お子さんは感染していますか？小児流行性呼吸器疾患について →

インフルエンザ（略して「インフル」）は最も一般的な流行性呼吸器疾患です。インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性呼吸器感染症です。

インフルエンザは、感染するインフルエンザウイルスに応じて、A型、B型、C型、D型の4つのタイプに分けられます。現在、ヒトに感染する主なインフルエンザAウイルスの種類は、H1NIおよびH3N2のサブタイプと、インフルエンザBウイルスのビクトリア株および山形株です。

インフルエンザにかかっていることを示す症状は何ですか?インフルエンザは一般的に以下のように現れます: (具体的な症状は人によって異なります)

（１）明らかな全身症状（突然の発熱、体温が39～40℃に達する、頭痛、筋肉痛や関節痛、倦怠感、悪寒、寒気、食欲不振など）

（２）軽度の呼吸器症状（のどの痛み、乾いた咳、鼻づまり、鼻水、胸骨の後ろの不快感など）

インフルエンザにかかった後、それがインフルエンザA型かインフルエンザB型かはどうやって見分けるのでしょうか？

インフルエンザA型でもインフルエンザB型でも、どちらもインフルエンザウイルスであり、症状に基づいて区別することは一般的に困難です。明確な診断を下すには、インフルエンザウイルス抗原または核酸検査が必要です。

インフルエンザウイルス抗原検査は迅速ですが、核酸検査よりも感度が低くなります。ウイルス抗原検査が陽性であれば診断が裏付けられますが、検査が陰性であってもインフルエンザを除外することはできません。ウイルス核酸検査は感度と特異性が高く、ウイルスの種類とサブタイプを区別することができます。

子供のインフルエンザの症状は大人の症状とどう違うのでしょうか?

子供がインフルエンザにかかると、通常、大人よりも熱が高くなります。インフルエンザB型に罹患すると、吐き気、嘔吐、下痢などの胃腸症状も成人よりも多く見られます。新生児は単に、過度の睡眠、食事の拒否、呼吸停止などの症状を示す場合があります。喉頭炎、中耳炎、気管支炎などのインフルエンザの合併症は、成人よりも子供に多く見られます。

マイコプラズマ感染が疑われる場合、どのような症状が考えられますか?

主な症状は、発熱（中等度から高熱、体温＞ 38.5℃ ）、発作性の乾いた咳、激しい咳で、頭痛、鼻水、喉の痛み、耳痛、胸の圧迫感、胸痛などを伴うこともあります。喘鳴や呼吸困難を経験する子供もいますが、これは乳児や幼児によく見られます。通常の血液検査における総白血球数と好中球比率は通常は正常ですが、いくつかのケースでは上昇することがあります。

臨床現場では、多くの小児が発熱と乾いた咳を経験します。繰り返し行われた血液検査とマイコプラズマ関連の検査はすべて正常です。マイコプラズマ感染の可能性を除外できますか?

マイコプラズマはゆっくりと増殖し、体外で培養することが難しいため、現在、マイコプラズマ関連抗体の血液検査がマイコプラズマ感染症の診断の主な手段となっています。

マイコプラズマ抗体はIgGとIgMに分けられます。 IgG 抗体は遅く上昇し、より長く持続します。 IgM抗体は感染後3～5日で出現し、感染後3週間でピークに達するため、マイコプラズマ感染の早期診断に有効です。

しかし、マイコプラズマ感染症を繰り返し患う人の中には、IgM が陰性のままになる人もいます。そのため、マイコプラズマIgMが複数回陰性であったとしても、マイコプラズマ感染を否定することはできません。しかし、偽陽性が発生する可能性もあるため、医師は臨床症状、検査、胸部画像に基づいて総合的に判断する必要があります。

子どもは流行性呼吸器疾患（インフルエンザA、インフルエンザB、マイコプラズマ感染症）をどのように予防できるでしょうか？

インフルエンザ（A型とB型）とマイコプラズマ感染症はどちらも呼吸器疾患であり、予防対策は似ています。

（１）予防接種

インフルエンザの予防接種はインフルエンザを予防する最も効果的な手段です。 6か月から5歳までの乳幼児と、6か月未満の乳幼児の家族および保護者は、毎年インフルエンザ予防接種の優先対象となります。

（２）一般的な予防措置

頻繁に手を洗うこと、環境を清潔に保ち換気を保つこと、呼吸器疾患の流行期に混雑した場所での活動を減らすこと、呼吸器感染症の患者との接触を避けることなど、良好な個人衛生習慣を維持することは呼吸器疾患を予防する重要な手段です。良好な呼吸衛生習慣を維持し、咳やくしゃみをする際には上腕やティッシュ、タオルなどで口と鼻を覆い、咳やくしゃみをした後は手を洗い、目、鼻、口に触れないようにしてください。公共の場所に行くときや医療を受けるときはマスクを着用してください。

著者: 陳英

北京和平里病院呼吸器内科中医学博士、主治医

編集者: 董暁賢