様々な命令を入れた疑似立体ブロック「ソリッド」を、三次元的に合わせることでプログラムを構築させるコンピュータ・オペレーション・システム。扱いやすく、汎用性も高い。ソリッドの形は球形に近いほど、完成度が高い。
・ダイブ
宇宙ステーション等がエネルギーを供給する際、シアー1程度のゲドゥルトへ潜ること。ダイブ中は基本的に外部作業が禁止されている。リーベ・デルタの場合は長期休暇となっていた。
・太陽系惑星間同盟
2154年に設立。太陽系内の惑星圏同士が、文化、経済交流を図るため発足された連名。また、人類存亡に関わるすべての問題に、積極的に取り組み、対処することも同盟の目的となっている。地球が拠点。土星は所属せず、独立自治を唱えるが治安は最悪。天王星は独自の倫理観を持つため同盟不参加。海王星は同盟にも所属しているが、独自の社会を形成している。
・ツヴァイ(zwei)
リーベ・デルタ内の訓練生の通常の資格より、1ランク上の資格(特殊艦船や宇宙基地規模の操縦)を取得するためのグループ。資格試験があり、一種のエリート的な存在。現代で考えると大型特殊免許を取る感覚に似ている。大人がいなくなったリヴァイアスでは、ブリッジでの操船を担っており、実質上リーダー的役割りとなっていた。1度チーム・ブルーらにブリッジを占拠されるが、後に奪回。リヴァイアス再搭乗後もブリッジ要員となる。12名のメンバーで構成されており、人種も思考もバラバラ。ちなみにツヴァイとはドイツ語で数字の「2」の意味。/
・定期連絡シャトル
地球から他の惑星や、衛星宇宙基地を結ぶ連絡船。
・ディオネ
土星の衛星。ディカスティアの攻撃を受ける。
・天王星圏
太陽系第7惑星である天王星と、その衛星一帯を含む地域。3分の1がゲドゥルトに覆われており、同盟は不参加。太陽から遠く、貧しい一帯。生活感強が厳しいため、聖母アルネの教えが広く人々に信仰されるようになった。ちなみにペット(ラーフラ)を飼えるファイナは特権階級の証である。
・トキオエアポート
東京にある宇宙港。ここからスペースブレインで宇宙に旅立つことが出来る。
・土星圏
太陽系第6惑星の土星と、その衛星一帯を含む地域。同盟には所属せず、独自の自治制を唱えているが、国家の乱立する無法地帯。治安が悪く、またその政治体制は、他の惑星圏からでは不明瞭な点が多く、謎に包まれた一体である。
・ニードルガン
正式名称は「低反動ニードルガン」。針状のニードル弾を発射して、相手に致命傷を与える。ミッション・ヴェッガーの際、リーベ・デルタに潜入した工作員が所有していたもの。後にブルー、昴治、イクミの手に渡る。第23話でイクミが昴治の肩に発砲している。/
・二種操船課
リーベ・デルタで基本的な航宙資格教程を学ぶクラス。試験に合格すると第二種免許を取得出来る。現代で言うところのバイクの免許を取る感覚に似ている。
・ニュートリノ・バースト
太陽の活動で、時折、突風のようにニュートリノが激しく吹き上げ、放出される現象。極めて危険な徴候であり、その間隔は少しずつ狭まってきている。
・ニュートリノ.ピンガー
レーダーの効かないゲドゥルト内にて、有効な策敵手段(探知システム)として開発されたもの。ニュートリノそのものが極めて補足しづらい物質であるため、どうしても大規模な装置となってしまう。そのため、ある程度の大きさを持つ艦でないと、設置出来ない。また精度は従来のレーダーよりも劣っている。
・パージ
建造物本体に取り付けられたブロックを分離させる行為。
・ハーシェル
太陽系内の航行用に使われている距離の単位。
・ハイペリオン
土星の衛星であり、ブルーの故郷。ブルーの独断により、リヴァイアスをハイペリオンに持ち込もうとしたが、突如インプルスに粉砕されてしまう。ちなみにブルーの家族は全員ハイペリオンに住んでいたため、彼は天涯孤独の身になってしまった。
・パペット・ワイヤー
ヴァイタル・ガーダーと操縦艦(リフト艦及びヴァイア艦)を接続する液体金属の情報伝達用ケーブル。戦闘中、切断されても耐えられるように何百本ものパペット・ワイヤーが張り巡らされている。/
・バン・アレン帯強化システム
ゲドゥルトから惑星を守るため、軌道上に打ち上げられたステーションのこと。太陽系のあらゆる惑星に構築されている。
・必中吶喊
ヴァイタル・ガーダー・回転衝角の必殺技。ドリル部を回転させ、最前部に重力を集中。その後、目標めがけて猛突進する過激な技。実はドリルそのもので攻撃していないところがポイント。突進する際のギッターらの掛け声が印象的。
・フライト・アテンダント
スペースブレイン等、宇宙の航宙機関で働くスチュワーデスのこと。あおいやこずえはこの資格をとるため、リーベ・デルタにやってきた。その仕事内容は、機内での乗客への対応から炊事洗濯、食事の準備といった幅広い活躍が要求される。また、乗客の体調に合わせ、栄養やカロリーに気を使って食事を出す等、栄養士に近いことも学ぶ。カリキュラムの内容も、実世界の家政科に近いことが取り入れられているせいか、良妻賢母になるために、この課を選ぶ女子も少なくない。専業主婦を目指すあおいもその1人。/
・プラズマ
原子から高温をかけられると、その中のマイナス電気を帯びた電子、飛び出してしまい、プラス電気を帯びた原子核のみとなってしまう。その残された粒子核のことを言う。太陽の内部の水素原子はプラズマ化していることから、それによって構成されているゲドゥルトも、プラズマの集合体であることが言える。プラズマ内では電磁波が通りにくいため、ゲドゥルト内では通常通信や探査装置は使用出来ない。
・ブラティカ
リヴァイアス本体のこと。リフト艦が分離した状態のみを指す。コンラッドがよく使用する呼び名。/
・ベクレル値
放射能の強度を表す単位。1897年、ウランから放射能を発見したフランスの物理学者・ベクレルより名前が付けられた。惑星間航行では、独自の単位であるグラープ値が使われている。
・ポイント制
作業量やランクに比例して、ポイントを発生させ、それを食事や物資と交換するシステム。規則を破ったり、事件を起こした者には、ペナルティとしてポイントが引かれてしまう。ブルー体制時には、親衛隊によって徹底されており、労働時間からシャワー時の水の供給量まで制限されていた。その後の体制では多少緩くはなるものの、再びイクミ体制時には、ガーデァンズたちにより厳しく取り締またれていた。また、ブリッジ要員やリフト艦のメインメンバーは、ポイントフリーであり、特権階級とされてきた。ポイント自体はお金のような存在であり、賭けに使われたり、彼女へのプレゼント等としても使用され、争いの火種になることもしばしば。そのため闇取り引きも多かった。
・ボスコン級魚雷
可潜艦タンデルが装備している魚雷。リヴァイアスには通用しなかった。
・ミッション・ヴェッガー
リヴァイアス捕獲作戦のコードネーム。燃料補給のため、ゲドゥルト内に潜ったリーベ・デルタを事故に見せかけて、深く潜行させ後、リヴァイアスを奪還しようとした。だが、リヴァイアスが突然、起動を始めたことにより作戦は失敗に終わる。
・メイン・コントロールルーム
リフト艦において、ヴァイタル・ガーダーをコントロールする部屋。中央にコントロールシステムがあり、後方にリアルモデルが置いてある。そのため操縦者たちは、直感的にヴァイタル・ガーダーの動きが把握することが可能。一番奥にパイロット席、その前にメインオペレーター席が4つある。当初はグランがパイロット席に座っていたが、失脚後は、戦闘指揮を取っていたイクミが一貫して、その席に座ることに。かなり広いため、第11話ではパーティ会場として使用されている。
・有線式探査ポッド
遠隔操作及び隕石の破片を拾うため、使用される有線式小型マニュピレーター。リーベ・デルタにも数隻、実習用に配備されている。
・リアルモデル
ヴァイタル・ガーダー・アインヴァルトの動きを確認するための人型可動模型。宇宙に進出したアインヴァルトと全く同じ動きをトレースする。第11話ではパーティの出し物として、ジェスチャー大会にも借り出された。イクミは、そのソリッドを組むのが大変だったとこずえに話している。
・リーベ・デルタ
地球と火星の中間辺りに建設された航宙資格教習宇宙基地。13~20歳までの少年少女たちが航宙士免許取得のため、ここで訓練を受けている。教官及び教習生たちを合わせると約1000人程が、共に宇宙生活を営んでいる。また、それと同時にゲドゥルトを構成するプラズマの採取、研究等も行われていた。内部は移住区、指令室、機械室等があり、その中にリヴァイアスが隠されていた。
・リフト艦
ヴァイタル・ガーダー・アインヴァルトを輸送し、操縦をするコントロール母艦。アインヴァルトを収束した際の全長は250m。単体のみだと170mの大きさ。リヴァイアスの前方下に付いており、分離して単独で行動出来る。ちなみにリフト艦があるのは、最初に建造されたリヴァイアスのみである。ヴァイタル・ガーダーを操縦する際、リフト艦のメリットがあまり見つからないことから、他のヴァイア艦の乗員からは「設計ミス」との指摘も多い。だが、実際には大型脱出艦として使用されており、有効に活用されている。

■サブタイトル

・sere10.889/ぬぐえないかこ(2000/12/21)
・sere0.124/いつか、いっしょに(2000/12/21)
・sere25.793/あのときのきみ(2000/12/21)

■関連作品

・無限のリヴァイアス

■評価と推薦

「無限のリヴァイアス ライト」は、オリジナルシリーズのファンにとっては欠かせない作品であり、その深いストーリーとキャラクターの掘り下げが高く評価されています。特に、相葉昴治と相葉祐希の兄弟関係や、尾瀬イクミの過去のトラウマなど、メインストーリーでは触れられなかった部分が詳細に描かれており、視聴者に新たな視点を提供します。また、OVAという形式を活かした短いエピソードの中で、各キャラクターの成長や葛藤が描かれており、視聴者に強い印象を与えます。

この作品の魅力は、何と言ってもその人間ドラマの深さにあります。閉鎖された空間で生きる少年少女たちの心理描写は非常にリアルで、視聴者に共感を呼びます。また、ヴァイアやゲドゥルトといったSF要素も巧みに取り入れられており、物語に緊張感とスリルを与えています。さらに、サンライズの制作による美しいビジュアルと、服部克久とM.I.Dによる音楽も、作品の魅力を引き立てています。

推薦するポイントとしては、以下の点が挙げられます。

1. キャラクターの深い掘り下げ

「無限のリヴァイアス ライト」では、メインストーリーでは描かれなかったキャラクターの背景や内面が詳細に描かれています。特に、相葉昴治と相葉祐希の兄弟関係や、尾瀬イクミの過去のトラウマなど、視聴者に新たな視点を提供します。これにより、キャラクターへの理解が深まり、物語への没入感が増します。

2. 人間ドラマのリアルさ

閉鎖された空間で生きる少年少女たちの心理描写は非常にリアルで、視聴者に共感を呼びます。葛藤や成長の過程が丁寧に描かれており、視聴者に強い印象を与えます。特に、昴治の正論や原則論を口にする姿勢や、祐希の反抗的な態度など、人間関係の複雑さがリアルに描かれています。

3. SF要素の巧みな取り入れ

ヴァイアやゲドゥルトといったSF要素が巧みに取り入れられており、物語に緊張感とスリルを与えています。これらの要素は、視聴者に新たな世界観を提供し、物語の魅力を引き立てています。また、重力制御やスフィクスの設定も、視聴者の想像力を刺激します。

4. 美しいビジュアルと音楽

サンライズの制作による美しいビジュアルと、服部克久とM.I.Dによる音楽も、作品の魅力を引き立てています。特に、ヴァイタル・ガーダーの戦闘シーンや、ゲドゥルトの海の描写は、視覚的に非常に美しく、視聴者を引き込む力があります。また、音楽は物語の雰囲気を盛り上げ、視聴者の感情を揺さぶります。

5. 短いエピソードの中での濃密なストーリー

OVAという形式を活かした短いエピソードの中で、各キャラクターの成長や葛藤が描かれており、視聴者に強い印象を与えます。特に、3話という短いエピソードの中で、物語の核心に迫る内容が詰め込まれており、視聴者に満足感を与えます。

以上の点から、「無限のリヴァイアス ライト」は、オリジナルシリーズのファンだけでなく、SFや人間ドラマが好きな視聴者にも強く推薦できる作品です。OVAという形式を活かした濃密なストーリーと、キャラクターの深い掘り下げが魅力のこの作品を、ぜひ一度ご覧いただきたいと思います。

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