『デート・ア・ライブⅢ』レビュー：魅力的なストーリーとキャラクターの進化

『デート・ア・ライブ Ⅲ』：精霊とのデートがもたらす新たな戦い

『デート・ア・ライブ Ⅲ』は、橘公司によるライトノベルを原作としたTVアニメシリーズの第三期であり、2019年1月11日から3月29日まで放送されました。AT-XやTOKYO MXなどの放送局で毎週金曜日の21時30分から30分間、計12話が放送されました。アニメーション制作はJ.C.STAFFが担当し、監督は元永慶太郎、シリーズ構成は白根秀樹、キャラクターデザインは渡辺浩二が務めています。

ストーリー

『デート・ア・ライブ Ⅲ』の舞台は、突如として発生する『空間震』という災害に見舞われる世界です。この空間震は、精霊と呼ばれる存在が臨界から顕現することで引き起こされるもので、人類はその災厄から逃れるために精霊を殲滅するか、あるいは『デートしてデレさせる』ことでその力を封印する方法を模索しています。主人公の五河士道は、精霊をデレさせてキスすることでその力を封印する能力を持っており、精霊たちとのデートを通じて彼女たちを救うための戦いに身を投じています。

第三期では、新たな精霊・七罪の登場により、士道の戦いはさらに複雑化します。七罪は当初士道に好意的だったものの、突如として豹変し、士道を仇敵のように追い詰めていきます。また、精霊を殲滅しようとするASTや、精霊を利用しようとするDEM、そして精霊との対話を試みるラタトスクといった勢力が入り乱れ、新たな戦争が始まることとなります。

キャスト

『デート・ア・ライブ Ⅲ』の主要キャストは以下の通りです。

• 五河士道：島﨑信長
• 夜刀神十香：井上麻里奈
• 鳶一折紙：富樫美鈴
• 五河琴里：竹達彩奈
• 四糸乃：野水伊織
• 時崎狂三：真田アサミ
• 八舞耶倶矢：内田真礼
• 八舞夕弦：ブリドカット セーラ 恵美
• 誘宵美九：茅原実里
• 七罪：真野あゆみ

メインスタッフ

『デート・ア・ライブ Ⅲ』のメインスタッフは以下の通りです。

• 原作：橘公司（ドラゴンマガジン連載、ファンタジア文庫刊）
• 原作イラスト：つなこ
• 監督：元永慶太郎
• シリーズ構成：白根秀樹
• キャラクターデザイン：渡辺浩二
• 総作画監督：渡辺浩二、山川宏治
• 美術監督：備前光一郎
• 色彩設計：日野亜朱佳
• 撮影監督：大河内喜夫
• 編集：木村祥明
• 音響監督：えびなやすのり
• 音響効果：川田清貴
• 音楽：坂部剛
• 音楽制作：日本コロムビア
• アニメーション制作：J.C.STAFF
• 製作：「デート・ア・ライブⅢ」製作委員会

メインキャラクタ

『デート・ア・ライブ Ⅲ』の主要キャラクターについて詳しく見ていきましょう。

五河士道

五河士道は、天宮市の来禅高校に通う二年生で、精霊の力をその身に封印する能力を持っています。義妹の琴里が司令を勤めるラタトスクに協力し、多くの精霊たちを救ってきました。両親が多忙で留守が多いため、一家の大黒柱として家事全般や料理もこなしています。士道のキャラクターは、優しさと責任感を兼ね備えた、頼れる存在として描かれています。

夜刀神十香

夜刀神十香は、士道が最初に救った精霊で、明るく快活で無邪気な性格です。ラタトスクの手配により、士道のクラスメイトとなっています。食べることが大好きで、特にきなこパンと士道の手料理には目がありません。士道への愛情は深く、発顕する天使は『鏖殺公＜サンダルフォン＞』です。

鳶一折紙

鳶一折紙は、士道のクラスメートであり、自称恋人です。来禅高校随一の頭脳と運動神経、そしてミステリアスな美貌を持つ才女で、高校生にして陸上自衛隊の対精霊部隊ASTに所属しています。精霊の襲撃により両親を失った過去を持ち、その復讐を心に誓っています。士道への愛情表現はクールな印象からは一転、かなりの肉食系です。

五河琴里

五河琴里は、何者かの手により後天的に精霊となった士道の義妹です。白いリボンを身につけると無邪気で可愛い妹ですが、黒いリボンを身につけるとラタトスクの司令となります。棒付きキャンディが好物で、顕現する天使は『灼爛殲鬼＜カマエル＞』です。

四糸乃

四糸乃は、士道が救った二人目の精霊で、おとなしく引っ込み思案な性格です。彼女の左手に収まった親友の『よしのん』は、明るく冗談好きです。個性の強い精霊が多い中、四糸乃の存在は士道にとって心のオアシスとなっています。発顕する天使は『氷結傀儡＜ザドキエル＞』です。

時崎狂三

時崎狂三は、これまで士道が遭遇し唯一救えなかった『最悪の精霊』です。偶発的に人間界に現れることが多い精霊の中でも特異な存在で、意図的に人を殺めることすらあります。なんらかの目的意識を持って行動しているようですが、その目的は明かされていません。発顕する天使は『刻々帝＜ザフキエル＞』です。

八舞耶倶矢

八舞耶倶矢は、来禅高校の修学旅行先の或美島で士道が出会った精霊です。真の八舞としての生き残りをかけて、もう一人の精霊・夕弦と「士道を『魅力』で落とす」勝負をします。士道によって夕弦とともに封印され、発顕する天使は『颶風騎士＜ラファエル＞』です。

八舞夕弦

八舞夕弦は、耶倶矢と同じく或美島で士道が出会った精霊です。士道によって封印された後、耶倶矢のことをよくからかっています。「士道を落とす方法」を教えてくれた折紙のことを「マスター折紙」と呼び慕っています。発顕する天使は『颶風騎士＜ラファエル＞』です。

誘宵美九

誘宵美九は、元は普通の人間でアイドルだったが、ファントムの力によって精霊となりました。その美貌と人々を魅了する歌声でアイドルとしての人気も高いです。極度の男性嫌いだったが、封印されてからは士道にデレッデレになります。発顕する天使は『破軍歌姫＜ガブリエル＞』です。

七罪

七罪は、身長170cm、スリーサイズ94・62・90とモデル顔負けのスタイルを持つ『大人の』精霊です。当初は士道に好意的だったものの、突如として豹変し、士道を仇敵のように追い詰めていきます。発顕する天使は『贋造魔女＜ハニエル＞』です。

サブタイトル

『デート・ア・ライブ Ⅲ』の各話サブタイトルは以下の通りです。

• 第1話：七番目の精霊
• 第2話：私を見つけられる？
• 第3話：七罪はおまえだ
• 第4話：変身
• 第5話：絶望が落ちてくる
• 第6話：分かたれた道
• 第7話：もたらされた力
• 第8話：闇降る夜の魔王
• 第9話：五年前、天宮市
• 第10話：もうひとつの世界、もうひとりの彼女
• 第11話：星降る夜の天使
• 第12話：五河士道を攻略せよ

関連作品

『デート・ア・ライブ Ⅲ』は、以下の関連作品と繋がっています。

• デート・ア・ライブ
• デート・ア・ライブⅡ
• デート・ア・ライブ　DATEALIVE 万由里ジャッジメント

主題歌・楽曲

『デート・ア・ライブ Ⅲ』の主題歌と楽曲は以下の通りです。

オープニングテーマ

• 期間：1~12話
• 曲名：I swear
• 作詞：渡部紫緒
• 作曲：坂部剛
• 編曲：坂部剛
• 歌：sweetARMS

エンディングテーマ

• 期間：1~12話
• 曲名：LastPromise
• 作詞：大橋莉子
• 作曲：大橋莉子
• 編曲：hisakuni
• 歌：山崎エリイ

評価と感想

『デート・ア・ライブ Ⅲ』は、原作の魅力を最大限に引き出しつつ、新たな精霊・七罪の登場や、士道と精霊たちの関係性の深化など、物語の展開に新たな息吹を吹き込んでいます。特に、七罪のキャラクターは、当初の好意的態度から豹変する展開が視聴者を引きつけ、物語に緊張感を与えています。また、ASTやDEM、ラタトスクといった勢力の動きも複雑化し、士道の戦いがより困難なものとなっています。

アニメーション制作を担当したJ.C.STAFFは、キャラクターデザインや戦闘シーンの描写に力を入れ、視覚的な魅力を高めています。特に、各精霊の天使の発顕シーンは、美しいビジュアルと迫力ある演出で視聴者を圧倒します。また、音楽も坂部剛による作曲と日本コロムビアの制作により、物語の雰囲気を盛り上げています。オープニングテーマの「I swear」とエンディングテーマの「LastPromise」は、物語のテーマを反映した美しいメロディーと歌詞で、視聴者の心に響きます。

キャストの演技も見事で、特に島﨑信長が演じる五河士道の優しさと強さ、井上麻里奈が演じる夜刀神十香の無邪気さと愛情、富樫美鈴が演じる鳶一折紙のクールさと情熱など、各キャラクターの個性がしっかりと表現されています。また、真野あゆみが演じる七罪の豹変ぶりも印象的で、物語の緊張感を高めています。

推薦ポイント

『デート・ア・ライブ Ⅲ』は、精霊とのデートという独特の設定と、士道の成長や精霊たちとの関係性の深化を描いた物語が魅力的な作品です。特に、七罪の登場やAST、DEM、ラタトスクの動きなど、物語の展開が複雑化し、視聴者を引きつける要素が満載です。また、美しいビジュアルと迫力ある戦闘シーン、そして感動的な音楽も見逃せません。

この作品を楽しむためには、原作のライトノベルや前作の『デート・ア・ライブ』と『デート・ア・ライブⅡ』を事前にチェックしておくと、より深く物語を理解することができます。また、関連作品の『デート・ア・ライブ　DATEALIVE 万由里ジャッジメント』も合わせて視聴することで、シリーズ全体の魅力をさらに感じることができるでしょう。

『デート・ア・ライブ Ⅲ』は、精霊とのデートというユニークな設定と、士道の成長や精霊たちとの関係性の深化を描いた物語が魅力的な作品です。特に、七罪の登場やAST、DEM、ラタトスクの動きなど、物語の展開が複雑化し、視聴者を引きつける要素が満載です。また、美しいビジュアルと迫力ある戦闘シーン、そして感動的な音楽も見逃せません。この作品を楽しむためには、原作のライトノベルや前作の『デート・ア・ライブ』と『デート・ア・ライブⅡ』を事前にチェックしておくと、より深く物語を理解することができます。また、関連作品の『デート・ア・ライブ　DATEALIVE 万由里ジャッジメント』も合わせて視聴することで、シリーズ全体の魅力をさらに感じることができるでしょう。