DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝:魅力的なダークファンタジーの深層を探る

DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝:魅力的なダークファンタジーの深層を探る

DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝 - ダーカー ザン ブラック クロノケイヤクシャ ガイデン - の全面的な評価と推薦

■公開メディア

OVA

■原作メディア

アニメオリジナル

■発売日

2010年01月27日
アニプレックス 2010年1月27日~2010年7月21日(1回~4回)

※パッケージ版Blu-ray・DVD『DARKER THAN BLACK -流星の双子- 第2・4・6・8巻』に収録。

■発売・販売

・販売元/アニプレックス

■分数

24分

■話数

4話

■原作

BONES、岡村天斎

■監督

岡村天斎

■制作

・アニメーション制作/ボンズ

■著作

©BONES・岡村天斎/DTBG製作委員会・MBS

■ストーリー

未知の災厄「トーキョーエクスプロージョン」。事件の影で暗躍した、一人の契約者がいた。「黒の死神」と呼ばれた男、コードネーム「黒<ヘイ>」。「組織」に対抗し事件を引き起こした黒は、仲間のドール「銀<イン>」を連れて逃亡していた。「組織」の刺客を撃退しながら、南を目指す二人。いつ終わるとも知れぬ、先の見えない孤独な逃避行の中、信じられるのはもはや、互いの存在だけだった――。夏の日差しの下、つかの間の安息を味わう黒と銀。だが幸せな時間は長くは続かない。深く冷たい闇が、静かに忍び寄っていた。本来自我を持たない存在であるはずの<ドール>。だが銀は、黒と過ごす日々の中で、少しずつ自らの意思を表に出し始める。銀の変化に戸惑いと苛立ちを感じる黒はしかし、その本当の意味をまだ知らなかった。変わっていく自分自身に、銀自身もまた苦悩する。黒と一緒にいたい。でも、このままでは――。そして、銀を狙う者たちの影がちらつき、新たな闘いの火種が燻りはじめる。再び黒に迫られる、運命の選択。やがて二人の絆を引き裂く悲劇の幕が、いま静かに上がりつつあった――。

■解説

全4話の完全新作として制作が決定した、「黒の契約者」と「流星の双子」の間の空白の2年を繋ぐストーリーを収録。前作のラスト以来、黒と銀を襲った衝撃の出来事が明らかに…!!

■キャスト

・黒/木内秀信
・蘇芳/花澤香菜
・猫/沢木郁也
・銀/福圓美里
・ジュライ/浅井清己
・レバノン/楠大典
・ノリオ/野村勝人
・ミチル/林真理花
・霧原未咲/水樹奈々
・鎮目弦馬/三宅健太
・葉月水無/斎賀みつき
・沢崎耀子/吉住梢
・クロード/岩永哲哉
・野良犬/井上夏葉
・陳/松本ヨシロウ
・小姐/皆川純子
・マダム・オレイユ/幸田夏穂
・小林吾朗/大友龍三郎
・シュレーダー博士/家弓家正

■メインスタッフ

・原作/BONES、岡村天斎
・監督/岡村天斎
・シナリオ/吉野弘幸、岡田麿里、大西信介、菅正太郎
・キャラクター原案/岩原裕二
・キャラクターデザイン、総作画監督/小森高博
・美術デザイン/青井孝(GREEN)、岡田有章
・プロップデザイン/やまだたかひろ
・色彩設計/水田信子
・美術監督/青井孝(GREEN)
・撮影監督/神林剛
・音楽/石井妥師
・音響監督/若林和弘(フォニシア)
・アニメーション制作/ボンズ

■メインキャラクタ

・黒(ヘイ)
かつて、黒の死神と呼ばれた契約者。CIAのエージェントとして、パブリチェンコ博士の研究所を襲い、紫苑と流星核を奪おうとするが失敗。紫苑がいると思われる池袋を目指して蘇芳らと行動をともにしている。
・蘇芳(スオウ)
ロシアのウラジオストクに住む13歳の女の子。ロシア人科学者の父と日本人の母の間に生まれ、双子の弟がいる。スポーツ万能で、明るい性格。男子よりも気が強い。写真を撮ることに夢中で、恋については興味なし。
・猫(マオ)
黒の仲間としてともに任務にあたっていた契約者。かつて黒猫に憑依していたが、現在は蘇芳のペットであるモモンガのペーチャに憑依している。
・銀(イン)
かつて黒の仲間としてともに任務にあたっていた北欧系のドール。現在は「イザナミ」のコードネームで呼ばれ、三号機関の厳重な管理化にある。黒は今でも銀に対して強い思いを抱いているようだが…。
・紫苑(シオン)
蘇芳の双子の弟。空から落ちてきた流星核の影響で片目を失い、契約者となった。対価のために車椅子生活を余儀なくされる。普段から合理的で冷酷だが、蘇芳に大しては情愛を抱く?
・ジュライ
MI6のエージェント。つば付帽子を目深にかぶった少年のドール。
・霧原未咲
警視庁公安部外事四課の課長として契約者とそれに関係する事件を捜査していたが、「トーキョーエクスプロージョン」後に四課を離れ、独自のルートで未だ思いを断ち切れずにいるBK201の行方を追っている。
・鎮目弦馬
三号機関に所属。古武道の使い手である契約者。装甲板のように皮膚を硬化することができ、拳はハンマー並の粉砕力を誇る。
・葉月水無
鎮目弦馬の同僚。物を白刃に変化させる能力を持つ契約者。対価のために淫らな雰囲気を漂わせている女傑。
・沢崎耀子
三号機関の所属。鎮目弦馬と葉月水無のアシスタント。純情可憐な巨乳であるため、我儘な二人にいつも振り回される。
・マダム・オレイユ
卓越した情報収集能力を持つ商人。情報入手ルートは謎だが、さまざまな手段を駆使し、自由自在に立場を変えて人に近づく。アリエルとペレニスという双子のドールとともに、各国を移動している。
・小林吾朗
三号機関課長で、鎮目や葉月、耀子の上司。公安部を離れていた未咲を自らスカウトするが、その狙いは不明。
・パブリチェンコ博士
蘇芳と紫苑の父。かつて地球上で起こると予期された物質と時間、空間の歪みに関する研究グループに所属し、ME(記憶操作機)研究の第一人者。紫苑が契約者となってからは、子供たちとの間に溝が生まれる。

■メインロボ・アイテム

・ゲート
突如として東京とブラジルに現れた謎の領域。東京にできたゲートを<地獄門(ヘルズゲート)>、ブラジルのゲートを<天国門(ヘブンズゲート)>と呼称する。ゲート内では時に物理法則が通用せず、また人間の精神にも影響を及ぼす。反面、既存の科学レベルを超えた技術・物質の源でもあり、国連機関PANDORAを 中心に研究が行われた。ゲート由来の技術を巡っては様々な争いも起き、激しい戦争の結果、<天国門>はあらゆる物理的干渉を受け付けない状態となり事実上「消滅」した。
・契約者
<ゲート>の出現と同時に世界各地で存在が確認されるようになった、特殊な能力を持つ者たち。その力ゆえ、各国の諜報機関を中心とした組織に利用され、裏社会で暗躍する者が多い。能力の発動時には全身が青白い<ランセルノプト放射光>で覆われ、目が赤く 発光する。また能力を使用した後には、契約者ごとに異なる<対価>と呼ばれる特定の行為・行動を代償として行わなくてはならない。能力と引き換えに感情を失ったとされるが、その本質は感傷に左右されない 「合理的な精神構造」にあり、ある意味では人類の進化系とも言える。
・トーキョーエクスプロージョン
契約者の殲滅を目論んだ「組織」内の一勢力と、契約者集団「EPR」が衝突した事件のさなかに、地獄門を中心に起きた現象のこと。本来、地獄門を東京の街もろとも天国門同様「消滅」させるために引き起こされるものとされていたが、結果として東京消滅は回避されている。その際、BK201の関与があったとされているが詳細は不明。
・偽りの星
ゲートの出現と同時に、本物の星空は見られなくなった。代わりに夜空に現れた星々はその一つ一つが個別の契約者と対応しており、契約者が命を落とすとそれに呼応して「星が流れる」とされる。
・ME技術/MEスクイーズ
ゲート由来の技術のひとつで、人間の記憶を操作することができる。その応用で、故人の脳から記憶を吸い出すための技術がMEスクイーズと呼ばれる。
・三鷹文書
「未来の記憶」と呼ばれることもある記録文書で、予言書の一種。意味ありげな言葉が書き連ねてあるが、そこに記されているのは果たして人類の終焉へと続く道なのか、それとも…。
・イザナミ/イザナギ
<三鷹文書>に記されたキーワード。<イザナミ>は銀を指していると見られ、現在は<三号機関>の厳重な管理下にある銀には、何らかの特別な意味があるらしい。一方、<イザナギ>と呼称されているのはパブリチェンコ博士の息子・紫苑。<三鷹文書>によれば<イザナギ>と<イザナミ>が出会うことで、大きな災いが巻き起こるらしいのだが…。
・"組織"
各国政府をはじめとする世界中の国家機関・公共組織に構成員がいる巨大な組織。契約者を使いゲート関連の情報や物資を巡って各国の諜報機関と戦いを繰り広げていた。かつては黒や銀、猫たちも所属していた。「トーキョーエクスプロージョン」事件以来、"組織"について語られることはなくなり、全容が明かされることなく闇に消えた。
・三号機関
「トーキョーエクスプロージョン」以降に設立された、日本の非合法諜報機関。表向きは「総務省統計局統計調査部」を名乗る。日本国内では初の、契約者を構成員に持つ組織である。三鷹文書の記述に基づき行動しているようだが、その目的や機関の実態には秘められた部分が多い。
・情報屋
裏社会で伝説の情報屋と呼ばれ広く知られた神出鬼没の存在。 その桁違いの情報収集能力から、「耳」に由来して「マダム・オレイユ」と呼ばれる。各国の諜報機関も頼りにするほどの存在で、<三鷹文書> の謎に絡んで何らかの思惑があるようだが、特定の組織と関係があるのかなどその素性は全く明かされていない。
・流星核
「トーキョーエクスプロージョン」が起きた夜に、シベリアの平原に堕ちたレンズ状の物質。かつて「流星の欠片」と呼ばれ「トーキョーエクスプロージョン」の発生にも役割を果たしたとされるゲート由来の物質に似た存在と思われるが…。

■サブタイトル

・第一話(2010/01/27)
・第二話(2010/03/24)
・第三話(2010/05/26)
・第四話(2010/07/21)

■関連作品

・DARKER THAN BLACK 黒の契約者
・DARKER THAN BLACK 黒の契約者 未放送話
・DARKER THAN BLACK 流星の双子

■評価と推薦

『DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝 - ダーカー ザン ブラック クロノケイヤクシャ ガイデン -』は、OVAとしてリリースされた作品であり、シリーズのファンにとっては欠かせない一作である。この作品は、「黒の契約者」と「流星の双子」の間の空白の2年間を描いており、黒と銀の関係性や彼らの逃避行の詳細を深く掘り下げている。以下では、この作品の評価と推薦について詳しく述べる。

ストーリーとキャラクター

本作のストーリーは、黒と銀の逃避行を中心に展開される。黒は「組織」から逃れ、銀と共に南を目指すが、その道中で様々な困難に直面する。銀はドールとして自我を持たない存在であるはずだが、黒との日々の中で徐々に自らの意思を表し始める。この変化は黒にとって戸惑いと苛立ちを引き起こすが、同時に彼らの絆を深める要因ともなる。物語は二人の関係性を中心に据えつつ、銀を狙う者たちとの対立や新たな闘いの火種を描き出し、緊張感を維持しながら進行する。

キャラクターの描写も非常に優れており、特に黒と銀の関係性はシリーズの中でも最も深く描かれている。黒の葛藤や銀の成長は視聴者に強い印象を与え、二人の絆が引き裂かれる悲劇的な結末は、シリーズ全体のテーマを象徴するものとなっている。また、他のキャラクターもそれぞれの背景や能力が丁寧に描かれており、物語全体の厚みを増している。

ビジュアルと音楽

ビジュアル面では、ボンズの高いクオリティが光る。キャラクターデザインは小森高博によるもので、原作の雰囲気をしっかりと引き継ぎつつ、OVAならではの細部へのこだわりが感じられる。背景やプロップデザインも緻密で、ゲートの存在感や契約者の能力発動時のビジュアル表現は見事である。特に、黒の能力発動時の青白いランセルノプト放射光や、偽りの星空の描写は視覚的に非常に美しい。

音楽は石井妥師が担当しており、シリーズ全体の雰囲気を引き立てる重要な役割を果たしている。緊張感あふれるシーンでは力強いオーケストラが、黒と銀の静かな時間では優しいピアノの旋律が使用され、物語の展開に合わせた音楽の使い方が巧みである。また、音響監督の若林和弘による効果音や声優の演技も、作品の世界観を深化させる一助となっている。

評価

『DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝 - ダーカー ザン ブラック クロノケイヤクシャ ガイデン -』は、シリーズのファンにとっては必見の作品である。ストーリー、キャラクター、ビジュアル、音楽、全てにおいて高いクオリティを誇り、シリーズの理解を深めるための重要なピースとなっている。特に、黒と銀の関係性や彼らの逃避行の詳細を知りたいファンには強く推薦したい。また、新たにシリーズに触れる視聴者にとっても、シリーズの魅力を存分に感じられる作品である。

推薦

この作品を推薦する理由は以下の通りである。

1. **シリーズの理解を深める**:本作は「黒の契約者」と「流星の双子」の間の空白の2年間を描いており、シリーズ全体の理解を深めるための重要な作品である。黒と銀の関係性や彼らの逃避行の詳細を知ることで、シリーズのテーマやキャラクターの成長をより深く理解することができる。

2. **高いクオリティのビジュアルと音楽**:ボンズの高いクオリティのビジュアルと石井妥師の音楽は、作品の世界観を引き立てる重要な要素である。特に、契約者の能力発動時のビジュアル表現や偽りの星空の描写は見事であり、視覚的にも楽しめる作品となっている。

3. **深いキャラクター描写**:黒と銀の関係性を中心に据えたキャラクター描写は、シリーズの中でも最も深いものとなっている。黒の葛藤や銀の成長は視聴者に強い印象を与え、二人の絆が引き裂かれる悲劇的な結末は、シリーズ全体のテーマを象徴するものとなっている。

4. **緊張感あふれるストーリー**:黒と銀の逃避行を中心に展開されるストーリーは、緊張感を維持しながら進行する。銀を狙う者たちとの対立や新たな闘いの火種は、視聴者を引き込む力を持っている。

以上の理由から、『DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 外伝 - ダーカー ザン ブラック クロノケイヤクシャ ガイデン -』は、シリーズのファンだけでなく、新たにシリーズに触れる視聴者にも強く推薦する作品である。ぜひ、この作品を通じて『DARKER THAN BLACK』の世界を深く味わってほしい。

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