【医療Q&A】いびきをかくのはよく眠れている証拠ですか？

企画者: 中国医師会

評者：南京医科大学付属ショウ病院主任医師、陸翔

いびきは「いびき症候群」としても知られ、ほとんどの人によく見られる症状です。それを深刻に受け止めないだけでなく、いびきを良い睡眠の証拠と考える人さえいます。実は、いびきは特に中高年にとって健康の大敵です。心血管疾患や脳血管疾患の危険因子の一つと考えられています。

いびきは上気道の閉塞によって引き起こされ、空気が狭い気道を流れるときに振動することで音が発生します。生理的な理由としては、枕が高すぎる、低すぎる、過度の身体的疲労、飲酒後に咽頭筋が弛緩して舌が後ろに下がり、上気道閉塞につながるなどが挙げられます。病的な原因としては、鼻ポリープ、鼻甲介肥大、扁桃肥大、慢性咽頭炎などによる鼻咽頭狭窄、中枢神経系の腫瘍、外傷、脳卒中、脳炎などによる中枢性睡眠時無呼吸などが挙げられます。高齢者は咽頭筋が緩み、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺性心などを患っていると、舌下脱、無呼吸、低呼吸を起こしやすくなります。

長期にわたるいびきは、実は体から送られる危険な信号です。早めに病院に行って、いびきの原因を突き止め、適切な治療を受ける必要があります。