『円卓の騎士物語 燃えろアーサー』レビュー：熱血アーサーの冒険と感動の物語

円卓の騎士物語 燃えろアーサー - 伝説の少年王とその仲間たち

1979年から1980年にかけて放送されたTVアニメシリーズ「円卓の騎士物語 燃えろアーサー」は、トーマス・マロリーの伝承文学を原作に、少年王アーサーの冒険と成長を描いた作品です。このアニメは、毎週日曜日の19時から30分間、CX（現在のフジテレビ）で放送され、全30話から成る壮大な物語を展開しました。制作は東映（動画）と旭通信社が担当し、演出は明比正行が務めました。

ストーリー

理想の国「ログレス」を再建するために奮闘する少年王アーサーの物語は、幼少期の悲劇から始まります。三歳の時に野心家の悪王ラヴィックと黒騎士団によって両親を殺され、キャメロット城を奪われたアーサーは、燃え盛る炎の中から予言者であり魔法使いのマーリンによって救出されます。マーリンはアーサーを徳の高い騎士サー・エクターに預け、グリーンウッドの森で育てられます。十五歳になったアーサーは、復活祭の日にカンタベリー大寺院で開催された儀式で、神剣エクスカリバーを抜くことで全ブリテンの王となる資格を得ます。しかし、国も部下もないアーサーは、キャメロット城を奪還し、理想の国を再建するために旅に出ることになります。

旅の途中でアーサーは、ランスロット、パーシバル、トリスタン、ガラハッドといった理想に燃える少年騎士たちと出会い、友情を深めながら少年騎士団を結成します。彼らは「聖なる楯」を求めて諸国を旅し、悪王ラヴィックの息のかかった悪い貴族や山賊から庶民を救い出し、怪物を退治するなど、数々の冒険を繰り広げます。最終的には「聖なる楯」を手に入れ、悪王ラヴィックと妖女モルガーナを倒し、理想の国「ログレス」を築き上げることができました。

キャスト

アーサーを演じたのは神谷明、ランスロット役は玄田哲章、トリスタン役は井上真樹夫、ガラハッド役は喜多道枝など、豪華な声優陣が集結しました。また、悪王ラヴィック役も内海賢二が担当し、物語に深みを与えています。その他にも、グラストン役の藤本譲、ユーゼル役の柴田秀勝、ガスター役の内海賢二、王妃役の坪井章子、マーリン役の久松保夫、ケイ役の田中秀幸など、個性豊かなキャラクターを支える声優たちが活躍しました。

メインスタッフ

原作はトーマス・マロリーの伝承文学で、企画は勝田稔男、別所孝治、春日東が担当しました。製作担当は佐伯雅久、脚本は馬嶋満、チーフディレクターは明比正行、演出には勝間田具治、落合正宗、福島和美などが名を連ねています。キャラクターデザインは野田卓雄、美術デザイナーは辻忠直、音楽は田辺信一が手掛け、作品全体のクオリティを高めました。

主題歌・楽曲

オープニングテーマ「希望よそれは」は、関根栄一の作詞、菊地俊輔の作曲、ささきいさおとこおろぎ’７３の歌唱で、エンディングテーマ「花のなかの花」は同じく関根栄一の作詞、菊地俊輔の作曲、堀江美都子とこおろぎ’７３の歌唱で彩られました。これらの楽曲は、アーサーの冒険と成長を盛り上げる重要な要素となっています。

評価と推薦

「円卓の騎士物語 燃えろアーサー」は、少年王アーサーの成長と冒険を描いた作品として、多くの視聴者に愛されました。特に、友情や理想を追求する姿勢は、子供たちに夢と希望を与える一方で、大人にも感動を提供しました。キャラクターデザインや音楽も時代を超えて評価され、現在でもファンから高い支持を得ています。

この作品を推薦する理由は以下の通りです。

• ストーリーの魅力：アーサーの成長と冒険は、視聴者を引き込む力があります。困難に立ち向かう姿勢や友情の深さは、多くの人々に共感を呼びます。
• キャラクターの魅力：アーサーを始めとする少年騎士団のメンバーは、それぞれ個性豊かで魅力的です。特に、ランスロットやトリスタン、ガラハッドなどのキャラクターは、視聴者に強い印象を与えます。
• 音楽の魅力：オープニングとエンディングの楽曲は、作品の雰囲気を盛り上げるだけでなく、視聴者の心に残る名曲となっています。
• 歴史的価値：1979年から1980年にかけて放送されたこの作品は、当時の日本のテレビアニメ文化を象徴する一作であり、歴史的価値も高いです。

「円卓の騎士物語 燃えろアーサー」は、少年王アーサーの冒険と成長を描いた感動的な物語であり、視聴者に夢と希望を与える作品です。ぜひ一度、視聴してみてください。