未来からきた少年 スーパージェッター - タイムトラベルと冒険の魅力に迫る

未来からきた少年 スーパージェッター - タイムトラベルと正義の物語

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

1965年01月07日 ～ 1966年01月20日
毎週(木)18:00～18:30放送

■放送局

TBS系

■分数

30分

■話数

52話

■監督

河島治之

■制作

企画制作／TBS
動画制作／TCJ(現・エイケン)

■著作

©TBS

■ストーリー

　30世紀のタイムパトロール723567号の少年ジェッターは、過去へ逃げた指名手配犯のジャガーを追って出動。しかし時間の流れの中で愛機・流星号が衝突事故を起こし、ジャガーと共に20世紀の世界に墜落してしまう。
　タイムマシンが故障し20世紀に取り残されたジェッターは、タイムストッパーなど未来の科学力を駆使して未来から訪れる犯罪者達に立ち向かう。

■解説

　人気アニメ『エイトマン』の後番組として放送されたTBSのオリジナル企画。脚本に日本を代表するSF・推理物作家、加納一朗をはじめとし、筒井康隆、山村正夫、辻真先、半村良、豊田有恒、眉村卓らが名を連ね、SF少年ヒーロー物の草分け的な存在となった。キャラクターデザインとコミカライズは、当時まだ21歳の久松文雄。音楽をTVドラマの楽曲も数多く手がけていた山下毅雄が担当するなど、スタッフの陣営も非常に豪華な作品である。
　本作のオリジナル放送は全話モノクロだが、海外への輸出用途で全52話の中から26本がリメイクされカラー化。その際、一部の作画もやり直されている。日本国内でもモノクロ版放送終了後にカラー版が再放送された。

■キャスト

・ジェッター／市川 治
・水島かおる／松島みのり
・西郷長官／熊倉一雄
・ジャガー／田口 計
・スパイダー／中村 正

■メインスタッフ

・構成、監督(チーフディレクター)／河島治之
・脚本／筒井康隆、山村正夫、眉村 卓、辻 真先(桂 真佐喜)、半村 良、豊田有恒、加納一朗
・キャラクターデザイン／久松文雄
・動画(チーフアニメーター)／藤原万秀、難波久衛、熊尾義之、毛内節夫
・美術(アートディレクター)／泉谷 実、小関俊之
・音楽／山下毅雄

■メインキャラクタ

・ジェッター
30世紀のタイムパトロール隊員。20世紀の世界で犯罪捜査を行う。
・水島かおる
カメラマン。ゴーストタウン撮影中にジェッターと出会う。
・西郷又兵衛長官
科学捜査局長官。ジェッターと共に、犯罪に立ち向かう。
・ジャガー
30世紀の指名手配犯。ジェッターに追われて20世紀に漂着。

■メインロボ・アイテム

・流星号
マッハ15の飛行速度を誇る、エアカー型のタイムマシン。

■主題歌・楽曲

・OP
・「スーパージェッター」
・作詞／加納一朗
・作曲／山下毅雄
・歌／上高田少年合唱団、市川 治
・ED
・「スーパージェッター」
・作曲／山下毅雄

■評論

　『未来からきた少年 スーパージェッター』は、1965年から1966年にかけてTBSで放送されたSFアニメシリーズであり、その独特の設定と魅力的なキャラクターによって、視聴者を引きつけた作品です。このアニメは、タイムトラベルというテーマを巧みに取り入れ、未来から来た少年ジェッターが20世紀の世界で犯罪者と戦う物語を描いています。

　本作の最大の魅力は、タイムトラベルというSF要素を活用したストーリーテリングにあります。ジェッターが30世紀から20世紀にタイムスリップし、未来の科学技術を駆使して犯罪者と戦うという設定は、視聴者に新鮮な驚きと興奮を提供します。また、ジェッターが20世紀の世界で出会う人々との交流や、未来と過去の文化の違いが描かれることで、物語に深みと広がりが生まれています。

　キャラクターの魅力も本作の大きな強みです。主人公のジェッターは、勇敢で正義感あふれる少年であり、その行動や決断を通じて視聴者に感動を与えます。また、ジェッターと共に行動する水島かおるや西郷長官、そして敵役のジャガーなど、個性豊かなキャラクターが物語を盛り上げます。特に、ジェッターとジャガーの対立は、視聴者に緊張感とスリルを提供し、物語の進行を楽しませます。

　本作の脚本は、加納一朗をはじめとする日本を代表するSF・推理作家たちによって手がけられており、そのクオリティの高さが際立っています。各話ごとに異なるテーマや問題提起がなされ、視聴者に考えさせる内容が多く含まれています。また、キャラクターデザインを担当した久松文雄の独特なタッチも、本作の魅力を引き立てています。さらに、音楽を担当した山下毅雄の楽曲は、物語の雰囲気を盛り上げる重要な役割を果たしています。

　本作は、オリジナル放送時にはモノクロで放送されましたが、海外への輸出用途で一部がカラー化されました。このカラー版は、日本国内でも再放送され、視聴者に新たな視覚体験を提供しました。カラー化されたエピソードでは、一部の作画もやり直されており、より鮮やかで美しい映像が楽しめます。

　『未来からきた少年 スーパージェッター』は、タイムトラベルというSF要素を巧みに取り入れたストーリー、魅力的なキャラクター、そして豪華なスタッフ陣によって支えられた作品です。その独特の世界観と感動的な物語は、視聴者に強い印象を与え、今なお多くのファンに愛されています。このアニメは、SFアニメの草分け的な存在であり、その影響力は後世の作品にも及んでいます。

■推薦

　『未来からきた少年 スーパージェッター』を推薦する理由は、その独特の設定と魅力的なキャラクター、そして高品質な脚本と音楽にあります。タイムトラベルというテーマを活用したストーリーは、視聴者に新鮮な驚きと興奮を提供し、ジェッターの勇敢な行動や決断は感動を与えます。また、個性豊かなキャラクターたちの交流や対立は、物語に深みと広がりを生み出します。

　本作は、SFアニメやタイムトラベルものが好きな人には特に推薦したい作品です。また、1960年代の日本アニメの歴史や文化に興味がある人にもおすすめです。モノクロ版とカラー版の両方を楽しむことで、当時の映像技術の進化やアニメ制作の背景を理解することができます。

　さらに、本作は家族で楽しむことも可能です。ジェッターの冒険と成長の物語は、子供から大人まで幅広い年齢層に感動を与えます。家族で一緒に視聴することで、タイムトラベルや未来の科学技術についての議論を深めることができ、親子間のコミュニケーションを豊かにするでしょう。

　『未来からきた少年 スーパージェッター』は、その独特の魅力と高品質な制作によって、視聴者に強い印象を与える作品です。タイムトラベルというテーマを巧みに取り入れ、未来から来た少年ジェッターの冒険と成長を描いたこのアニメは、SFアニメの草分け的な存在であり、今なお多くのファンに愛されています。ぜひ、この感動的な物語を体験してみてください。