『熱風海陸ブシロード』月刊ブシロード3月号同梱版を徹底評価！

熱風海陸ブシロード：絶望の時代に咲く希望の花

■公開メディア

OVA

■原作メディア

アニメオリジナル

■発売日

2014年02月08日

■発売・販売

KADOKAWA/角川書店

■分数

120分

■話数

1話

■原作

吉田直、ブシロード、ニトロプラス

■監督

迫井政行

■制作

アニメーション制作／キネマシトラス、オレンジ

■著作

©熱風海陸ブシロード製作委員会

■ストーリー

小惑星の衝突がもたらした≪シノビ≫という名の毒に侵され、世界が絶望の淵に立たされている時代——人々は、かつて海の底であった≪海陸≫へと逃れ、≪シノビ≫の脅威に怯えながら暮らしていた。そんな、荒れ果てた世にも一筋の希望の光があった。≪シノビ≫に対抗しうるそのものの名は、≪機神将・ギガロード≫。そして、伝説の戦士≪ヤギュウ≫。これらの力を以て世界を救うべく、今、亡国の姫・アメが立ちあがる！

■解説

2014年2月8日(土)発売、月刊ブシロード3月号に同梱。TVアニメ　熱風海陸ブシロードを収録。

■キャスト

・アメ／潘めぐみ
・スオウ／KENN
・サンダ／石塚運昇
・ツキヨミ／森嶋秀太
・シン／鳥海浩輔
・ヒナタ／サエキトモ
・カガト／鈴木千尋
・ハナ／橘田いずみ
・ユズ／徳井青空
・リン／三森すずこ
・エリ／佐々木未来
・アメの母／伊藤美紀
・村長／赤城進
・サキの母／近藤唯
・サキ／山口立花子

■メインスタッフ

・原案、総指揮／木谷高明
・原作／吉田直、ブシロード、ニトロプラス
・監督／迫井政行
・副監督、特技監督／森賢
・脚本／海法紀光、小太刀右京
・脚本協力／ハラダサヤカ
・SF考証／八ッ繁克治
・美術／菱沼由典、森川篤
・美術協力／西俊樹
・背景／アニメ工房 婆娑羅、菱沼由典、森川篤、袈裟丸絵美
・色彩設計／岩沢れい子
・3D監督／井野下英二
・3D／オレンジ
・撮影監督／木村俊也
・効果／高梨絵美
・編集／須藤瞳
・オンライン編集／ソニーPCL
・アニメーション制作／キネマシトラス、オレンジ
・製作／熱風海陸ブシロード製作委員会、ブシロード、バンダイビジュアル、ニトロプラス、キネマシトラス

■メインキャラクタ

・アメ
亡国・イセの姫巫女。機神将復活を目指す。
・スオウ
ヤギュウの血を引く少年。アメと出会う。
・サンダ
アメに仕える老剣士。共に度をしている。
・ツキヨミ
イセ国直属の学者。死んだはずだったが…。
・カズサ＝シン
強大な軍事国家《トウライ》の王太子。
・ハシバ＝ヒナタ
シンに仕える近衛部隊長。シンの腹心。
・マエダ＝カガト
シンに仕える近衛兵。シンの腹心。
・トウギ
軍事国家《トウライ》の王。シンの叔父にあたる。
・アメの母
亡国・イセの巫女。
・ハナ
4人の優しいお姉さん。
・ユズ
食いしん坊で、いたずら好き。
・リン
明るいけどドジ。
・エリ
寡黙だけど、メカには精通している。
・村長
荒野の集落を治める。シノビの脅威から逃れる為の貧困な村の生贄を習わし、体の良い村民の口減らし。

■メインロボ・アイテム

・ヤギュウ
シノビに対抗すべく作り出された人間兵器。
・シノビ
大地の汚染が形になったモノ。人間を襲う。
・シェル（汎用型）
旧文明で開発された軍事用歩兵装備。全高2～3m。人間が搭乗し燃料電池により駆動。
・アメ専用シェル
ほぼ完全な状態で発見されたシェル。汎用型と異なり、バイク形態に変形する等様々な機能がある。
・シェル用ボウガン
アメ専用シェルが装備するボウガン。発掘品ではなく、現在の技術で造られている。
・サンダ専用シェル
汎用型と同じく発掘された基幹部品を元にサンダ専用に改修されている。
・シェル用ショットガン
シェル用に造られたショットガン。様々な弾丸を用いることで、対人・シェル・シノビと汎用的に使用できる。
・ライフル銃
対人用ライフル銃。軍隊のほか自警団等、少数だが民間人も所持している。
・トウライ軍　指揮装甲車
トウライ軍の戦闘時の指揮中枢となる重装備車両。多数の銃器を装備して重装甲を誇る。
・トウライ軍　シェル輸送車両
戦闘時の主要兵力であるシェルを格納した車両。およそ10体ほどのシェルを搭載可能。

■主題歌・楽曲

・主題歌
・熱風海陸ブシロード ～熱き咆吼～
・作詞／森ユキ
・作曲／坂本裕介
・編曲／坂本裕介
・歌／小野正利

■詳細な評測と推薦

■作品の背景と設定

『熱風海陸ブシロード』は、2014年にOVAとしてリリースされた作品であり、月刊ブシロード3月号に同梱された。原作は吉田直、ブシロード、ニトロプラスによるアニメオリジナル作品で、監督は迫井政行が務めている。この作品は、シノビという毒によって荒廃した世界を舞台に、希望を求めて戦う人々の物語を描いている。

物語の舞台は、小惑星の衝突によって生じた≪シノビ≫という毒に侵された世界。≪シノビ≫は大地の汚染が形になったもので、人々を襲う脅威となっている。人々はかつて海の底であった≪海陸≫へと逃れ、≪シノビ≫の脅威に怯えながら生きている。しかし、そんな絶望的な状況の中でも、≪機神将・ギガロード≫や≪ヤギュウ≫といった希望の象徴が存在する。これらの力を以て世界を救うべく、亡国の姫・アメが立ち上がるというのが本作の主軸となるストーリーだ。

■キャラクターとキャスト

本作の主人公であるアメは、潘めぐみが声を担当している。アメは亡国・イセの姫巫女であり、機神将復活を目指す強い意志を持つキャラクターだ。彼女の声優である潘めぐみは、その声質と演技力でアメの強さと優しさを絶妙に表現している。また、ヤギュウの血を引く少年スオウを演じるKENNも、彼の成長と葛藤をリアルに描き出している。

その他にも、老剣士サンダを演じる石塚運昇、学者ツキヨミを演じる森嶋秀太、強大な軍事国家《トウライ》の王太子シンを演じる鳥海浩輔など、豪華なキャストが揃っている。特にサンダ役の石塚運昇は、彼の重厚な声でキャラクターの深みを感じさせる。また、シン役の鳥海浩輔は、彼の冷徹さと内面の葛藤を巧みに表現している。

■ストーリーと展開

『熱風海陸ブシロード』のストーリーは、絶望的な世界の中で希望を見つけるというテーマを中心に展開される。アメが機神将復活を目指す中で、様々なキャラクターとの出会いや対立が描かれ、物語は徐々に盛り上がっていく。特に、シノビとの戦いや、トウライ軍との対決は見応えがあり、視聴者を引き込む力がある。

また、物語の展開は緻密に計算されており、各キャラクターの背景や動機が丁寧に描かれている。アメの成長やスオウとの関係性、シンやトウライ軍の思惑など、複雑な人間関係が物語を豊かにしている。さらに、シノビという脅威がもたらす恐怖や絶望感もリアルに描かれており、視聴者に強い印象を与える。

■ビジュアルとアニメーション

本作のアニメーションは、キネマシトラスとオレンジが担当している。両スタジオの技術力が結集した結果、美しいビジュアルとダイナミックな戦闘シーンが実現されている。特に、シノビやシェルのデザインは独特で、視覚的に強烈なインパクトを与える。また、背景や美術も細部までこだわっており、荒廃した世界の雰囲気をリアルに再現している。

3Dアニメーションも多用されており、特に戦闘シーンではその効果が顕著だ。シェルやヤギュウの動きはリアルで、視聴者に臨場感を提供する。さらに、色彩設計や撮影も優れており、全体的に見やすく美しい映像となっている。

■音楽と主題歌

本作の主題歌「熱風海陸ブシロード ～熱き咆吼～」は、小野正利が歌う力強い曲だ。作詞は森ユキ、作曲と編曲は坂本裕介が担当しており、物語のテーマにぴったりな曲となっている。また、BGMも坂本裕介が手掛けており、シーンごとの雰囲気を盛り上げる効果的な音楽が使用されている。

特に、戦闘シーンでのBGMは緊張感を高め、視聴者の心を引きつける。さらに、劇中の音楽は物語の展開に合わせて変化し、視聴者の感情を巧みに操る。音楽と映像の融合が本作の魅力を一層引き立てていると言えるだろう。

■推薦と評価

『熱風海陸ブシロード』は、絶望的な世界の中で希望を見つけるというテーマを描いた作品であり、そのストーリーとキャラクター、ビジュアルと音楽が一体となって視聴者を引き込む。特に、シノビという脅威やシェル、ヤギュウといった独特の設定は、視覚的にも物語的にも強烈なインパクトを与える。また、豪華なキャスト陣による演技も見事で、各キャラクターの深みを感じさせる。

この作品は、SFやメカアニメが好きな人には特に推薦できる。絶望と希望の間で揺れ動くキャラクターたちのドラマや、ダイナミックな戦闘シーン、美しいビジュアルと音楽が融合した世界観を楽しむことができるだろう。また、物語の展開やキャラクターの成長を追うことで、視聴者自身も希望を見つけることができるかもしれない。

総合的に見て、『熱風海陸ブシロード』は、ストーリー、キャラクター、ビジュアル、音楽の全てが高水準で、視聴者に強い印象を与える作品だ。絶望的な世界の中で希望を見つける物語を求める人には、ぜひ一度視聴してみてほしい作品である。