ソードアート・オンライン オルタナティブ -ガンゲイル・オンライン- の魅力と評価

『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』：ピンクの悪魔と銃弾のダンス

2018年4月から7月にかけて放送された『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン（以下、GGO）』は、川原礫の『ソードアート・オンライン（以下、SAO）』シリーズの外伝として、時雨沢恵一が原作を手掛けた作品です。原作は電撃文庫から刊行され、TVアニメシリーズとしてTOKYO MXやBS11で毎週日曜日の深夜0時から30分枠で全13話が放送されました。アニメーション制作はStudio 3Hzが担当し、監督は迫井政行、シリーズ構成脚本は黒田洋介、キャラクターデザインと総作画監督は小堺能夫が務めました。

ストーリー

『GGO』の舞台は、銃と鋼鉄の世界《ガンゲイル・オンライン》。このVRMMOでソロプレイを楽しむ女性プレイヤー・レンは、可愛いものが大好きで、全身をピンクの装備で統一しています。彼女はコツコツと地道にプレイを重ね、実力をつけていましたが、あることからPK（プレイヤー狩り）の面白さに目覚め、「ピンクの悪魔」と呼ばれるまでに成長します。そんなレンは、美人でミステリアスなプレイヤー・ピトフーイと出会い、意気投合。ピトフーイに誘われる形で、チーム戦イベント《スクワッド・ジャム》に参加することになります。

解説

『GGO』は『SAO』の世界観を引き継ぎつつ、新たなキャラクターとストーリーを描いた作品です。原作を手掛けた時雨沢恵一は、ガン・軍事マニアとして知られており、その知識を活かしたリアルな銃器描写と緊張感あふれるバトルシーンが本作の最大の魅力となっています。キャラクター原案は、時雨沢とタッグを組んだこともあるイラストレーター・黒星紅白が担当。アニメーション制作は『フリップフラッパーズ』や『プリンセス・プリンシパル』などの人気作を手掛けたStudio 3Hzが務めました。

『GGO』は『SAO』の世界観を拡張したシェアード・ワールド・エンターテインメントとして注目を集め、多くのファンを獲得しました。特に、レンとピトフーイの関係性や、彼女たちが参加する《スクワッド・ジャム》の緊張感あふれる展開は、視聴者を引き込む要素となりました。

キャスト

本作の主要キャラクターを演じたキャストは以下の通りです。

• レン：楠木ともり
• ピトフーイ：日笠陽子
• エム：興津和幸
• フカ次郎：赤崎千夏

特に、レンを演じた楠木ともりは、可愛らしい声と強い意志を兼ね備えた演技で、キャラクターの魅力を引き立てました。また、ピトフーイを演じた日笠陽子は、ミステリアスな雰囲気と冷静なトーンで、キャラクターの深みを表現しました。

メインスタッフ

本作の制作を支えたメインスタッフは以下の通りです。

• 原作：時雨沢恵一（電撃文庫 刊）
• 原作イラスト・キャラクターデザイン原案：黒星紅白
• 監督：迫井政行
• シリーズ構成脚本：黒田洋介
• キャラクターデザイン・総作画監督：小堺能夫
• アニメーション制作：Studio 3Hz

迫井政行監督は、原作の世界観を忠実に再現しつつ、アニメならではの演出を取り入れることで、視聴者に新鮮な体験を提供しました。また、黒田洋介の脚本は、キャラクターの心情や関係性を丁寧に描き出し、物語に深みを持たせました。

メインキャラクター

本作の主要キャラクターについて、詳しく紹介します。

• レン
  身長150センチに満たない小柄な女性プレイヤー。敏捷性（AGI）に優れており、スピードを活かした近距離戦を得意とします。可愛いものが大好きで、全身の装備をピンクで統一しています。メインアームはP90で「ピーちゃん」と呼んでいます。彼女の成長とPKへの目覚めが物語の中心となります。
• ピトフーイ
  レンのフレンドで、頬にタトゥーを入れた長身の美女。《GGO》のベテランプレイヤーで、プレイのたびに違う銃を使うほどのガンマニアということ以外は何もわからない謎多き人物です。彼女の存在がレンの行動に大きな影響を与えます。
• エム
  ピトフーイの知り合いの男性プレイヤー。身長190センチを超える巨漢で、中距離～遠距離戦を得意とし、特に狙撃の腕に長けています。冷静で作戦立案能力にも優れており、チームの参謀役を務めています。
• フカ次郎
  レンの知り合いで、彼女と同じくらい小柄な女性プレイヤー。VRMMORPG《ALO（アルヴヘイム・オンライン）》からキャラクターをコンバートしているためステータスが高い。その高い筋力（STR）を活かして、六連装グレネードランチャーの二丁持ちで戦います。

サブタイトル

本作の各話のサブタイトルは以下の通りです。

• #01 スクワッド・ジャム
• #02 GGO
• #03 ファンレター
• #04 デスゲーム
• #05 ラストバトルは私に
• #05.5 ルフラン
• #06 SAO失敗者
• #07 セカンド・スクワッド・ジャム
• #08 ブービートラップ
• #09 十分間の鏖殺
• #10 魔王復活
• #11 イカれたレン
• #12 拍手

各話のサブタイトルは、物語の展開やキャラクターの心情を反映しており、視聴者が物語に没入する手助けをしています。特に、《スクワッド・ジャム》の緊張感やレンの成長が描かれたエピソードは、視聴者に強い印象を与えました。

主題歌・楽曲

本作の主題歌と挿入歌は以下の通りです。

• OP1
  流星
  作詞：津波幸平
  作曲：津波幸平
  編曲：津波幸平
  歌：藍井エイル
• ED1
  To see the future
  作詞：Jazzin’park（久保田真悟 & 栗原暁）
  作曲：Jazzin’park（久保田真悟 & 栗原暁）
  編曲：Jazzin’park（久保田真悟 & 栗原暁）
  歌：レン（楠木ともり）

オープニングテーマ「流星」は、藍井エイルの力強い歌声と疾走感あふれるメロディーが、《GGO》の世界観を盛り上げました。エンディングテーマ「To see the future」は、レン役の楠木ともりが歌っており、彼女のキャラクターの心情を反映した歌詞とメロディーが視聴者の心に響きました。

評価と推薦

『GGO』は、原作の魅力を最大限に引き出しつつ、アニメならではの演出とキャラクターの深みを描き出した作品です。特に、レンとピトフーイの関係性や、《スクワッド・ジャム》の緊張感あふれる展開は、視聴者を引き込む要素となりました。また、時雨沢恵一のリアルな銃器描写とバトルシーンは、ガン・軍事マニアだけでなく、一般の視聴者にも新鮮な体験を提供しました。

本作は、『SAO』のファンだけでなく、VRMMOやガンアクションが好きな人にもおすすめです。特に、レンの成長とPKへの目覚め、ピトフーイのミステリアスな魅力、そしてチーム戦の緊張感を楽しみたい人にはぜひ視聴してほしい作品です。また、藍井エイルのオープニングテーマや楠木ともりのエンディングテーマも、物語の世界観を深める要素として楽しむことができます。

『GGO』は、原作の世界観を引き継ぎつつ、新たなキャラクターとストーリーを描いた作品として、多くの視聴者に愛されました。ぜひ、このピンクの悪魔と銃弾のダンスを体験してみてください。