『サクラ大戦』活動写真の魅力と評価：ファン必見のレビュー

サクラ大戦 活動写真 - 映画レビューと詳細情報

■概要

『サクラ大戦 活動写真』は、2001年12月22日に公開された劇場版アニメーション作品であり、広井王子の原作を基にした「サクラ大戦」シリーズの一環です。この作品は、Production I.Gによって制作され、東映によって配給されました。全89分の1話構成で、帝都東京を舞台に、華やかな帝国歌劇団のスタアたちが降魔と戦う姿を描いています。

■ストーリー

『太正』と呼ばれる時代の帝都東京。蒸気による最新技術で独特の文明を築いた帝都の裏側では、降魔と呼ばれる異形の怪物が跋扈していました。そんな怪物たちと戦うのは、昼は大帝国劇場で華やかに踊り歌う『帝国歌劇団』のスタアたち。降魔と戦う時は『帝国華撃団』の戦士として帝都を守護するうら若き乙女たちでした。彼女たちの勇気と絆が、帝都の平和を守るために奮闘する姿を描いています。

■キャスト

・真宮寺さくら：横山智佐
・神崎すみれ：富沢美智恵
・マリア・タチバナ：高乃麗
・アイリス（イリス・シャトーブリアン）：西原久美子
・李紅蘭：渕崎ゆり子
・桐島カンナ：田中真弓
・ソレッタ・織姫：岡本麻弥
・レニ・ミルヒシュトラーセ：伊倉一恵
・ラチェット・アルタイル：久野綾希子
・藤枝かえで：折笠愛
・榊原由里：増田ゆき
・高村椿：氷上恭子
・藤井かすみ：岡村明美
・ブレント・ファーロング：山寺宏一
・パトリック・ハミルトン：難波圭一

■メインスタッフ

・原作：広井王子
・監督：本郷みつる
・エグゼクティブプロデューサー：大月俊倫
・スーパーバイザー：あかほりさとる
・キャラクター原案：藤島康介
・キャラクターデザイン：松原秀典
・メカデザイン：明貴美加
・エグゼクティブコーディネイト：田中誠悟、名越康晃、安田猛
・製作プロデューサー：澤公司、奥村圭作、水野丈一
・プロダクションスーパーバイザー：大場規勝
・脚本：本郷みつる、西村博之、寺戸信寿、広井王子
・コンテ：本郷みつる、西村博之、中津環、木船徳光、竹内敦志
・演出：本郷みつる、中津環
・キャラクターデザイン：齋藤卓也
・メカニカルデザイン：竹内敦志、上村秀勝
・プロップデザイン：高橋英樹、関口可奈味
・作画監督：齋藤卓也、石原満、黄瀬和哉、石井明治、大久保宏、すしお
・3DCGI監督：木船徳光
・美術設定：加藤浩
・美術監督：竹田悠介
・撮影監督：田中宏侍
・編集：植松淳一
・音響監督：三間雅文
・音楽監督：田中公平
・制作：Production I.G
・製作：「サクラ大戦 活動写真」製作委員会（セガ、角川書店、Production I.G、IMAGICA、レントラックジャパン、日本出版協会、キャラアニ.com）

■メインキャラクタ

・真宮寺さくら：21歳、宮城（仙台）出身。花組所属。北辰一刀流免許皆伝の腕前と真宮寺家が受け継ぐ魔を滅する「破邪の血統」の力で降魔と戦う少女。戦いの場では強さと行動力が持ち味だが、普段はやさしくて純情でちょっとやきもきやきの性格。幼児体験から、雷様が苦手。
・神崎すみれ：19歳、神奈川出身。花組所属。神崎財閥総帥の孫娘で父親は神崎重工社長、母親は映画スタアという生粋のサラブレッド。長刀の流派、神埼風塵流の免許皆伝でもある。花組トップスタアを自認しているが、日々の努力も怠らない。桐島カンナは良き喧嘩相手。
・マリア・タチバナ：23歳、ロシア（ウクライナ・キエフ）出身。花組所属。ロシア人の父と日本人の母の間に生まれたハーフで、帝劇では男役のトップスタアとして活躍中。ロシア革命に身を投じた過去があり、卓越した射撃の腕前からクワッサリー（火喰い鳥）の異名を持つ。冷静な判断力が持ち味。
・アイリス（イリス・シャトーブリアン）：13歳、フランス（シャンパーニュ）出身。花組所属。フランス・シャトーブリアン伯爵家令嬢。潜在的な霊力は花組のなかでも群を抜いているが肉体的にも精神的にも幼いため、すべては発揮できていない。クマのぬいぐるみジャンポールが親友だが子供扱いされるのを極端に嫌う。
・李紅蘭：20歳、中国（北京）出身。花組所属。明るい性格と怪しげな関西弁を操る天才科学者。メカニック面に優れた感性を有し、霊子甲冑の開発や改造、整備を受け持つ。大仕掛けの舞台装置も紅蘭の手によるもの。役者としてはギャグやコントに定評あり。
・桐島カンナ：23歳、沖縄出身。花組所属。卓越した運動神経と類い希なるパワーを有する琉球空手桐島流二八代目継承者。姉御肌で気風のいい性格はまさにムードメーカー役。役者としてはパワフルで迫力ある演技で子供に大人気。そんな男勝りのカンナも蛇だけは苦手。
・ソレッタ・織姫：19歳、イタリア出身。花組所属。イタリア貴族の名門貴族家に連なる出自を持ち、エリート集団星組の元隊員。イタリア演劇界では、「太陽の娘」と呼ばれ世界的に脚光を浴びる人気スタア。奇妙な日本語とラテン系の明るい性格が印象的。戦闘センスも抜群。
・レニ・ミルヒシュトラーセ：17歳、ドイツ出身。花組所属。ドイツ出身で天才的なバレエの舞踏家。星組の元エリート隊員で、卓越した戦術眼、冷静な判断力、膨大な識見と有しているが、戦闘機械として教育された過去がある。感情の起伏が少なかったが花組入隊後、変わりつつある。
・ラチェット・アルタイル：20歳、アメリカ出身。紐育華撃団設立のため帝撃に臨時入隊した星組元隊長。天才的な頭脳と並はずれた霊力により抜群の戦闘力を誇るが、合理主義で個人主義のため不協和音を招くことも。星組計画凍結後は紐育で女優として活動していた。
・藤枝かえで：帝撃副指令。陸軍対降魔部隊として米田一基らとともに戦った藤枝あやのの双子の妹。姉の跡を継ぎ、帝撃副指令に就任する。
・榊原由里：風組所属。平時は大帝国劇場の館内アナウンスと案内係を担当している。帝撃の空中戦艦・ミカサの操縦クルーでもある。
・高村椿：風組所属。平時においては、大帝国劇場売店の売り子として勤務している。戦闘時は帝国華撃団・風組のメンバーとして活躍。
・藤井かすみ：平時は帝劇の事務を担当している。しっかりした性格で、風組メンバー（通称・帝劇三人娘）のまとめ役的存在。
・ブレント・ファーロング：ダグラス・スチュワート社の若き社長。賢人機関のメンバー・田沼晴義と組み、日本の支配を目論んでいる。
・パトリック・ハミルトン：ブレントの配下として、帝都への破壊工作を担当している。使い魔たちを使役する能力の持ち主で、謎の多い人物。
・ファミリア：パトリックの使い魔として様々な場所で破壊活動を行っている。人の意識を操る能力を持つ使い魔もいるらしい。

■メインロボ・アイテム

・光武・改：帝国華撃団が保有する霊子甲冑。神崎重工が開発した「桜武」の流れを組み、「光武」の発展型人型蒸気メカ。全高は2532mm、乾燥重量は728kg、主機関は改良型・蒸気併用霊子機関。真宮寺さくら機は機体カラーがさくら色、装備は大刀。神崎すみれ機は機体カラーがすみれ色、装備は長刀。マリア・タチバナ機は機体カラーが黒色、装備は7mmガトリングガン。イリス・シャトーブリアン機は機体カラーが黄色。李紅蘭機は機体カラーが緑色、装備は噴進誘導弾。桐島カンナ機は機体カラーが赤色。
・アイゼンクライト：ドイツ・ノイギーア社製。正式名称はアイゼンクライトIII型＜クロイツ＞。星組専用霊子甲冑として配備された。ソレッタ・織姫機は機体カラーがイタリアンローズ、装備は大刀。レニ・ミルヒシュトラーセ機は機体カラーがジャーマングレイ、装備はランス。ラチェット・アルタイル機は機体カラーがシルバー。
・轟雷号：通称「弾丸列車」。帝撃本部と花やしき本部の間を運行し、途中下車もできる。地下鉄銀座線の路線を使用。
・ヤフキエル：DS社が開発した自動人型霊子甲冑。花組の光武・改やアイゼンクライトとは異なり霊力を必要としないのが最大の特徴。

■関連作品

・サクラ大戦　桜華絢爛
・サクラ大戦　轟華絢爛
・サクラ大戦　エコール・ド・巴里
・サクラ大戦　ル・ヌーヴォー・巴里
・サクラ大戦　ニューヨーク・紐育

■主題歌・楽曲

・OP1：劇場版　奇跡の鐘
作詞：広井王子
作曲：田中公平
編曲：田中公平
歌：帝国歌劇団

・IN1：劇場版　すべては海へ
作詞：広井王子
作曲：田中公平
編曲：田中公平
歌：横山智佐、久野綾希子

■レビュー

『サクラ大戦 活動写真』は、シリーズのファンにとっては待望の劇場版であり、シリーズの世界観をさらに深化させる作品となっています。物語は、帝都東京を舞台に、帝国歌劇団のスタアたちが降魔と戦う姿を描いており、彼女たちの勇気と絆が描かれています。特に、真宮寺さくらをはじめとするキャラクターたちの成長と絆が見どころであり、視聴者に感動を与えます。

キャラクターデザインは藤島康介氏によるもので、各キャラクターの個性が鮮やかに表現されています。特に、真宮寺さくらのさくら色の光武・改や、神崎すみれのすみれ色の光武・改など、各キャラクターのカラーリングが印象的です。また、メカデザインも明貴美加氏の手により、蒸気技術を基にした独特の世界観が再現されています。

音楽もシリーズの魅力を引き立てる重要な要素であり、田中公平氏による劇伴や主題歌「奇跡の鐘」は、視聴者の心を捉えます。特に、帝国歌劇団による歌唱は、作品の世界観をさらに豊かにしています。

ストーリー面では、降魔との戦いだけでなく、キャラクターたちの人間関係や成長が丁寧に描かれており、視聴者に深い感動を与えます。特に、真宮寺さくらの成長や、神崎すみれと桐島カンナの友情、李紅蘭の科学者としての活躍など、各キャラクターのストーリーが魅力的です。また、ブレント・ファーロングやパトリック・ハミルトンといった敵キャラクターも魅力的で、物語に深みを与えています。

全体として、『サクラ大戦 活動写真』は、シリーズのファンだけでなく、アニメや映画好きの視聴者にもおすすめできる作品です。美しいキャラクターデザイン、独特の世界観、感動的なストーリー、そして魅力的な音楽が融合した、見応えのある作品となっています。ぜひ、劇場でその魅力を体感してみてください。

■推薦

『サクラ大戦 活動写真』は、シリーズのファンだけでなく、アニメや映画好きの視聴者にもおすすめできる作品です。特に、美しいキャラクターデザインや独特の世界観、感動的なストーリー、そして魅力的な音楽が融合した作品を楽しみたい方にはぜひおすすめします。また、シリーズの他の作品も合わせて楽しむことで、より深く『サクラ大戦』の世界を体験することができます。ぜひ、劇場でその魅力を体感してみてください。