【医療Q&A】成人の乱視の度数は今後も増え続けるのでしょうか？

著者：王夢宇：上海交通大学医学部付属第六人民病院

査読者: 上海交通大学医学部上海第六人民病院主任医師 呉強

成人の乱視の程度は通常は安定していますが、特定の状況では多少の変化が生じる場合があります。

通常、乱視の程度は成人期には安定し、小児期ほど劇的に変化することはありません。これは、大人の目は成熟しており、角膜や水晶体の形状があまり変化しないためです。ただし、場合によっては程度の変化が生じる可能性があります。

（１）適切な度数の眼鏡をかけていない。

（２）悪い習慣：10代や20代の若者の乱視は「押し出される」、つまり角膜の形が変わります。若者のまぶたは比較的「締まっている」。ほとんどの人は、上下まぶたの緊張が左右まぶたの緊張よりも弱く、眼球は水平の「フットボール」のような状態になっています。さらに、頻繁に目を細めたり、うつ伏せで寝たりするなどの悪い習慣も、長期間にわたって角膜を圧迫し、丸い「フットボール」を横長の「ラグビーボール」に変えてしまいます。フットボールが平らになるほど、乱視の度合いが高くなります。

（３）眼疾患：若年者の乱視が年々増加し、年間増加度数が50度を超える場合、円錐角膜などの疾患を除外するために角膜形状測定検査が必要である。

（4）眼の外傷や特定の眼科手術（角膜手術、白内障手術など）により角膜の形状が変化し、乱視の程度に影響を及ぼすことがあります。

（５）加齢とともに眼の水晶体に変化が生じ、乱視の程度にも若干の変化が生じることがあります。

したがって、乱視のある患者は、視力と乱視の変化を監視するために、成人後も定期的に眼科検診を受ける必要があります。