『タイムボカンシリーズ タイムパトロール隊オタスケマン』の魅力と評価：懐かしの冒険とユーモアの再発見

タイムボカンシリーズ タイムパトロール隊オタスケマン - 歴史を守る戦いの軌跡

タイムボカンシリーズの第4作目として1980年から1981年にかけて放送された「タイムパトロール隊オタスケマン」は、歴史を守るタイムパトロール隊の活躍を描いたSFアクションコメディです。この作品は、タツノコプロの独特なユーモアと創造性が詰まった一作であり、視聴者に多くの笑いと感動を提供しました。以下では、この作品の詳細な情報と魅力を紹介します。

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

1980年02月02日 ～ 1981年01月31日
毎週土曜日18：30～19：00

■放送局

フジテレビ系

■分数

30分

■話数

53話

■原作

タツノコプロ企画室

■監督

笹川ひろし

■制作

フジテレビ、タツノコプロ

■著作

©タツノコプロ

■ストーリー

歴史を変えようとする者たちから、正しい歴史を守るタイムパトロール隊。その隊員であるアターシャたち落ちこぼれ三人組は、謎の人物トンマノマントにそそのかされ、偉人として名を残すために悪の手先オジャママンとして歴史の改変を狙う。しかし、同じく隊員のヒカルとナナは、その野望を阻止するために正義の味方オタスケマンに変身。互いに正体を知らないまま、様々な時代で歴史を賭けた攻防を繰り広げる。

■解説

タイムボカンシリーズ第４作。歴史を守るタイムパトロール隊を舞台に、正義のオタスケマンと悪のオジャママンの、歴史改変を巡る攻防を描くＳＦアクションコメディ。正義の味方と悪のトリオが実は同じ組織に属していたり、悪側に新メンバーが加わり４人組になるなど、これまでとはまた違う切り口による試みがシリーズの幅を広げた。

■キャスト

・ヒカル（オタスケマン１号）／水島裕
・ナナ（オタスケマン２号）／島津冴子
・ヒネボット／山ノ内真理子
・東南長官／滝口順平
・アターシャ／小原乃梨子
・セコビッチ／八奈見乗児
・ドワルスキー／たてかべ和也
・トンマノマント／池田勝
・ゲキガスキー／山本正之
・ナレーター／富山敬

■メインスタッフ

・製作／吉田健二
・原作／タツノコプロ企画室
・企画／九里一平、柳川茂、宮田知行
・音楽／神保正明、山本正之
・担当ディレクター／大貫信夫
・文芸担当／小山高男
・メインキャラクター／天野嘉孝
・メカニックデザイン／大河原邦男
・美術スタイリング／岡田和夫
・プロデューサー／ 柴田勝、加藤長輝（第1～27話）、岩田弘（第28～53話）
・監督／笹川ひろし
・制作／フジテレビ、タツノコプロ

■メインキャラクタ

・ヒカル（オタスケマン１号）
タイムパトロール隊員。オジャママンの歴史改変を阻止するため、正体を隠しオタスケマン１号となる。
・ナナ（オタスケマン２号）
タイムパトロール隊員。ヒカルとは同じチームで、同じくオタスケマン２号に変身する。
・ヒネボット
ヒカルとナナのサポートロボット。トンマノマントの通信を傍受すると全身にショートが走りカイカイダンスを踊る。
・アターシャ
トンマノマントに絶世の美女として歴史に残るとそそのかされ、タイムパトロール隊員でありながらオジャママンになって歴史改変を狙う。
・セコビッチ
アターシャの部下。オジャママンになった理由は天才科学者として歴史に名を残すため。
・ドワルスキー
アターシャの部下。史上最強の英雄として歴史に名を残すためオジャママンとなった。
・ゲキガスキー
途中加入の４人目のオジャママン。超男前だがアターシャたちに後輩としてこき使われる。
・トンマノマント
オジャママンに歴史改変を命じる謎の人物。

■サブタイトル

・第1話／オタスケマンVSオジャママン
・第2話／ワイン皇帝ナポレオン？
・第3話／ベートーベンの第十？
・第4話／新隊員いよいよ登場
・第5話／ガリレオの新発見！？
・第6話／リンカーンの悪徳宣言！？
・第7話／ファーブルの水中記！？
・第8話／南極点大レース！？
・第9話／楊貴妃はやさしい女！？
・第10話／アヤマリのロレンス！？
・第11話／アターシャのライバル！？
・第12話／ロダンのにらめっこする人
・第13話／オジャママン４号誕生！？
・第14話／奈良の都の逆立ち大仏！？
・第15話／新撰組スエズ運河へ！？
・第16話／人形使いアンデルセン！？
・第17話／フランクリンのタコあげ！？
・第18話／翼よ、あれはウソの灯だ！？
・第19話／酒場の天使ナイチンゲール！？
・第20話／文左衛門の燈油船！？
・第21話／謎の怪物メエーリアン！？
・第22話／花野大陸中断鉄道！？
・第23話／セコビッチのタイム家出！？
・第24話／消えた武田信玄！？
・第25話／長官の宝物をとりもどせ！？
・第26話／パトロール隊員の夏休み
・第27話／恐怖のドラキュラ城！？
・第28話／世紀の美女全員集合！？
・第29話／ヒネボットのお父さん！？
・第30話／家康のタヌキ武者！？
・第31話／ＵＦＯ強盗怪事件！？
・第32話／海賊王オジャママン！？
・第33話／２００１文宇宙のタビ！？
・第34話／アターシャ母子涙の再会
・第35話／珍味トンマノサンド！？
・第36話／東南長官のちゃっかり娘
・第37話／パトロール隊の大運動会
・第38話／ノストラダマスの大予言！？
・第39話／珍剣トンマの三刀流！？
・第40話／ゲキガスキーの先祖は！？
・第41話／ドワルスキーの初手柄！？
・第42話／セコビッチ花のお見合い！？
・第43話／西郷ドンのしりとり遊び！？
・第44話／長官がトンマノマント？
・第45話／オタスケマンは大泥棒？
・第46話／決戦！オジャマウォーズ
・第47話／西部の勇者ゲキガスキー！？
・第48話／ヒカルがナナの未来の夫！？
・第49話／アターシャたち全員クビ！
・第50話／パトロール隊のタイム遠足
・第51話／月面着陸アポロは２番！？
・第52話／オタスケマン大ピンチ！？
・第53話／輝け！世界のオタスケマン

■関連作品

タイムボカン
タイムボカンシリーズ　ヤッターマン
タイムボカンシリーズ　ゼンダマン
タイムボカンシリーズ　ヤットデタマン
タイムボカンシリーズ　逆転イッパツマン
タイムボカンシリーズ　イタダキマン
タイムボカン王道復古
タイムボカン2000　怪盗きらめきマン
ヤッターマン
劇場版ヤッターマン　新ヤッターメカ大集合！オモチャの国で大決戦だコロン！

■主題歌・楽曲

・ＯＰ
・オタスケマンの歌
・作詞／山本正之
・作曲／山本正之
・編曲／神保正明
・歌／山本まさゆき、少年少女合唱団みずうみ
・ＥＤ１
期間／１～２２
・アーウー・オジャママン
・作詞／山本正之
・作曲／山本正之
・編曲／神保正明
・歌／山本まさゆき、小原乃梨子、八奈見乗児、たてかべ和也
・ＥＤ２
・期間／２３～５３
・がんばれオジャママン
・作詞／内間 稔
・作曲／山本正之
・編曲／神保正明
・歌／山本まさゆき

■作品の魅力と評価

「タイムパトロール隊オタスケマン」は、タイムボカンシリーズの中でも特にユニークな設定とストーリー展開が特徴的な作品です。以下では、その魅力と評価について詳しく解説します。

歴史改変を巡る攻防

本作の最大の魅力は、歴史を守るタイムパトロール隊と歴史を改変しようとするオジャママンの攻防です。各話ごとに異なる歴史上の偉人や出来事が登場し、それを舞台にしたコメディとアクションが繰り広げられます。例えば、ナポレオンがワイン皇帝になったり、ベートーベンが第十交響曲を作曲したり、といったユーモアあふれる設定が視聴者を楽しませます。また、歴史改変の試みが失敗に終わるたびに、オジャママンたちがトンマノマントに叱責されるシーンも笑いのポイントとなっています。

キャラクターの魅力

本作のキャラクターはそれぞれ個性的で、視聴者に強い印象を与えます。特にオジャママンのアターシャ、セコビッチ、ドワルスキーのトリオは、悪役でありながらもどこか憎めないキャラクターとして描かれています。途中から加わるゲキガスキーは、超男前という設定ながらもアターシャたちにこき使われる姿がコミカルで、視聴者の笑いを誘います。一方、正義のオタスケマンであるヒカルとナナは、互いに正体を知らないまま協力し合う姿が感動的で、視聴者の心を掴みます。また、ヒネボットのカイカイダンスは、視覚的なギャグとしても非常に印象的です。

メカニックデザイン

タイムボカンシリーズの特徴であるメカニックデザインも、本作では大河原邦男の手によって独特の世界観が表現されています。オタスケマンのメカやオジャママンのメカは、ユーモアと機能性を兼ね備えたデザインが魅力です。特にオジャママンのメカは、失敗するたびに爆発するシーンが定番となっており、視聴者に強いインパクトを与えます。また、各話ごとに異なる歴史上の出来事に合わせたメカのデザインも見どころの一つです。

音楽

本作の音楽は、山本正之と神保正明によるもので、主題歌や挿入歌も含めて非常に印象的です。特にオープニングテーマ「オタスケマンの歌」は、少年少女合唱団みずうみの歌声と共に、視聴者の心に響く一曲となっています。また、エンディングテーマ「アーウー・オジャママン」と「がんばれオジャママン」も、オジャママンのキャラクターを象徴する楽曲として人気があります。これらの音楽は、作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっています。

■作品の評価と推薦

「タイムパトロール隊オタスケマン」は、タイムボカンシリーズの中でも特に評価の高い作品の一つです。その理由は、以下の通りです。

ユーモアとアクションのバランス

本作は、ユーモアとアクションのバランスが非常に良く取れています。歴史改変を巡る攻防は緊張感を持たせつつも、ユーモアあふれるシーンが随所に散りばめられており、視聴者を飽きさせません。また、各話ごとの歴史上の出来事や偉人を舞台にしたストーリーは、視聴者の知識を広げる一方で、笑いと感動を提供します。このバランスが、本作の魅力の一つとなっています。

キャラクターの成長

本作のキャラクターは、物語が進むにつれて成長していきます。特にオジャママンのアターシャたちは、最初はトンマノマントにそそのかされて歴史改変を狙う悪役ですが、物語が進むにつれて自分たちの行動に疑問を持つようになります。また、ヒカルとナナも、互いに正体を知らないまま協力し合う中で、絆を深めていきます。これらのキャラクターの成長が、視聴者に感動を与えます。

歴史へのリスペクト

本作は、歴史へのリスペクトが感じられる作品です。各話ごとに異なる歴史上の出来事や偉人が登場し、それを舞台にしたストーリーが展開されます。これにより、視聴者は歴史への興味を深めることができます。また、歴史改変を巡る攻防を通じて、歴史の重要性を再認識させられることもあります。この歴史へのリスペクトが、本作の評価を高めています。

推薦

「タイムパトロール隊オタスケマン」は、タイムボカンシリーズのファンだけでなく、SFアクションコメディが好きな人や、歴史に興味がある人にもおすすめの作品です。ユーモアとアクションのバランスが良く、キャラクターの成長や歴史へのリスペクトが感じられる本作は、視聴者に多くの笑いと感動を提供します。ぜひ一度、視聴してみてください。