映画ドラえもん「のび太の人魚大海戦」レビュー：感動の海底冒険と友情の物語

映画ドラえもん「のび太の人魚大海戦」 - 30周年記念作品の魅力と感動

■公開情報

映画ドラえもん「のび太の人魚大海戦」は、2010年3月6日に公開された劇場版作品であり、ドラえもん映画シリーズの30作目にあたる記念すべき作品です。配給は東宝が行い、99分の長さで1話完結のストーリーが展開されます。原作は藤子・F・不二雄による漫画で、監督は楠葉宏三が務めました。制作は藤子プロ、小学館、テレビ朝日、ADK、ShoPro、シンエイ動画が共同で行い、著作権は©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2010に帰属します。

■ストーリー

30thドラベンチャーは、人魚伝説をめぐる超大作！架空の水で町を海の底にして、本物の魚を泳がせて遊んでいたのび太とドラえもん。そこへ迷い込んできたのは、なんと五千年前に地球へやってきたという人魚族の姫ソフィア。ドラえもんたちはソフィアと一緒に海の世界へ……。人魚スーツを着て、楽しい海の冒険だったが、突然謎の巨大ウツボに襲われてしまう。間一髪、助かったものの、今度はしずかちゃんが何者かにさらわれて……。ドラえもんたちはソフィアが住んでいる人魚族の宮殿で「人魚の剣」にまつわる不思議な伝説を知る。そして、この剣をめぐって人魚族と怪魚族の壮絶な戦いがはじまるのだった……。

■解説

1980年「のび太の恐竜」で産声をあげた映画ドラえもん。毎年3月に公開され、2010年、ついに30周年を迎えます。日本のアニメ史上類を見ない息の長い映画シリーズ。ドラえもんを観て育った世代が、今や親になってお子さんと一緒に劇場に足を運んでいます。第1作目から昨年公開された第29作「新・のび太の宇宙開拓史」までの観客動員累計は約8900万人という記録的な数字を樹立。まさに国民的ファミリー映画の金字塔と呼ぶにふさわしい作品になりました。2005年、キャスト、スタッフを一新。映画ドラえもん新シリーズとしてリニューアルスタートした後も、安定した観客動員数を記録しています。ドラえもんは30年たった今も、現在進行形で走り続けるキャラクターなのです。

そして、30周年を飾る記念すべき超大作は「のび太の人魚大海戦」。人魚が暮らす深海の世界を舞台に繰り広げられる大冒険ストーリー。監督は2005年のリニューアルから、テレビ、映画ともに総監督を務める楠葉宏三。「世界名作劇場」など数々のアニメを手がけたベテラン監督が若手製作陣を率いて、ついに30周年記念作品のメガホンをとりました。脚本は、映画「アマルフィ 女神の報酬」(09)の原作も手がけたベストセラー作家・真保裕一。今作で映画ドラえもんの脚本も3作目の彼が、ついにオリジナルの長編に挑みます。映画30周年、ここからまた新しい映画ドラえもんの伝説が始まります。時間も距離も超えていくドラえもんの大冒険、大人も子供も一緒になって、さあ、出かけましょう。

■キャスト

ドラえもん役は水田わさび、のび太役は大原めぐみ、しずか役はかかずゆみ、ジャイアン役は木村昴、スネ夫役は関智一、ママ役は三石琴乃、パパ役は松本保典、ドラミ役は千秋、出木杉役は萩野志保子、ソフィア役は田中理恵、ハリ坊役は飯塚雅弓、警官役は宇垣秀成、運転手役は楠見尚己、ミーちゃん役はまるたまり、ブイキン役は山野史人、トラギス役はケンドーコバヤシ、メジーナ博士役は温水洋一、サッカーナ役はさかなクン、オンディーヌ役は真矢みきがそれぞれ担当しています。

■メインスタッフ

原作は藤子・F・不二雄、脚本は真保裕一、総作画監督は浅野直之、美術監督は古賀徹、撮影監督は岸克芳、編集は小島俊彦、録音監督は田中章喜、効果は糸川幸良、音楽は沢田完、チーフプロデューサーは増子相二郎と杉山登、監督兼絵コンテは楠葉宏三、演出は木村延景、キャラクターデザインは金子志津枝、作画監督は栗尾昌宏、千葉ゆみ、高津理、たかのあや、やぐちひろこ、動画検査は鈴木まりあ、色彩設計は松谷早苗、色指定と検査は高橋めぐみと田中里佳、仕上担当は野中幸子、3DCGスーパーバイザーは木船徳光、3DCGIは福田寛、特殊効果は干場豊、アニメーション協力はベガエンタテイメント、おまけ映像は寺本幸代、杉崎聡、増泉路子、制作事務は杉野友紀、服部高弘、宮澤英太郎、制作進行は河西麻利子、廣川浩二、横田一平、岡野孝規、永田雄一、菊地達也、伊藤貴徳、高橋紗ゆり、制作デスクは中島進、アシスタントプロデューサーは荒木元道、プロデューサーは小倉久美、隅田麻衣子、藤森匠、山崎立士、大倉俊輔、制作は「映画ドラえもん」制作委員会（藤子プロ、小学館、テレビ朝日、シンエイ動画、ADK、ShoPro）が担当しています。

■関連作品

本作はドラえもんのTVシリーズと関連しています。TVシリーズでは、ドラえもんと仲間たちの日常や冒険が描かれており、映画版ではそれらがさらにスケールアップしたストーリーが展開されます。

■主題歌・楽曲

オープニングテーマ「夢をかなえてドラえもん」は、作詞・作曲を黒須克彦、編曲を大久保薫、歌をmao、コーラスをひまわりキッズが担当しています。エンディングテーマ「帰る場所」は、作詞・作曲をSoulJa、歌を青山テルマが担当しています。挿入歌「遠い海から来たあなた」は、作詞を武田鉄矢、作曲を佐孝康夫、編曲を小西貴雄、歌を武田鉄矢が担当しています。

■評価と感想

映画ドラえもん「のび太の人魚大海戦」は、30周年記念作品として期待を大きく上回る内容でした。ストーリーは人魚伝説を基にした壮大な冒険で、視覚的な美しさと感動的な展開が見事に融合しています。特に、海の世界を描いたシーンは色彩豊かで、観客を引き込む力があります。また、キャラクターたちの成長や友情の深さも描かれており、子供から大人まで楽しめる内容になっています。

監督の楠葉宏三は、長年の経験を活かして物語を巧みに導き、視覚的な魅力と感情的な深みを両立させました。脚本の真保裕一は、オリジナルの長編に挑戦し、ドラえもんの世界観を新たな視点から描き出しました。キャストの演技も素晴らしく、特にソフィア役の田中理恵の声は人魚の神秘的な魅力を引き立てています。

音楽も重要な役割を果たしており、沢田完の作曲は物語の雰囲気を盛り上げ、視聴者の感情を揺さぶります。主題歌や挿入歌も印象的で、特に「夢をかなえてドラえもん」は映画のテーマを象徴するような歌詞とメロディーが心に響きます。

■推薦ポイント

この映画は、ドラえもんファンだけでなく、ファミリー層やアニメ愛好者にも強くおすすめします。以下のポイントが特に魅力的です：

• 壮大なストーリー：人魚伝説を基にした壮大な冒険は、子供から大人まで楽しめる内容です。
• 美しい映像：海の世界を描いたシーンは色彩豊かで、視覚的な美しさが際立っています。
• 感動的な展開：キャラクターたちの成長や友情の深さが描かれ、心を打つシーンが多数あります。
• 音楽の魅力：沢田完の音楽や主題歌、挿入歌が物語を盛り上げ、視聴者の感情を揺さぶります。
• 30周年記念作品：ドラえもん映画シリーズの30周年を記念する作品として、特別な価値があります。

■まとめ

映画ドラえもん「のび太の人魚大海戦」は、30周年記念作品としてふさわしい素晴らしい作品です。壮大なストーリー、美しい映像、感動的な展開、魅力的な音楽など、多くの要素が見事に融合しています。ドラえもんファンだけでなく、ファミリー層やアニメ愛好者にも強くおすすめします。この映画を通じて、ドラえもんの新たな伝説を体験してみてください。