LAIDBACKERS -レイドバッカーズ- の魅力と評価：新たな冒険の世界へ

LAIDBACKERS -レイドバッカーズ- の魅力と評価

2019年4月5日に公開された劇場アニメ『LAIDBACKERS -レイドバッカーズ-』は、クロックワークスが配給し、Studio五組がアニメーション制作を担当した作品です。原作はおばけ屋で、監督は橋本裕之が務めています。この作品はアニメオリジナルであり、59分の1話完結という形式で描かれています。以下では、この作品のストーリー、キャラクター、制作スタッフ、主題歌などについて詳しく紹介し、評価と推薦を行います。

ストーリー

『LAIDBACKERS -レイドバッカーズ-』のストーリーは、京都に引っ越してきた美大生・本天沼久美を中心に展開されます。久美は祖母の駄菓子屋を継ぐために京都に来たのですが、その駄菓子屋にはハラミ・K・舞の三人と犬一匹が住み着いていました。彼らは魔王を追って剣と魔法の世界から転生してきた勇者たちでしたが、転生の影響で力を失い、無一文で路頭に迷っていました。特にリーダーの姫騎士アーネリアは犬の姿に変わってしまいました。

久美は彼らを追い出すこともできず、奇妙な仲間たちと同居することになります。元の世界での使命感から解放され、平和な世界に馴染み始めた彼らは、それぞれ自由気ままに暮らしていましたが、犬となったアーネリアだけは元の使命感を抱え続けていました。そんな中、力を失い小学生となった元魔王・らんが現れ、「私と一緒に魔王の欠片を集めてもらえませんか？」と提案します。この提案が物語の大きな転機となり、久美たちの新たな冒険が始まります。

キャラクター

本作のキャラクターは個性的で魅力的な面々が揃っています。以下に主要キャラクターを紹介します。

三ノハラミ

年齢：15歳
転生前：狂戦士
現在：駄菓子を貪る自宅警備員(ニート)

元の世界では獣人の血を引く狂戦士として戦う勇猛果敢な戦士でした。現世では緊張感を失い、自堕落で自由奔放なニートと化しています。精神は小学生男子で、マンガやゲームなど小学生が好きなものにハマっています。声優は日高里菜が担当しています。

舞坂舞

年齢：14歳
転生前：武闘家
現在：アイドルを目指すデジタルガジェット大好きな14歳

人里離れた山奥で師匠に厳しく育てられたため、自分が女である意識がなかったのですが、こちらの世界に来て初めて美少女であることを自覚します。『山猿のように育てられた14年間を返してよ！』とイマドキ女子なライフスタイルを目指し、ブログやライブ活動に励んでいます。声優は茜屋日海夏が担当しています。

草薙・K

年齢：17歳
転生前：魔術師
現在：オタク趣味に走る残念美人

気位が高く、叡智を求める才女で、元の世界ではアーネリアの参謀として付き従っていました。現世では魔法が使えないショックと持ち前の知的好奇心が転じて、サブカルチャーにハマり、様々なバイトに励んでいます。電子機器は苦手です。声優は大地葉が担当しています。

アーネリア

年齢：18歳
転生前：姫騎士(解放軍リーダー)
現在：犬

優しさと強さを兼ね備えた気高い人物で、邪悪な魔王から世界を取り戻すために自ら解放軍のリーダーとなりました。しかし転生失敗で犬の姿になってしまいます。こちらの世界でも使命を忘れず、生真面目な性格です。声優は内山夕実が担当しています。

らん (ヴァルヴァラン)

年齢：11歳
転生前：魔王
現在：小学生

アーネリア率いる解放軍に追い詰められ、禁呪を使って異世界に転生しようとしましたが、術は失敗し、力は失われ11歳の少女になってしまいました。転生の際に散らばった魔力『魔王の欠片』が事件を引き起こす原因となっています。声優は長縄まりあが担当しています。

本天沼久美

年齢：18歳
職業：美術大学に通う苦学生、見た目もいたって地味な一般人

亡くなった祖母が経営していた駄菓子屋を潰さないために京都の大学に進路を決め転居してきました。その駄菓子屋に異世界からやってきたハラミたちが住み着いてしまい、追い出すこともできず、渋々住まわせることになります。また、駄菓子屋の両隣のお店の大家でもありますが、店子のロンとレナードが家賃を払わないので頭を悩ませています。声優は花守ゆみりが担当しています。

鷺ノ宮優子

年齢：25歳
職業：容姿端麗・ミステリアスな小学校教師、元・魔王らんの保護者

魔力を失ったらんを拾い、仮の保護者となっています。学校では皆の憧れの才女ですが、家ではひどく自堕落で、らんに家事を押し付けています。しかし心根は優しく、彼女なりにらんを可愛がっています。らんの魔力が戻った暁には「地球征服させてもらう」という冗談か本気かわからない約束をしています。声優は藤田咲が担当しています。

ロン

年齢：不明
職業：駄菓子屋の左隣に住む中華料理屋の主人

中国籍を持っていますが、日本語が大変達者です。本業の中華料理屋よりも偽装携帯や偽装パスポートの発行など裏商売が上手で、その特技を活かしてハラミたちに携帯電話や身分証明書を手配しています。声優は福山潤が担当しています。

レナード

年齢：不明
職業：駄菓子屋の右隣に住むインド料理屋の主人

ネパール系の外国人ですが、ロンと同様に日本語がとても上手です。ロンとは気が合い、楽して稼げる怪しい商売のアイディアを出し合っては失敗を繰り返しています。声優は小西克幸が担当しています。

メインスタッフ

本作の制作には多くの才能あふれるスタッフが関わっています。以下に主要スタッフを紹介します。

・原作：おばけ屋
・監督：橋本裕之
・脚本：上江洲誠
・キャラクター原案：鈴木次郎
・チーフディレクター：佐藤清光
・キャラクターデザイン：土屋圭
・総作画監督：土屋圭
・デザインワークス：酒井孝裕、郷津春奈、橋口隼人、高部光章、小菅洋
・美術監督：青井孝
・彩設計：古河寿子、手嶋明美
・特殊効果：イノイエシン
・3DCG監督：薄井俊作
・撮影監督：峰岸健太郎
・編集：高橋歩
・音響監督：山口貴之
・音響制作：HALF H・P STUDIO
・アニメーション制作：Studio五組
・製作：LAIDBACKERS製作委員会

主題歌・楽曲

本作のオープニングテーマは「Precious Piece」で、kz(livetune)が歌っています。この曲は作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっており、視聴者の心に深く響くメロディーと歌詞が特徴です。

評価と推薦

『LAIDBACKERS -レイドバッカーズ-』は、異世界から転生してきた勇者たちと現代の日本で出会うというユニークな設定が魅力的な作品です。特にキャラクターの個性が際立っており、それぞれの背景や成長が丁寧に描かれています。ハラミの自由奔放さ、舞の成長、Kの知識欲、アーネリアの使命感、らんの葛藤など、キャラクターの多様性が物語を豊かにしています。

また、ストーリーは一見コメディタッチに見えますが、深いテーマも含んでいます。転生後の生活や使命感との向き合い方、友情や絆の大切さなど、視聴者に考えさせる要素が多く含まれています。さらに、京都の街並みや文化が背景として描かれており、視覚的な美しさも楽しむことができます。

制作スタッフの技術力も高く評価できます。キャラクターデザインやアニメーションのクオリティは非常に高く、視覚的な魅力が作品全体を引き立てています。また、音響や音楽も物語の雰囲気を盛り上げる重要な役割を果たしており、特にオープニングテーマ「Precious Piece」は作品のテーマを象徴するような美しい曲です。

この作品は、異世界ものやコメディが好きな人だけでなく、深いテーマを楽しみたい人にもおすすめです。特に、キャラクターの成長や人間関係に興味がある人にはぜひ見てほしい作品です。また、京都の風情を感じながら楽しむことができるので、旅行好きな人にもおすすめです。

『LAIDBACKERS -レイドバッカーズ-』は、笑いと感動、そして深いテーマが詰まった素晴らしい作品です。ぜひ多くの人に見てもらいたい一作です。