復興応援『政宗ダテニクル 合体版+』の魅力と評価

『復興応援 政宗ダテニクル 合体版+』の魅力と評価

作品概要

『復興応援 政宗ダテニクル 合体版+』は、2021年4月1日に公開された劇場アニメーションで、キノフィルムズによって配給されました。全86分の1話完結作品で、監督は清丸悟、原作はいこま、アニメーション制作は福島ガイナとガイナが担当しています。この作品は、戦国時代の伊達政宗を主人公に据えたアニメオリジナルストーリーで、福島県伊達市を舞台にしています。

ストーリー

物語は、戦国時代の伊達政宗が初陣を迎える場面から始まります。敵に囲まれた絶体絶命の状況で、伊達家ゆかりの梁川八幡神社に必勝祈願をする政宗。すると、氏神である龍が現れ、「冥龍眼」と呼ばれる16個の宝玉を手に入れます。しかし、この宝玉を狙う謎の忍び集団からの奇襲を受けることになります。絶体絶命の瞬間、「冥龍眼」の力が解印され、突如として謎の男が現れます。その男は強大な力で敵を圧倒し、さらなる政宗のピンチを救うために「必殺技!ご先祖合体」を繰り出します。「冥龍眼」は、伊達家の歴代当主16人を現世に復活させ、彼らと政宗を合体させることで圧倒的な力を生み出す神宝だったのです。そして、最初に現れた男こそ、伝説の伊達家創主・朝宗その人でした。政宗とご先祖たちの活躍を描く戦国青春グラフティがここに開幕します。

キャラクター

本作の主人公は、15歳の伊達政宗。伊達を思う気持ちは誰よりも強く、民のために土地を守りたいと願っています。初陣の徹夜祈願で「冥龍眼」を手に入れ、謎の忍び集団との死闘に巻き込まれていきます。政宗のモットーは「伊達は、僕が守る!!」です。

愛姫は、11歳の時に田村家から政宗の元に嫁いだお姫様。明るくて元気でみんなのアイドル的存在です。武将として優しすぎる政宗が心配で、口から出るのはいつも憎まれ口ばかりですが、本当は政宗を思っています。愛姫の口癖は「このたれかもんが‼」です。

クロードは、景綱と共に幼い政宗の身辺を守り諜報活動を行うビジュアル系忍者。その出生には謎が多く、経歴も不明です。普段は孤独を好み無口でクールですが、内に秘めた思いは熱く、戦場では身を賭して政宗のために戦います。通り名は「羽黒の鴉天狗」です。

片倉小十郎景綱は、姉の喜多が政宗の乳母だったこともあり、政宗が幼少の頃から近侍として身辺を守っています。文武両道をモットーとし、特にその剣技の冴えは他の追随を許しません。性格は明朗闊達で場のムードメーカーとして活躍しますが、生来の天然気質のため周りから相手にされないことも多い残念イケメンです。特技は横笛ですが、効果は特にありません。

初代伊達朝宗は、伊達氏の祖で、もともと常陸国（現在の茨城県）の武将です。文治5年（1189）の奥州合戦で源頼朝軍に従い、朝宗の4人の息子たちが大活躍しました。その功績が認められ、「伊達郡」を賜った朝宗は、この地に移住し姓を「伊達」に改め、伊達氏の歴史が始まりました。

制作スタッフ

本作の企画は浅尾芳宣、國崎久徳、古里尚丈が担当し、原作はいこま、監督は清丸悟、キャラクターデザインは木村智、美術監督は松本浩樹、色彩設計は高星晴美、撮影監督は口羽毅、編集は平木大輔、音響監督は長崎行男、音楽は関美奈子、音響制作はJTB Next Creation、アニメーション制作はガイナと福島ガイナが担当しています。また、福島県伊達市、福島県伊達市商工観光課、福島県伊達市観光物産交流協会の協力のもと、政宗ダテニクル合体版製作委員会、木下グループ、ドリームシフト、おっどあいくりえいてぃぶが製作に携わっています。

主題歌・楽曲

オープニングテーマ「ミカヅキリサイズ」は、作詞・作曲・編曲をまふまふが担当し、歌は天月-あまつき-が務めています。エンディングテーマ「ガラクタリブート」は、作詞をるぅと×TOKU、作曲をるぅと×松、編曲を松が担当し、歌はるぅとが務めています。

関連作品

本作は『政宗ダテニクル』の関連作品として位置付けられています。

評価と感想

『復興応援 政宗ダテニクル 合体版+』は、戦国時代の伊達政宗を描いたアニメーション作品として、歴史的な背景とファンタジー要素を巧みに融合させた作品です。特に、伊達家の歴代当主が現世に復活し、政宗と合体するという設定は、視聴者に新鮮な驚きを与えます。また、福島県伊達市を舞台にしていることから、地域振興の一環としても注目されています。

キャラクターの描写も魅力的で、特に政宗の成長や愛姫の明るさ、クロードのクールさ、景綱のユーモラスな一面などが物語を盛り上げています。声優陣も豪華で、村瀬歩、ブリドカットセーラ恵美、保志総一朗、小林裕介など、各キャラクターにぴったりのキャストが選ばれています。

音楽も作品の雰囲気を盛り上げる重要な要素となっており、まふまふやるぅとの楽曲が物語に深みを与えています。オープニングとエンディングの曲は、視聴者が作品の世界観に引き込まれるきっかけとなっています。

本作の制作スタッフも優秀で、清丸悟監督のもと、木村智のキャラクターデザインや松本浩樹の美術監督など、各分野のプロフェッショナルが集結しています。その結果、ビジュアル面でも高評価を得ています。

推薦ポイント

『復興応援 政宗ダテニクル 合体版+』は、歴史好きな人だけでなく、ファンタジー要素や青春グラフティを楽しみたい人にもおすすめです。特に、伊達政宗のキャラクターに興味がある人や、福島県伊達市の地域振興に興味がある人には必見の作品です。また、豪華な声優陣や美しいビジュアル、魅力的な音楽も見逃せないポイントです。ぜひ、劇場でこの作品を体験してみてください。