『超人戦隊 バラタック』の魅力と評価：見逃せないアクションとストーリー

超人戦隊バラタック - チョウジンセンタイ バラタック

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

1977年07月03日 ～ 1978年03月26日
毎週日曜日 18時00分～18時30分

■放送局

ANB

■分数

30分

■話数

31話

■原作

・原作／池原成利、小林壇

■監督

・演出／西沢信孝

■制作

・製作／ANB、東映(動画)、ジャパド

■ストーリー

深夜、静かな森林に囲まれた湖に、不気味な宇宙船が着水した。そして、そこから降り立った一団は宇宙工学の権威加藤博士とその家族を連れ去っていく。家出同然で家を飛び出し、アメフトの選手として活躍していた博士の次男ユージはそんな事件も知らず、レースをしていた。

この姿を見つめる4人の若者、マック、ディッキー、フランコ、ユリがいた。この4人は秘密基地で訓練を重ねてきたエスパー隊員だ。マックたちは昨夜の事件を異星からの地球侵略と判断し、多目的チェンジロボ・バラタックを出動させるしかないと考え、ユージを超能力で連れ去った。

バラタックはユージを入れた五人の能力が一つになって初めて操縦できるもの。呆然とするユージも含めそれぞれのトロッターに飛び乗り「ペンタゴラス合体！」その時、ユージは激しい怒りに震えながら、ゴルテウス爬虫軍団に対する闘志を燃やしていた。

■解説

マグネロボ路線第3弾。ただしその内容は前作までとは違い、ドタバタ劇の連続。ロボットもので初のコメディに挑戦した意欲作だった。

■キャスト

・ユージ／三ツ矢雄二
・ユリ／藩恵子
・マック／水島裕
・ディッキー／石丸博也
・フランコ／つかせのりこ
・加藤博士／永井一郎
・ジュリアス／野田圭一
・ゴルテウス／大塚周夫
・シャイデーン／田の中勇

■メインスタッフ

・原作／池原成利、小林壇
・企画／横山賢二
・製作担当／佐伯雅久
・シリーズ構成／丸山正雄
・脚本／山浦弘晴、藤川桂介、安藤豊弘、他
・チーフディレクター／西沢信孝
・演出／福島和美、森下孝三、松浦錠平、他
・キャラクターデザイン／小松原一男
・メカニック、美術デザイン／辻忠直
・音楽／小森昭宏

■主題歌・楽曲

・OP
・超人戦隊バラタック
・作詞／浦川しのぶ
・作曲／小森昭宏
・うた／水木一郎

・ED
・なかまっていいな
・作詞／若林一郎
・作曲／小森昭宏
・うた／堀江美都子、こおろぎ’７３

■詳細な評測と推薦

『超人戦隊バラタック』は、1977年から1978年にかけて放送されたTVアニメシリーズであり、当時の視聴者に強烈な印象を与えた作品です。この作品は、マグネロボ路線の第3弾として位置づけられていますが、前作までの重厚なストーリーとは一線を画し、コメディ要素を前面に押し出した意欲作として知られています。

ストーリーとキャラクター

物語は、深夜の湖に着水した不気味な宇宙船から始まります。この宇宙船から降り立った一団は、宇宙工学の権威である加藤博士とその家族を連れ去ります。博士の次男ユージは、家出同然でアメフトの選手として活躍していたため、この事件を知らずにレースに参加していました。しかし、秘密基地で訓練を重ねてきたエスパー隊員のマック、ディッキー、フランコ、ユリがユージを超能力で連れ去り、多目的チェンジロボ・バラタックを操縦するために彼を仲間に引き入れます。

バラタックは、5人の能力が一つになって初めて操縦できるロボットであり、ユージを含む5人が「ペンタゴラス合体！」の掛け声と共に合体することで完成します。この合体シーンは、視聴者に強いインパクトを与え、多くの子供たちが夢中になったシーンの一つです。

キャラクターたちはそれぞれ個性的で、ユージの熱血漢ぶりやユリの冷静さ、マックのリーダーシップ、ディッキーのユーモア、フランコの優しさなどが物語を盛り上げます。また、敵側のゴルテウス爬虫軍団も個性的なキャラクターが多く、特にゴルテウスやシャイデーンの存在感は強烈です。

コメディ要素

本作の最大の特徴は、コメディ要素を前面に押し出した点です。ロボットアニメでコメディに挑戦したのは初めての試みであり、視聴者に新鮮な驚きを与えました。ドタバタ劇の連続で、ユージたちの日常生活やバラタックの戦闘シーンでも笑いが絶えません。特にユージのツッコミやディッキーのボケが絶妙で、視聴者を楽しませました。

コメディ要素を取り入れることで、従来のロボットアニメの重厚さから一歩引いた視点で物語を描くことができ、視聴者にリラックスした時間を提供しました。これは、当時の視聴者にとって新しい体験であり、多くのファンを獲得する要因となりました。

メカニックデザイン

バラタックのメカニックデザインは、辻忠直氏の手によるもので、非常に洗練されています。多目的チェンジロボというコンセプトに基づき、様々な形態に変形するバラタックは、視聴者に驚きと感動を与えました。特に「ペンタゴラス合体」のシーンは、当時の技術を駆使した美しいアニメーションで描かれており、視覚的なインパクトが強いです。

また、敵側のメカニックデザインも個性的で、ゴルテウス爬虫軍団のロボットたちは恐ろしさとユーモアを兼ね備えたデザインが特徴です。これらのデザインは、視聴者に強い印象を与え、物語を盛り上げる重要な要素となりました。

音楽

音楽は小森昭宏氏が担当し、オープニングテーマ「超人戦隊バラタック」とエンディングテーマ「なかまっていいな」は、視聴者の心に深く刻まれました。特にオープニングテーマは、水木一郎氏の力強い歌声と小森氏の作曲が相まって、視聴者に強い印象を与えました。また、エンディングテーマは堀江美都子氏とこおろぎ’７３の歌声が優しく響き、視聴者に安らぎを提供しました。

劇中音楽も、戦闘シーンやコメディシーンに合わせて巧みに使われており、物語の進行を盛り上げる重要な役割を果たしました。小森氏の音楽は、視聴者に物語の世界観を深く感じさせることに成功しました。

推薦

『超人戦隊バラタック』は、コメディ要素を前面に押し出したロボットアニメとして、視聴者に新鮮な驚きを与えた作品です。ユージたちの個性的なキャラクターとドタバタ劇の連続は、視聴者を楽しませ、リラックスした時間を提供します。また、バラタックのメカニックデザインや音楽も見事で、視覚的・聴覚的に視聴者を引き込む力があります。

この作品は、特にロボットアニメやコメディアニメが好きな方におすすめです。また、当時の視聴者にとって懐かしい思い出を呼び起こす作品でもあり、家族で楽しむこともできます。ぜひ一度視聴してみてください。