『selector infected WIXOSS』の魅力と評価：カードバトルと青春の交錯

『selector infected WIXOSS』 - 少女たちの願いと戦いの物語

『selector infected WIXOSS』は、2014年に放送されたTVアニメシリーズで、カードゲーム「WIXOSS」を原作とした作品です。このアニメは、少女たちがそれぞれの願いを叶えるために危険なゲームに挑む姿を描いています。以下では、この作品の詳細な情報と評価、そしておすすめポイントを紹介します。

■作品概要

『selector infected WIXOSS』は、2014年4月4日から6月20日まで放送され、全12話からなるシリーズです。制作はJ.C.STAFFが担当し、監督は佐藤卓哉、シリーズ構成は岡田麿里が務めました。原作はカードゲーム「WIXOSS」で、特に中高生の間で人気を博していました。このアニメは、そのカードゲームを基にしたストーリーを展開しています。

■ストーリー

希望、願望、欲望。それぞれの想いを胸に少女たちは危険なゲームの渦に飲み込まれていく――――

巷で中高生を中心に大人気のカードゲーム「WIXOSS」。しかし、そのカードの中に「意志を持つ少女キャラのカード」=ルリグカードがあることを知る者は少ない。ルリグの声は特別な少女だけが聴くことができ、そのカードの持ち主はセレクターと呼ばれていた。

そしてセレクターたちは、誰もがそれぞれの「願い」を抱いて、普通の人間には感知できないフィールド内でカードバトルを繰り広げている。なぜなら、セレクター同士のバトルに勝ち続ければ、自分の「願い」が叶うと言われているからだ。

小湊るう子はWIXOSSを初めて手にしたその時、ルリグの声を聴いた。驚きと困惑の彼女の前に、同じ学校の生徒でセレクターの紅林遊月にバトルを挑まれる。るう子は要領を得ぬまま、自分のルリグをタマと名付けて、否応なしにセレクターとして戦うことに……。

■キャラクター

この作品には、個性豊かなキャラクターが多数登場します。以下に主要なキャラクターを紹介します。

小湊るう子

大人しい中学2年の少女。友達作りのきっかけとして、兄からWIXOSSのスターターデッキをもらったことでルリグのタマと出会い、セレクターバトルに巻き込まれてゆく。声優は加隈亜衣が担当しています。

紅林遊月

るう子の同級生で明るく活発な女の子。ルリグは花代。香月という双子の弟がおり、人には言えない願いを秘めてセレクターバトルを戦う。るう子に最初にバトルを挑んでくる。声優は佐倉綾音が担当しています。

植村一衣

人付き合いが苦手なために、友達がいない孤独でシャイな少女。緑子という名のルリグカードを持つセレクターである。るう子とは学校は別だが、偶然に知り合うことになる。声優は茅野愛衣が担当しています。

蒼井晶

カリスマ的な人気を誇る読者モデル。明るい言動で傍目にはフランクな性格に見えるが、実はかなり陰湿かつ偏執的なセレクター。そのバトルも、かなり悪辣なプレイスタイル。声優は赤﨑千夏が担当しています。

浦添伊緒奈

無口なポーカーフェイスで冷たい印象を与える、晶の読者モデル仲間の少女。だが人気は伊緒奈の方が上で、晶は強い敵愾心を抱いている。セレクターとしても高い実力を持つ模様。声優は瀬戸麻沙美が担当しています。

ちより

遊月に挑戦してきた、風変わりな初心者セレクター。外見通りに思考も子供っぽく、良く言えば無邪気な女の子。WIXOSSのノベライズ版の愛読者で、その内容に心酔している。声優は川澄綾子が担当しています。

タマ

るう子のルリグ。まだ生まれたてで、赤ん坊のような無邪気な言動をとる。だが、まるで本能的にるう子をバトルに促す。バトル中は時に好戦的な雰囲気を見せることもある。声優は久野美咲が担当しています。

花代

遊月のルリグ。知的なタイプであり、直情型の遊月に冷静なアドバイスをすることもある。遊月の願いも知っており、精神的な支えにもなっている姉のような立場でもある。声優は高橋未奈美が担当しています。

緑子

一衣のルリグ。理性的で一人称は「僕」が特徴だが、心優しい性格。一衣の気持ちを十分に知っており、そんな彼女に共感している。一衣のささやかな望みのため共に戦う。声優は大西沙織が担当しています。

ピルルク

晶のルリグ。他のルリグと違ってほとんど会話をすることもなく、晶に対して従順に従っている。クールで感情も露わにしない。なにを考えているのか分からない不気味な存在だ。声優は大西沙織が担当しています。

ウリス

伊緒奈のルリグ。かなり好戦的な性格で饒舌家。邪悪さが垣間見える挑発的な言動も多い。またセレクターバトルの「匂い」を、本能的にかぎ分けることが出来る。声優は大西沙織が担当しています。

エルドラ

ちよりのルリグ。言葉遣いは丁寧で腰も低いが、割とあっけらかんとした軽い物言いなのが特徴。おバカな言動の多いちよりのフォロー役でもある。ちよりとは凸凹コンビ。声優は大西沙織が担当しています。

紅林香月

遊月の双子の弟。彼もWIXOSSをプレイするが、もちろんセレクターではない。遊月がセレクターバトルをしていること自体は知っており、デッキ構成の助言などを親身にする。声優は大西沙織が担当しています。

小湊歩

るう子の兄。大学生でひとり暮らしをしているが、たまにるう子と祖母のマンションに遊びに来る。るう子には軽口を叩くが、本当は妹想い。やはりゲーム好きである。声優は大西沙織が担当しています。

小湊ハツ

るう子の祖母。現在のるう子の保護者として一緒に暮らしている、柔和な性格の女性。元々ゲーム好きであり、得意でもある。るう子と一緒に良くWIXOSSもプレイしている。声優は大西沙織が担当しています。

■スタッフ

この作品の制作には、多くの才能あふれるスタッフが関わっています。以下に主要なスタッフを紹介します。

原作

LRIG

監督

佐藤卓哉

シリーズ構成

岡田麿里

キャラクターデザイン

坂井久太

WIXOSS監修

山口朋

プロップデザイン

高瀬健一

美術監督

秋山健太郎(スタジオパブロ)

色彩設計

伊藤由紀子

撮影監督

福世晋吾

編集

後藤正浩(REAL-T)

音楽

井内舞子

音響監督

岩浪美和

アニメーション制作

J.C.STAFF

■放送情報

『selector infected WIXOSS』は、以下の放送局で放送されました。

• MBS：2014年4月3日 - 6月19日／木曜 26時49分 - 27時19分
• TOKYO MX：2014年4月4日 - 6月20日／金曜 25時05分 - 25時35分
• テレビ愛知：2014年4月5日 - 6月21日／土曜 26時20分 - 26時50分
• AT-X：2014年4月6日 - 6月22日／日曜 20時30分 - 21時00分
• BS11：2014年4月6日 - 6月22日／日曜 24時00分 - 24時30分

また、以下のネット配信サービスでも視聴可能でした。

• ニコニコ生放送：2014年4月6日 - 6月22日／日曜 22時30分 - 23時00分
• ニコニコチャンネル：2014年4月6日 - 6月22日／日曜 12時00分 更新
• バンダイチャンネル：2014年4月6日 - 6月22日／日曜 更新

■サブタイトル

各話のサブタイトルは以下の通りです。

• 01／この奇跡は競々
• 02／その出逢いは劇薬
• 03／この平穏は戯言
• 04／その祈りは冒涜
• 05／あの誓いは無効
• 06／この胸は純白
• 07／その少女は切望
• 08／あの契は虚事
• 09／その真実は無情
• 10／あの思いは漂着
• 11／あの夏は憧憬
• 12／その選択は…

■主題歌・楽曲

オープニングテーマとエンディングテーマは以下の通りです。

オープニングテーマ

• 『killy killy JOKER』
• 作詞／分島花音
• 作曲／分島花音
• 編曲／千葉"naotyu-"直樹
• 歌／分島花音

エンディングテーマ

• 『realize -夢の待つ場所-』
• 作詞／六ツ見純代、佐藤卓哉
• 作曲／前口渉
• 編曲／前口渉
• 歌／Cyua

エンディングテーマ（11話のみ）

• 『realize -夢の待つ場所- ～White Hope mix～』
• 作詞／六ツ見純代、佐藤卓哉
• 作曲／前口渉
• 編曲／渡辺和紀
• 歌／Cyua

■評価と感想

『selector infected WIXOSS』は、少女たちの願いと戦いを描いたダークファンタジーとして高い評価を受けています。特に、キャラクターの心理描写やストーリーの展開が巧妙に練られており、視聴者を引き込む力があります。また、カードゲームという身近な要素を利用した設定も魅力的で、ゲーム好きの視聴者にとっては特に楽しめる作品となっています。

主人公の小湊るう子を始めとするキャラクターたちは、それぞれが抱える願いや葛藤をリアルに描いており、視聴者に深い共感を呼びます。特に、紅林遊月や植村一衣のキャラクターは、彼女たちの背景や心情が丁寧に描かれており、物語に深みを与えています。また、蒼井晶や浦添伊緒奈といったキャラクターの悪役としての存在感も強く、物語を盛り上げる重要な役割を果たしています。

アニメーション制作を担当したJ.C.STAFFのクオリティも高く、特にバトルシーンの描写は見応えがあります。ルリグカードのデザインやバトルフィールドの表現も美しく、視覚的な魅力も十分に感じられます。また、音楽も作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっており、特にオープニングテーマの『killy killy JOKER』は印象的な曲として多くの視聴者に愛されています。

■おすすめポイント

『selector infected WIXOSS』は、以下のポイントでおすすめの作品です。

1. 深いストーリーとキャラクター

少女たちの願いと戦いを描いたストーリーは、視聴者に深い感動を与えます。特に、キャラクターの心理描写が丁寧に描かれており、彼女たちの葛藤や成長に共感できるでしょう。また、各キャラクターのバックストーリーや人間関係も魅力的で、物語に深みを与えています。

2. カードゲームの要素

カードゲーム「WIXOSS」を原作としたこの作品は、ゲーム好きの視聴者にとって特に楽しめる要素が満載です。ルリグカードのデザインやバトルシーンの描写も美しく、ゲームの世界観をリアルに感じることができます。また、セレクターバトルのルールや戦略も興味深く、視聴者を引き込む力があります。

3. 高い制作クオリティ

J.C.STAFFによるアニメーション制作は、クオリティが高く、バトルシーンの描写やキャラクターの動きがリアルに表現されています。また、音楽も作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっており、特にオープニングテーマの『killy killy JOKER』は印象的な曲として多くの視聴者に愛されています。

4. ダークファンタジーの魅力

『selector infected WIXOSS』は、ダークファンタジーとしての魅力も大きなポイントです。少女たちが危険なゲームに挑む姿や、彼女たちが抱える願いと葛藤は、視聴者に強い印象を与えます。また、物語の展開も巧妙に練られており、視聴者を引き込む力があります。

■関連作品

『selector infected WIXOSS』は、続編として『selector spread WIXOSS』が制作されました。また、関連する小説やコミカライズも存在し、さらに深く作品の世界を楽しむことができます。以下に関連作品を紹介します。

『selector spread WIXOSS』

『selector infected WIXOSS』の続編として制作されたアニメシリーズ。2014年10月から12月まで放送され、全12話からなるシリーズです。制作は引き続きJ.C.STAFFが担当し、監督は佐藤卓哉、シリーズ構成は岡田麿里が務めました。この作品では、さらに深化したストーリーとキャラクターの成長が描かれています。

小説『selector infected WIXOSS』

アニメのストーリーを基にした小説版。著者は岡田麿里で、より詳細なキャラクターの心情や背景が描かれています。アニメをさらに深く理解するための重要な作品です。

コミカライズ『selector infected WIXOSS』

アニメのストーリーを基にしたコミカライズ版。作画は高田康太郎で、アニメの世界観をビジュアルで楽しむことができます。特に、バトルシーンの描写が見応えがあります。

■まとめ

『selector infected WIXOSS』は、少女たちの願いと戦いを描いたダークファンタジーとして高い評価を受けている作品です。深いストーリーとキャラクター、そしてカードゲームの要素が魅力的で、視聴者を引き込む力があります。また、高い制作クオリティと音楽も作品の魅力を引き立てており、特にゲーム好きの視聴者にとっては楽しめる要素が満載です。関連作品も充実しており、さらに深く作品の世界を楽しむことができます。ぜひ、この作品を視聴して、少女たちの物語に触れてみてください。