『BLADE』レビュー：斬新なストーリーとビジュアルの魅力

『BLADE - ブレイド -』：ヴァンパイアと戦う男の物語

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

2011年07月01日 ～ 2011年09月16日

■放送局

アニマックス

■分数

30分

■話数

12話

■原作

マーベル・コミックス

■監督

増原光幸

■制作

アニメーション制作／マッドハウス

■著作

TM & © 2011 Marvel Entertainment, LLC and its subsidiaries. Animated series:

■ストーリー

ヴァンパイア・ハンター、ブレイド。彼は太陽の光を恐れる事なく、ヴァンパイアの能力を手に入れた。超人的な力、感覚、自然治癒能力、そして武器や格闘術を駆使して、母親が遺した銀のナイフと共に、世界中の闇に巣食うヴァンパイア達に復讐の旅を続けている。そんな最中、とある依頼で日本を訪れたブレイドは、母親を襲った〈四本牙〉のヴァンパイア、ディーコン・フロストと遭遇する。復讐に燃えるブレイドを嘲笑うかのように一撃の下に倒し、姿を消すフロスト。奇しくもフロストに襲われ、ヴァンパイア化した父親をブレイドに殺された女ハンター、マコトの襲撃をかわしながら、フロストの追跡を開始するブレイド。アジア各国を舞台に、フロストが改造を施した〈亜種〉と呼ばれる怪物ヴァンパイア達で構成された謎のヴァンパイア組織『エグジステンス』と、ブレイドの戦いが今、始まる。

■解説

マーベル・コミックスが生んだスーパーヒーロー作品のアニメ化第四弾。マーベルシリーズでも異質とされるヴァンパイアの物語を、マッドハウスがアニメ化する。シリーズ構成・脚本を手がけるのは『バトルロワイアルⅡ』など実写映画監督でもある深作健太。また、『こばと。』や『チーズスイートホーム』などハートフルな作品で定評のある増原光幸監督が、剣戟アクションという新境地に臨む。

■キャスト

・ブレイド／大塚明夫
・マコト／坂本真綾
・ディーコン・フロスト／磯部勉
・ノア・ヴァン・ヘルシング／阪脩

■メインスタッフ

・原作／マーベル・コミックス
・監督／増原光幸
・ストーリー／ウォーレン・エリス シリーズ
・構成・脚本／深作健太
・キャラクターデザイン・総作画監督／Cindy H.Yamauchi
・プロップデザイン／箕輪豊
・助監督／山城智恵
・美術監督／青木勝志
・色彩設計／堀川佳典
・撮影監督／川下裕樹
・音楽／高橋哲也
・アニメーション制作／マッドハウス
・製作・著作／Superhero Anime Partnersソニー・ピクチャーズエンタテインメント、マッドハウス

■メインキャラクタ

・ブレイド
ヴァンパイアの脅威から人間を守るために戦うヴァンパイア・ハンター。
本名はエリック・ブルックス。
出生間際に母親がヴァンパイアに咬まれた影響でヴァンパイアと人間のハーフとなる。
ヴァンパイアにとって致命傷である太陽光を浴びても平気なため「デイ・ウォーカー」とも呼ばれ、常人をはるかに越える高い戦闘能力と回復力を持つが、専用の血清でのみ抑えることの出来る吸血衝動に襲われる。
武器は全て銀製で主に刀で戦い、他に杭や手裏剣も装備している。自分は人間であるという揺ぎ無い信念を持ち、ヴァンパイアは容赦無く斬る。
母親を咬んだのがヴァンパイア組織「エグジステンス」の首魁ディーコン・フロストだと知り、「エグジステンス」を壊滅させフロストを倒すためアジア各地を転戦する。
・マコト
血気が盛んで勇ましい日本人の若き女性ヴァンパイア・ハンター。
同じくハンターでハヤテという父がいる。
武器は両手に装着するナックルダスター。格闘技全般を駆使して戦い、身のこなしは軽快。
フロストによってヴァンパイアにされてしまった父を目の前でブレイドに斬られ、やり場のない哀しみと怒りをブレイドに向けて付け狙う。
しかし、やがてブレイドと共闘するようになり、お互いを相棒と呼び合うまでに信頼関係を築いてゆく。
・ディーコン・フロスト
"4本牙の男"・"「エグジステンス」の創設者"と呼ばれるヴァンパイア。
全世界を手中に収めるため、自身最大の弱点である太陽光を克服し最強のヴァンパイアとなるためブレイドの血液を必要とする。
元々は人間で優秀な学者だったが一人息子がヴァンパイアの犠牲になったことで人生が一変、自らの手でヴァンパイアになる道を選んだ。
目的のためなら手段を選ばず、冷酷非道な性格。
・ノア・ヴァン・ヘルシング＆レイザー
イギリス出身のヴァンパイア・ハンター。
家系も代々ハンターでヴァンパイアに関するあらゆる知識、対処法、装備を備えている。
若き日のブレイドに出会い吸血衝動を抑える血清を投与した。以降はブレイドを一人前のハンターとして育てあげる。
レイザーという名の犬を連れており、ブレイドのヴァンパイア討伐に力を貸しながら、友人としてもブレイドを支える。

■サブタイトル

・第１話／その男、ブレイド
・第２話／狂った世界
・第３話／ヴァンパイア・ハンター
・第４話／少年の日々
・第５話／光る島
・第６話／魔法医の男
・第７話／デイ・ウォーカーとミュータント
・第８話／永遠の黙示録
・第９話／師弟の絆
・第１０話／慟哭の渦へ

■主題歌・楽曲

・OP
「Slashing Through The Night」
作曲／高橋哲也、大西省吾
・ED
「Between Darkness & Sanity」
作曲／高橋哲也、大西省吾

『BLADE - ブレイド -』の魅力と評価

『BLADE - ブレイド -』は、マーベル・コミックスの人気キャラクター、ブレイドを主人公にしたアニメシリーズです。2011年に放送されたこの作品は、ヴァンパイアと戦う男の物語を描き、視聴者に強烈な印象を与えました。以下では、この作品の魅力と評価について詳しく解説します。

ストーリーの魅力

『BLADE - ブレイド -』のストーリーは、ヴァンパイア・ハンターであるブレイドの復讐と戦いを中心に展開されます。ブレイドは母親をヴァンパイアに殺され、その影響で自分もヴァンパイアと人間のハーフとなってしまいます。しかし、彼は太陽の光を恐れず、ヴァンパイアの能力を手に入れた「デイ・ウォーカー」として、ヴァンパイアたちに復讐の旅を続けます。この設定は、視聴者に強い共感と興奮を与えます。

物語は日本を舞台に始まり、ブレイドが母親を襲ったディーコン・フロストと対峙するシーンから始まります。フロストは「エグジステンス」というヴァンパイア組織の首魁であり、ブレイドの血液を利用して最強のヴァンパイアになることを目指しています。この対立関係は、物語に緊張感とスリルを与え、視聴者を引き込む重要な要素となっています。

また、ブレイドの戦いには、彼を支える仲間たちの存在も欠かせません。特に、マコトという若き女性ハンターとの関係は、物語の進行と共に深まり、視聴者に感動を与えます。マコトは父親をヴァンパイアにされ、ブレイドに殺された過去を持つため、初めはブレイドを敵視します。しかし、次第にブレイドと共闘し、信頼関係を築いていく過程が描かれています。この人間ドラマは、単なるアクションだけでなく、深い感情の動きを描くことで、作品の魅力を高めています。

キャラクターの魅力

ブレイドは、強い信念と戦闘能力を持つ主人公として、視聴者に強烈な印象を与えます。彼は自分が人間であるという揺ぎ無い信念を持ち、ヴァンパイアを容赦なく斬る姿勢が魅力的です。また、ヴァンパイアの能力を持つ一方で、吸血衝動に悩む姿も描かれており、人間らしい弱さも感じさせます。このキャラクターの深みが、視聴者に共感を呼びます。

マコトは、血気盛んで勇ましい女性ハンターとして描かれています。彼女の父親をヴァンパイアにされ、ブレイドに殺された過去を持つため、初めはブレイドを敵視します。しかし、次第にブレイドと共闘し、信頼関係を築いていく過程が描かれています。この成長と変化が、視聴者に感動を与えます。

ディーコン・フロストは、冷酷非道なヴァンパイアとして描かれています。彼は全世界を手中に収めるため、ブレイドの血液を利用して最強のヴァンパイアになることを目指しています。この目的のためなら手段を選ばない性格が、視聴者に強い印象を与えます。また、彼の過去や動機が描かれることで、単なる悪役ではなく、深みのあるキャラクターとして描かれています。

ノア・ヴァン・ヘルシングは、ブレイドを支える重要なキャラクターです。彼はブレイドに吸血衝動を抑える血清を投与し、一人前のハンターとして育て上げました。この師弟関係が、物語に深みを与えています。また、彼の犬であるレイザーも、ブレイドの戦いをサポートする重要な存在として描かれています。

制作の魅力

『BLADE - ブレイド -』は、マッドハウスという名だたるアニメ制作会社によって制作されました。マッドハウスは、クオリティの高いアニメ作品を数多く手掛けており、この作品でもその技術力が遺憾なく発揮されています。特に、剣戟アクションシーンの描写は非常にリアルで、視聴者に強いインパクトを与えます。

監督の増原光幸は、『こばと。』や『チーズスイートホーム』などハートフルな作品で知られていますが、この作品では剣戟アクションという新境地に挑戦しました。その結果、視聴者に新鮮な驚きと感動を与えることができました。また、シリーズ構成・脚本を手掛けた深作健太は、『バトルロワイアルⅡ』などの実写映画監督としても知られており、その経験を活かした緊張感あふれるストーリーテリングが評価されています。

キャラクターデザイン・総作画監督のCindy H.Yamauchiは、キャラクターの個性を引き立てるデザインを手掛けました。また、プロップデザインの箕輪豊は、ブレイドの武器やヴァンパイアのデザインをリアルに描き出し、視聴者に強い印象を与えました。美術監督の青木勝志は、背景の美しさとリアリティを追求し、物語の世界観を豊かにしました。色彩設計の堀川佳典は、色彩の使い方で物語の雰囲気を巧みに表現しました。撮影監督の川下裕樹は、カメラワークでアクションシーンの迫力を引き立てました。音楽の高橋哲也は、緊張感あふれるBGMで物語を盛り上げました。

評価と推薦

『BLADE - ブレイド -』は、ヴァンパイアと戦う男の物語として、視聴者に強い印象を与えました。ストーリーの魅力、キャラクターの魅力、制作の魅力が評価され、多くのファンを獲得しました。特に、剣戟アクションシーンのリアルさと緊張感あふれるストーリーテリングが高く評価されました。また、ブレイドとマコトの関係性や、ディーコン・フロストの深みのあるキャラクター描写も、視聴者に感動を与えました。

この作品は、ヴァンパイアものやアクションものが好きな人には特に推薦できます。また、マーベル・コミックスのファンや、ブレイドというキャラクターに興味がある人にもおすすめです。さらに、深い人間ドラマを楽しみたい人や、クオリティの高いアニメ作品を求める人にも、この作品は満足感を与えることでしょう。

『BLADE - ブレイド -』は、視聴者に強い印象を与える作品であり、その魅力と評価は今後も語り継がれることでしょう。ヴァンパイアと戦う男の物語を、ぜひ一度ご覧になってください。