『グラビテーション』の魅力と評価：BLファン必見のアニメ

グラビテーション - 音楽と恋愛の交錯する世界

「グラビテーション」は、村上真紀による原作を基にしたTVアニメシリーズで、2000年10月4日から2001年1月10日までWOWOWで放送されました。全13話、各話30分の構成で、スタジオディーンが制作を担当しました。監督はボブ白旗とワタナベシンイチ、シリーズ構成は横手美智子、キャラクターデザインは下笠美穂が務めています。音楽面では浅倉大介がサウンド・プロデュースを担当し、作品全体の雰囲気を盛り上げています。

ストーリー

新人バンドBAD LUCKのヴォーカリスト、新堂愁一はある夜、通りすがりの男に書きかけの歌詞を酷評されます。その男は、毒舌ながらも超美形で、有名文学賞の候補に選ばれるほどの実力と人気を兼ね備えた小説家、由貴瑛里でした。愁一は自信作の歌詞を酷評された怒りに燃えながらも、何故か由貴のことが心から離れません。音楽シーンを舞台に繰り広げられる、ちょっとキケンなハイテンション・ラブ・ストーリーです。

キャラクター

主人公の新堂愁一は、誕生日が4月16日（牡羊座）、血液型A型、身長165cm、体重51kgという設定です。回転と前転と競歩が好きで、好物はいちごポッキー。作詞・作曲・アレンジ・ヴォーカルのすべてをこなすテクノ少年でしたが、デビューをきっかけにヴォーカルに専念することになりました。瑛里との運命の出合いがその後の愁一の人生を大きく変えてゆくことになります。

由貴瑛里は、本名が上杉瑛里で、誕生日が2月23日（魚座）、血液型AB型、身長186cm、体重74kgという設定です。超美系作家として、女性ファンにカリスマ的人気を誇る恋愛小説の旗手で、その著作は有名文学賞候補にもなったことがあります。謎につつまれた過去をもつが、愁一にひとめぼれされ、その人生を大きく変えることになりました。

中野浩司は、誕生日が8月4日（獅子座）、血液型B型、身長178cm、体重62kgという設定です。BAD LUCKのギターを担当し、愁一とは同じ高校の出身で、医学部進学を嘱望された優等生でした。大学受験を前に、一度はバンドを続けることをあきらめたが、愁一と一緒にBAD LUCKを続けることを選びました。通称はヒロです。

瀬口冬馬は、誕生日が11月20日（さそり座）、血液型B型、身長175cm、体重55kgという設定です。GRASPERでキーボードを担当し「天才」の名を欲しいままにしていた。解散後は自分でレーベルを設立し、社長としてプロデューサー業に専念。GRASPERの復活により、アーティスト兼プロデューサーとなりました。瑛里の過去について知る数少ない人間の一人です。

佐久間竜一は、誕生日が4月1日（牡羊座）、血液型B型、身長165cm、体重53kgという設定です。伝説のバンドNITTLE-GRASPERのヴォーカルで、愁一の憧れでした。解散後はアメリカに渡り、ソロで活動していたが、GRASPERを復活させました。日本語（特に漢字）は苦手だが、英語は得意です。

Kは、誕生日が8月21日（獅子座）、血液型B型、身長191cmという設定です。ロスに在住していた竜一のマネージャーでしたが、愁一を気に入ってBAD LUCKの新マネージャーに就任しました。意味不明のアメリカンジョークをしゃべる。ところかまわず拳銃をぶっぱなすクセがあります。

坂野は、誕生日が9月19日（乙女座）、血液型A型、身長175cm、体重62kgという設定です。N-Gプロダクションの社員で、愁一の歌声に『引力』を感じ、BAD LUCKのプロデューサーになりました。下の名前は不明です。

藤崎順は、誕生日が7月6日（蟹座）、血液型A型、身長160cmという設定です。BAD LUCKの新メンバーとして活躍中のキーボーディストで、天才的なアレンジセンスを持っています。冬馬のいとこです。

上杉樹把は、誕生日が12月21日（射手座）、血液型AB型、身長180cm、体重67kgという設定です。瑛里の弟で、実家の寺を継いで僧侶をしていますが、家業をさぼってよく兄の所に遊びにきています。佐久間竜一の熱狂的なファンで、竜一のためなら魂を捨てられるほどです。

鵜飼典子は、誕生日が8月5日（獅子座）、血液型O型、身長160cm、体重48kgという設定です。伝説のバンド、NITTLE-GRASPERのメンバーで、キーボードを担当していました。解散後は、スタジオミュージシャンとして活躍し、活動を再開したGRASPERに復帰しました。

メインロボ・アイテム

佐久間竜一が持ち歩いているうさぎのぬいぐるみ「くまごろう」は、その正体がナゾにつつまれています。

サブタイトル

各話のサブタイトルは以下の通りです。

Track-1／GRAVITATION
Track-2／Live in soul
Track-3／Stray heart
Track-4／Wave shock
Track-5／Windeig road
Track-6／Shady scheme
Track-7／Ground zero
Track-8／Song and song
Track-9／The deepest brain
Track-10／Heads or tails
Track-11／Secret day
Track-12／Breathless
Track-13／Got it all

主題歌・楽曲

オープニングテーマ「SUPER DRIVE」は、サカノウエヨースケと浅倉大介が作詞・作曲し、浅倉大介が編曲、サカノウエヨースケが歌っています。エンディングテーマ「Glaring Dream」は、Mad Soldiersが作詞・作曲・編曲し、コタニキンヤが歌っています。挿入歌には「THE RAGE BEAT」「Sleepless beauty」「anti nostalgic」「Blind Game again」「憂鬱なSeven days」があり、それぞれMad Soldiersや井上秋緒、浅倉大介が関わっています。

「グラビテーション」は、音楽と恋愛をテーマにした作品で、特にBL（ボーイズラブ）要素が強いことで知られています。原作は村上真紀によるコミックで、現在も「グラビテーション EX」がWEBコミック・スピカで連載中です。アニメ版は原作の魅力を最大限に引き出し、音楽シーンのリアルな描写とキャラクターの人間関係の深掘りが見事に融合しています。

新堂愁一と由貴瑛里の出会いから始まる物語は、音楽業界の厳しさや成功への道のり、そして恋愛の複雑さを描き出しています。愁一の成長と瑛里との関係性の変化は、視聴者に深い感動を与えます。また、BAD LUCKやGRASPERといったバンドのメンバーたちの個性豊かなキャラクターも魅力の一つで、彼らの音楽への情熱や友情、恋愛模様が物語を盛り上げています。

音楽面では、浅倉大介のサウンド・プロデュースが作品全体の雰囲気を引き立てています。オープニングテーマ「SUPER DRIVE」やエンディングテーマ「Glaring Dream」は、物語のテンションを高めるとともに、視聴者の心に強く残る楽曲となっています。また、挿入歌も物語の展開に合わせて効果的に使用され、音楽とストーリーが一体となった作品作りが評価されています。

キャラクターの設定も非常に詳細で、誕生日や血液型、好きな食べ物や趣味まで細かく描かれています。これにより、視聴者はキャラクターたちに親近感を抱きやすく、物語への没入感が増します。特に愁一の回転と前転と競歩が好きという設定や、瑛里のチョコレートパフェと苺のショートケーキが好きという設定は、彼らの個性を象徴しています。

「グラビテーション」は、音楽と恋愛の交錯する世界を描いた作品として、多くのファンに愛されています。原作の魅力をアニメで再現しつつ、新たな視点や演出を加えることで、さらに深みのある物語を提供しています。音楽業界のリアルな描写やキャラクターの人間関係の深掘り、そして音楽とストーリーの融合が見事な作品です。視聴者に感動と興奮を与える「グラビテーション」は、ぜひ一度見てみる価値があるでしょう。