【医療Q&A】母親がB型肝炎ウイルスに感染している場合、赤ちゃんがB型肝炎ウイルスに感染するリスクはどれくらいですか？

著者：広州女性小児医療センター副主任医師胡芳

査読者：中国疾病予防管理センター母子保健センター研究員 王千

私の国は、B型肝炎ウイルス感染の蔓延率が中程度の国で、全国で約9,300万人がB型肝炎ウイルスに感染しています。感染のほとんどは乳児のB型肝炎ウイルスの早期感染によって引き起こされ、母子感染がB型肝炎ウイルス感染の主な経路です。出生後に赤ちゃんがB型肝炎免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンの接種を受けていない場合、B型肝炎ウイルスに感染した母親（以下、「B型肝炎母親」という）から生まれた赤ちゃんがB型肝炎ウイルスに感染する確率は30％～42％になります。出生後に赤ちゃんがB型肝炎免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンを適切に接種すると、B型肝炎ウイルスに感染する確率は5％から15％に低下します。

さらに、B型肝炎に感染した母親から生まれた赤ちゃんがB型肝炎ワクチンを3回接種した後、B型肝炎ワクチンに対する反応がない/弱い反応の発生率は27.5％から30.2％と高く、B型肝炎に感染していない母親から生まれた赤ちゃんの発生率（5％から10％）よりもはるかに高くなります。乳児がB型肝炎ワクチンに対する反応が不足または弱い場合、将来的にB型肝炎ウイルスに感染するリスクが高まります。

したがって、母子感染を阻止することが、B型肝炎感染を抑制する鍵となります。