【医療Q&A】肺結節とは一体何ですか？

企画者: 中国医師会

査読者: 上海交通大学医学部第一人民病院主任医師 周 欣

健康診断における低線量CTの普及により、「肺結節」について理解する人が増えています。

肺結節は本質的には画像診断の概念であり、肺の画像診断検査（X 線や CT スキャンなど）で見つかる直径 3 cm 未満の異常な丸い影または不規則な影を指します。画像検査ではその具体的な性質を判断することができないため、肺結節として説明されます。一般的に、直径が 3 cm 以下の腫瘤は肺結節と呼ばれ、直径が 3 cm を超える腫瘤は肺腫瘤と呼ばれます。さまざまな原因によって引き起こされる異常な細胞増殖と分化、炎症反応と修復反応、免疫反応などが肺結節の形成メカニズムです。肺結節は良性と悪性に分けられます。感染、炎症、良性腫瘍（血管腫、線維腫など）などによって生じるものは、ほとんどが良性結節です。原発性肺がん、転移性肺がんなどによって生じるものは、ほとんどが悪性結節です。画像検査による結節密度に応じて、肺結節は充実性結節、部分充実性結節、すりガラス状密度結節に分類されます。肺結節を持つ患者のほとんどは無症状であり、通常は定期的な身体検査または他の理由による画像検査中に偶然発見されます。少数の患者には咳、呼吸困難、胸痛、発熱などの症状が見られます。肺結節の診断方法としては、画像検査のほかに病理検査なども行われます。肺結節と診断されても慌てる必要はありません。肺結節は必ずしも肺がんというわけではないからです。科学的な検査方法により結節の性質を判定し、医師は実際の状況に基づいて適切な治療計画を立てます。