鉄のラインバレル - クロガネノラインバレル - 評測と推薦
■概要
『鉄のラインバレル』は、2008年10月から2009年3月まで放送されたTVアニメシリーズで、原作は清水栄一と下口智裕による漫画です。この作品は、14歳の少年・早瀬浩一が巨大人型メカ「ラインバレル」を手に入れ、圧倒的な力を得たことで周囲の世界が大きく動き出す物語を描いています。監督は日高政光、アニメーション制作はGONZO、製作はラインバレルパートナーズ(フライングドッグ、GDH、秋田書店、中部日本放送)が担当しました。
■ストーリー
早瀬浩一は、ある事故により少女と出会い、巨大人型メカ「ラインバレル」を手に入れます。何もできず、正義に憧れるだけだった彼の周りは、圧倒的な力を手に入れたことでめまぐるしく動き始めます。新しい仲間と出会い、守るべきものを背負い、自らを囲む世界と向き合いながら、浩一は成長していきます。この物語は、GONZO公式サイトの引用によるものですが、浩一の成長と彼を取り巻く人間関係の変化が見どころとなっています。
■解説
『鉄のラインバレル』は、圧倒的な個性を持つキャラクターたちを繊細かつ骨太に描き、ロボットアクションにも躍動感とキレを実現させる作品です。監督の日高政光、クリエイティブプロデューサーの谷口悟朗、特技監督の板野一郎など、豪華なクリエイター陣が集結しています。また、シリーズ構成の吉村清子と特殊設定の森田繁による強力なタッグは、何気ない日常を交えつつ、正義のために戦い続ける少年たちの恋、友情、挫折、衝突、心の交流を視聴者の共感を得ながら感動の結末に向けて展開します。キャラクターデザインと総作画監督を担当した平井久司による魅力的な美形キャラクターに、豪華声優陣が息を吹き込むことで、性別や年齢を問わず「萌え&燃え」を演出しています。さらに、従来の3Dロボット描写とは別次元の、2Dのけれん味を加えた作り手の感情が見える3Dを実現し、コア層も確保しています。この解説もGONZO公式サイトの引用ですが、作品の魅力がよく伝わってきます。
■キャスト
主要キャラクターの声優は以下の通りです。
- 早瀬浩一:柿原徹也
- 城崎絵美:能登麻美子
- 石神邦生:中田譲治
- 加藤久嵩:福山潤
- 森次玲二:中村悠一
- 矢島英明:四宮豪
- 道明寺誠:金野潤
- 新山理沙子:下屋則子
- デミトリー・マガロフ:田中正彦
- 桐山英治:速水奨
- 菅原マサキ:千葉進歩
- 緒川結衣:大原さやか
- 遠藤シズナ:植田佳奈
- 遠藤イズナ:釘宮理恵
- レイチェル・キャルヴィン:斎藤千和
- 山下サトル:沢城みゆき
- 九条美海:平野綾
- 五十嵐:飯塚昭三
- 城崎天児:田中正彦
- 児玉総理:青森伸
- 沢渡拓郎:稲田徹
- 青沼次郎:風間勇刀
- 牧吾郎:小谷津央典
- 早瀬千里:城雅子
- 早瀬美菜:岡田優香
■メインスタッフ
主要スタッフは以下の通りです。
- 企画:佐々木史朗、星野禎、伊藤純、服部恒明
- 原作:清水栄一、下口智裕
- 監督:日高政光
- プロデューサー:尾留川宏之、永井理、桑名隆彰、岩佐芳弘
- クリエイティブプロデューサー:谷口悟朗
- シリーズ構成:吉村清子
- 特殊設定:森田繁(スタジオぬえ)
- キャラクターデザイン、総作画監督:平井久司
- 総作画監督:飯島弘也
- 特技監督:板野一郎
- メカニカルデザイン:鈴木勤
- プロップデザイン:はらだひでき
- 3Dディレクター:白井宏旨
- 3Dモデリングデザイナー:大野克尚、城信利幸、後藤岳、我満千尋
- 3Dテクスチャー:城信利幸、後藤岳
- 3D制作:牧達也
- 美術ボード:丸山由紀子(アトリエ・ムサ)
- 美術設定:池田繁美(アトリエ・ムサ)、大久保修一(アトリエ・ムサ)
- 2DCG:南條揚輔
- タイトルロゴ:岩下倫子
- フォーマット編集:尾形茂信(ビデオテック)
- 音楽:コーニッシュ
- 音楽制作:フライングドッグ、フューチャービジョンミュージック
- 音楽プロデューサー:石川吉元、藤田純二
- 録音:山田富士男(トライスクルスタジオ)
- 音響効果:小山健二(サウンドボックス)
- 録音助手:二宮沙矢花(アオイスタジオ)、山口博美(トライスクルスタジオ)
- 録音スタジオ:アオイスタジオ、トライスクルスタジオ
- 音響制作:テクノサウンド(蔦村京子、金井洋輔)
- 音響監督:三間雅文
- 企画協力:チャンピオンRED編集部、真島聡(田木デザイン)
- 宣伝プロデューサー:菅原貴範
- 宣伝:益子恵、鈴木裕介
- 販売促進:山下宏、江口梨紗
- 番組宣伝:重松和世(CBC)
- 公式サイト、宣伝協力:山本智也(NECビックローブ)
- 軍事設定協力:鈴木貴昭
- メディアライター:綾奈ゆにこ
- ライツ担当:三井洋子
- 海外販売:奥村溝子
- 販進制作:丹野英樹
- 制作担当:田代雄一
- 設定制作:佐藤裕
- 美術監督:池田繁美
- 撮影監督:荻原猛夫
- 色彩設計:鈴木依里
- 編集:三嶋章紀
- アニメーションプロデューサー:住友英司
- アニメーション制作:GONZO
- 製作:ラインバレルパートナーズ(フライングドッグ、GDH、秋田書店、中部日本放送)
- 提供:flying DOG
■メインキャラクタ
主要キャラクターの詳細は以下の通りです。
- 早瀬浩一:正義の味方に憧れる少年。人型巨大メカ、ラインバレルの落下事故に遭遇し、ラインバレルと命を共有するファクター(操縦者)となる。中学3年生。
- 城崎絵美:名前以外、ほとんど全ての記憶を失っている少女。ラインバレルと何か関係があるらしいが…。
- 加藤久嵩:秘密結社、加藤機関の総司令。高いカリスマ性と知性を兼ね備え、「想像」という言葉にこだわる。世界支配の果てに、彼が目指すものとは…?
- 森次玲二:ジュダコーポレーション特務室室長であり、マキナ、ヴァーダントを操るファクター。冷静さを失わず、常に戦況を見極める、闘いのエキスパート。
- 山下サトル:ジュダコーポレーション特務室所属で、マキナ、ハインド・カインドのファクター。ナイーブな性格の高校1年生で、森次に憧れている。
- 遠藤シズナ、遠藤イズナ:ジュダコーポレーション特務室所属で、マキナ、ディスィーブのファクター。双子姉弟の中学2年生。日本各地を転々とした影響で、シズナは標準語、イズナは関西弁で話す。
- 九条美海:ジュダコーポレーション特務室所属で、マキナ、ペインキラーのファクター。優しく温厚な性格だが、揺るがない意志の強さも持っている。高校1年生。
- レイチェル・キャルヴィン:ジュダコーポレーションのメカニックに携わる、アメリカ人少女。早熟の天才で、大学を飛び級で卒業。常にマキナの解析や改良に挑んでいる。
- 石神邦生:ジュダコーポレーション社長。政界や国連に対し、強いパイプを持つ。人の扱いが巧みで、面白おかしく事態を引っ掻き回すお茶目な一面もある。
- 緒川結衣:ジュダコーポレーション社長秘書。常に冷静沈着で、少々のことでは動じない。石神の手綱を締めるのも彼女の役割。メンバー内のお姉さん的存在。
- 矢島英明:浩一、理沙子の幼馴染で、学校の同級生。幼い頃から浩一を何かとかばっていた。手に入れた力で、傍若無人に振舞う浩一を気にかけていたが…。
- 新山理沙子:浩一の幼馴染で、学校のクラスメイト。包容力のある家庭的な少女。料理上手で、カップケーキ作りが得意。浩一のことを気にかけている。
- 道明寺誠:浩一のクラスメイト。成績それなり運動抜群、女子人気ナンバーワンのカリスマ中学生(自称)。浩一や城崎に興味を持ち、ちょっかいを出してくる。
- 菅原マサキ:加藤機関一番隊隊長。常に久嵩のそばに控える。
- 沢渡拓郎:加藤機関四番隊隊長。好戦的で、目的のためなら卑劣な手段もいとわない。アルマ、イダテンを操り、機動性を重視した戦法を好む。
- ユリアンヌ・フェイスフル:加藤機関七番隊隊長。アルマ、ツバキヒメを操る妖艶な美女。戦闘は、軽快で俊敏。
- 中島宗美:加藤機関二番隊隊長。マキナ、タリスマンを操る。丁寧な口調とは裏腹に酷薄な人物で、戦いを楽しんでいる節がある。常に和服。
- ジャック・スミス:加藤機関六番隊隊長。非常に高い戦闘能力を持つ、隻眼の侍。
- 桐山英治:航空産業を主軸に事業を展開している大企業、キリヤマ重工社長。
■メインロボ・アイテム
主要なロボットとアイテムの詳細は以下の通りです。
- ラインバレル:早瀬浩一が操るマキナ。近距離戦闘に特化した機体であるが、長距離戦も想定した固定武装を隠し持つ。通常戦闘では主に両下腕に装備されている太刀を使う。
- ヴァーダント:近接戦闘用マキナ。通常戦闘では主にヴァリアブル・バインダー内に収納されている太刀を使う。
- ハインド・カインド:本来は長距離戦攻撃用の重戦闘用マキナ。戦闘では主にバレットアーム、レーダー兼高性能スキャナーのリフレクターコア、下腕部から発射する鉄杭を使用する。
- ディスィーブ:ジュダコーポレーション特務室、遠藤イズナ&シズナの操る電子神経戦用マキナ。現存しているマキナの中で唯一の非戦闘型マキナである。
- ペインキラー:ジュダコーポレーション特務室、九条美海の操る拠点防衛戦用マキナ。人型形状だが、曲線が多用されている。フェイスガードを備えた頭部より、女性的でもあり、同時に西洋甲冑のような印象を受ける。両方の腰にレールガンを備え、また投げナイフを武装として持つ。
- イダテン:沢渡拓郎専用の高機動戦闘用アルマ。各部のアーマーや脚部が改修され、機動力を向上させている。主要武装は、太刀と専用銃「タネガシマ」、そして槍「一閃」。
- カグツチ:デミトリー専用の重武装アルマ。主兵装に専用重機関銃と両肩の多連装ミサイルやサイドアーマーにタネガシマ改などを持つ。主任務は、中遠距離からの砲撃戦。
- タリスマン:中島宗美をファクターに持つマキナ。近接防御用の機体で、リアアーマーにマウントされた槍「テールオブキングダム」を主武装としている。
- ツバキヒメ:量産型アルマを元に、ユリアンヌ専用機として組み上げられた機体。軽量化を図っており、機動性だけならば通常のマキナよりも優れている。
- アパレシオン:以前はハグレマキナだったマキナ。長距離狙撃用の機体で、背中のアームにマウントされた大口径ライフルを主武装としている。
■サブタイトル
各話のサブタイトルと放送日は以下の通りです。
- #01 クロガネと少年(2008/10/03)
- #02 疾走する正義(2008/10/10)
- #03 蒼の戦慄(2008/10/17)
- #04 正義の代償(2008/10/24)
- #05 明日への道標(2008/10/31)
- #06 明るい夜(2008/11/07)
- #07 サイアクな放課後(2008/11/14)
- #08 戯れの鬼たち(2008/11/21)
- #09 ブラック・チェンバー(2008/11/28)
- #10 OVER DRIVE(2008/12/05)
- #11 SUPER NOVA(2008/12/12)
- #12 南海より愛をこめて(2008/12/19)
- #13 黒の執行者(2008/12/26)
- #14 流れるは血、失うは涙(2009/01/09)
- #15 ベクトル(2009/01/16)
- #16 黄昏の断罪(2009/01/23)
- #17 機械じかけの呪い(2009/01/30)
- #18 邂逅(2009/02/06)
- #19 届く陽、暴かれる陰(2009/02/13)
- #20 運命の男(2009/02/20)
- #21 狂気の翼(2009/02/27)
- #22 鬼を喰らうモノ(2009/03/06)
- #23 死に方が決める生き方(2009/03/13)
- #24 鋼鉄の華(2009/03/20)
■関連作品
『鉄のラインバレル』には以下の関連作品があります。
- 鉄のラインバレル ピクチャードラマ
- 鉄のラインバレル 天才美少女科学者レイチェルちゃん
- 鉄のラインバレル 鉄の影
■主題歌・楽曲
主題歌と挿入歌の詳細は以下の通りです。
- OP1
- 期間:2~26
- 鬼帝の剣
- 作詞:宝野アリカ
- 作曲:片倉三起也
- 編曲:片倉三起也
- 歌:ALI PROJECT
- ED1
- 期間:1~13
- 雨が降る
- 作詞:坂本真綾
- 作曲:かの香織
- 編曲:斎藤ネコ
- 歌:坂本真綾
- ED2
- 期間:14~26
- Remedy
- 作詞:坂本真綾
- 作曲:Solaya
- 編曲:Solaya
- 歌:坂本真綾
- IN1
- 期間:14、22、24
- 心のままに
- 作詞:小峰理紗
- 作曲:小峰理紗
- 編曲:小峰理紗
- 歌:コミネリサ
- IN2
- 期間:18、24
- PROUD
- 作詞:小峰理紗
- 作曲:山崎ますみ
- 編曲:山崎淳、江口貴勅
- 歌:コミネリサ
- IN3
- 期間:20、23、24
- 鬼帝の剣[orchestral arrange ver.]
- 作詞:宝野アリカ
- 作曲:片倉三起也
- 歌:ALI PROJECT
- オーケストラアレンジ:平野義久
■評測
『鉄のラインバレル』は、少年が巨大人型メカ「ラインバレル」を手に入れ、正義のために戦う物語です。作品の魅力は、圧倒的な個性を持つキャラクターたちと、躍動感あふれるロボットアクションにあります。特に、監督の日高政光、クリエイティブプロデューサーの谷口悟朗、特技監督の板野一郎といった豪華なクリエイター陣が集結している点が注目すべきポイントです。彼らの手によって、キャラクターの成長や人間関係の変化が丁寧に描かれ、視聴者に深い感動を与えます。また、シリーズ構成の吉村清子と特殊設定の森田繁によるストーリーテリングは、何気ない日常と壮大なバトルシーンを巧みに融合させ、視聴者を引き込んでいきます。
キャラクターデザインと総作画監督を担当した平井久司の美形キャラクターは、性別や年齢を問わず「萌え&燃え」を演出しており、豪華声優陣の演技も作品の魅力を引き立てています。特に、早瀬浩一役の柿原徹也、城崎絵美役の能登麻美子、加藤久嵩役の福山潤など、各キャラクターの個性を豊かに表現しています。また、音楽も作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素であり、OPの「鬼帝の剣」やEDの「雨が降る」「Remedy」など、印象的な楽曲が多く使用されています。
ロボットアクションに関しては、従来の3D描写とは一線を画した、2Dのけれん味を加えた3D表現が特徴的です。これにより、作り手の感情が見えるようなリアルな戦闘シーンが実現されており、コアなロボットアニメファンも満足させる内容となっています。特に、ラインバレルやヴァーダント、ハインド・カインドなどのマキナのデザインと戦闘シーンは見応えがあり、視覚的な楽しみを提供してくれます。
ストーリー面では、早瀬浩一の成長と彼を取り巻く人間関係の変化が中心に描かれています。浩一がラインバレルを手に入れたことで、周囲の世界が大きく動き出す展開は、視聴者に緊張感と興奮を与えます。また、新しい仲間との出会いや守るべきものの存在が、浩一の成長を促す重要な要素となっています。加藤機関やジュダコーポレーションといった組織との対立も物語を盛り上げ、視聴者を引き込む要素となっています。
全体として、『鉄のラインバレル』は、キャラクターの成長と人間関係の変化、そして壮大なロボットアクションが見事に融合した作品です。視聴者に深い感動と興奮を提供し、性別や年齢を問わず楽しめる内容となっています。特に、ロボットアニメや成長物語が好きな方には強くおすすめしたい作品です。
■推薦
『鉄のラインバレル』は、以下のような方々に特に推薦します。
- ロボットアニメが好きな方:圧倒的な個性を持つキャラクターたちと、躍動感あふれるロボットアクションが楽しめます。
- 成長物語が好きな方:早瀬浩一の成長と彼を取り巻く人間関係の変化が丁寧に描かれており、感動的なストーリーを楽しめます。
- 美形キャラクターが好きな方:平井久司による魅力的な美形キャラクターが多数登場し、「萌え&燃え」を演出しています。
- 豪華声優陣の演技を楽しみたい方:柿原徹也、能登麻美子、福山潤など、豪華声優陣の演技が作品の魅力を引き立てています。
- 音楽が好きな方:ALI PROJECTや坂本真綾による印象的な楽曲が多く使用されており、音楽も作品の雰囲気を盛り上げています。
『鉄のラインバレル』は、視聴者に深い感動と興奮を提供する作品であり、性別や年齢を問わず楽しめる内容となっています。特に、ロボットアニメや成長物語が好きな方には強くおすすめしたい作品です。ぜひ一度視聴してみてください。 |