『緑子 MIDORI-KO』の魅力と評価：見逃せないアニメ体験

緑子 MIDORI-KO - ミドリコ - の全方位的評測と推薦

■公開メディア

劇場

■原作メディア

アニメオリジナル

■公開日

2011年09月24日 ～ 0000年01月01日

■分数

55分

■話数

1話

■監督

黒坂圭太

■制作

製作／株式会社ミストラルジャパン

■解説

日本のアート・アニメーションのなかで、息もつかせぬ展開力と画力によってカルト的な人気をほこり、海外でも評価の高い黒坂圭太が、10年以上の歳月をかけて完成させた入魂のアニメーション映画「緑子／MIDORI-KO」。色鉛筆による独特のタッチと色彩による、55分にわたるすべて手描きアニメーションの作業工程をほぼ一人でおこなっていることは驚愕に値する。

音楽は変幻自在な演奏で知られるチェロ奏者の坂本弘道が担当。川口義之、小森慶子、関島岳郎、向島ゆり子、八木美知依、高良久美子、三木黄太などの名だたるミュージシャンを起用し、アヴァンギャルドな旋律が黒坂の映像とせめぎ合う。エンディングテーマには芥川賞、中原中也賞、キネマ旬報新人女優賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など、小説、詩、女優、ミュージシャンとしてマルチな才能をいかんなく発揮している川上未映子（音楽活動時は未映子）のオリジナル曲「麒麟児の世界」が流れる。

黒坂圭太の「緑子／MIDORI-KO」は、アートアニメーションの新たな地平を切り開いた作品として高く評価されています。この作品は、黒坂が10年以上の歳月をかけて完成させた労作であり、その全てが手描きという点で、現代のアニメーション制作の常識を覆すものとなっています。色鉛筆による独特のタッチと色彩は、視覚的な美しさだけでなく、物語の深みを引き立てる重要な要素となっています。

音楽面でも、坂本弘道のチェロ演奏を中心に、多彩なミュージシャンが参加したアヴァンギャルドな旋律が、黒坂の映像と絶妙にマッチしています。特にエンディングテーマ「麒麟児の世界」は、川上未映子の多才な才能が光る一曲であり、作品全体のテーマを象徴するような存在感を放っています。

「緑子／MIDORI-KO」は、科学者たちがヒトとヘチマを交配させて造った謎の生命体「MIDORI-KO」を中心に展開する物語です。MIDORI-KOの存在は、人間と自然の関係性、科学の倫理、そして生命の尊厳といったテーマを深く掘り下げています。物語は、ミドリという研究生がMIDORI-KOの飼育を通じて自身の研究目標を見失っていく様子を描き、人間が自然を支配しようとする傲慢さと、その結果生じる悲劇を描いています。

また、5人の科学者たちのキャラクターも魅力的で、彼らの少年時代からの友情と科学への情熱が、物語にユーモアと感動を与えています。さらに、山本さんとその妻マリー、社長、ケロンパ＆タンボ、棒田さん一家、女子高生たちなど、個性的なキャラクターが多数登場し、作品全体に豊かな人間模様を描き出しています。

「緑子／MIDORI-KO」は、その独特なビジュアルと深遠なテーマ性から、カルト的な人気を博しています。海外でも高い評価を受けており、国際的なアートアニメーションの祭典でも数々の賞を受賞しています。この作品は、アニメーションというメディアを通じて、人間と自然の関係性について深く考えさせられる一作であり、見る者に強い印象を残すことでしょう。

■キャスト

・涼木さやか
・ゆうき梨菜
・チカパン
・三島美和子
・あまね飛鳥
・木村ふみひで
・河合博行
・山本満太

■メインスタッフ

・監督、脚本、絵コンテ、キャラクターデザイン、美術、作画、原画、動画、背景、色彩設計、撮影、編集／黒坂圭太
・プロデューサー／水由 章（ミストラルジャパン）
・ビジュアルエフェクツ、デジタルスーパーバイザー／昼間行雄
・音楽／坂本弘道
・演奏／川口義之、小森慶子、関島岳郎、向島ゆり子、阿部美緒、成井幹子、三木黄太、八木美知依、高良久美子、一樂誉志幸、栗木 健、坂本弘道
・助成／文化芸術振興費補助金
・製作／株式会社ミストラルジャパン

■メインキャラクタ

・MIDORI-KO
５人の科学者たちがヒトとヘチマを交配させて造った謎の生命体。その肉は大変美味で一度食べたら病み付きになる。外敵から身を守るために高度な擬態能力をもっており、最初に出会った相手に情愛をゆさぶるフェロモンを発散する。しかし、他者には全く効きめがない。

・ミドリ
××大学農学部大学院研究生として肉と野菜の両面をもつ「夢の食物」の開発研究に日夜打ち込んでいる。自身は偏食で肉類を食べることができない。教育熱心な家庭に育ち、両親からの援助とアパートの屋上菜園で栽培した自作の野菜を売る事で生活している。博士号の審査に落ち続けながらも諦めず論文に挑み続ける努力家だったが、MIDORI-KOの飼育を始めてからは本来の研究目標を見失っていく。

・５人の科学者たち
ガンリキ、ジゴクミミ、ドクゼツ、ハナイキ、テザワリの仲良し５人組。小学４年時に「ミミズとキュウリの混血生物」が全国ジュニア発明コンテストで文部大臣賞をもらったのを機に「少年科学倶楽部」を結成。現在もアマチュア研究者グループとして、廃墟の喫茶店を拠点に怪しげな生体実験を続けている。

・山本さん
自称「伝奇研究家」

・山本さん の妻（マリー）
大食漢。夫とはデンマークで知り合う。

・社長
堆肥製造業者。アパートの１階の工場で造った堆肥をミドリの畑に供給し、取れた野菜をもらっている。

・ケロンパ＆タンボ、ケロンパ
自称「哲学者」の小うるさいオヤジ。 タンボ：象と蛇の混血動物でケロンパのペット。飼い主のの言葉を極端な拡大解釈でオーム返しする超能力をもつ。

■棒田さん一家
・おばちゃん
おせっかいな主婦で愛称は「チューたこママ」。
・ボーヤ
おばちゃん夫妻の息子
・棒田さん
自称「詩人」でおばちゃんの夫。

■女子高生たち
・カボコ
・バンナ
・ナスミ

・管理人（ファミリーマン）
アパートの住み込み管理人

■主題歌・楽曲

・ED1
・麒麟児の世界
・作詞／未映子
・作曲／未映子
・歌／未映子

■詳細な評測

「緑子／MIDORI-KO」は、その独特なビジュアルと深遠なテーマ性から、カルト的な人気を博しています。黒坂圭太監督の10年以上の歳月をかけた労作であり、全て手描きという点で、現代のアニメーション制作の常識を覆すものとなっています。色鉛筆による独特のタッチと色彩は、視覚的な美しさだけでなく、物語の深みを引き立てる重要な要素となっています。

音楽面でも、坂本弘道のチェロ演奏を中心に、多彩なミュージシャンが参加したアヴァンギャルドな旋律が、黒坂の映像と絶妙にマッチしています。特にエンディングテーマ「麒麟児の世界」は、川上未映子の多才な才能が光る一曲であり、作品全体のテーマを象徴するような存在感を放っています。

物語は、科学者たちがヒトとヘチマを交配させて造った謎の生命体「MIDORI-KO」を中心に展開します。MIDORI-KOの存在は、人間と自然の関係性、科学の倫理、そして生命の尊厳といったテーマを深く掘り下げています。ミドリという研究生がMIDORI-KOの飼育を通じて自身の研究目標を見失っていく様子は、人間が自然を支配しようとする傲慢さと、その結果生じる悲劇を描いています。

また、5人の科学者たちのキャラクターも魅力的で、彼らの少年時代からの友情と科学への情熱が、物語にユーモアと感動を与えています。さらに、山本さんとその妻マリー、社長、ケロンパ＆タンボ、棒田さん一家、女子高生たちなど、個性的なキャラクターが多数登場し、作品全体に豊かな人間模様を描き出しています。

「緑子／MIDORI-KO」は、その独特なビジュアルと深遠なテーマ性から、カルト的な人気を博しています。海外でも高い評価を受けており、国際的なアートアニメーションの祭典でも数々の賞を受賞しています。この作品は、アニメーションというメディアを通じて、人間と自然の関係性について深く考えさせられる一作であり、見る者に強い印象を残すことでしょう。

■推薦内容

「緑子／MIDORI-KO」は、アートアニメーションのファンだけでなく、深遠なテーマを楽しみたい視聴者にも強く推薦します。黒坂圭太監督の独特なビジュアルと色彩感覚は、視覚的な美しさを追求する視聴者にとって必見です。また、音楽面でも坂本弘道のチェロ演奏や川上未映子のエンディングテーマ「麒麟児の世界」が作品の深みを引き立てており、音楽好きにもおすすめです。

物語のテーマ性も非常に深く、人間と自然の関係性、科学の倫理、生命の尊厳といった問題を考えさせられる内容となっています。特に、科学技術の進歩がもたらす倫理的な問題について深く考えたい視聴者には、ぜひ見ていただきたい作品です。

さらに、個性的なキャラクターたちの人間模様も魅力的で、ユーモアと感動が詰まっています。5人の科学者たちの友情やミドリの成長、ケロンパ＆タンボのユーモラスなやり取りなど、様々な視点から楽しむことができます。

「緑子／MIDORI-KO」は、視覚的な美しさ、音楽の深み、そして深遠なテーマ性を兼ね備えた作品であり、幅広い視聴者に推薦できる一作です。ぜひ一度、劇場でその独特な世界観を体験してみてください。