宇宙戦艦ヤマトⅢ:松本零士の傑作シリーズの魅力と評価

宇宙戦艦ヤマトⅢ:松本零士の傑作シリーズの魅力と評価

宇宙戦艦ヤマトⅢ:壮大な旅と新たな挑戦

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

1980年10月11日 ~ 1981年04月04日
毎週土曜日19時~19時30分

■放送局

日本テレビ

■分数

30分

■話数

25話

■原作

松本零士

■監督

山本暎一

■制作

よみうりテレビ、東京動画

■ストーリー

23世紀初頭、銀河の覇権を争う大戦が、勃発星間国家ボラー連邦と新興帝国ガルマン・ガミラス帝国の間で勃発。ボラー連邦のバース星を巡る戦いで使用された惑星破壊プロトンミサイルが、流れ弾となって太陽に命中し核融合の異常増進を促すことに。地球連邦大学のサイモン教授は、この現象によって1年以内に地球人類が滅亡し、3年後には太陽系消滅の危険性があると警告する。この警告を重く受け止めた地球防衛軍司令長官・藤堂平九郎は、ヤマトを地球人類の移民先を探す特務艦として派遣することに。新艦長に正式任命された古代進は、ベテラン戦士や新たな乗組員と共に遥かな旅に出発する。

■解説

『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの第3作にして、最後のテレビアニメ。前作までの世界観や登場キャラクターを引き継いだ、直接的な続編。前作までよりも艦内での生活や人間模様にスポットが当てられることが多く、艦内の様々な部門に多数の新キャラクターが追加されているのが特徴。

■キャスト

・古代進/富山敬
・島大介/仲村秀生
・揚羽武/古川登志夫
・土門竜介/田中秀幸
・森雪/麻上洋子
・坂東平次/塩沢兼人
・徳川太助/古谷徹
・佐渡酒造/永井一郎
・真田志郎/青野武
・藤堂晶子/杉山佳寿子

■メインスタッフ

・企画、製作、総指揮/西崎義展
・監督、総設定/松本零士
・監督/山本暎一
・アニメーションディレクター/棚橋一徳
・総作画監督/小泉謙三
・SF設定協力/豊田有恒、星敬、出渕裕
・メカデザイン/板橋克己、サブマリン
・美術監督/伊藤主計、勝又激
・撮影監督/菅谷信行
・音響監督/鳥海俊材
・音楽/宮川泰
・原画/金田伊功、グリーン・ボックス、村田四郎他
・制作/よみうりテレビ、東京動画

主題歌

OP
「宇宙戦艦ヤマト」
作詞/阿久悠
作曲・編曲/宮川泰
歌/ささきいさお、ロイヤル・ナイツ

ED1
「銀河伝説」
作詞/阿久悠
作曲/宮川泰
編曲/川口真
歌/岩崎宏美

ED2
「別離」
作詞/和田順子、山口洋子
作曲・編曲/宮川泰
歌/堀江美都子

ED3
「ヤマトよ永遠に」
作詞/安藤ありさ
作曲・編曲/宮川泰
歌/ささきいさお

■メインキャラクタ

・古代進
ヤマトの艦長代理として様々な激戦をくぐり抜けてきた歴戦の勇士。惑星探索任務に際して、新たなヤマトの艦長に任命される。

・島大介
古代をサポートする戦友。当初は同期の古代が艦長であることを素直に喜べずにいたが、次第に若いするように。

・揚羽武
訓練学校を優秀な成績で卒業した、航空班隊の期待のルーキー。同期のた土門と仲が良い。

・土門竜介
訓練学校をトップで卒業した、ヤマトの新人乗組員。若さゆえか血気盛んで、艦長である古代と取っ組み合いに発展することも。

■サブタイトル

・第1話/太陽系の破滅
・第2話/銀河系大戦
・第3話/ヤマト暁の発進
・第4話/あの火星を撃て
・第5話/SOS! ラジェンドラ号
・第6話/激闘! 11番惑星空域
・第7話/アルファ星波高し
・第8話/最後の開拓者
・第9話/バーナード星の決闘
・第10話/ダゴン新鋭艦隊の反撃
・第11話/ヤマト危し! 魔の白鳥座星域
・第12話/宇宙の流刑地
・第13話/恐るべし! ボラー連邦
・第14話/次元潜航艇ガルマンウルフ
・第15話/ヤマト捕わる!!
・第16話/デスラーの祝日
・第17話/デスラー帝国危機一髪
・第18話/怒る太陽
・第19話/惑星ファンタムへの道
・第20話/幻の惑星
・第21話/打ち砕かれた希望
・第22話/さらば 夢の星よ
・第23話/激戦! スカラゲック海峡星団
・第24話/シャルバート星の秘密
・第25話/ヤマト あの太陽を撃て!

■関連作品

・劇場用作品
『宇宙戦艦ヤマト 完結編』

評 論

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』は、1980年から1981年にかけて放送された『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの第3作目であり、最後のテレビアニメシリーズとして知られています。この作品は、前作までの世界観や登場キャラクターを引き継ぎつつ、新たな挑戦と壮大な旅を描いた作品です。以下では、この作品の魅力や特徴、そしてその評価について詳しく解説します。

ストーリーの展開

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』のストーリーは、23世紀初頭の銀河系を舞台にしています。ボラー連邦とガルマン・ガミラス帝国の間で勃発した大戦が、地球にも影響を及ぼすこととなります。ボラー連邦のバース星を巡る戦いで使用された惑星破壊プロトンミサイルが、流れ弾となって太陽に命中し、核融合の異常増進を引き起こすという危機が訪れます。この事態を重く受け止めた地球防衛軍は、ヤマトを地球人類の移民先を探す特務艦として派遣することに決定します。新たな艦長に任命された古代進は、ベテラン戦士や新たな乗組員と共に、未知の宇宙へと旅立つこととなります。

このストーリーは、前作までのヤマトの戦いや冒険を引き継ぎつつ、新たな敵や未知の惑星との出会いを通じて、地球人類の未来を探求する壮大な旅を描いています。特に、太陽系の危機という緊迫感と、未知の宇宙への探求心が交錯する展開は、視聴者を引き込む力があります。また、ヤマトの乗組員たちの人間模様や成長も描かれており、物語に深みを与えています。

キャラクターの魅力

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』では、前作から引き続き登場するキャラクターたちが活躍します。特に、古代進の成長とリーダーシップは、この作品の大きな魅力の一つです。古代進は、前作までの経験を活かしつつ、新たな艦長としての責任を果たしていく姿が描かれています。また、島大介や揚羽武、土門竜介といった新たなキャラクターも登場し、ヤマトの乗組員たちの人間関係や成長を描くことで、物語に新たな風を吹き込んでいます。

古代進の成長は、特に第1話から第3話にかけてのエピソードで顕著に描かれています。太陽系の危機を前にして、古代進は新たな艦長としての重圧を感じつつも、乗組員たちと共にヤマトを率いていく決意を固めます。この過程で、古代進は自身のリーダーシップを磨き、乗組員たちからの信頼を勝ち取っていきます。また、島大介との友情や揚羽武と土門竜介の若さあふれるエネルギーも、物語に彩りを添えています。

映像と音楽

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』の映像は、前作までの美しい宇宙背景やメカデザインを引き継ぎつつ、新たな惑星や敵艦のデザインも追加されています。特に、ボラー連邦やガルマン・ガミラス帝国の艦船デザインは、迫力と美しさを兼ね備えたものとなっており、視覚的な魅力が高いです。また、ヤマトの内部や乗組員たちの生活シーンも丁寧に描かれており、物語のリアリティを高めています。

音楽面では、宮川泰による壮大なBGMが作品全体を引き立てています。特に、OPテーマ「宇宙戦艦ヤマト」は、ささきいさおとロイヤル・ナイツの力強い歌声と共に、ヤマトの冒険と戦いを象徴する曲となっています。また、EDテーマ「銀河伝説」や「別離」、「ヤマトよ永遠に」も、物語の感動や悲哀を表現する重要な要素となっています。これらの音楽は、視聴者の感情を揺さぶり、物語への没入感を高める役割を果たしています。

評価と影響

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』は、前作までのファンから高い評価を受けた一方で、新たな視聴者層にも広く受け入れられました。特に、ストーリーの展開やキャラクターの成長、映像と音楽の美しさが評価され、多くの視聴者から支持を得ました。また、この作品は『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの最後のテレビアニメシリーズとして位置付けられており、シリーズ全体の集大成とも言える作品となっています。

この作品の影響は、後続の『宇宙戦艦ヤマト』シリーズや他のSFアニメにも及んでいます。特に、ヤマトの乗組員たちの人間模様や成長を描く手法は、後のSFアニメにも取り入れられ、視聴者に深い感動を与える要素として評価されています。また、壮大な宇宙背景やメカデザインも、多くのSFアニメに影響を与え、ジャンルの発展に寄与しました。

推 薦

『宇宙戦艦ヤマトⅢ』は、壮大な宇宙の旅と新たな挑戦を描いた作品であり、SFアニメファンや『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのファンには必見の作品です。特に、古代進の成長や乗組員たちの人間模様、美しい映像と音楽が魅力的なこの作品は、視聴者に深い感動と興奮を与えることでしょう。また、この作品はシリーズの最後のテレビアニメシリーズとして位置付けられており、シリーズ全体の集大成とも言える作品となっています。ぜひ、この壮大な旅と新たな挑戦を体験してみてください。

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