『この素晴らしい世界に祝福を!』劇場版『紅伝説』の魅力と評価

映画『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』の魅力と評価

『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』は、2019年8月30日に公開された『この素晴らしい世界に祝福を!』シリーズの劇場版第一弾です。原作は暁なつめによるライトノベルで、アニメーション制作はJ.C.STAFFが担当しました。監督は金崎貴臣、脚本は上江洲誠、キャラクターデザインは菊田幸一という豪華なスタッフ陣が集結し、90分の物語を紡ぎ出しています。

ストーリー

交通事故により人生の幕を閉じるはずだったゲーム好きのひきこもり・佐藤和真（カズマ）は、女神アクアを道連れに異世界へ転生します。RPGゲームのような異世界で冒険者生活をエンジョイすることを夢見ていたカズマですが、転生後はトラブル続きの日々を送ることになります。パーティメンバーのアクア、めぐみん、ダクネスと共に、借金や国家転覆罪の裁判、魔王軍の幹部討伐など、次々と降りかかる厄介事に立ち向かいます。

そんな中、紅魔族の少女・ゆんゆんが駆け込んできて、「私、カズマさんの子供が欲しい！」と爆弾発言。彼女の故郷「紅魔の里」が滅亡の危機に瀕していることを知ったカズマたちは、里を救うために旅立つことになります。カズマたちを襲う最大の危機とは何か、彼らの異世界ライフの未来はどこへ向かうのか、物語はクライマックスへと突き進みます。

キャラクター

主人公のカズマは、福島潤が声を担当しています。ゲーム好きで引きこもりだった彼は、異世界へ転生しても幸運のステータスが高い以外は平凡な冒険者です。最近では魔王討伐の難しさを痛感し始めています。

アクアは雨宮天が声を担当。カズマを異世界へ送り込む際に道連れにされた女神で、元の世界に戻るためには魔王を討伐しなければなりません。パーティでは回復魔法を担当しています。

めぐみんは高橋李依が声を担当。紅魔族の中でも随一の天才魔法使いで、爆発系最上級クラス魔法「爆裂魔法」を得意としています。パーティでは攻撃魔法を担当しています。

ダクネスは茅野愛衣が声を担当。見た目はクールな美女ですが、モンスターの群れに飛び込むことを好む女騎士です。不器用で攻撃が当たらないものの、壁になるのは得意で、パーティでは防御を担当しています。

スタッフ

原作は暁なつめ、原作イラストは三嶋くろね、監督は金崎貴臣、脚本は上江洲誠、キャラクターデザインは菊田幸一、美術監督は三宅昌和、色彩設計は伊藤由紀子、撮影監督は廣瀬唯希、編集は木村佳史子（MADBOX）、音響監督は岩浪美和、音楽は甲田雅人が担当しています。これらのスタッフが一丸となって、原作の魅力を最大限に引き出すことに成功しています。

主題歌・楽曲

オープニングテーマ「1ミリ Symphony」はMachicoが歌っており、作詞は高橋久美子と多保孝一、作曲と編曲は多保孝一とUTAが担当しています。エンディングテーマ「マイ・ホーム・タウン」はアクア（CV:雨宮天）、めぐみん（CV:高橋李依）、ダクネス（CV:茅野愛衣）が歌っており、作詞・作曲・編曲は佐藤良成が担当しています。これらの楽曲が物語の雰囲気を盛り上げ、視聴者の心を捉えています。

評価と魅力

『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』は、原作の魅力をそのままに、さらに深みを加えた作品となっています。カズマたちの冒険者としての成長や、紅魔の里を救うための奮闘が描かれており、視聴者を引き込むストーリー展開が特徴です。また、キャラクターたちの個性が際立っており、笑いあり涙ありのエンターテイメント性も高いです。

特に、ゆんゆんの爆弾発言から始まる紅魔の里の危機は、シリーズのファンにとって新たな展開として楽しむことができます。カズマたちのパーティがどのようにしてこの危機を乗り越えるのか、その過程でどのような成長を見せるのか、視聴者の期待を裏切らない展開が待っています。

また、映像面でもJ.C.STAFFの技術力が光っており、美しい背景やキャラクターデザイン、迫力のある戦闘シーンが見事に描かれています。音響面でも岩浪美和の音響監督としての手腕が発揮されており、BGMや効果音が物語の雰囲気を盛り上げています。