劇場版 Infini-T Force ガッチャマンさらば友よ - 感動の別れと友情の絆を描く傑作アニメ

『劇場版 Infini-T Force ガッチャマンさらば友よ』：タツノコヒーローの集結と新たな挑戦

■公開情報

公開メディア：劇場
原作メディア：アニメオリジナル
公開日：2018年02月24日～ 0000年01月01日
配給会社：松竹
分数：90分
話数：1話
原作：タツノコプロ
監督：鈴木清崇
制作：アニメーション制作／タツノコプロ
著作：©タツノコプロ/Infini-T Force製作委員会

■ストーリー

激闘の果てに、それぞれの世界へ帰っていったヒーローたち4人を思いながら日々を送る界堂笑のもとに突然、鷲尾健が現れた。笑は健に「お前の力が必要になったんだ」と半ば強引に連れられ、「もう一つのガッチャマンの世界」を訪れる。鎧武士・南城二・東鉄也と合流した笑たちは再会を喜ぶ暇もなく、この世界の南部博士と対峙する。南部博士は、健たちに「君たちは私の敵になってしまった」と語る。混乱する健たちを高みから黒い影がうかがう。それは、健と共にギャラクターと戦い抜いてきた科学忍者隊のメンバーにして健の盟友・ジョージ朝倉ことコンドルのジョーであった。

■解説

『Infini-T Force』(インフィニティフォース)は、タツノコプロ制作による日本のオリジナルアニメ作品。タツノコプロ55周年記念作品。フル3DCGアニメとして制作される。テレビアニメは2017年10月から12月まで日本テレビ深夜アニメ枠「AnichU」ほかにて放送。なお、9月26日よりHuluにて先行配信された。劇場アニメ『劇場版Infini-T Force/ガッチャマンさらば友よ』は2018年2月24日に松竹配給で公開。同社が1970年代に手がけた『科学忍者隊ガッチャマン』、『破裏拳ポリマー』、『新造人間キャシャーン』、『宇宙の騎士テッカマン』のキャラクターが登場する。アニメ版のロゴには、「タツノコ・レジェンズ」と表記された。

■キャスト

鷲尾健/ガッチャマン(G-1号)：関智一
南城二/テッカマン：櫻井孝宏
鎧武士/ポリマー：鈴村健一
東鉄也/キャシャーン：斉藤壮馬
界堂笑：茅野愛衣
ジョージ浅倉 /コンドルのジョー(G-2号)：鈴木一真

■メインスタッフ

監督：松本淳
脚本：熊谷純
キャラクター原案：大暮維人
ヒーローデザイン原案：さとうけいいち
スーツ・メカニックデザイン：中北晃二
製作：今村司、桑原勇蔵、植木英則、大角正、LiNi、林隆一郎、於保浩之、谷和男、吉村隆、堀義貴、井上伸一郎、長畑克也
エグゼクティブプロデューサー：伊藤響、篠宮浩司、門屋大輔
プロデューサー：岩佐直樹、渡邉孝之、春名和道、桐本篤
ラインプロデューサー：大松裕、吉田昇一
CGプロデューサー：豊嶋勇作、吉村剛久
CGディレクター：池田正憲
編集：関一彦
音響監督：明田川仁
音楽：やまだ豊
3DCG制作：デジタル・フロンティア
制作：タツノコ・フロンティア

■メインキャラクタ

鷲尾健/ガッチャマン(G-1号)：科学忍法を駆使して秘密結社「ギャラクター」と戦っていた、科学忍者隊のリーダー。別名「大鷲の健」。24歳。
南城二/テッカマン：環境破壊による人類滅亡が数年後に迫る世界で、サポートロボットのペガスに内蔵されたテックセットシステムによってテッカマンに変身し、ペガスや宇宙船のブルーアース号と共に悪党星団ワルダスターと戦っていた青年。
鎧武士/ポリマー：ワシンキョウ市で活動する探偵にして、自ら考案した拳法「破裏拳流」を操る転身ヒーロー系クライムファイター。
東鉄也/キャシャーン：人類への反乱を起こした悪のロボット軍団と戦うに際し、父の罪を消すため、常人を超越する新たに造られた人間「新造人間」となり、パートナーロボット犬のフレンダーと共に戦った少年。
界堂笑：女子高生で、家の中ではズボラな格好で過ごしている。持ち主の願望を具現化する能力を持つアイテム「ケース」を手に入れる。「ケース」の形は両手で抱えるほど大きな鉛筆で、エミの「守られたい」という願望に反応して事象を起こす。
ジョージ浅倉 /コンドルのジョー(G-2号)：劇場版に登場。健とともにギャラクターと戦った科学忍者隊のサブリーダー。健がエミの世界に飛ばされた時、ジョーもまた「もうひとつのガッチャマンの世界」に飛ばされていた。24歳。

■主題歌・楽曲

オープニングテーマ：「To be continued…」
作詞：山村隆太
作曲：阪井一生
編曲：飛内将大
歌：flumpool
本作劇場版でも主題歌として使用される。第1話と第12話では本編終了後に使用された。

■評論

『劇場版 Infini-T Force ガッチャマンさらば友よ』は、タツノコプロの55周年を記念して制作された作品であり、1970年代の名作アニメキャラクターが集結するというコンセプトが魅力的な作品です。特に、科学忍者隊ガッチャマン、破裏拳ポリマー、新造人間キャシャーン、宇宙の騎士テッカマンの4つの作品からヒーローが集結するという設定は、懐かしさと新しさを同時に感じさせてくれます。

ストーリーは、界堂笑という現代の女子高生が、鷲尾健（ガッチャマン）によって「もう一つのガッチャマンの世界」に引き込まれるところから始まります。そこで彼女は、健と共に南部博士と対峙し、さらには健の盟友であるコンドルのジョーと再会するという展開が描かれます。このストーリーは、懐かしいキャラクターたちが新たな世界でどのように活躍するのかという期待感を抱かせます。また、南部博士との対峙やジョーとの再会といったシーンは、原作ファンにとっては感動的な瞬間となるでしょう。

キャラクターの描写も見事で、特に鷲尾健のリーダーシップや南城二の勇敢さ、鎧武士の知恵、東鉄也の純粋さなど、それぞれのキャラクターの個性がしっかりと描かれています。また、界堂笑の成長も見逃せません。彼女は最初は戸惑いながらも、次第にヒーローたちと共に戦う勇気を見つけていく姿が感動的です。

映像面では、フル3DCGアニメーションが採用されており、動きの滑らかさや迫力ある戦闘シーンが印象的です。特に、ガッチャマンやテッカマンの変身シーンや戦闘シーンは、原作の雰囲気をしっかりと再現しつつも、現代の技術を駆使した美しい映像となっています。また、音楽もflumpoolの「To be continued…」が主題歌として使用されており、作品の雰囲気を盛り上げる一助となっています。

しかし、この作品にはいくつかの課題もあります。まず、ストーリーがやや複雑で、原作を知らない視聴者にとっては理解しづらい部分があるかもしれません。また、90分という短い時間の中で、4つのキャラクターのバックストーリーをしっかりと描くのは難しく、一部のキャラクターの掘り下げが不十分に感じられることもあります。

それでも、『劇場版 Infini-T Force ガッチャマンさらば友よ』は、タツノコプロの歴史とそのキャラクターたちへの愛を感じさせる作品であり、原作ファンだけでなく、新たな視聴者にも楽しめる内容となっています。特に、懐かしいキャラクターたちが新たな世界で活躍する姿は、見る者に感動と興奮を与えてくれることでしょう。