春の高齢者の心血管疾患の予防と健康管理

著者: 張文燕 鶴壁第三人民病院

査読者: 董 弼容、四川大学華西病院主任医師

研究によると、春は心臓血管疾患のピークシーズンであることがわかっています。これは、冬から春への変わり目に寒気の活動が頻繁に起こるためです。春は気候が最も予測しにくく、朝晩の気温差が最も大きい季節です。血管収縮を起こしやすいので高血圧の患者は特に注意が必要です。

現代医学では「予防は治療に勝る」ということが強調されており、予防において最も重要なのは「健康管理」です。

変わりやすい春の気候では、高血圧や心血管疾患、脳血管疾患のある高齢者は注意を払い、健康管理をする必要があります。高齢者の方は以下の点に注意するようお願いします。

暖かくしてください

図1 著作権画像、転載禁止

「春は羽織って秋は暖かく」というのは、気候に順応して健康を保つための習慣です。そのため、高血圧や心臓病を患っている中高年の人は、心筋梗塞や脳卒中などの病気の発生を防ぐために、保温にもっと注意を払う必要があります。リウマチ性心疾患の患者は、保温に特に注意し、気管支炎などの細菌感染症がある場合は早めに薬を服用する必要があります。

換気

春には、特に比較的閉鎖的な場所では、換気のために窓を開けることに注意する必要があり、セントラルエアコンを備えた部屋では、頻繁に換気する必要があります。気温が低くても、空気の循環を良くし、空気中の細菌やウイルスによって形成されるエアロゾルの濃度を下げるために、1日2回、1回につき10分以上窓を開け続ける必要があります。

適度な活動

図2 著作権画像、転載禁止

冬の間ずっと家の中に閉じこもっていた高齢者は、暖かくなり花が咲く春になると外に出て体を動かしたいと思う人が多いが、適度に行うように注意する必要がある。高齢者は心臓の許容範囲内で午前中に運動し、激しい運動は避けるべきです。屋外で心臓発作を起こした場合は、そのまま歩き続けないでください。立ち止まって休憩しましょう。エレベーターのない高層ビルに住んでいる高齢者は、酸素不足や心臓への負担増加を避けるために、階段を上り下りするときは特に注意し、休憩を取る必要があります。

混雑した公共の場所を避ける

特に、大規模な集会会場や地下のスーパーマーケットには行かないようにしてください。これらの場所は換気が悪く、細菌やウイルスが広がりやすく、風邪、発熱、肺感染症などの呼吸器疾患を引き起こし、心血管疾患を誘発または悪化させる可能性があります。

春に基礎疾患を積極的に治療する

図2 著作権画像、転載禁止

高血圧、心血管疾患、脳血管疾患などの基礎疾患を持つ高齢者の場合、薬物治療は適時かつ適切に行う必要があり、むやみに薬を服用しないように注意する必要があります。体調が悪い場合は、症状の悪化を防ぐためにすぐに病院に行ってください。

軽い食事を摂る

便通を良くするために、減塩、低脂肪、高繊維食を心がけましょう（排便時のいきみも狭心症の大きな原因ですし、春はイライラしやすく、便秘が悪化します）。バランスのとれた食事、軽い食事、油分や塩分の控えめは高血圧の予防とコントロールに重要であり、春のダイエットの基本原則でもあります。

春には、高齢者は心臓血管疾患の予防と健康管理に注意し、スムーズに移行し、健康的な生活を楽しむ必要があります。