『魔乳秘剣帖』レビュー：魅惑のストーリーとキャラクターを深掘り

魔乳秘剣帖 - マニュウヒケンチョウ - 評測と推薦

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

漫画

■放送期間

2011年07月10日～ 2011年09月25日

■放送局

tvk、TOKYO MX、チバテレ、KBS京都、サンテレビ、AT-X、ShowTime、MovieGate、ShowTime

■分数

30分

■話数

12話

■原作

山田秀樹

■監督

金子ひらく

■制作

アニメーション制作／フッズエンタテインメント
製作／魔乳秘剣帖制作委員会

■ストーリー

乳こそこの世の理。豊胸こそ富であり絶対、貧乳は人に非ず。

時は太平江戸時代。徳川幕府の治める理不尽の治世。幕府の中にあり、政治を支え、刺客を操り、奥の豊胸を育む絶大な権力集団があった。その名は”魔乳一族”。

魔乳流の剣技は体を抜け乳を断ち、門外不出の秘伝書には、豊胸手術を育むための、古今東西あらゆる術が記されているという。そんな乳が全てを支配するという時代。魔乳一族の頭首の末子として生を受けた少女・千房は、一族が作り上げた理不尽な世を正すため、秘伝書を奪い、里を奔出する。

魔乳からの執拗な追っ手に一歩も引くこともなく、側仕えの楓とともに、千房は世直しの旅を続ける。全ては母の教えを守るため。そして乳が理を正すため、千房は豊かな乳房を震わせて、必殺の剣を振るう！

乳才・金子ひらくが放つ究極の美少女アクション”おっぱい”絵巻、ここに開幕！

■キャスト

・魔乳千房／寿美菜子
・楓／豊崎愛生
・魔乳影房／水原薫
・狭山桜花／能登麻美子
・魔乳胸則／斧アツシ
・魔乳胸幸／浜田賢二
・魔乳胸華／高垣彩陽
・小影／福圓美里
・三重鳩宗／大川透

■メインスタッフ

・原作／山田秀樹（「魔乳秘剣帖」TECH GIAN連載/エンターブレイン刊）
・監督／金子ひらく
・シリーズ構成／水上清資
・脚本／水上清資、高山文彦、山田靖智、綾奈ゆにこ
・キャラクターデザイン、総作画監督／高木潤
・美術監督／池田繁美（アトリエ・ムサ）
・色彩設計／鈴木依里
・撮影監督／林コージロー
・編集／廣瀬清志
・音響監督／明田川仁
・音響制作／マジックカプセル
・アニメーション制作／フッズエンタテインメント
・製作／魔乳秘剣帖製作委員会

■メインキャラクタ

・魔乳千房
古今東西あらゆる豊胸の術を伝承する魔乳本家の頭首、胸則の末子。魔乳流の跡目に選ばれるも、乳が絶対の世の中に疑問を抱き、門外不出の秘伝書とともに里から出奔。斬った乳を霧散させる“乳斬り”の他に、斬った乳を吸い自身の胸を大きくする特殊な能力を持つ。男勝りな性格だが、純情で色事には疎く少々世間知らず。乳は大きく非常に美しい形をしている。

・楓
側仕えとして、幼い頃から千房の身の回りの世話をしてきた少女。千房を慕っており、出奔した千房を追いかけ、自らも里を後にする。明るく天真爛漫な性格だが、何かが抜けているドジっ娘属性も兼ね備えている。千房のおっぱい成長記録をつけることをライフワークとし、尺を使わず一厘の狂いもなく千房の乳の大きさを測ることができる。

・魔乳影房
千房の腹違いの姉で、魔乳本家の頭首、胸則の次女。秘伝書を奪い里を出奔した千房を執拗に狙う。魔乳流の跡目が自分ではなく、千房が選ばれたことに対して激しく嫉妬しており、千房を斬り、秘伝書を取り戻すことで跡目に就くことを画策している。他者の乳を斬ることに一切の躊躇いがなく、”乳狩り”と称しとなり村の娘の乳を無差別に斬り楽しむ残忍な性格。

・狭山桜花
魔乳の末端に近い分家筋の娘で、魔乳本家の長男・胸幸に“草”として仕えている。幼少の頃より太刀さばき体術ともに優れ、魔乳一族の中でも名の知れた剣客であり、また乳斬りの技は千房をも凌ぐ。貧乳が人として扱われない世の中に怒りを覚え、生きるためひたすらに剣技に磨きをかけてきた。千房とは過去に浅からぬ因縁があるようだが…。

・魔乳胸華
魔乳本家の頭首、胸則の長女で、乳房や胸幸の腹違いの姉。魔乳一族に伝わるありとあらゆる豊胸の術に精通し、その技を持って江戸の大奥での権力争いに多大な影響を及ぼしている。

・小影
童女のような無邪気さを持ち、影房に邪険にされても一向に気にせず、常に彼女の傍に付き従う側仕え。気性の荒い影房に長らく仕えている、ある意味できた少女。

・お梅
村外れのあばら家に住んでいる少女。家族はなくたった一人で暮らしている。河原で倒れていた千房を助け、献身的に傷の手当をする。

・お乳様
千房と楓が旅の途中で立ち寄った町の貴婦人。長屋に住む子どもとぶつかったことで、千房たちと諍いを起こす。

・女将
お乳様との諍いを見事な垂れ乳で収めた女性。千房と楓が立ち寄った宿で女将をしている。

・佳代
丹生路村で一番の豊乳の持ち主。しかし乳隠しの怪奇現象に遭遇し・・・。

・トヨ
八乳部村で一番の豊乳の持ち主。その圧倒的な迫力は山脈を彷彿とさせる。

・お磯
松江村の海女で、かつては松江村の人魚と言われるほど、泳ぎに長けていた。しかし、お乳が大きくなってしまい・・・。

・瑞希
お磯と同じく松江村で海女をしている少女。乳はあまり大きくない。

・お鈴
大きく豊かな乳を持つ娘。化け物に襲われそうになっていたところを千房に助けられる。

・胸盛千組
千房の母。千房の美しい乳は母譲りで、千組も非常に美しい乳をしている。

・寿乳尼
おっぱいの神さまである乳守護天を祀る丘挟寺の住職。乳を吸いすぎて倒れてしまった千房に修行するように助言する。

・虔胸
寿乳尼の元で修行に励む尼僧。寿乳尼とともに日々乳に苦しむ人々の手助けをしている。

・桃葉
乳の重みによる肩こりをほぐすために、千房たちが立ち寄ったあんま屋の少女。

・胸杜露葉
胸杜の里に暮らす胸杜一族の生き残り。

・魔乳刺客衆（魔乳夜叉、魔乳蜻蛉、魔乳霞、魔乳霧乃）
魔乳きっての刺客衆。乳の大きさもさることながら、それぞれが名の知れた剣の使い手たち。

・魔乳胸則
魔豊胸の術で乱世を切り抜け、地方領主に過ぎなかった魔乳を幕政に影響を及ぼすまでに育て上げた傑物。類まれなる剣技は、老いてなお魔乳一の腕前を誇っている。

・魔乳胸幸
胸則の長男にて魔乳本家の跡取り。幼少時は将来を嘱望された剣士であったが、腕を痛めてからは“知”の面で魔乳を支える。現在は幕府の乳目付として、その才を発揮する。

・三重鳩宗
三重藩藩主にして、史上最強のおっぱい探求家。統治する領地で、乳自慢たちを競わせ、その美乳を奉納する“乳振り祭”主催者でもある。

・胸板佐古路
諸国を練り歩き、隠れた美しい女性を書き続ける美人画絵師。襲われていたところ千房と楓に助けられた際、君こそ探し求めていたモデルだと手を握ったのは・・・。

■サブタイトル

・第1話／「千房離反す」
・第2話／「刺客！乳夢道」
・第3話／「怪奇乳隠し」
・第4話／「海女とおっぱい」
・第5話／「ろくでなしとおっぱい」
・第6話／「影房ふたたび」
・第7話／「おっぱい小僧」
・第8話／「千房囚わる」
・第9話／「つぼみの恋」
・第10話／「始まりの乳斬り」
・第11話／「胸杜の里」
・第12話／「乳流れ」

■主題歌・楽曲

・OP1
・「運命」
・歌／AiRI
・ED1
・「二つの足跡」
・歌／AiRI

評測

「魔乳秘剣帖」は、2011年に放送されたアニメシリーズで、原作は山田秀樹による同名の漫画作品です。この作品は、江戸時代を舞台に、乳が全てを支配する世界を描いた異色の作品であり、主人公の千房が魔乳一族の理不尽な支配から逃れ、世直しを目指す物語です。

このアニメの最大の特徴は、その独特な設定とテーマです。乳が社会的な地位や価値を決定するという世界観は、視聴者に強烈な印象を与えます。特に、千房の「乳斬り」や「乳吸い」の能力は、視覚的なインパクトと共に、物語の進行に重要な役割を果たしています。これらの要素は、視聴者を引き込む一方で、社会的な風刺や批判を巧みに織り交ぜており、単なるエンターテイメント以上の深みを持っています。

キャラクターの描写も非常に魅力的です。主人公の千房は、男勝りで純情な性格を持ちながらも、理不尽な世界に立ち向かう強さと決意が描かれています。彼女の側仕えである楓は、明るく天真爛漫な性格で、千房の旅を支える重要な存在です。また、千房の腹違いの姉である影房は、嫉妬と野心に駆られ、千房を追い詰める悪役として描かれています。これらのキャラクターの対比は、物語に緊張感とドラマ性を与えています。

アニメーションのクオリティも高く評価できます。キャラクターデザインは高木潤によるもので、各キャラクターの個性がしっかりと表現されています。また、美術監督の池田繁美による江戸時代の風景や背景も美しく、視覚的な魅力が溢れています。さらに、色彩設計の鈴木依里による色彩の使い方も、物語の雰囲気を盛り上げるのに一役買っています。

音楽も作品の魅力を引き立てる重要な要素です。オープニングテーマ「運命」とエンディングテーマ「二つの足跡」は、AiRIの力強い歌声とメロディーが印象的で、物語のテーマを象徴するような曲となっています。これらの楽曲は、視聴者が物語に没入する手助けをしてくれます。

ストーリー展開も見逃せません。各エピソードごとに異なるキャラクターが登場し、千房の旅路を彩ります。特に、第3話の「怪奇乳隠し」や第4話の「海女とおっぱい」などは、ユニークな設定と展開が楽しめます。また、第6話の「影房ふたたび」や第8話の「千房囚わる」では、千房と影房の対立が深化し、物語の緊張感が高まります。最終話の「乳流れ」では、千房の成長と決意が描かれ、視聴者に感動を与えます。

しかし、この作品はその独特なテーマと表現方法から、視聴者によっては受け入れ難いと感じる人もいるかもしれません。特に、乳をテーマにした描写や表現は、過激さを感じる人もいるでしょう。しかし、それらの要素が物語の核心であり、社会的な風刺や批判を描くための手段であることを理解すれば、より深く作品を楽しむことができるでしょう。