【医療Q&A】麻疹にかかった子どものケアはどうすればいい？

企画者: 中国医師会

評者: 黄磊、人民解放軍総合病院第五医療センター副主任医師

麻疹は、麻疹ウイルスによって引き起こされる、非常に伝染性の高い急性呼吸器疾患です。現在では麻疹を効果的に予防できるワクチンがありますが、ワクチン接種を受けていない人や免疫反応が不十分な人にとっては麻疹は依然として健康上の懸念事項です。麻疹に罹患した子どものケアは、隔離保護、環境管理、症状管理、食事調整、目のケア、心理的サポート、タイムリーな治療、合併症の予防など、さまざまな側面から始める必要があります。具体的な対策としては、以下の通りです。

（１）子供は個室に隔離する必要がある。部屋は静かで清潔に保たれ、適切な温度と湿度が保たれている必要があります。毎日窓を開けて部屋の換気を行ってください。

（２）病気の時は子供の消化機能が低下するので、消化しやすい食べ物を与え、水分を多く摂るように促す。

（３）発疹により、小児では皮膚の不快感やかゆみが生じることがあります。ベッドは清潔で、乾燥していて、柔らかく、快適な状態にしておく必要があります。また、皮膚の損傷や感染を防ぐために、爪を短く切り、発疹のある部分の皮膚を引っかかないようにする必要があります。

（4）結膜出血のある小児では、羞明や流涙がみられることがあります。目を保護することに注意を払う必要があります。室内の光は強すぎず、目の分泌物は清潔で濡れた柔らかいタオルですぐに拭き取ってください。

（５）体温が38.5℃未満の場合は、解熱剤による治療は不要であり、濡れタオルを額に当てるなどの物理的な冷却のみで対応できる。体温が38.5℃を超える場合は、医師の指導の下、少量の解熱剤を使用することができます。発熱期間中は、発疹に影響を与えて症状を悪化させないように、自己判断で解熱剤を大量に使用することは避けてください。

（６）注意して観察する。麻疹は肺炎、喉頭炎、脳炎などさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。子供は、該当する症状がないか注意深く観察する必要があります。症状が重篤な場合は、速やかに入院する必要があります。