星界の戦旗 特別篇：深掘りレビューとおすすめポイント

星界の戦旗 特別篇 - 宇宙の戦士たちの物語

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

小説

■放送期間

2001年07月08日 ～ 0000年01月01日

■放送局

WOWOW

■分数

120分

■話数

1話

■原作

森岡浩之

■監督

長岡康史

■制作

サンライズ、WOWOW、バンダイビジュアル

■著作

©森岡浩之・早川書房　©サンライズ・WOWOW

■ストーリー

遥か遠い未来、人類が宇宙に幾千の星間国家を形成し、幾多の種族が生きる時代。遺伝子操作によって宇宙空間に最も適する身体を得た“アーヴ”と呼ばれる種族は、宇宙の半分を支配する強大な国家「アーヴによる人類帝国」を築いていた。これに対し、「人類統合体」を中心とする他の星間国家は連合を組み、劣勢を挽回しようと戦争を仕掛けてきた。

地上人でありながらアーヴ貴族となった少年ジント・リンは、星界軍の修技館生活を終えて翔士となり、突撃艦“バースロイル”に配属される。その艦長は、３年前、人類統合体との戦乱の中で逃避行を共にし、深い絆を結んだ相手、アーヴ皇帝の孫娘であるラフィール十翔長。ふたりは逃避行のうちにやむをえず殺すこととなったフェブダーシュ男爵の妹アトスリアを直属の上官として、敵軍の喉元“アプティック門”を舞台に初陣に挑む。

繰り返される激戦のなか、星界軍は多くの仲間を失いながらもついに敵艦隊を後退にまで追いつめる。だがその寸前でバースロイルが大破。部下を退避させたラフィールは、爆散直前の艦に取り残されたジントを救いに身ひとつで艦内に飛び込んでいく。

危機をともに乗り越え、初陣を飾った二人。だがその前にはさらなる戦いの宇宙がひろがるのだった。

■解説

「星界の戦旗」に新作カットを加え、「星界の戦旗Ⅱ」の放映に先立ちノンスクランブルで放映された総集編。この特別篇は、シリーズの重要なエピソードを再編集し、新たな視点から物語を描き出すことで、視聴者に新鮮な感動を提供することを目指しています。特に、ジントとラフィールの絆や、彼らが直面する戦いのリアルさが強調されており、シリーズのファンにとっては必見の内容となっています。

■キャスト

・ラフィール／川澄綾子
・ジント／今井由香
・エクリュア／清水香里
・ソバーシュ／斎賀みつき
・サムソン／大塚明夫
・アトスリュア／山田美穂
・スポール／深見梨加
・クファディス／千葉進歩
・ドゥサーニュ／塩沢兼人
・ケネーシュ／鈴鹿千春
・ビボース兄弟／井上和彦

■メインスタッフ

・企画／渡辺繁(バンダイビジュアル)、植田益朗(サンライズ)
・原作／森岡浩之(ハヤカワ文庫刊)
・ビジュアルコンセプト／赤井孝美、江田恵一(ナインライブス)
・キャラクターデザイン／渡部圭祐
・メカニックデザイン／森木靖泰、井上邦彦、大輪充
・美術監督／岡田有章
・色彩設計／横山さよ子
・撮影監督／白井久男
・編集／瀬山武司
・オープニングテーマ、音楽／服部克久
・音響監督／小林克良
・音楽制作／BeSTACK
・プロデューサー／海部正樹(WOWOW)、岩田幹宏(サンライズ)杉田敦(バンダイビジュアル)、積惟文(ビースタック)
・監督／長岡康史
・製作／サンライズ、WOWOW、バンダイビジュアル

■メインキャラクタ

●主人公たち
・ラフィール(アブリアル・ネイ＝ドゥブレスク・パリューニュ子爵・ラフィール)
19歳。星界軍十翔長であり突撃艦“バースロイル”艦長。長く黝い髪、淡い小麦色の肌、卵形の顔に黒瑪瑙のような瞳を持ったアーヴの美少女。アーヴ帝国皇帝ラマージュの孫娘で、クリューブ王国の第一王女である。皇帝の孫娘にふさわしく、誇り高く負けず嫌い。
・ジント(リン・スューヌ＝ロク・ハイド伯爵・ジント)
20歳。星界軍主計列翼翔士、突撃艦“バースロイル”書記。アーヴ帝国の一部となったハイド星系の領主に父親が就いたため図らずも貴族となるが、その後ハイド星系は人類統合体に再占領され、消息不明となった父に代わりハイド伯爵の爵位を継いだ。領地も城館も持たない、奇妙なアーヴ貴族。

● バースロイル乗員
・ディアーホ(♂)
由緒正しきアーヴ猫。ジントがラフィールからもらった飼い猫で、お風呂が嫌い。
・エクリュア
星界軍列翼翔士、突撃艦“バースロイル”次席翔士(通信と凝集光砲の操作が仕事)。口数の少ないアーヴの美少女。
・ソバーシュ
星界軍前衛翔士、突撃艦“バースロイル”先任翔士(航法士、時空泡の操作が仕事)。中性的な魅力を漂わすアーヴ人女性。けっこうな富豪らしい。
・サムソン
星界軍軍匠列翼翔士、突撃艦“バースロイル”監督(機関などの整備が仕事)。ミッドグラッド出身の地上人。こよなく酒を愛する呑ん兵衛。

●星界軍
・アトスリュア
ラフィール率いるバースロイルが所属する、突撃艦隊の司令。百翔長。3年前のラフィールとジントの逃避行にかかわった、フェブダーシュ男爵クロワールの妹である。
・スポール
前作「紋章」で提督に昇格した、麗しの女傑。その過激な戦いぶりで、幻炎艦隊 第一艦隊司令長官をつとめる。
・クファディス
幻炎艦隊 第一艦隊参謀長。千翔長。スポールの奔放な指令にふりまわされる、苦労多き部下。
・ドゥサーニュ
アーヴ帝国皇太子にして、星界軍帝国元帥。三カ国連合に対抗する`幻炎作戦`の指揮をとる最高司令長官。
・ケネーシュ
ドゥサーニュ率いる幻炎艦隊の参謀長。
・ネレース(ビボース・アロン=ネレム・公子・ネレース)
ビボース兄弟。アプティック防衛艦隊の司令長官をつとめるビボース一族の双子のかたわれ。提督。ネフェーとともに、その言動は`華麗なる狂気`として知られている。
・ネフェー(ビボース・アロン=ネレム・公子・ネフェー)
ビボース兄弟。アプティック防衛艦隊の参謀長としてネレースをサポートするビボース一族の双子のかたわれ。千翔長。ネレースよりも恋多き男。

■メインロボ・アイテム

・突撃艦バースロイル
ラフィールに初めて与えられた新造の突撃艦。反陽子砲を主武装とし、一撃離脱を旨とする星界軍主力戦艦である。近年、敵巡察艦の装備一新に伴い、守備面の脆弱さが懸念されている。

■関連作品

・星界の紋章
・星界の紋章　特別編
・星界の断章　誕生
・星界の戦旗
・星界の戦旗　Ⅱ
・星界の戦旗　Ⅲ

■詳細な評測と推薦

「星界の戦旗 特別篇」は、森岡浩之の原作小説を基にしたTVアニメシリーズの一環として、2001年にWOWOWで放送されました。この特別篇は、シリーズの重要なエピソードを再編集し、新たな視点から物語を描き出すことで、視聴者に新鮮な感動を提供することを目指しています。特に、ジントとラフィールの絆や、彼らが直面する戦いのリアルさが強調されており、シリーズのファンにとっては必見の内容となっています。

この作品の魅力は、何と言ってもその壮大な宇宙戦争の描写と、個々のキャラクターの深い人間ドラマにあります。ジントとラフィールの関係性は、シリーズを通じて成長し、視聴者に深い感動を与えます。彼らの絆は、戦場での困難を乗り越える力となり、視聴者に勇気と希望を与える存在です。また、突撃艦バースロイルの戦闘シーンは、緻密なメカニックデザインと迫力のある演出で、視覚的な面でも非常に満足のいくものとなっています。

キャストの演技も見事で、特に川澄綾子さんのラフィール役と今井由香さんのジント役は、キャラクターの感情をリアルに表現し、視聴者を物語に引き込む力があります。音楽も服部克久さんの素晴らしい作曲により、物語の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。

この特別篇は、シリーズのファンだけでなく、初めて「星界の戦旗」を見る人にもおすすめです。新作カットの追加により、既存のエピソードを新たな視点から楽しむことができ、シリーズ全体の理解を深めることができます。また、120分という長さで一気に見ることができるため、時間を気にせずに物語に没頭することができます。

関連作品として、「星界の紋章」や「星界の戦旗Ⅱ」「星界の戦旗Ⅲ」もぜひチェックしてみてください。これらの作品は、ジントとラフィールの冒険をさらに深く掘り下げ、宇宙戦争のスケール感を体感することができます。特に「星界の紋章」は、ジントとラフィールの出会いから始まる物語であり、シリーズの基礎を理解する上で重要な作品です。

「星界の戦旗 特別篇」は、宇宙戦争の壮大さと個々のキャラクターの人間ドラマを描いた、見応えのある作品です。ジントとラフィールの絆、そして彼らが直面する戦いのリアルさを体感し、宇宙の広大さと人間の強さを感じてください。この作品は、SFアニメファンにとっては必見の内容であり、シリーズ全体を楽しむための重要な一歩となるでしょう。