『聖闘士星矢 セインティア翔』の魅力と評価：新たな戦士たちの物語

聖闘士星矢 セインティア翔 - レビューと推薦

■概要

「聖闘士星矢 セインティア翔」は、車田正美原作、久織ちまき作画による漫画「セインティア翔」を原作としたTVアニメシリーズです。2018年12月10日から2019年2月18日まで、スカパー！アニメセット for Prime Videoで全10話が放送されました。制作はGONZOが担当し、シリーズディレクターは玉川真人、シリーズ構成は高橋郁子、キャラクターデザインは市川慶一と西野文那が務めています。音楽は佐橋俊彦が担当し、東映アニメーションが製作に携わっています。

■ストーリー

主人公の翔子は、流星学園中等部に通う中学生です。5年前に海外留学した姉の響子とは行方がわからなくなっていました。ある日、得体のしれない何者かに襲われた翔子は、女神アテナや聖闘士、聖闘少女（セインティア）の存在を知り、自身と姉の残酷な宿命を知ることになります。邪神エリスの復活を目前に控え、邪精霊たちが活発化する中、星矢たちが銀河戦争や十二宮での死闘を繰り広げる裏側で、沙織や聖闘少女たちは黄金聖闘士の力を借りて壮絶な戦いを繰り広げます。全てのカギを握るのは、聖闘少女になるべく鍛錬を始めたばかりの翔子です。過酷な宿命に打ちのめされながらも、運命に抗い闘う少女たちの物語が幕を開けます。

■解説

「聖闘士星矢 セインティア翔」は、2015年の「聖闘士星矢 黄金魂 -Soul of Gold-」に続く「聖闘士星矢」シリーズの最新作です。2013年から「チャンピオンRED」で連載中の原作・車田正美、漫画・久織ちまきによる「セインティア翔」が待望のアニメ化を果たしました。物語は、銀河戦争から聖域十二宮での闘いまで、星矢と青銅聖闘士たちの物語の裏側で、城戸沙織が女神アテナとして目覚め、成長していく様子を描いています。アテナの侍女であり身辺警護も担う「女子」のまま「聖闘士」となることを許された特別な存在【聖闘少女（セインティア）】たちの視点から語られ、セインティアたちはアテナとしての沙織の心に寄り添い、星矢たちの死闘を目の当たりにしながら自らも聖闘士として成長していきます。キャラクターデザインには荒木プロの血を継ぐ市川慶一と、西野文那が名を連ね、アニメーション制作には東映アニメーションとGONZOが手を組み、新たな境地を切り開いています。原作・車田正美が長らく構想していた、原作物語の裏側を描く新たな「聖闘士星矢」伝説がここに始まります。

■キャスト

・翔子：鈴木愛奈
・響子：M・A・O
・城戸沙織：水瀬いのり

■メインスタッフ

・シリーズ・ディレクター：玉川真人
・シリーズ構成：高橋郁子
・キャラクターデザイン：市川慶一、西野文那
・総作画監督：市川慶一、西野文那
・音楽：佐橋俊彦
・アニメーション制作：GONZO
・製作：東映アニメーション

■メインキャラクタ

・翔子：子馬座（エクレウス）の翔子
主人公。私立流星学園中等部に通う中学生。スポーツ万能で元気な負けず嫌い。父の営む空手道場で武道に励んでいます。運命に引き寄せられ、聖闘少女になる道を選びます。
・響子：子馬座（エクレウス）の響子
翔子の姉。妹思いな優しい性格。過去にあった出来事から、運命に抗うため聖闘少女になることを誓います。
・城戸沙織：女神アテナ
亡き祖父から譲り受けたグラード財団のトップであり、その実は「戦い」の女神アテナの化身。アテナとしての自身に葛藤しながら、銀河戦争を開催します。

■サブタイトル

・第1話：宿命の姉妹！　翔子と響子
・第2話：それぞれの決意！　女神と聖闘少女
・第3話：闇に咲く！　エリスの邪精霊たち
・第4話：哀しみの再会！　隔たれた姉妹の絆
・第5話：翔べ！　ペガサスのように
・第6話：せめぎ合う魂！　沙織vs.教皇
・第7話：十二宮の死闘！　恐るべき邪霊の幻惑
・第8話：悪夢の激突！　燃えあがる獅子の拳
・第9話：争いの渦！　黄金の林檎とオリオンの献身
・第10話：輝け少女たちよ！　気高き祈りの果てに

■主題歌・楽曲

・OP1
期間：1～10
曲名：The Beautiful Brave
作詞：森 由里子
作曲：高梨康治
編曲：高梨康治
歌：翔子（CV. 鈴木 愛奈）、響子（CV. M・A・O）、沙織（CV.水瀬 いのり）、美衣（CV.中島 愛）

・ED1
期間：1～6、8～10
曲名：微笑みのレゾナンス
作詞：森由里子
作曲：片山修志
編曲：片山修志
歌：翔子（CV. 鈴木 愛奈）、響子（CV. M・A・O）

・ED2
期間：7
曲名：争い死にゆく者たちに祝福を
作詞：Funta7
作曲：藤澤健至
編曲：藤澤健至
歌：邪神エリス（CV. M・A・O）

■レビュー

「聖闘士星矢 セインティア翔」は、原作の「聖闘士星矢」シリーズのファンにとって新たな視点から物語を楽しむことができる作品です。特に、聖闘士たちの裏側で戦う聖闘少女たちの視点から描かれることで、既存のファンだけでなく、新たな視聴者層にもアピールすることができました。主人公の翔子は、スポーツ万能で元気なキャラクターでありながら、運命に引き寄せられ聖闘少女としての道を選ぶ姿が魅力的です。また、姉の響子との関係性や、女神アテナとしての沙織の葛藤が丁寧に描かれており、キャラクターの成長や人間関係の深化が見事に表現されています。

アニメーション制作を担当したGONZOは、原作の世界観を忠実に再現しつつ、新たな要素を加えることで視覚的な魅力を高めました。特に、市川慶一と西野文那によるキャラクターデザインは、原作の雰囲気を保ちつつも、より現代的な感覚を取り入れたものとなっており、視聴者に新鮮な印象を与えています。また、佐橋俊彦による音楽も、物語の展開に合わせて感情を引き立てる効果的なBGMを提供しており、視聴体験を豊かにしています。

ストーリー展開も見事で、星矢たちの銀河戦争や十二宮での死闘と並行して、聖闘少女たちの戦いが描かれることで、視聴者は二つの視点から物語を楽しむことができます。特に、邪神エリスの復活を巡る緊張感や、姉妹の絆を描いたエピソードは感動的で、視聴者の心を捉えます。また、各エピソードのサブタイトルも物語の展開を象徴しており、視聴者の興味を引きつける工夫がなされています。

主題歌も作品の魅力を引き立てる重要な要素となっています。オープニングテーマ「The Beautiful Brave」は、翔子、響子、沙織、美衣の四人のキャラクターが歌うことで、物語の中心となるキャラクターたちの絆を感じさせます。また、エンディングテーマ「微笑みのレゾナンス」と「争い死にゆく者たちに祝福を」は、それぞれのエピソードの雰囲気を反映しており、視聴者の感情を引き立てる効果があります。

■推薦

「聖闘士星矢 セインティア翔」は、原作の「聖闘士星矢」シリーズのファンだけでなく、新たな視聴者層にもおすすめできる作品です。特に、少女たちの成長や人間関係の深化を描いたストーリーは、視聴者に感動を与えます。また、GONZOによる高品質なアニメーションと、佐橋俊彦による音楽も作品の魅力を高めています。さらに、主題歌も物語の雰囲気を引き立てる重要な要素となっており、視聴体験を豊かにします。ぜひ、この新たな「聖闘士星矢」伝説を楽しんでください。