幻想三國誌 -天元霊心記- の魅力と評価：ストーリーとキャラクターの深掘り

幻想三國誌 -天元霊心記- レビューと推薦

概要

『幻想三國誌 -天元霊心記-』は、2022年1月11日から3月29日まで放送されたTVアニメシリーズで、原作は日本ファルコムのゲーム「幻想三國誌」です。全12話で構成され、BS12にて毎週火曜2:00から2:30に放送されました。また、Amazon Prime Videoやdアニメストアなど、多くの配信サービスで視聴可能です。この作品は、古代中国の三国時代を舞台に、魍魎と呼ばれる怪物と戦う「魎狩隊」の活躍を描いたファンタジーアクションです。

ストーリー

■ストーリー

王朝末期。神州中原は群雄割拠の時代を迎えていた。そんな中、さらなる混乱を引き起こしているのが〝魍魎〟たちであった。死んだ人々の無念や恐怖=瘴気から生まれ、さらに生きている人間の欲望や怒りといった負の感情に憑依して、暴れ狂う怪物に変えてしまう魍魎。その魍魎によって戦乱は加速し、多くの死がさらなる魍魎を生み出していた。この世の秩序を守る神や仙人の組織〝天元〟はこうした事態を憂慮し、特別な力を持つ人間を選び出し、魍魎たちを狩る〝魎狩隊〟を結成することにした。

解説

■解説

舞台は古代中国、三国時代―― 王朝末期。神州中原は群雄割拠の時代を迎えていた。討伐によって力を持った諸侯が天下制覇を目指して、各地で蠢動し始めた。この英傑たちに目をつけたのが、魍魎王である。戦乱を拡大させて自らの力を増大させるため、英傑たちに魍魎を取り憑かせ、乱世を引き延ばし、この世の全てを滅ぼそうと目論む。それはまさに歴史の平衡を崩さんとする、恐るべき野望であった。これに対抗するために「魎狩隊」が天元という組織によって編成され、魍魎たちに挑んだ。各地で魎狩隊が魍魎と戦う中、不慮の事態で全滅した六番隊が再編成されることになった。集められたのは、それぞれに事情を抱えた訳ありのメンバー。リーダー兼封印使の應幾、浄霊使の洵喬、執器使の丁研、そして“鬼斬”の少女、小霊。それぞれが過去にトラウマを抱えながら、生きるために、あるいは仲間を守るために、魍魎狩りに奮闘する。これは魎狩隊・新六番隊の活躍、そしてその成長を描く物語である。

キャスト

■キャスト

・應幾(おうき)／小野賢章
・小霊(しょうれい)／金元寿子
・丁研(ていけん)／古川慎
・洵喬(しゅんきょう)／中原麻衣
・愛心茶桶(あいしんちゃおけ)／福島潤
・羅織女(らしょくじょ)／大原さやか
・女易者(おんなえきしゃ)／日笠陽子
・冬裳(ふゆしょう)／日笠陽子
・魍魎王／安元洋貴
・魍魎姫／金元寿子
・曹操／石川英郎
・荀彧／三上哲
・許褚／かぬか光明
・典韋／島田岳洋
・旧六浄霊師／前田玲奈
・張武／田中美央
・劉備／小林親弘
・関羽／竹内良太
・張飛／松田健一郎
・孫乾／武田太一
・劉曲／高橋広樹
・何安／白石涼子
・范良／前田玲奈
・洵泰／天﨑滉平
・張祭／平川大輔
・鳳孤／釘宮理恵
・幼い應幾／川井田夏海
・和尚／小林操
・魏延／津田健次郎
・ぬえ／田島章寛
・人面瘡／越後屋コースケ
・ナレーション／大原さやか

メインスタッフ

■メインスタッフ

・原作／「幻想三國誌」
・監督／町谷俊輔
・副監督／永居慎平
・シリーズ構成／鈴木雅詞
・キャラクターデザイン／CSPG
・キャラクターデザイン／油井徹太郎
・色彩設計／金丸祐子
・美術設定／大原盛仁
・美術監督／片野坂恵美(インスパイアード)
・美術アドバイザー／増山修
・CG監督／宮下るりか(しいたけデジタル)
・撮影監督／浅川茂輝(レアトリック)
・編集／宮崎直樹(森田編集室)
・音楽／田頭勉
・音響監督／丹下雄二
・音響効果／宅間麻姫
・録音／佐々木彰
・音響制作／東北新社
・音楽制作／GEEKTOYS
・アニメーション制作／GEEKTOYS
・製作／「幻想三國誌」製作委員会

メインキャラクタ

■メインキャラクタ

・應幾(おうき)
封印使、隊長。太平道の乱で戦争孤児となる。霊筆を武器にしており、文字を綴ることで術を発動する。小霊に対して妹のように大切に思っている。熱血漢であり、仲間想い。六番隊は家族のようなもの。
・小霊(しょうれい)
鬼斬。魍魎を倒す力を持つ唯一の少女。見た目は幼く、実年齢不明。瘴気を喰らうと鬼化し、魍魎を倒す。鬼化後、無意識に暴走することがあり、旧六番隊メンバーを再起不能にしてしまったトラウマから心に壁を作っている。幼い頃に瀕死の重傷を負ったが、天元に引き取られ、瘴気を喰らうことで生き延びている。一人称は「シャオ」。
・洵喬(しゅんきょう)
浄霊使。二胡を奏でることで魍魎の瘴気を浄化する。その他仲間のパワーアップやバリアをすることができる。不治の病にかかった弟がおり、溺愛している。弟の病を治すことのできる高価な霊薬を手に入れるため魎狩隊に入隊した。一人称は「私」。
・丁研(ていけん)
執器使。自堕落でいい加減。旧六番隊メンバーであり、小霊暴走時、一人だけ逃げて無事だった。小霊を非常に怖がり、戦いからも逃げようとする。頭の回転が早く、策士な一面も持っている。また、頼まれると嫌々ながらも協力するお人好し。料理が得意と自称しているが、実際は不味いものしか作れない。
・愛心茶桶(あいしんちゃおけ)
天元が六番隊のお目付役として配備した「喋る茶桶」。情報屋兼天元との連絡係であるが、「天元の下っ端」と自称し、重要事項は知らされていない。関西弁。肉まんのみ食糧提供が可能で、その他食料は不明。
・羅織女(らしょくじょ)
この世の秩序を維持するために作られた神仙の組織「天元」に所属する仙女。混乱をもたらす魍魎を退治する「魎狩隊」の元締めで、六番隊にとっては天元の窓口でもある。冷静沈着で俯瞰的。人間味を持ち合わせており、六番隊のことを気にかけている。
・女易者(おんなえきしゃ)
神出鬼没で魍魎事件を起こす。妖艶で魅惑的だが冷徹非情。
・冬裳(ふゆしょう)
旅の法術士。治癒法術に優れ、鬼斬や呪心臓の知識に詳しい。

サブタイトル

■サブタイトル

・第1話／魎狩隊(りょうかたい)(2022/01/11)
・第2話／鬼斬抄(きざんしょう)(2022/01/18)
・第3話／連環計(れんかんけい)(2022/01/25)
・第4話／義兄弟(ぎきょうだい)(2022/02/01)
・第5話／裏切者(うらぎりもの)(2022/02/08)
・第6話／呪心臓(じゅしんぞう)(2022/02/15)
・第7話／決死行(けっしこう)(2022/02/22)
・第8話／鳳凰教(ほうおうきょう)(2022/03/01)
・第9話／悲愁譜(ひしゅうふ)(2022/03/08)
・第10話／鬼哭澱(きこくでん)(2022/03/15)
・第11話／魎魔宮(りょうまきゅう)(2022/03/22)
・第12話／魍魎姫(もうりょうき)(2022/03/29)

主題歌・楽曲

■主題歌・楽曲

・OP1
・ENISHI
・作詞／ミズノゲンキ
・作曲／睦月周平
・編曲／睦月周平
・歌／Machico

・ED1
・嘘
・作詞／松川ケイスケ
・作曲／LACCO TOWER
・編曲／LACCO TOWER
・歌／LACCO TOWER

レビュー

『幻想三國誌 -天元霊心記-』は、古代中国の三国時代を舞台にしたファンタジーアクションアニメです。原作は日本ファルコムのゲーム「幻想三國誌」で、その世界観を忠実に再現しつつ、アニメ独自のストーリー展開が魅力です。特に、魍魎という怪物と戦う「魎狩隊」の活躍が中心となっており、各キャラクターの個性や成長が丁寧に描かれています。

物語は、王朝末期の混乱を背景に、魍魎によって引き起こされるさらなる混乱を描いています。魍魎は死者の無念や生者の負の感情から生まれる怪物で、その存在が戦乱を加速させています。この世の秩序を守るために結成された「魎狩隊」が、魍魎と戦う姿が描かれています。特に、再編成された六番隊のメンバーの奮闘が見どころで、各々の過去やトラウマを抱えながらも、仲間と共に戦う姿が感動的です。

キャラクターの魅力も大きなポイントです。リーダーの應幾は熱血漢で仲間想い、鬼斬の小霊は幼い見た目とは裏腹に強大な力を持つ少女、浄霊使の洵喬は弟を救うために戦う女性、執器使の丁研は自堕落ながらも頭の回転が早い策士など、個性豊かなキャラクターが揃っています。また、天元のお目付役である愛心茶桶や、魎狩隊の元締めである羅織女など、サブキャラクターも魅力的で、物語を盛り上げています。

アニメーション制作はGEEKTOYSが行っており、キャラクターデザインや美術設定、CGなど、全体的に高品質なビジュアルが楽しめます。特に、魍魎との戦闘シーンは迫力があり、視覚的に楽しめる要素が満載です。また、音楽も田頭勉によるもので、OPの「ENISHI」やEDの「嘘」など、主題歌も印象的で、物語の雰囲気を盛り上げています。

全体を通して、『幻想三國誌 -天元霊心記-』は、ファンタジーと歴史を融合させた独自の世界観と、個性豊かなキャラクター、そして迫力のある戦闘シーンが魅力のアニメです。特に、魍魎という怪物との戦いや、キャラクターの成長を描いたストーリーは見応えがあり、ファンタジーアクションが好きな人にはおすすめです。また、原作ゲームのファンも、アニメ独自の展開を楽しむことができるでしょう。