「となりのトトロ」レビュー：スタジオジブリの名作アニメの魅力とは？

となりのトトロ - 永遠のファンタジーと家族の絆

■公開メディア

劇場

■原作メディア

アニメオリジナル

■公開日

1988年04月16日～ 0000年01月01日

■配給会社

東宝

■映倫番号

112482

■分数

86分

■話数

1話

■原作

宮崎駿

■監督

宮崎駿

■制作

スタジオジブリ

■著作

■ストーリー

サツキとメイの姉妹は、父と共に緑の豊かな郊外に引越ししてきた。ある日、2人は不思議な生き物トトロと出会う。そして、2人はトトロとの出会いを通じて、不思議な体験をすることになる。入院中の母にトウモロコシを届けようとして病院に向かったメイが迷子になった時、困ったサツキがトトロに助けを求めると、身体がボンネットバスのようになった12本足の巨大なネコバスが姿を現した。爛々と光る眼はヘッドライトになっていて、電線や森の中など、場所を選ばずメイのもとへと風のように走るのだった。

■解説

昭和30年代の東京近郊を舞台にしたファンタジー作品。この作品から生まれたキャラクターのトトロはスタジオジブリのシンボルマークにもなっている。宮崎駿監督の独特な世界観と、自然と共にある生活の美しさを描いたこの作品は、子供から大人まで幅広い世代に愛され続けている。特に、トトロという存在が象徴する自然への敬意と、家族の絆の深さは、観る者に深い感動を与える。また、昭和の風景や生活感が細部まで描かれており、懐かしさを感じさせる一方で、普遍的なテーマを扱っているため、時代を超えて共感を得ることができる。

■キャスト

・サツキ／日高のり子
・メイ／坂本千夏
・カンタ／雨傘利幸
・草壁タツオ／糸井重里
・草壁靖子／島本須美
・カンタのおばあちゃん／北林谷栄
・トトロ／高木均

■メインスタッフ

・脚本／宮崎駿
・作画／佐藤好春
・美術／男鹿和雄
・仕上／保田道世
・撮影／白井久男
・演出助手／遠藤徹哉

■メインキャラクタ

・サツキ
小学6年生の元気な女の子。母親に代わって家の面倒をみている。彼女の成長と責任感が物語の重要な要素となっている。
・メイ
サツキの妹で、好奇心いっぱいの4歳の女の子。彼女の純粋さと無邪気さが、トトロとの出会いを引き立てる。
・カンタ
サツキたちのとなりの家の男の子。サツキのことが好きらしい。子供らしい純粋な感情が描かれている。
・草壁タツオ
考古学者のお父さん。家族を支える優しさと知識が物語に深みを与える。
・草壁靖子
病気で入院している美人のおかあさん。彼女の存在が家族の絆を強くする。
・カンタのおばあちゃん
カンタの祖母。サツキやメイのことを木にかけて世話してくれます。地域の温かさを象徴する存在。
・トトロ
人間よりも古くから日本に住んでいるお化け。自然と共存する存在として描かれ、物語の中心的なキャラクターである。

■主題歌・楽曲

・オープニング主題歌
・さんぽ
・作詞／中川李枝子
・作曲／久石譲
・編曲／久石譲
・歌／井上あずみ

・エンディング主題歌
・となりのトトロ
・作詞／宮崎駿
・作曲／久石譲
・編曲／久石譲
・歌／井上あずみ

■詳細な評測

『となりのトトロ』は、宮崎駿監督が描くファンタジーと現実の境界が曖昧な世界観が魅力的な作品である。物語は、姉妹のサツキとメイが父親と共に田舎へ引っ越すところから始まる。そこで彼女たちは、トトロという不思議な生き物と出会い、自然と共にある生活を通じて成長していく。特に、メイが迷子になったシーンでのネコバスの登場は、視覚的にも物語的にも非常に印象的であり、子供たちの冒険心と純粋さを象徴している。

この作品の最大の魅力は、自然と人間との共存を描いた点にある。トトロは自然そのものであり、人間が自然と調和して生きることの重要性を教えてくれる。サツキとメイがトトロと出会うことで、自然への敬意と感謝の気持ちを学ぶ姿は、観る者に深い感動を与える。また、母親が病気で入院しているという現実的な問題を背景に、家族の絆の強さを描くことで、ファンタジーと現実のバランスが絶妙に保たれている。

キャラクターの描写も非常にリアルで、特にサツキの成長と責任感、メイの純粋さと無邪気さが物語を豊かにしている。サツキは母親の不在を補うために家事をこなし、妹の面倒を見ることで成長していく。一方、メイはトトロとの出会いを通じて、自然の神秘と美しさを体験する。彼女たちの成長と家族の絆が、物語の中心的なテーマとなっている。

音楽もこの作品の魅力を引き立てる重要な要素である。久石譲の美しいメロディは、物語の情感を深く表現し、観る者の心を揺さぶる。特に、オープニングの「さんぽ」とエンディングの「となりのトトロ」は、物語の雰囲気を完璧に捉えており、視覚と聴覚の両方で楽しむことができる。

また、昭和30年代の東京近郊を舞台にしたこの作品は、懐かしさと普遍性を兼ね備えている。昭和の風景や生活感が細部まで描かれており、当時の日本を知る世代には懐かしさを感じさせる一方で、家族の絆や自然への敬意といったテーマは、時代を超えて共感を得ることができる。これが『となりのトトロ』が長年にわたって愛され続ける理由の一つである。

■推薦内容

『となりのトトロ』は、子供から大人まで幅広い世代に推薦できる作品である。特に、家族で観ることで、家族の絆の重要性を再確認することができる。また、自然と共存する生活の美しさを描いたこの作品は、都市生活に疲れた人々に癒しを提供するだろう。さらに、昭和の風景や生活感を描いたこの作品は、歴史や文化に興味がある人々にもおすすめである。

この作品を観る際には、以下のポイントに注目してみてほしい。