『星界の戦旗 Ⅲ』レビュー:壮大な宇宙戦争の結末は?

『星界の戦旗 Ⅲ』レビュー:壮大な宇宙戦争の結末は?

星界の戦旗 Ⅲ - セイカイノセンキ スリー - の詳細な評測と推薦

■公開メディア

OVA

■原作メディア

小説

■発売日

2005年08月26日

■発売・販売

バンダイビジュアル

■分数

50分

■話数

2話

■原作

森岡浩之(ハヤカワ文庫刊)

■監督

長岡康史

■制作

・制作/サンライズ

■著作

©森岡浩之・早川書房
©サンライズ

■ストーリー

帝国暦956年、星界軍は分断した「人類統合体」の領域に残存する敵艦隊を制圧すべく『狩人作戦』を開始した。バースロイル艦長ラフィールとジントは『流刑惑星ロブナスⅡ』の戦いにまきこまれるが、スポール提督決死の作戦で辛くも脱出に成功する。そして生還を果たしたジントは一時的に軍を離れ、ラフィールと共にハイド星系を目指していた。『狩人作戦』により帝国領に復帰した故郷を統治するために……。

■解説

『星界の戦旗Ⅱ』発売より5年、多くのファンの熱い声援に応え、星界シリーズ続編がOVAとなって遂にリリース! 激しい戦いを乗り越え、お互いの存在を再確認したラフィールとジントが新たな旅に出る!

■キャスト

・ラフィール/川澄綾子
・ジント/今井由香
・エクリュア/清水香里
・ソバーシュ/斎賀みつき
・サムソン/大塚明夫
・アトスリュア/山田美穂
・セールナイ/大谷育江
・パーヴェリュア/江川央生

■メインスタッフ

・企画/渡辺繁、内田健二
・原作/森岡浩之(ハヤカワ文庫刊)
・監督/長岡康史
・脚本/むとうやすゆき
・ビジュアルコンセプト/赤井孝美
・キャラクターデザイン/渡部圭祐
・メカニカルデザイン/森木靖泰、今石進、大輪充
・美術監督/長谷川弘行
・色彩設計/横山さよ子
・撮影監督/八木寛文、老平英
・編集/瀬山武司
・音響監督/小林克良
・音楽/服部克久
・音楽制作/積惟文、眞野昇
・プロデューサー/湯川淳、岩田幹宏、積惟文
・製作/バンダイビジュアル、サンライズ

■メインキャラクタ

・ラフィール
アーヴ帝国皇帝の孫娘。星界軍副百翔長として軍務についているが現在は休暇中。クリュ-ヴ王家代表としてジントに動向、その傍らで彼の‘戦い‘を見守る。
・ジント
敵勢力圏から奪還された惑星マーティンを統治するため再び故郷と向き合うことになる。彼にとって故郷はもう一つの‘戦場‘。課せられた責務と別れた家族への思いを秘め母なる大地を目指す。
・ソバーシュ
旧バースロイル乗員。現在は新造艦コーヴ級フリーコヴ艦長。完熟航行を経て戦技演習のためハイド星系へ向かう。
・エクリュア
旧バースロイル乗員。ソバーシュと同じくフリーコヴに乗艦、航法士を務める。あまり感情を表に出すことは無いが、時よりその口から出る言葉に回りは困惑することも…
・サムソン
星界軍を退役後ハイド伯爵家の家臣、そして友人としてジントを支える。
・アトスリュア
12隻のコーヴ級戦艦を指揮する第一蹂躙戦隊指令。今回の任務はコーヴ級艦の試験運用が目的だが、同時にその裏で画策されている帝国の思惑を悟ろうとしている。
・グリンシア
襲撃艦<フリーコヴ>の監督として機関部門などの従士を取りまとめる。頼もしい外見とは裏腹に紋章授与式の乱闘騒ぎで負傷した部下たちを気遣うなど優しい一面も見せる。
・イェステーシュ
帝国より派遣された宰相府財務総監部調査使。帝国領に復帰したハイド伯国の資産価値などさまざまな調査を行うためこのたびに同行。調査史としての経歴も長くその職責には領主への邦国運営のための助言も含まれている。ジントにとって頼りになる人物の一人と言ってもよいだろう。
・セールナイ
セールナイ商会会長で元フェブダーシュ男爵家家臣であったがラフィールの反乱に手を貸しその後独立する。過剰なまでのラフィール信奉者でハイド伯爵家がラフィールの紹介状を持っていると聞き家臣に志願する。
・アルサ
セールナイと同じく元フェブダーシュ男爵家家臣。セールナイとともにハイド家家臣となるべくサムソンの元を訪れる。
・グレーダ
セールナイ・アルサと同じく元フェブダーシュ男爵家に仕えていた。一見、温厚な女性だが有事の際はリーダシップを発揮、優れた統率力を持つ。2人とともにハイド家家臣に志願。
・イドリア
襲撃艦フリーコヴ副長兼砲術士。戦闘時には艦船航行等重要な任務を担う。
・ログドーニュ
軽武装貨物船ボークビルシュ艦長。帝国より派遣され艦の運行を司る。
・ヤテーシュ
襲撃艦フリーコヴ通信士。通常通信から戦闘時における機密通信などあらゆる情報を処理する。
・スターシュ
襲撃艦フリーコヴ書記。艦内環境の保全を主任務とし補給物資・戦闘中の被害や乗員の安全確保などその守備範囲は多岐にわたる。
・パーヴェリュア
旧バースロイルではサムソンの部下として従事していた。サムソンが退役すると同時に軍を離れるがハイド家が家臣を探していると知り再びサムソンの基を尋ねる。
・クー・ドゥリン
ジントの旧友。アーヴ貴族として再び訪れたジントを昔と同じように快く迎える。今は先祖代々の工場をついでいるが、その家族の過去は複雑である。

■サブタイトル

・Volume 1/めぐりあう星たち(2005/08/26)
・Volume 2/家族の食卓(2005/09/23)

■関連作品

・星界の紋章
・星界の紋章 特別編
・星界の断章 誕生
・星界の戦旗
・星界の戦旗 特別編
・星界の戦旗 Ⅱ

■主題歌・楽曲

・ED1
・手のひらの夢
・歌/白鳥英美子

詳細な評測

『星界の戦旗 Ⅲ - セイカイノセンキ スリー -』は、森岡浩之の小説を原作としたOVAシリーズの最新作であり、ファン待望の続編として2005年にリリースされました。この作品は、帝国暦956年の星界軍による『狩人作戦』を背景に、ラフィールとジントの新たな冒険を描いています。以下では、この作品のストーリー、キャラクター、制作、音楽などについて詳細に評測します。

ストーリー

『星界の戦旗 Ⅲ』のストーリーは、帝国暦956年の『狩人作戦』から始まります。この作戦は、分断された「人類統合体」の領域に残存する敵艦隊を制圧するためのもので、ラフィールとジントは『流刑惑星ロブナスⅡ』の戦いに巻き込まれます。しかし、スポール提督の決死の作戦により辛くも脱出に成功し、ジントは一時的に軍を離れ、ラフィールと共にハイド星系を目指します。ジントの故郷が帝国領に復帰したことで、彼はその統治を任されることになります。このストーリーは、戦争の緊張感と個々のキャラクターの成長を巧みに描き出しており、視聴者を引き込む力があります。

特に印象的なのは、ジントが故郷を統治するという新たな責任を背負うシーンです。彼の故郷はもう一つの戦場であり、家族への思いを秘めながらも、課せられた責務を果たそうとする姿が感動的です。また、ラフィールとジントの関係性も深化しており、互いの存在を再確認しながら新たな旅に出るシーンは、シリーズのファンにとって感動的な瞬間と言えるでしょう。

キャラクター

『星界の戦旗 Ⅲ』では、ラフィールとジントを中心に、多くのキャラクターが活躍します。ラフィールはアーヴ帝国皇帝の孫娘であり、星界軍副百翔長として軍務についていますが、現在は休暇中です。彼女はクリュ-ヴ王家代表としてジントの動向を見守り、彼の戦いを支えます。ジントは、敵勢力圏から奪還された惑星マーティンを統治するため再び故郷と向き合うことになります。彼にとって故郷はもう一つの戦場であり、課せられた責務と別れた家族への思いを秘めながら母なる大地を目指します。

その他にも、旧バースロイル乗員のソバーシュやエクリュア、星界軍を退役したサムソン、第一蹂躙戦隊指令のアトスリュアなど、個性豊かなキャラクターが登場します。特にソバーシュは新造艦コーヴ級フリーコヴの艦長として、完熟航行を経て戦技演習のためハイド星系へ向かいます。一方、エクリュアは同じくフリーコヴに乗艦し、航法士として活躍します。彼女はあまり感情を表に出すことはありませんが、時折その口から出る言葉に周囲が困惑することもあります。

サムソンはジントの友人として、彼を支える重要な役割を果たします。アトスリュアは12隻のコーヴ級戦艦を指揮し、今回の任務はコーヴ級艦の試験運用が目的ですが、同時に帝国の思惑を悟ろうとしています。これらのキャラクターがそれぞれの立場から物語を盛り上げ、視聴者に深い印象を与えます。

制作

『星界の戦旗 Ⅲ』の制作は、サンライズが担当しました。監督は長岡康史、脚本はむとうやすゆきが務め、ビジュアルコンセプトは赤井孝美、キャラクターデザインは渡部圭祐、メカニカルデザインは森木靖泰、今石進、大輪充が担当しました。美術監督は長谷川弘行、色彩設計は横山さよ子、撮影監督は八木寛文と老平英、編集は瀬山武司、音響監督は小林克良、音楽は服部克久が担当しました。音楽制作は積惟文と眞野昇、プロデューサーは湯川淳、岩田幹宏、積惟文が務めました。

この制作チームは、原作の世界観を忠実に再現しつつ、視覚的な美しさと緊張感あふれる戦闘シーンを描き出しています。特に、メカニカルデザインの詳細さとキャラクターデザインの魅力は、視聴者を引き込む重要な要素となっています。また、音楽も物語の雰囲気を盛り上げる役割を果たしており、服部克久の音楽は作品の感動を一層深めるものとなっています。

音楽

『星界の戦旗 Ⅲ』の音楽は、服部克久が担当しました。エンディングテーマ「手のひらの夢」は白鳥英美子が歌っており、物語の感動を一層深める美しい曲となっています。服部克久の音楽は、戦闘シーンの緊張感やキャラクターの心情を巧みに表現しており、視聴者の感情を揺さぶる力があります。

推薦

『星界の戦旗 Ⅲ - セイカイノセンキ スリー -』は、シリーズのファンにとっては待望の続編であり、新たな視聴者にとっても魅力的な作品です。以下では、この作品を推薦する理由を詳しく説明します。

ストーリーの魅力

この作品のストーリーは、戦争の緊張感と個々のキャラクターの成長を巧みに描き出しています。特に、ジントが故郷を統治するという新たな責任を背負うシーンや、ラフィールとジントの関係性が深化するシーンは、視聴者に深い感動を与えます。また、『狩人作戦』という大規模な作戦を背景に、個々のキャラクターがそれぞれの立場から物語を盛り上げる点も魅力的です。

キャラクターの魅力

ラフィールとジントを中心に、個性豊かなキャラクターが活躍します。ラフィールはアーヴ帝国皇帝の孫娘であり、星界軍副百翔長として軍務についていますが、現在は休暇中です。彼女はクリュ-ヴ王家代表としてジントの動向を見守り、彼の戦いを支えます。ジントは、敵勢力圏から奪還された惑星マーティンを統治するため再び故郷と向き合うことになります。彼にとって故郷はもう一つの戦場であり、課せられた責務と別れた家族への思いを秘めながら母なる大地を目指します。これらのキャラクターがそれぞれの立場から物語を盛り上げ、視聴者に深い印象を与えます。

制作のクオリティ

サンライズの制作チームは、原作の世界観を忠実に再現しつつ、視覚的な美しさと緊張感あふれる戦闘シーンを描き出しています。特に、メカニカルデザインの詳細さとキャラクターデザインの魅力は、視聴者を引き込む重要な要素となっています。また、音楽も物語の雰囲気を盛り上げる役割を果たしており、服部克久の音楽は作品の感動を一層深めるものとなっています。

音楽の魅力

服部克久の音楽は、戦闘シーンの緊張感やキャラクターの心情を巧みに表現しており、視聴者の感情を揺さぶる力があります。エンディングテーマ「手のひらの夢」は白鳥英美子が歌っており、物語の感動を一層深める美しい曲となっています。これらの音楽が物語を盛り上げ、視聴者に深い感動を与えます。

結論

『星界の戦旗 Ⅲ - セイカイノセンキ スリー -』は、シリーズのファンにとっては待望の続編であり、新たな視聴者にとっても魅力的な作品です。ストーリーの魅力、キャラクターの魅力、制作のクオリティ、音楽の魅力など、全ての要素が高水準で揃っており、視聴者に深い感動を与える作品となっています。ぜひ、この作品を視聴して、その魅力を体感してみてください。

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