装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 - 深掘りレビューとおすすめポイント

装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 - ソウコウヘイキボトムズ カクヤクタルイタン

■公開メディア

OVA

■原作メディア

アニメオリジナル

■発売日

1994年03月21日

■発売・販売

バンダイビジュアル

■分数

28分

■話数

5話

■原作

原案／矢立　肇、原作・監督・構成／高橋良輔

■監督

・総監督／高橋良輔
・監督／今西隆志

■制作

・企画、製作／日本サンライズ

■著作

©サンライズ

■ストーリー

アストラギウス暦7247年、キリコとフィアナがコールドスリープによる眠りに入ってから32年が経過していた。ギルガメスとバララントは再び戦争状態に突入し、いつ果てるとも知れない闘いを繰り返していた。そして、戦争はコールドスリープとその蘇生技術の向上をもたらしていた。戦争の絶えないアストラギウス銀河において普遍的なものの一つにマーティアルという宗教結社があった。そのマーティアルの第9セクターが存在する惑星マナウラの衛星軌道上に位置するコンプラントと呼ばれる宇宙工場群では、キリコとフィアナのコールドカプセルが回収され、蘇生が施される。折りしも、モンテウェルズ枢機卿の娘、テイタニアの「秩序の楯」認証式の最中であった。聖地アレギウムから派遣されたノスコヴィッツはこの報をモンテウェルズに伝え、モンテウェルズはテイタニアに対してキリコ抹殺を命じる。そしてテイタニアは単身コンプラントに赴き、執拗にキリコを追い回した後にATに搭乗したキリコと対峙するのであった。

■解説

TVシリーズから小説、OVA、外伝へと幅広く展開するリアルロボット作品の一大傑作。『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』は、1994年にリリースされたOVAシリーズであり、原作・総監督を務めた高橋良輔のビジョンが色濃く反映された作品である。この作品は、主人公キリコ・キュービィとフィアナの物語をさらに深化させ、戦争と人間の本質を描き出すことで、視聴者に深い感動と思考を提供する。リアルロボットアニメの金字塔とも言える『装甲騎兵ボトムズ』の世界観を引き継ぎつつ、新たな視点から物語を展開するこのOVAは、ファンにとって必見の内容となっている。

■キャスト

・キリコ／郷田ほづみ
・フィアナ／弥永和子
・テイタニア／松岡洋子
・ロッチナ／銀河万丈
・ゴディバ／江原正士
・ノスコヴィッツ／笹岡繁蔵
・法皇テオ／坂東尚樹
・モンテウェルズ／山内雅人

■メインスタッフ

・原作・総監督／高橋良輔
・監督／今西隆志
・脚本／吉川惣司
・キャラクターデザイン／塩山紀生
・メカニカルデザイン／大河原邦男
・デザインワークス／出渕裕
・音楽／乾裕樹

■サブタイトル

・第1話／「回帰」
・第2話／「アレギウム」
・第3話／「巡礼」
・第4話／「臨界」
・第5話／「触れ得ざる者」

■主題歌・楽曲

・OP
・風が知っている
・作詞／大熊朝秀
・作曲／乾 裕樹
・編曲／乾 裕樹
・唄／井口慎也

・ED
・夢の鍵
・作詞／大熊朝秀
・作曲／乾 裕樹
・編曲／乾 裕樹
・唄／井口慎也

■詳細な解説と評価

『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』は、1983年に放送されたTVシリーズ『装甲騎兵ボトムズ』の続編として制作されたOVAシリーズであり、物語はキリコとフィアナがコールドスリープから目覚めるところから始まる。この作品は、戦争と人間の本質を描くことで、視聴者に深い感動と思考を提供する。特に、キリコとテイタニアの対立は、戦争の無意味さと人間の尊厳を象徴するシーンとして印象的である。また、AT（アーマードトルーパー）の戦闘シーンはリアルロボットアニメの醍醐味を存分に味わえるものであり、メカニカルデザインの大河原邦男の才能が光る部分でもある。

このOVAシリーズは、原作・総監督の高橋良輔のビジョンが色濃く反映されており、TVシリーズから引き継がれた世界観をさらに深化させている。特に、キリコのキャラクターは、戦争の荒廃の中でも希望を見つけようとする姿勢が描かれており、視聴者に強いメッセージを伝える。フィアナのキャラクターも、キリコとの関係性を通じて成長していく姿が描かれており、物語に深みを与えている。

また、テイタニアのキャラクターは、モンテウェルズの命令に従いながらも、キリコとの対峙の中で自身の信念を見つめ直す姿が描かれており、視聴者に深い感動を与える。ロッチナやゴディバなどのサブキャラクターも、物語に彩りを添え、視聴者に新たな視点を提供する。

音楽面では、乾裕樹の作曲によるOP「風が知っている」とED「夢の鍵」が、物語の雰囲気を盛り上げる重要な役割を果たしている。井口慎也の歌声は、視聴者の心に深く響き、物語の感動をさらに高める効果をもたらしている。

■推薦ポイント

『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』は、リアルロボットアニメのファンにとって必見の作品である。特に、キリコとテイタニアの対立や、ATの戦闘シーンは、視聴者に強い印象を与える。また、戦争と人間の本質を描くことで、視聴者に深い感動と思考を提供する。さらに、原作・総監督の高橋良輔のビジョンが色濃く反映された物語は、TVシリーズから引き継がれた世界観をさらに深化させている。音楽面でも、乾裕樹の作曲と井口慎也の歌声が、物語の雰囲気を盛り上げる重要な役割を果たしている。

この作品は、リアルロボットアニメの金字塔とも言える『装甲騎兵ボトムズ』の世界観を引き継ぎつつ、新たな視点から物語を展開する。ファンにとっては必見の内容であり、初めてこのシリーズに触れる視聴者にとっても、深い感動と思考を提供する作品である。ぜひ、このOVAシリーズを視聴し、キリコとフィアナの物語をさらに深く味わってほしい。