あずきちゃんのホワイト・バレンタイン♥恋のチャンスを徹底評価！

あずきちゃんホワイト・バレンタイン♥恋のチャンスがやってきた!! レビュー

1995年12月23日に公開された「あずきちゃんホワイト・バレンタイン♥恋のチャンスがやってきた!!」は、秋元康と木村千歌による原作漫画を基にした劇場版アニメーション作品です。この作品は、3年間のテレビシリーズ放映中に唯一製作・上映された特別な劇場版であり、総集編ではなく完全なオリジナルストーリーとして描かれています。東映系の劇場で公開され、30分という短いながらも濃密な時間を提供してくれました。

ストーリー

物語は、バレンタインデーに手作りチョコを勇之助に渡そうとするあずさの奮闘を描いています。あずさの前に次々と障害が立ちはだかり、彼女はその障害に翻弄されながらも、自身の心の揺れ動きと向き合い、無事にチョコを渡すことができるのかという緊張感あふれる展開が魅力です。バレンタインデーの甘酸っぱい雰囲気と、子供たちの純粋な恋心が交錯する中で、あずさの成長と勇気が描かれています。

キャラクター

主人公の野山あずさ（あずきちゃん）は、8月30日生まれの乙女座で、A型の血液型を持つ小学校5年生です。彼女はドジなところもありますが、真面目で平均的な成績と運動神経を持つごく普通の女の子です。リコーダーが苦手という弱点もありますが、勇之助に一目惚れしたことで、彼女の恋心が物語の中心となります。

勇之助は7月23日生まれのO型で、あずさの同級生です。明朝学園初等部から転校してきた彼は、サッカーとTVゲームが趣味で、運動神経抜群の長身の少年です。彼の存在があずさの心を揺さぶり、物語を動かす重要な役割を果たしています。

あずさの親友であるかおるは、12月29日生まれのO型で、内気ながらも芯の強い性格を持っています。彼女の母親が美容院を営んでいる影響で、おしゃれに詳しい一面もあります。泣き虫なところもありますが、あずさの支えとなる存在です。

ジダマ（本名：児玉翠）は、あずさの同級生で親友であり、保護者兼姉御役を務める小学生です。6月6日生まれで、多忙な母に代わり祖母に育てられました。異常なおばあちゃんっ子であり、公然と男嫌いを主張する彼女は、体格がよくスポーツも得意です。

ケンちゃん（本名：高柳ケン）は、あずさの同級生で幼なじみです。10月28日生まれのB型で、照れ屋で純情な野球少年です。野球帽がトレードマークで、プロ野球選手になる夢を持っていますが、ゲームやマンガにも時間を割くため、野球に全力で取り組む意思は見られません。

ヨーコは、5月9日生まれのAB型で、ワガママで自信過剰な美少女のお嬢様です。ロングヘアーのサラサラ髪で、女子からも憧れの対象となることがあります。目立ちたがり屋で、ケンやまこととは違う意味で騒動を引き起こすことが多いです。

まこと（5月5日生まれのAB型）は、あずさの同級生でケンの友達です。現在はだらしなく、目的もなく毎日を遊びながら過ごしていますが、過去には成績も良く、徒競走でもトップだったと言われています。彼の変化の原因は明らかにされていませんが、それが彼のつかみどころのない印象を強めています。

あずさの弟のだいずは、小学1年生で、姉あずさより開放的で脳天気な性格です。人懐っこく、あずさにちょっかいを出すことが多いですが、姉を好きな気持ちが強く、彼女の部屋に入る時はノックをしないのが通例です。

あずきの母は、優しい口調が印象的な専業主婦で、あずさとは姉妹のような親子関係です。秘密を共有することも多いですが、あずさのワガママが過ぎた時には厳しく叱る一面もあります。

あずきの父は、大学の学生課の課長で、メガネをかけていて頼りなさそうな外見ですが、意外と頑固な一面もあります。基本的に穏やかな性格ですが、気に入らないことがあると口を利かなくなることがあります。

スタッフ

この作品の監督は小島正幸で、脚本は雪室俊一が担当しました。キャラクターデザインは川尻善昭と芦野芳晴、作画監督は芦野芳晴が務めています。作画監督補として北尾勝と春日井浩之が参加し、演出助手は小寺勝之が担当しました。エンディングに用いられたイラストレーションは平田敏夫が手掛け、美術は上原成代、音楽は辻陽、音響は鶴岡陽太が担当しました。編集は尾形治敏、伊藤勇喜子、寺内聡が担当し、音響効果は井上裕が務めました。製作は遠藤利男、制作は佐藤公則、後藤克彦、近藤栄三、プロデューサーは丸山正雄と吉本聡が担当しました。アニメーション制作はマッドハウス、共同制作は総合ビジョン、製作はNHKエンタープライズ21（現在のNHKエンタープライズ）が行いました。