『HYPER-PSYCHIC-GEO GARAGA』レビュー：超能力と冒険の究極の融合

『ハイパーサイキックジオギャラガ』：未来の戦いと超能力の世界

■公開メディア

劇場

■原作メディア

漫画

■公開日

1989年10月21日～ 0000年01月01日

■配給会社

・配給／アスミック

■分数

100分

■原作

・原作／御厨さと美(原案協力　内田美奈子)

■監督

・監督、脚本、絵コンテ／窪秀己

■制作

・製作／天谷修身、株式会社アスミック
・制作協力／アニメ・アール
・制作／アウベック

■著作

©御厨さと美／(株)エー・ブイ・エヌ／(株)アスミック

■ストーリー

舞台は西暦2775年。人工冬眠中のふたりの人物を運ぶため宇宙船ジーベック号は宇宙港を飛び立つが、ワープ航法中に事故で惑星ギャラガへ不時着してしまう。周辺を調査すると、ギャラガは超能力を使うラー人と巨大な猿のようなウムランガ人が争う星だと判明。さらにはジーベック号の事故は何者かによって引き起こされた可能性が高く、次第にクルーたちがそれぞれ抱えている、隠された思惑があらわになっていく。

■解説

1984年に「アクションコミックス（双葉社刊）」で連載されていた、御厨さと美による未完の漫画作品『惑星ギャラガ』を原作にした長編サイキック・バトルアクションアニメ。当初は前後編のOVAとして企画が進行していたが、最終的には100分の劇場用作品として制作された。この作品は、未来の宇宙を舞台に超能力と戦闘が交錯する壮大な物語を描いており、視覚的なインパクトと深いストーリーテリングが特徴的である。監督の窪秀己は、脚本と絵コンテも担当し、作品全体の統一感を高めている。また、キャラクターデザインと作画監督を担当した谷口守泰のビジュアル表現も見逃せないポイントだ。

■キャスト

・ジェイ.M.ジェイ／古川登志夫
・オンブー／神谷明
・ファーラ／潘恵子
・アルフ／若本規夫
・キナ／林原めぐみ
・ヤンヘラン／富沢美智恵
・ボージィ／永井一郎
・ネイハム／緒方賢一
・ミン／吉田理保子
・キサール／曽我部和恭
・ランディ／塩沢兼人
・ダラブリーグ／内海賢二
・ヤン中将／小林修

■メインスタッフ

・原作／御厨さと美（原案協力　内田美奈子）
・製作／天谷修身、株式会社アスミック
・企画／椎名保（アスミック）、酒井康雄（エー・ブイ・エヌ）
・トータルビジュアルディレクター／谷口守泰
・監督、脚本、絵コンテ／窪秀己
・プロデューサー／奥田真平（アスミック）、松浦賢子
・構成／谷田部雄次
・キャラクターデザイン、作画監督／谷口守泰
・メカデザイン、メカ作画監督／吉田徹
・美術監督／宮前光春
・撮影監督／遠藤公祐
・音響監督／松浦典良
・音楽／矢野立美
・動画チェック／石井康雄
・色彩設定／福井薫、長谷川孝志
・色指定／長谷川孝志
・特効／菅原利香
・編集／松村将弘、岡田輝満
・設定制作／小林雅充、池田信子
・タイトル／マキ・プロ
・効果／神保大介、伊藤克己
・録音／小原吉男、西澤規夫
・録音スタジオ／整音スタジオ
・音響制作担当／渡辺淳
・音響制作／現
・現像／東京現像所
・制作協力／アニメ・アール
・制作／アウベック
・配給／アスミック

■メインキャラクタ

・ジェイ.M.ジェイ
ジーベック号に乗務員として乗り込んだ主人公。戦い慣れをしている。ジェイは冷静で戦略的な思考を持つ人物であり、困難な状況でもリーダーシップを発揮する。ギャラガでの戦いの中で、彼の過去と秘密が徐々に明らかになっていく。

・オンブー
ジェイを補佐するロボット。オンブーはジェイの右腕とも言える存在で、戦闘時にはバトルギアを提供する。ユーモアあふれる性格で、緊張感を和らげる役割も果たす。

・ファーラ
ラー人の女王。不時着したジーベック号のクルーたちの危機を助ける。ファーラは強力な超能力を持ち、ギャラガの平和を守るために戦う。彼女の存在は、物語に深みと感動を与える。

・アルフ
ヤン中将の部下の司令官。ギャラガの存在を軍上層部から隠そうと動いている。アルフは冷酷で野心的なキャラクターであり、彼の行動が物語の緊張感を高める。

■メインロボ・アイテム

・バトルギア
ジェイが右腕に取りつける銃器。普段はオンブーに収納し、充電されている。バトルギアは多機能で、戦闘シーンを盛り上げる重要なアイテムである。

■主題歌・楽曲

ED1
・CHASE
・作詞／浅田有理
・作曲／矢野立美
・唄／栗原冬子

■詳細なストーリーとキャラクター分析

『ハイパーサイキックジオギャラガ』は、未来の宇宙を舞台にした壮大な物語である。西暦2775年、ジーベック号は人工冬眠中のふたりの人物を運ぶため宇宙港を飛び立つ。しかし、ワープ航法中に事故が発生し、惑星ギャラガへ不時着してしまう。ギャラガは超能力を使うラー人と巨大な猿のようなウムランガ人が争う星であり、ジーベック号の事故も何者かによって引き起こされた可能性が高いことが明らかになる。クルーたちはそれぞれの思惑を抱えながら、ギャラガでの生存と任務の達成を目指すことになる。

主人公のジェイ.M.ジェイは、ジーベック号の乗務員であり、戦い慣れた冷静なリーダーである。彼の過去には深い秘密が隠されており、ギャラガでの戦いの中でその秘密が徐々に明らかになっていく。ジェイのキャラクターは、困難な状況でも決して諦めない強さと、仲間を守るための献身的な姿勢が描かれている。彼の右腕とも言えるロボット、オンブーはユーモアあふれる性格で、ジェイの戦いをサポートするだけでなく、物語に軽快な雰囲気を加える役割も果たしている。

ラー人の女王ファーラは、強力な超能力を持ち、ギャラガの平和を守るために戦う。彼女の存在は、物語に深みと感動を与え、ジェイとの関係性も重要な要素となる。ファーラの超能力は、視覚的なインパクトを与えるだけでなく、物語の展開に大きな影響を及ぼす。彼女のキャラクターは、強さと優しさを兼ね備えた魅力的な存在であり、視聴者に強い印象を残す。

一方、ヤン中将の部下であるアルフは、ギャラガの存在を軍上層部から隠そうと動く冷酷な司令官である。彼の野心的な行動は、物語の緊張感を高め、ジェイたちの前に立ちはだかる大きな障害となる。アルフのキャラクターは、物語の複雑さを増す重要な役割を果たしており、彼の行動が物語の展開に大きな影響を与える。

■ビジュアルと音楽

『ハイパーサイキックジオギャラガ』のビジュアルは、キャラクターデザインと作画監督を担当した谷口守泰の独特なスタイルが特徴的である。谷口のデザインは、キャラクターの個性を強調し、視覚的なインパクトを与える。特に、ファーラの超能力を使ったシーンや、バトルギアを使用するジェイの戦闘シーンは、視覚的に非常に魅力的である。また、メカデザインとメカ作画監督を担当した吉田徹の仕事も見逃せない。ジーベック号やバトルギアのデザインは、未来の世界観を強く印象づける。

音楽面では、矢野立美の作曲が物語を盛り上げる。特にエンディングテーマ「CHASE」は、浅田有理の作詞と栗原冬子の歌唱により、物語の感動を引き立てる重要な役割を果たしている。音楽は、戦闘シーンの緊張感やキャラクターの感情を効果的に表現し、視聴者の感情を引きつける。

■制作背景と評価

『ハイパーサイキックジオギャラガ』は、御厨さと美の未完の漫画作品『惑星ギャラガ』を原作にしている。原作は1984年に「アクションコミックス」で連載されていたが、未完のまま終わった。しかし、その壮大な世界観と深いストーリーテリングが評価され、長編アニメとして制作されることとなった。当初は前後編のOVAとして企画されていたが、最終的には100分の劇場用作品として完成した。

監督の窪秀己は、脚本と絵コンテも担当し、作品全体の統一感を高めている。窪のビジョンは、未来の宇宙を舞台にした壮大な物語を描くことに成功し、視覚的なインパクトと深いストーリーテリングが評価されている。また、キャラクターデザインと作画監督を担当した谷口守泰のビジュアル表現も見逃せないポイントであり、視覚的な魅力が作品の評価を高めている。

この作品は、未来の宇宙を舞台にした壮大な物語と、超能力と戦闘が交錯する視覚的なインパクトが特徴的である。視聴者は、ジェイたちの冒険と戦いに引き込まれ、深い感動を得ることができるだろう。『ハイパーサイキックジオギャラガ』は、未来の世界を描いたサイキック・バトルアクションアニメとして、多くのファンに愛される作品である。