『BREAK-AGE』レビュー：期待を超える新感覚アクションアニメ

BREAK-AGE - ブレイクエイジ - の全方位的評価と推薦

■公開メディア

OVA

■原作メディア

漫画

■発売日

1999年08月25日

■発売・販売

ビームエンタテインメント

■分数

45分

■原作

・原作／馬頭ちーめい

■監督

・監督／冨永恒雄

■制作

・アニメーション制作／リップルフィルム
・製作／ビームエンタテインメント

■著作

■ストーリー

主人公・仁村桐生はデンジャープラネットに熱中する高校生。ある日彼は、「ベンケイ」とう謎の巨大VPと対戦し、大敗を喫してしまう。「ベンケイ」に乗るプレイヤーの正体に興味をひかれる桐生。だが、その正体が高原彩理という美人女子高生だったことにショックを受けた桐生は、再戦を申し込む。

■解説

1992～1999年まで月刊「アスキーコミック」(アスキー)に連載されていた同名コミックをOVA化した作品。バーチャルパペット(通称VP)に載って行うリアルタイムバトルを行う大型体感ゲーム「デンジャープラネット」(通称DP)が世界的に大ヒットを巻き起こしている世界が舞台となっている。OVAでは原作の０話と１話をベースに作られている。

■キャスト

・仁村桐生／鈴村健一
・高原彩理／山崎和佳奈
・倉田大輔／上田祐司
・ディーター／森川智之
・日下部崇／西村朋紘
・会長／子安武人
・母親／富沢美知恵
・東海林／高田由美
・任谷／飛田展男
・梶谷／一条和也
・ナビゲーションボイス／佐久間紅美

■メインスタッフ

・キャラクターデザイン／加野晃
・メカデザイン／牛島勇二
・演出／山口頼房
・総作画監督／加野晃
・メカ作画監督／宍戸聡
・作画監督／牛島勇二
・色彩設定／高木雅人
・美術監督／脇威志
・撮影監督／佐野禎史
・編集／関一彦
・音楽／山中紀昌
・音楽制作／ティー・エヌ・ケー、加藤長輝
・音響監督／田中一也
・アニメーション制作／リップルフィルム
・監督／冨永恒雄
・脚本／冨永恒雄
・プロデューサー／武智恒夫
・アニメーションプロデューサー／小平正夫
・製作／ビームエンタテインメント

■メインキャラクタ

・仁村桐生(にむらきりお)
主人公。国府高専のビデオゲーム部に所属している。小学生のころからDPに熱中しており、その腕前はかなりのもの。ロボット工学者になるのが夢で、素直で純粋な性格。、愛用のVPは九郎。

・高原彩理(たかはらさいり)
ヒロイン。新屋敷女子学院高校の学生。DPシリーズの開発段階でテストパイロットを務めていた。DPを発案したディートリッヒ・高原は実の兄。愛用のVPは弁慶。

・ディートリッヒ・高原(ディーター)
DPの発案者。DPのマスターシステムや初期のVPのほとんどを独自に開発した。

■メインロボ・アイテム

・九郎(CROW)
「ゴブリン」をベースに開発されたカスタムVP。対戦車ライフル「ドーラ」を持つ。軽量ゆえの高い機動性が武器。

■詳細な評価と推薦

ストーリーとキャラクター

『BREAK-AGE - ブレイクエイジ -』は、1999年にOVAとしてリリースされた作品で、原作は馬頭ちーめいによる同名の漫画です。この作品は、リアルタイムバトルを行う大型体感ゲーム「デンジャープラネット」（DP）を舞台にしています。主人公の仁村桐生は、DPに熱中する高校生で、彼の成長と挑戦が物語の中心となります。ある日、謎の巨大VP「ベンケイ」との対戦で大敗を喫した桐生は、そのプレイヤーの正体に興味を抱きます。しかし、その正体が高原彩理という美人女子高生だったことにショックを受け、再戦を申し込むという展開が見どころです。

キャラクターの描写は非常に魅力的で、特に仁村桐生の純粋さと成長が視聴者に強く印象付けられます。彼の夢であるロボット工学者への道のりや、DPへの情熱が物語を引き立てています。また、高原彩理のキャラクターも魅力的で、彼女のDPへの深い理解とテストパイロットとしての経験が、物語に深みを与えています。ディートリッヒ・高原（ディーター）の存在も重要で、彼のDPへの貢献と技術的なバックグラウンドが、作品の世界観を豊かにしています。

アニメーションとビジュアル

アニメーション制作を担当したリップルフィルムは、キャラクターデザインとメカデザインに力を入れています。キャラクターデザインを担当した加野晃は、各キャラクターの個性を際立たせるデザインを提供し、視覚的な魅力を高めています。メカデザインを担当した牛島勇二は、VPの詳細なデザインと動きを描き出し、DPの世界観をリアルに表現しています。特に、九郎（CROW）と弁慶のデザインは、視覚的に非常に印象的で、戦闘シーンでの動きが見事に描かれています。

色彩設定と美術監督も優れており、高木雅人と脇威志のチームワークにより、DPの世界が鮮やかに描かれています。撮影監督の佐野禎史と編集の関一彦の技術も、物語の流れをスムーズにし、視覚的なインパクトを強めています。全体的に、ビジュアル面でのクオリティは非常に高く、視聴者を引き込む力があります。

音楽と音響

音楽は山中紀昌が担当し、ティー・エヌ・ケーと加藤長輝による音楽制作が、作品の雰囲気を盛り上げています。DPの戦闘シーンやキャラクターの感情を表現するBGMは、視聴者の感情を引き立てる重要な要素となっています。音響監督の田中一也は、声優の演技を最大限に引き出し、キャラクターの個性を強調しています。特に、鈴村健一の仁村桐生役や山崎和佳奈の高原彩理役の演技は、キャラクターの魅力をさらに高めています。

監督と脚本

監督と脚本を担当した冨永恒雄は、原作のエッセンスをうまく取り入れつつ、OVA独自のストーリーを展開しています。原作の0話と1話をベースにしているため、原作ファンにも新たな視点を提供しています。冨永恒雄の演出は、キャラクターの成長とDPの世界観を巧みに描き出し、視聴者に強い印象を与えています。プロデューサーの武智恒夫とアニメーションプロデューサーの小平正夫のチームワークも、作品の完成度を高めています。