デュラララ!!×2 承 - 混沌の池袋に再び火がつく
池袋の街を舞台に繰り広げられる、数多の人間模様と事件の渦。2015年に放送されたTVアニメシリーズ「デュラララ!!×2 承」は、成田良悟のライトノベルを原作とした人気シリーズの続編であり、視聴者を再びその魅力的な世界へと引き込んだ。ここでは、「デュラララ!!×2 承」の詳細な情報と、作品の魅力、そしてその背景について深く掘り下げていく。
■作品概要
「デュラララ!!×2 承」は、2015年1月10日から3月28日まで放送されたTVアニメシリーズで、全12話からなる。原作は成田良悟によるライトノベル「デュラララ!!」(電撃文庫刊)で、監督は前シリーズから引き続き大森貴弘が務めた。アニメーション制作は新スタジオ「朱夏」が担当し、製作は「池袋ダラーズ」が行っている。
放送局はTOKYO MXをはじめ、群馬テレビ、とちぎテレビ、BS11、MBS、CBCなどで、ネット配信もdアニメストア、auアニメパス、ニコニコ動画、ニコニコ生放送、ひかりTV、Gyao!、バンダイチャンネル、PlayStationStoreなど多岐にわたって行われた。
■ストーリー
池袋の街を巻き込んだ抗争から半年が経過した。街は平穏を取り戻し、変わらぬ日常を過ごしていたが、そこには非日常が紛れ込む。徐々に色を濃くしていく異分子たちによって、街はさらなる混沌に陥っていく。高校生たちは青春を謳歌し、池袋最凶の男は仕事に勤しみ、情報屋は新たな画策に心躍らせ、都市伝説の首なしライダーは街を駆け巡る。しかし、その裏では新たな事件が進行し、池袋の火種が再び燃え上がる予感が漂う。
■解説
「デュラララ!!×2 承」は、2010年に放送された前シリーズ「デュラララ!!」から5年後の続編として制作された。極めて独創的な設定と予測不可能なストーリー展開で知られるこのシリーズは、分割3クールの長編シリーズとして帰ってきた。池袋には様々な火種とそれに振り回される人種が集い、迷走する「ダラーズ」のリーダー、姿を消した元「黄巾賊」、翻弄される妖刀「罪歌」使い、都市伝説の首なしライダーと闇医者のカップル、池袋最凶の男と敵対する新宿の情報屋など、お馴染みの顔ぶれに加え、新たなキャラクターが続々と登場する。複雑怪奇に絡み合う数多の事件と人間関係によって、池袋に再び火事場の旋風が巻き起こる。
スタッフは大森貴弘監督率いる前シリーズのメンバーに加え、新たなクリエイター陣が参加し、新スタジオ「朱夏」の第一号作品として強力な布陣で制作に挑んだ。長編シリーズの完結編として、原作の全てを描ききることを目指している。
■キャスト
主要キャラクターの声優は以下の通りである。
- セルティ・ストゥルルソン:沢城みゆき
- 竜ヶ峰帝人:豊永利行
- 紀田正臣:宮野真守
- 園原杏里:花澤香菜
- 折原臨也:神谷浩史
- 平和島静雄:小野大輔
- 岸谷新羅:福山潤
- 門田京平:中村悠一
- 遊馬崎ウォーカー:梶裕貴
- 狩沢絵理華:高垣彩陽
- 渡草三郎:寺島拓篤
- 黒沼青葉:下野紘
- ヴァローナ:M・A・O
- 六条千景:小野友樹
- 赤林海月:山口勝平
- 折原九瑠璃:金元寿子
- 折原舞流:喜多村英梨
- 平和島幽:岸尾だいすけ
- 聖辺ルリ:藤田咲
- 岸谷森厳:大塚明夫
- 矢霧誠二:堀江一眞
- 矢霧波江:小林沙苗
- 張間美香:伊瀬茉莉也
- 三ヶ島沙樹:福圓美里
- 田中トム:小西克幸
- 四木春也:大塚芳忠
- 葛原金之助:藤原啓治
- サイモン・ブレジネフ:黒田崇矢
- マックス・サンドシェルト:小野坂昌也
- 粟楠茜:久野美咲
- 粟楠幹彌:加瀬康之
- 粟楠道元:飯塚昭三
- エゴール:森川智之
- スローン:三上哲
- エミリア:種﨑敦美
- 青崎柊:梁田清之
■メインスタッフ
制作に携わった主要スタッフは以下の通りである。
- 原作:成田良悟「デュラララ!!」(電撃文庫刊)
- 原作イラスト:ヤスダスズヒト
- 監督:大森貴弘
- シリーズ構成:高木登
- キャラクターデザイン:岸田隆宏
- 総作画監督:髙田晃
- アクション作監:山田起生
- 美術:伊藤聖
- 美術設定:藤瀬智康
- プロップデザイン:山﨑絵里
- 色彩設計:宮脇裕美
- CGプロデューサー:神林憲和
- 編集:関一彦
- 撮影:田村仁
- 音楽:吉森信
- アニメーション制作:朱夏
- 製作:池袋ダラーズ
■メインキャラクタ
主要キャラクターの詳細は以下の通りである。
- セルティ・ストゥルルソン:池袋に出没する“首なしライダー”。相棒は使い魔のコシュタ・バワー。元々はアイルランドに暮らしていたが、失くした自分の“首”を探して日本にやってきた。
- 竜ヶ峰帝人:来良学園への入学を機に池袋へやってきた高校生。都会の非日常に憧れている。詳細不明のカラーギャング“ダラーズ”創始者の一人。
- 紀田正臣:帝人の幼馴染みで、帝人に来良学園入学を勧めた張本人。ギャグは寒いがテンションの高いムードメーカー。カラーギャング“黄巾賊”のリーダーだったが、“ダラーズ”との抗争後、街から姿を消した。
- 園原杏里:帝人のクラスメイト。大人しく控えめな美少女で、眼鏡と巨乳がトレードマーク。妖刀“罪歌”を支配し、日本刀を操る。
- 折原臨也:新宿を拠点に活動する情報屋。静雄とは犬猿の仲。セルティの首を所持しており、大きな関心を寄せている。
- 平和島静雄:“池袋一強い男”と呼ばれ、最強(最凶)の名を欲しいままにする借金取り。臨也を心底嫌悪し、対峙する度殺し合いの喧嘩を繰り広げている。
- 岸谷新羅:池袋の闇医者。四文字熟語を頻繁に使用する。幼いころからセルティ一筋で、心を通い合わせた現在は幸せな日々を送っている。
- 門田京平:ワゴン4人組の兄貴的存在。臨也、静雄、新羅とは同級生。男気にあふれ、周囲からは一目置かれる存在。
- 遊馬崎ウォーカー:門田の仲間で、筋金入りのオタク。二次元をこよなく愛している。
- 狩沢絵理華:門田の仲間で、遊馬崎の相方。遊馬崎にひけをとらないほどの、筋金入りのオタク。
- 渡草三郎:門田の仲間。移動手段であるワゴン車の持ち主。聖辺ルリの大ファン。
- 黒沼青葉:来良学園の新入生。“ダラーズ”のメンバーで、帝人に興味を持っている。
- ヴァローナ:便利屋を営む謎のロシア美人。おかしな日本語を話す。
- 六条千景:埼玉の暴走族“To羅丸”総長。女性をこよなく愛するフェミニスト。
- 赤林海月:目出井組系粟楠会の幹部。「粟楠の赤鬼」と呼ばれる武闘派。
- 折原九瑠璃:来良学園の新入生。臨也の妹で、舞流の双子の姉。体操着で通学している。
- 折原舞流:来良学園の新入生。臨也の妹で、九瑠璃の双子の妹。見た目は地味だが、かなりのお喋り。
- 平和島幽:静雄の弟。“羽島幽平”という芸名で活躍する人気若手俳優。
- 聖辺ルリ:人形のように整った顔と、どこか陰のある雰囲気が魅力の超人気タレント。
- 岸谷森厳:新羅の父。常に白衣を着込みガスマスクを付けている風変わりな人物。
- 矢霧誠二:帝人や杏里の同級生。美香と恋人同士。“首”に強い執着を持っている。
- 矢霧波江:誠二の姉。矢霧製薬の研究所に勤めていたが、現在は臨也の秘書をしている。弟である誠二を溺愛している。
- 張間美香:杏里の中学時代からの友人。高校受験の際に出会った誠二に一目惚れした。
- 三ヶ島沙樹:正臣の恋人。長い間病院に入院していたが、正臣とともに姿を消した。
- 田中トム:静雄の中学時代の先輩で、仕事の上司。
- 四木春也:目出井組系粟楠会の幹部。臨也や新羅、セルティとも面識がある。
- 葛原金之助:交通機動隊の白バイ隊員。違反者を追い込みすぎてしまう問題警官。
- サイモン・ブレジネフ:露西亜寿司の店員で、ロシア系の黒人。静雄の暴走を止められる唯一の人物。
- マックス・サンドシェルト:幽の所属事務所“ジャックランタン・ジャパン”社長。常にハイテンションなアメリカ人。
- 粟楠茜:目出井組系粟楠会の若頭・幹彌の娘。何不自由なく育ったが、ある日家業を知ってしまい……。
- 粟楠幹彌:目出井組系粟楠会の若頭。娘を溺愛し、家業のことを隠していた。
- 粟楠道元:目出井組系粟楠会の会長。厳格に会を統率し、多くの部下を従える。
- エゴール:「哲学する殺人機械」と称される、ロシアから来た殺し屋。
- スローン:ヴァローナと行動をともにする大男。一度気になったことはとことん考え抜く真面目さを持つ。
- エミリア:森厳の再婚相手。夫に負けず劣らずのトリッキーな性格。
- 青崎柊:目出井組系粟楠会の幹部。「粟楠の青鬼」と呼ばれる武闘派。
■サブタイトル
各話のサブタイトルは以下の通りである。
- #01:百聞は一見に如かず
- #02:和を以て尊しと為す
- #03:泣き面に蜂
- #04:人の踊るときは踊れ
- #05:一寸先は闇
- #06:闇夜に烏
- #07:モスクワは涙を信じない
- #08:色男、金と力はなかりけり
- #09:日暮れて道遠し
- #10:この親にしてこの子あり
- #11:覆水盆に返らず
- #12:艱難汝を玉にす
■主題歌・楽曲
オープニングテーマとエンディングテーマは以下の通りである。
- OP1
- 曲名:HEADHUNT
- 使用話数:1~12
- 作詞:オカモトショウ、いしわたり淳治
- 作曲:オカモトコウキ
- 編曲:OKAMOTO'S、大久保友裕
- 歌:OKAMOTO'S
- ED1
- 曲名:NEVER SAY NEVER
- 使用話数:1~11
- 作詞:Glielmo Ko-ichi
- 作曲:Glielmo Ko-ichi、u-ya
- 編曲:THREE LIGHTS DOWN KINGS
- 歌:THREE LIGHTS DOWN KINGS
■作品の魅力と評価
「デュラララ!!×2 承」は、前シリーズから引き続き、池袋という都市を舞台に、多種多様なキャラクターが織りなす人間ドラマとアクションを描いている。特に本作では、新たなキャラクターが多数登場し、既存のキャラクターとの関係性や新たな事件が展開されることで、物語にさらなる深みと広がりが生まれている。
視聴者の間では、以下のような点が高く評価されている。
- キャラクターの魅力:各キャラクターが個性的で、視聴者に強い印象を与える。特にセルティ・ストゥルルソンや平和島静雄、折原臨也などのキャラクターは、前シリーズから引き続き人気が高い。また、新キャラクターのヴァローナや六条千景なども新たな魅力を提供している。
- ストーリーの展開:複雑に絡み合う人間関係と事件の展開が予測不能で、視聴者を引きつける。特に、池袋という都市のリアルな描写と、そこに潜む非日常的な要素のバランスが絶妙である。
- 声優の演技:沢城みゆき、豊永利行、宮野真守、花澤香菜、神谷浩史、小野大輔、福山潤など、豪華な声優陣がキャラクターを生き生きと演じている。特に、沢城みゆきのセルティ役や小野大輔の静雄役は、視聴者から高い評価を得ている。
- 音楽:オープニングテーマの「HEADHUNT」やエンディングテーマの「NEVER SAY NEVER」は、作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっている。また、吉森信によるBGMも物語の展開に大きく寄与している。
■推薦ポイント
「デュラララ!!×2 承」を推薦するポイントは以下の通りである。
- 前シリーズのファン:前シリーズ「デュラララ!!」の続編として、既存のキャラクターのその後や新たな展開を楽しむことができる。特に、セルティや静雄、臨也などのキャラクターの成長や新たな関係性に注目してほしい。
- 人間ドラマとアクションが好きな人:複雑な人間関係と予測不能なストーリー展開、そしてアクションシーンが満載の本作は、人間ドラマとアクションが好きな人にぴったりである。
- 都市伝説や非日常的な要素が好きな人:池袋という都市を舞台に、都市伝説や非日常的な要素が散りばめられている本作は、そうした要素に興味がある人に楽しんでもらえるだろう。
- 声優や音楽にこだわりがある人:豪華な声優陣や、OKAMOTO'SやTHREE LIGHTS DOWN KINGSによる主題歌、吉森信によるBGMなど、音響面にもこだわりがある人に推薦したい。
■関連作品とシリーズ全体の魅力
「デュラララ!!×2 承」は、「デュラララ!!」シリーズの一環であり、前シリーズ「デュラララ!!」や後続シリーズ「デュラララ!!×2 転」「デュラララ!!×2 結」と合わせて視聴することで、より深く物語を楽しむことができる。また、成田良悟の他の作品である「バッカーノ!」や「ヴァンパイアハンターD」なども、同じ世界観やキャラクターの魅力を共有しているため、興味がある人はぜひチェックしてほしい。
「デュラララ!!」シリーズ全体の魅力は、以下の点に集約される。
- 多様なキャラクター:各キャラクターが個性的で、視聴者に強い印象を与える。特に、セルティや静雄、臨也などのキャラクターは、シリーズを通じて成長し、視聴者に愛される存在となっている。
- 複雑なストーリー展開:複雑に絡み合う人間関係と事件の展開が予測不能で、視聴者を引きつける。特に、池袋という都市のリアルな描写と、そこに潜む非日常的な要素のバランスが絶妙である。
- 声優の演技:豪華な声優陣がキャラクターを生き生きと演じている。特に、沢城みゆきのセルティ役や小野大輔の静雄役は、シリーズを通じて高い評価を得ている。
- 音楽:各シリーズごとに異なる主題歌やBGMが、作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっている。特に、吉森信によるBGMは、シリーズ全体を通じて一貫したクオリティを保っている。
■結論
「デュラララ!!×2 承」は、池袋の街を舞台に繰り広げられる人間ドラマとアクションを描いた、魅力的なアニメシリーズである。複雑な人間関係と予測不能なストーリー展開、個性的なキャラクター、豪華な声優陣、そして音楽など、様々な要素が視聴者を引きつける。特に、前シリーズのファンや、人間ドラマとアクションが好きな人、都市伝説や非日常的な要素に興味がある人、声優や音楽にこだわりがある人には強く推薦したい作品である。また、「デュラララ!!」シリーズ全体を通じて、より深く物語を楽しむことができるため、関連作品もぜひチェックしてほしい。 |