「俺を好きなのはお前だけかよ」レビュー：唯一無二の恋心を描く青春ラブコメ

『俺を好きなのはお前だけかよ』 - 青春ラブコメの新たな魅力

『俺を好きなのはお前だけかよ』は、2019年10月から12月にかけて放送されたTVアニメシリーズで、原作は駱駝によるライトノベルです。アニメーション制作はCONNECTが担当し、監督は秋田谷典昭が務めました。この作品は、青春ラブコメディというジャンルの中でも、特に個性的なキャラクターと独特のユーモアで視聴者を引きつけました。

ストーリー

主人公の如月雨露、通称ジョーロは、どこにでもいる平凡な高校二年生です。彼はある日、気になる女の子からデートに誘われます。しかし、そのデートの目的は、ジョーロではなく他の男子への恋愛相談だったというオチが待っていました。この時点で、ジョーロの「鈍感系無害キャラ」から「本来の俺」への変貌が始まります。

ジョーロの周りには、クール系美人のコスモス先輩、可愛い系の幼馴染ひまわり、そして三つ編みメガネの陰気な少女パンジー（三色院菫子）など、個性的な美少女たちが集まります。彼女たちとのやり取りを通じて、ジョーロは自分がモブキャラだと気づきつつも、恋愛相談に乗ることで彼女たちの心を掴もうと奮闘します。しかし、その過程でパンジーから「俺を好きなのはお前だけかよ」と言われ、複雑な感情に揺さぶられます。

キャラクター

ジョーロ（如月雨露）：容姿、成績、運動能力、全てが平均的な高校二年生。自分がモブだと自覚しつつも、恋愛相談に乗ることで美少女たちの心を掴もうと奮闘します。声優は山下大輝が担当しています。

パンジー（三色院菫子）：昼休みに図書室にいることが多い、気品がありそうな名前を持つ少女。しかし、超地味で眼鏡に三つ編みという外見で、ジョーロに対してだけ超毒舌。ジョーロを嫌っているようでいて、複雑な感情を抱いています。声優は戸松遥が担当しています。

サザンカ（真山亜茶花）：ジョーロのクラスメイトで隣の席に座っている女の子。最近まで派手な恰好と髪型だったが、今は清楚な外見に変わり、ジョーロの好みにぴったり。声優は斉藤朱夏が担当しています。

スタッフ

原作は駱駝、原作イラストはブリキが担当。監督は秋田谷典昭、副監督は守田芸成、シリーズ構成と全話脚本は駱駝が務めました。キャラクターデザインは滝本祥子、美術監督は諸熊倫子、背景スタジオはスタジオ天神、色彩設定は岡亮子、撮影監督は廣岡岳、撮影スタジオはNexus、3D監督は齋藤威志、3DCGスタジオはワイヤード、編集は坪根健太郎、編集スタジオはREAL-T、音響監督は郷文裕貴、音響効果は中野勝博、録音調整は八巻大樹、音楽は藤澤慶昌、音楽制作はAniplex、アニメーションプロデュースはBARNUM STUDIO、アニメーション制作はCONNECT、製作は「俺好き」製作委員会が行いました。

放送情報

放送期間は2019年10月3日から12月26日まで、全13話。放送局はTOKYO MXとAT-Xで、放送時間は毎週木曜日の深夜0時30分から30分間でした。

サブタイトル

各話のサブタイトルは、ジョーロの視点から描かれています。以下は各話のサブタイトルです：

第1話：「俺ってほんと、どこにでもいる平凡なモブなんだ」
第2話：「俺に襲い掛かる負のスパイラル」
第3話：「俺はお前と会っていた」
第4話：「俺がガンバった結果」
第5話：「俺にしては、うまくいきすぎてると思ったんだよ……」
第6話：「俺は、言う時は言う」
第7話：「俺は意外な一面を知る」
第8話：「俺の悲劇は気づくと始まってる」
第9話：「俺なりに考えた結果」
特別編：「俺は丁寧に進める」
第10話：「俺だってたまには活躍する」
第11話：「俺はいらないかもしれない」
第12話：「俺が好きなのは……」

主題歌・楽曲

オープニングテーマ「パパパ」は、斉藤朱夏が歌い、作詞・作曲はハヤシケイ（LIVE LAB.）、編曲は堀江晶太が担当しました。エンディングテーマは、パンジー（戸松遥）、ひまわり（白石晴香）、コスモス（三澤紗千香）が歌う「キミのとなりで」です。作詞・作曲・編曲はJazzin’park（久保田真悟＆栗原暁）が担当しました。

評価と感想

『俺を好きなのはお前だけかよ』は、青春ラブコメディというジャンルの中でも、特にジョーロの視点から描かれるユーモアとキャラクターの個性が際立つ作品です。ジョーロの「モブ」としての自己認識と、それでも奮闘する姿勢が視聴者に共感を呼びます。また、パンジー、サザンカ、コスモス、ひまわりといった美少女たちのキャラクター設定も魅力的で、彼女たちとのやり取りが物語を盛り上げます。

アニメーション制作のCONNECTは、キャラクターデザインや背景美術にこだわりを見せ、視覚的な魅力も十分に引き立てました。特に、各キャラクターの表情や動きが細かく描かれており、感情の変化がリアルに伝わってきます。また、音楽も作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっており、OPとEDの楽曲が物語のテイストにマッチしています。

この作品は、青春ラブコメディのファンだけでなく、ユーモアを楽しみたい視聴者にもおすすめです。ジョーロの奮闘と美少女たちとのやり取りを通じて、笑いと感動を感じることができるでしょう。さらに、原作のライトノベルも非常に人気があり、アニメを見た後に原作を読むことで、より深く物語を楽しむことができます。