映画『ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE ON EARTH』の魅力と評価

劇場版「ハヤテのごとく！ HEAVEN IS A PLACE ON EARTH」レビューと推薦

■概要

2011年8月27日に公開された劇場版「ハヤテのごとく！ HEAVEN IS A PLACE ON EARTH」は、畑健二郎の人気漫画を原作としたアニメ映画です。キングレコードとT-JOYが配給し、映倫番号119156で70分の1話構成となっています。監督・演出は小森秀人、アニメーション制作はマングローブ、製作はジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント、テレビ東京、小学館、ムービックによる劇場版ハヤテのごとく！製作委員会が担当しました。

■ストーリー

「執事とお嬢様の、ゲームもアニメもない夏が始まる」

夏休みの最後を過ごそうと、田舎を訪れたハヤテとナギお嬢様たち一行。ゲームもない、アニメもない、ついでに電波も届かない、執事とお嬢様の二人の夏に、その想いを試すかのような事件が巻き起こる・・・！！原作者・畑健二郎による描き下ろしストーリー！！

■解説

劇場版「ハヤテのごとく！」のために新たなスタッフが集結！！監督・キャラクターデザインは小森秀人。脚本には、ライダーシリーズ最新作「仮面ライダーオーズ／000」、大ヒット作「仮面ライダー電王」を手がける小林靖子！！アニメーション制作は「サムライチャンプルー」等のハイセンスなオリジナルアニメで知られ、最新作「神のみぞ知るセカイ」（原作：若木民喜／小学館「週刊少年サンデー」連載中／テレビ東京系）も手がけるマングローブ！

■キャスト

• 綾崎ハヤテ／白石涼子
• 三千院ナギ／釘宮理恵
• マリア／田中理恵
• 桂ヒナギク／伊藤静
• 西沢 歩／高橋美佳子
• 愛沢 咲夜／植田佳奈
• 鷺ノ宮 伊澄／松来未祐
• 瀬川 泉／矢作紗友里
• 花菱 美希／中尾衣里
• 朝風 理沙／浅野真澄
• 春風 千桜／藤村歩
• 剣野カユラ／日笠陽子
• 水蓮寺ルカ／山崎はるか
• 橘ワタル／井上麻里奈
• 貴嶋サキ／中島沙樹
• クラウス／三宅健太
• 桂 雪路／生天目仁美
• 薫 京ノ介／日野聡
• 鈴音／遠藤綾

■メインスタッフ

• 原作／畑健二郎（小学館「週刊少年サンデー」連載中）
• 監督、キャラクターデザイン／小森秀人
• 脚本／小林靖子
• プロット原案／畑健二郎
• 美術監督／青井 孝
• 色彩設計／小針裕子
• 撮影監督／飯島亮
• 編集／長坂智樹
• 音響監督／岩浪美和
• 音楽／前口渉
• アニメーション制作／マングローブ
• 製作／劇場版ハヤテのごとく!製作委員会

■メインキャラクタ

・綾崎ハヤテ
三千院ナギお嬢様の執事。夏休みも残りわずか…。ゲームや同人誌三昧で気が抜けすぎのナギのことを案じ、さりげなく田舎行きを薦めてみるのだが…。不幸体質は変わらず（借金もさして減らず）、しかし本劇場版ではキリっと凛々しいスーパー執事ぶりも増量！

・三千院ナギ
莫大な資産を誇る三千院家の一人娘。夏コミも終わり、昼はアキバで同人誌漁り、夜は電脳の闇の世界へと…。なんだか気の抜けた日々を送っているが、西沢さんやハヤテに田舎行きを薦められ、ついその気に。しかしゲームもネットもない田舎生活はどうにも退屈なようで…。

・マリア
ナギに仕えるメイドさん。笑顔が魅力的な17歳。ナギにとっては、姉のような母のような存在。飛び級をするほどの才媛だが、ちょっと天然なところはご愛嬌、誰に対しても優しく面倒見もよい三千院家には欠かせないスーパーハウスメイドさん。

・桂ヒナギク
ナギの通う白皇学院の生徒会長。才色兼備で誰もが認めるしっかりものだが、実は妹属性。ハヤテへの好意も自覚しているが、鈍感なハヤテにヤキモキさせられることも幾たびか。今回の劇場版ではサービスシーンや大立ち回りもあるとかないとか。

・西沢 歩
ハヤテの前の高校のクラスメート。ハヤテに想いを告白するもはぐらかされ気味。 今作では田舎の素晴らしさをナギに説き、自らの田舎に招待をする。 ナギに対してはなんだか不思議な説得力と距離感を持つ、ごく普通の高校生。

・愛沢 咲夜
三千院家とは親戚筋の愛沢家の長女で、ナギの従兄弟。無類のお笑い好きで、 普段の会話の中でも相手にボケやツッコミを要求する。

・鷺ノ宮 伊澄
三千院家と交流が深い鷺ノ宮の一人娘。極度の方向オンチで、 いつもオロオロと危なっかしいが、実は悪霊退治を行う巫女でもある。

・瀬川 泉
白皇学院の生徒会役員。超お嬢様だが、そうは思わせないほど明るく元気で裏表のない女の子。 ハヤテのことを「ハヤ太くん」と呼ぶ。

・花菱 美希
白皇学院の生徒会役員で、３人娘のリーダー格。ヒナギクのことが大好きで、彼女を困らせるのも大好きという、 少々複雑な子である。

・朝風 理沙
白皇学院の生徒会役員。陰で黒い思考を巡らせていたりもするが、基本的に悪い子ではない（はず）。 ちなみに３人とも成績はいまいち。

・春風 千桜
白皇学院生徒会の書記。ハヤテと共にナギのだらけた夏休み後半の生活を憂う。 クールな雰囲気を持つが、実はオタク属性でその守備範囲も広い。　 ナギとはそのあたりの趣味も合ったり合わなかったり。

・剣野カユラ
ナギの同人仲間。恥ずかしがり屋さんなのか、テンションはわりと低め。生活パターンや思考パターンは驚くほどナギにそっくり。

・水蓮寺ルカ
稀代のスーパーアイドル水蓮寺ルカ。ハヤテとの出会いはまさに鮮烈！ 今後の「ハヤテのごとく！」で最も気になるキャラクター。 今回の劇場版ではオープニングテーマ「僕ら、駆け行く空へ」を歌唱！

・橘ワタル
13歳という若さでレンタルビデオ店を経営する橘財閥の御曹司で、ナギの婚約者。本人同士に結婚の意思はなく、彼自身は伊澄が好き。

・貴嶋サキ
ワタルに仕えるメイド。外見だけだと有能そうだが、その実態はかなりのドジっ娘。ワタルの成長を姉のような気持ちで見守っている。

・桂 雪路
白皇学院の世界史教諭。ヒナギクの姉。しっかり者の妹からは想像できないほどのグータラで、お酒が大好き。給料の大半がお酒となって消えるため、いつもお金に困っている。

・鈴音
夏休みに出かけた田舎で、ハヤテの目の前に現れた不思議な少女。ハヤテに何かを伝えた後、忽然と姿を消してしまったのだが……。

■関連作品

• ハヤテのごとく！
• ハヤテのごとく！！2nd season

■主題歌・楽曲

• OP1
  僕ら、駆け行く空へ< br> 歌／水蓮寺ルカ starring 山崎はるか
• 挿入歌
  Invisible Message
  歌／ELISA
• ED1
  Heaven is a Place on Earth
  歌／ｆｒｉｐＳｉｄｅ

■レビュー

劇場版「ハヤテのごとく！ HEAVEN IS A PLACE ON EARTH」は、原作の魅力を最大限に引き出しつつ、新たなストーリーとキャラクターの成長を描いた作品です。夏休みの田舎での出来事を中心に、ゲームやアニメがない環境でハヤテとナギがどのように過ごすかが描かれています。この設定は、普段の日常から離れた場所でキャラクターたちがどのように行動するかを観客に見せる良い機会となっています。

特に印象的なのは、ハヤテの執事としての成長です。原作でも彼の不幸体質や借金問題は描かれていましたが、この劇場版ではそれらを乗り越え、ナギを支える姿が強調されています。白石涼子の声優としての演技も素晴らしく、ハヤテの成長をリアルに感じさせてくれます。また、ナギのキャラクターも深化しており、釘宮理恵の声優としての表現力が光っています。彼女の演技は、ナギの退屈な田舎生活に対する不満や、ハヤテへの信頼感を巧みに表現しています。

ストーリーに関しては、原作者・畑健二郎による描き下ろしということもあり、原作ファンにとっては新鮮な展開が楽しめます。ゲームやアニメがない田舎での生活は、キャラクターたちの新たな一面を引き出しており、特にハヤテとナギの関係性の深化が見事に描かれています。また、鈴音という新キャラクターの登場も物語に新たな風を吹き込んでいます。彼女の謎めいた存在感は、物語の後半にかけて重要な役割を果たします。

ビジュアル面では、マングローブのアニメーション制作が高く評価されます。田舎の風景やキャラクターの表情、動きなどが細部まで丁寧に描かれており、視覚的な美しさが際立っています。特に、夏の風景を背景にしたシーンは、観客に爽やかな気分を与えてくれます。また、キャラクターデザインを担当した小森秀人によるデザインも、原作の雰囲気をしっかりと引き継ぎつつ、新たな魅力を加えています。

音楽面でも、水蓮寺ルカによるオープニングテーマ「僕ら、駆け行く空へ」は、物語のテーマを象徴するような力強い曲となっています。また、ELISAの挿入歌「Invisible Message」や、ｆｒｉｐＳｉｄｅのエンディングテーマ「Heaven is a Place on Earth」も、物語の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。これらの楽曲は、観客の感情を引き立てるだけでなく、物語の進行に深みを与えています。

■推薦

「ハヤテのごとく！」のファンにとっては、劇場版「ハヤテのごとく！ HEAVEN IS A PLACE ON EARTH」は必見の作品です。原作の魅力を最大限に引き出しつつ、新たなストーリーとキャラクターの成長を描いたこの作品は、ファンにとって新たな発見と感動を提供してくれることでしょう。また、原作を知らない人にとっても、キャラクターの魅力やストーリーの面白さを楽しむことができるので、ぜひ一度見てみることをお勧めします。

特に、ハヤテとナギの関係性や、田舎での生活を通じて描かれるキャラクターの成長に注目してほしいです。また、鈴音という新キャラクターの存在も見逃せません。彼女の謎めいた行動や、ハヤテとの関わりは、物語の後半にかけて重要な役割を果たします。

さらに、ビジュアル面や音楽面でも優れた作品となっており、視覚的な美しさや楽曲の力強さを楽しむことができます。夏の風景を背景にしたシーンや、キャラクターデザインの細部まで丁寧に描かれたアニメーションは、観客に爽やかな気分を与えてくれることでしょう。また、水蓮寺ルカによるオープニングテーマや、ELISAとｆｒｉｐＳｉｄｅの楽曲も、物語の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。

全体として、劇場版「ハヤテのごとく！ HEAVEN IS A PLACE ON EARTH」は、原作のファンだけでなく、アニメやコメディを楽しみたい人にとっても見逃せない作品です。キャラクターの成長や新たなストーリー展開、ビジュアルと音楽の美しさを堪能しながら、夏の爽やかな風を感じてください。