アニマル1 - 魅力あふれる動物たちの物語を徹底評価

『アニマル1』：昭和のスポ根アニメの金字塔

1968年、テレビアニメ『アニマル1』が放送されました。この作品は、川崎のぼる氏の原作漫画を基にしたもので、レスリングをテーマにした学園スポーツアニメです。放送期間は1968年4月1日から9月30日までの半年間で、全27話が制作されました。制作は虫プロ商事とフジテレビが担当し、監督は杉山卓氏が務めました。

ストーリー

主人公の東一郎は、父と6人の弟妹とともにダルマ船「ひがし丸」で生活する少年です。東京都墨田区の中学校に転校してきた一郎は、初日に3年生の荒馬太と共に学校に乱入した2頭の暴れ牛を倒す活躍を見せます。二人の優れた運動神経は各部活の注目を浴び、荒馬はボクシング部へ。一方、一郎は華奢な体格の3年生・山彦正に思いがけず投げ飛ばされ、彼がキャプテンを務めるレスリング部に強い興味を抱きます。負けず嫌いでおっちょこちょい、女の子には滅法弱い一郎の学校生活が始まるのです。

解説

『アニマル1』は、小学館漫画賞を受賞した川崎のぼる氏の原作をアニメ化した作品です。小柄な主人公がレスリングを通じて天賦の才能を開花させ、メキシコオリンピックを目指すストーリーは、視聴者に感動と勇気を与えました。タイトル「アニマル1」は、東京オリンピックの金メダリスト・渡辺長武選手（フリースタイル／フェザー級）のニックネーム「アニマル」に由来しています。渡辺選手は、5人の金メダリストの中でただ一人1ポイントも失わず完全優秀の快挙を成し遂げた人物です。

原作は「巨人の星」で知られる人気漫画家・川崎のぼる氏の少年サンデー連載のレスリング漫画で、音楽は「大江戸捜査網」の玉木宏樹氏が担当しました。キャラクターたちを演じるのは、竹尾智晴（後の中尾隆聖）氏や富山敬氏など、後の声優界を彩る面々です。「スポ根」アニメでありながら、父や7人の兄弟たちの織りなす家族愛やコメディータッチのエピソードも豊富に盛り込まれたエンターテイメント的な作品となっています。『バンパイヤ』に続き、虫プロ商事が製作を担当し、実制作を虫プロが手がけています。

キャスト

• 東一郎／竹尾智晴
• 東二郎／富山敬
• 東三郎／北川智恵
• 東四郎／北村弘一
• 東五郎／田の中勇
• 東六郎／山本嘉子
• 東ナナ子／栗葉子
• 東小助／雨森雅司

メインスタッフ

• 原作／川崎のぼる「少年サンデー」連載
• 監督・演出監修／杉山卓
• プロデューサー／池内辰夫、別所孝治（フジテレビ）
• プロデューサー補／岸本吉切
• 撮影監督／大岩久剛
• 美術監督／影山勇
• 現像／東洋現像所
• 資料／三上康雄
• 編集／古川雅士
• 音楽／玉木宏樹
• 演奏／アンサンブル57
• 効果・録音／アオイスタジオ
• 音響監督／明田川進
• 技術監督／土屋旭
• 製作／虫プロ商事、フジテレビ

メインキャラクタ

• 東一郎：7人兄弟の長男。母はなく、父や兄弟と船で暮らす。転校先でレスリング部に入部し、小柄な身体ながらも強烈なファイトをする。
• 東二郎：次男。坊主頭が特徴。
• 東三郎：三男。背が高く、温和な性格をしている。
• 東四郎：四男で兄弟一の秀才。弟たちだけでなく、兄の宿題の面倒まで見る。
• 東五郎：五男。食いしん坊。
• 東六郎：六男、兄弟の仲で一番暴れん坊の腕白坊主。
• 東ナナ子：兄弟たちの母親代わりのしっかり者。
• 東小助：兄弟たちの父親。ひげを蓄えた大男。

サブタイトル

• 第1話／アニマル1は殺しの番号
• 第2話／くたばれ!レスリング
• 第3話／お茶に手を出すな!
• 第4話／小さなおふくろさん
• 第5話／おぶって進め
• 第6話／泣くな兄ちゃん
• 第7話／負けてたまるか
• 第8話／チピはチピでも
• 第9話／番長に食わせるな
• 第10話／史上最大のワン公
• 第11話／俺はキャプテン候補生
• 第12話／決戦前夜
• 第13話／すばらしきライバル
• 第14話／キャプテンシックス海へ行く
• 第15話／これがアニマル回転だ!
• 第16話／がんばれアニマルシックス
• 第17話／ウルトラ爺いがやって来た
• 第18話／俺は西へ行く
• 第19話／けんか祭りだワッショイ!
• 第20話／プロレス対アマレス
• 第21話／決闘48メートル
• 第22話／友よ、さらば
• 第23話／兄ちゃんを鍛えろ
• 第24話／台風を吹っ飛ばせ
• 第25話／キャプテンの正体
• 第26話／汚れた英雄
• 第27話／はばたけメキシコの空へ

主題歌・楽曲

オープニングテーマ「アニマル1のうた」は、作詞を武井君子氏、作曲・編曲を玉木宏樹氏が担当し、歌唱は朱里エイコ氏が行いました。エンディングテーマ「ナナ子のうた」は、作詞を武井君子氏、作曲・編曲を玉木宏樹氏が担当し、歌唱は葉村エツコ氏が行いました。

『アニマル1』の魅力と評価

『アニマル1』は、昭和のスポ根アニメの金字塔として知られています。主人公の東一郎がレスリングを通じて成長していく姿は、多くの視聴者に感動を与えました。また、家族愛やコメディータッチのエピソードも豊富に盛り込まれており、幅広い層から支持を受けました。

アニメの制作は、虫プロ商事とフジテレビが担当し、監督の杉山卓氏のもとで高品質な作品が生み出されました。音楽を担当した玉木宏樹氏の楽曲も、作品の魅力を引き立てる重要な要素となっています。また、キャストには後の声優界を彩る面々が名を連ねており、声優ファンにとっても見逃せない作品です。

『アニマル1』の推薦ポイント

『アニマル1』は、レスリングをテーマにしたスポ根アニメとして、視聴者に感動と勇気を与える作品です。主人公の東一郎が小柄な身体ながらも強烈なファイトを繰り広げる姿は、多くの人々に共感を呼びました。また、家族愛やコメディータッチのエピソードも豊富に盛り込まれており、幅広い層から支持を受けています。

さらに、虫プロ商事とフジテレビの制作による高品質なアニメーション、玉木宏樹氏の音楽、後の声優界を彩る面々のキャストなど、作品の魅力を引き立てる要素が満載です。昭和のスポ根アニメの金字塔として、ぜひ一度は見ておきたい作品です。

まとめ

『アニマル1』は、川崎のぼる氏の原作を基にしたレスリングをテーマにした学園スポーツアニメです。主人公の東一郎がレスリングを通じて成長していく姿は、多くの視聴者に感動を与えました。また、家族愛やコメディータッチのエピソードも豊富に盛り込まれており、幅広い層から支持を受けました。虫プロ商事とフジテレビの制作による高品質なアニメーション、玉木宏樹氏の音楽、後の声優界を彩る面々のキャストなど、作品の魅力を引き立てる要素が満載です。昭和のスポ根アニメの金字塔として、ぜひ一度は見ておきたい作品です。