『月刊少女野崎くん』レビュー：笑いと恋の絶妙なバランス

月刊少女野崎くん - ゲッカンショウジョノザキクン

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

漫画

■放送期間

2014年07月08日 ～ 2014年09月23日

■放送局

テレビ東京

■分数

30分

■話数

12話

■原作

椿いづみ

■監督

山﨑みつえ

■制作

アニメーション制作／動画工房

■著作

©椿いづみ／スクウェアエニックス・「月刊少女野崎くん」製作委員会

■ストーリー

無骨な男子高校生の野崎梅太郎に恋をした女子高校生の佐倉千代は、ある日、勇気を振り絞って告白をするのだが、想いは上手く伝わらず、気が付くと彼のとあるお仕事をアシスタントとして手伝うことに……。男子高校生でありながら人気の少女漫画家である野崎くんを中心に、個性豊かなキャラクターたちが織り成す少女漫画家男子コメディー！

■キャスト

・野崎梅太郎／中村悠一
・佐倉千代／小澤亜李
・御子柴実琴／岡本信彦
・堀　政行／小野友樹
・若松博隆／木村良平
・鹿島　遊／中原麻衣
・瀬尾結月／沢城みゆき
・宮前　剣／三宅健太
・前野蜜也／小野大輔
・都ゆかり／川澄綾子
・鈴木三郎／宮野真守
・マミコ／三宅麻理恵

■メインスタッフ

・原作／椿いづみ(掲載「ガンガンONLINE」スクウェア・エニックス刊)
・監督／山﨑みつえ
・シリーズ構成、脚本／中村能子
・キャラクターデザイン、総作画監督／谷口淳一郎
・チーフ演出／竹下良平
・美術監督／河野次郎
・色彩設計／石黒けい
・撮影監督／伊藤邦彦
・編集／武宮むつみ
・音響監督／松尾　衡
・音楽／橋本由香利
・音楽制作／KADOKAWA(メディアファクトリー)
・アニメーション制作／動画工房
・製作／月刊少女野崎くん製作委員会

■メインキャラクタ

・野崎梅太郎
「知らないで4時間、ベタ塗っていたのか？」

男子高校生でありながら、連載を持つ人気の少女マンガ家。 《夢野咲子》というペンネームで少女マンガ雑誌《月刊少女ロマンス》に、 《恋しよっ♥》という作品を連載している。 乙女心を繊細に描写するマンガ家として多くのファンがいるが、 野崎自身は鈍感でデリカシーに欠ける。

学年クラス：高校2年生 B組
誕生日：6月6日（梅の日）
身長：190cm
部活：帰宅部
趣味：漫画制作・ネタ探し
好みのタイプ：根性ある子
好きな食べ物：米
苦手な食べ物：流行の横文字料理(旨い不味いではなく、得体がしれなくて怖いから。一度食べたらそうでもなくなる)

・佐倉千代
「の、野崎くん、私、頑張ります!」

野崎に片思いをする女子高校生。
告白したはずが野崎の勘違いによって、
なぜか野崎のアシスタントとして原稿のお手伝いをすることに……。
美術部に所属しており、その技術は野崎にも評価されている。

学年クラス：高校2年生 A組
誕生日：3月27日（桜の日）
身長：145cm
部活：美術部
趣味：かわいい小物集め
好みのタイプ：野崎
好きな食べ物：チーズケーキ・お菓子
苦手な食べ物：グリーンカレー

・御子柴実琴
「俺の方がアシスタントとして先輩だから、せいぜい敬えよな」

野崎のマンガを手伝うアシスタントの一人。
その容姿と言動から高い女子人気を誇る。
野崎によって《恋しよっ♥》に登場する、とあるキャラのモデルに
されているが、御子柴本人はまったく気づいていない。

学年クラス：高校2年生 G組
誕生日：2月14日（バレンタイン）
身長：177cm
部活：帰宅部
好みのタイプ：優しくて控えめな清純タイプ
好きな食べ物：ハンバーガー
苦手な食べ物：ピーマン・苦いもの

・堀　政行
「てめえ鹿島、遅れてんじゃねえよ!!」

野崎のマンガを手伝うアシスタントの一人。
演劇部の部長で大道具を担当している。
同じ演劇部に所属する後輩の鹿島への指導には一切の容赦がない。

学年クラス：高校3年生 C組
誕生日：11月28日（いいニーハイの日）
身長：164cm
部活：演劇部
趣味：映画鑑賞・観劇・旅行
好みのタイプ：足（脚）のキレイな子
好きな食べ物：とんこつラーメン
苦手な食べ物：素人の手作り料理（特にお菓子）

・若松博隆
「先輩、優しくするなら、ちゃんと最後まで優しくして下さい」

バスケ部に所属する１年生の男子。
中学校時代もバスケ部に所属しており、
当時同じ部活の先輩であった野崎に憧れていた。
色々と繊細な心の持ち主。

学年クラス：高校1年生 D組
誕生日：9月3日（睡眠の日）
身長：185cm
部活：バスケ部
趣味：バスケ
好みのタイプ：かわいい性格の年下の子
好きな食べ物：カレー・ハンバーグ
苦手な食べ物：しいたけ

・鹿島　遊
「一瞬、バラの妖精が現れたのかと思ったよ」

演劇部に所属する2年生の女子。
その端正な顔立ちと紳士的な立ち居振舞いにより、
女生徒からの人気が非常に高い。

学年クラス：高校2年生 G組
誕生日：10月31日（ハロウィン）
身長：176cm
部活：演劇部
趣味：食べ歩き・ショッピング
好みのタイプ：女の子はみんなかわいい（男は不明）
好きな食べ物：西京漬け
苦手な食べ物：激辛食品

・瀬尾結月
「大体さぁ、私、結構、気遣い屋だと思うんだよね」

千代のクラスメイトで、声楽部に所属している女子。
空気を読まない言動をすることが多く、
よく周囲の人間をイラッとさせている。

学年クラス：高校2年生 A組
誕生日：7月7日（七夕）
身長：163cm
部活：声楽部
趣味：体を動かす事・友達と遊ぶ事。格闘ゲーム（ゲーセン）。戦術・アクションゲーム（家庭用）
好みのタイプ：面白い奴
好きな食べ物：寿司・焼き鳥
苦手な食べ物：桜でんぶ・食用菊などの飾り食材。

・宮前　剣
「メールでお願いします」

野崎の「現」担当編集。
野崎には無愛想でそっけない態度をとっているが、野崎本人からはクールでカッコイイ頼りになる担当として慕われている。

年齢：27歳（2浪したので前野の2つ後輩）
誕生日：9月22日
身長：171cm
趣味：読書
好みのタイプ：常識と責任感のある自立した女性
好きな食べ物：さつま揚げ・酒
苦手な食べ物：甘いもの

・前野蜜也
「見ましたよー新キャラ!アレ、僕のアイデアですよねー。あはははは!」

野崎の「前」担当編集。
美形だがとにかくチャラく、自分のアイディアを担当作家に押し付け、好きなタヌキを無理やり登場させようとする。
都ゆかりの「現」担当編集。

年齢：27歳
誕生日：8月1日
身長：176cm
趣味：「仕事が趣味…かな？」本当は合コン・飲み会・別編集部のグラビア撮影見学・遊び全般
好みのタイプ：軽くてちょっとおバカで聞き上手で自分を褒めてくれる巨乳で後腐れのない子
好きな食べ物：おしゃれなもの
苦手な食べ物：なし

・都ゆかり
「えっ!?あのっ、前野さん!?もう一匹タヌキ増やすのはさすがに……」

野崎と同じマンションに住む少女漫画家の女子大学生。
温和な性格が災いし、担当編集の前野によって、あらゆる作品にタヌキを登場させられている。

学年クラス：大学1年生
誕生日：4月8日
身長：165cm
趣味：ネット通販・お取り寄せ
好みのタイプ：一緒にいてホッとする人
好きな食べ物：ポモドーロ
苦手な食べ物：レバー

■サブタイトル

・創刊号／その恋は、少女漫画化されてゆく。
・第二号／新(ニュー)ヒロインをよろしくね♪
・第三号／バイオレンスVSプリンス
・第四号／男には、戦わねばならない、時がある。
・第五号／恋を「思い」「描く」男子。
・第六号／魔法をかけて、あ・げ・る♥
・第七号／漫画家脳野崎くん
・第八号／学園の王子様(女子)の悩み
・第九号／ドキドキ、たりてる？
・第十号／強まるのは、絆と手綱。
・第十一号／米しよっ♥
・最終号／この気持ちが恋じゃないなら、きっと世界に恋はない。

■主題歌・楽曲

・OP1
・君じゃなきゃダメみたい
・作詞／大石昌良
・作曲／大石昌良
・編曲／大石昌良
・歌／オーイシマサヨシ

・ED1
・ウラオモテ・フォーチュン
・作詞／ヒゲドライバー
・作曲／ヒゲドライバー
・編曲／ヒゲドライバー
・歌／佐倉千代(cv.小澤亜李)

月刊少女野崎くん - ゲッカンショウジョノザキクン 評論

「月刊少女野崎くん」は、椿いづみによる人気漫画を原作としたアニメシリーズで、2014年にテレビ東京で放送されました。この作品は、男子高校生でありながら少女漫画家として活躍する野崎梅太郎と、彼を取り巻く個性豊かなキャラクターたちの日常を描いたコメディアニメです。以下では、この作品の魅力や特徴、そして視聴者への推薦ポイントについて詳しく解説します。

ストーリーとキャラクター

「月刊少女野崎くん」のストーリーは、主人公の野崎梅太郎に恋をする佐倉千代が、彼の少女漫画のアシスタントとして働くことになるところから始まります。野崎は、少女漫画雑誌「月刊少女ロマンス」に「恋しよっ♥」という作品を連載している人気漫画家ですが、彼自身は非常に鈍感でデリカシーに欠ける性格です。このギャップが作品全体のユーモアを生み出しています。

野崎の周囲には、様々な個性を持つキャラクターが集まっています。佐倉千代は野崎に片思いしながらも、彼のアシスタントとして奮闘する姿が描かれます。御子柴実琴は野崎のマンガのアシスタントであり、その容姿と言動から高い女子人気を誇ります。堀政行は演劇部の部長で、後輩の鹿島遊への厳しい指導が特徴的です。若松博隆は野崎に憧れるバスケ部の1年生で、繊細な心の持ち主です。鹿島遊は演劇部に所属する美少女で、女生徒からの人気が高いキャラクターです。瀬尾結月は千代のクラスメイトで、空気を読まない言動が特徴的です。宮前剣は野崎の担当編集で、クールな態度が印象的です。前野蜜也は野崎の前の担当編集で、チャラい性格が目立ちます。都ゆかりは野崎と同じマンションに住む少女漫画家の女子大学生で、前野のタヌキ押しに悩まされています。

アニメーションと演出

「月刊少女野崎くん」のアニメーションは、動画工房によって制作されました。キャラクターデザインは谷口淳一郎が担当し、原作の雰囲気を忠実に再現しつつ、アニメ独自の魅力を引き出しています。特に、野崎の漫画制作シーンやキャラクターたちの表情豊かな動きが見事に描かれています。また、チーフ演出の竹下良平による演出も秀逸で、各エピソードのテーマやギャグを効果的に表現しています。

美術監督の河野次郎による背景美術も見事で、学校や野崎の部屋など、各シーンの雰囲気を盛り上げています。色彩設計の石黒けいによる色使いも、キャラクターの個性や感情を引き立てる役割を果たしています。撮影監督の伊藤邦彦によるカメラワークも巧みで、視聴者の視線を巧みに誘導しています。

音楽と主題歌

「月刊少女野崎くん」の音楽は、橋本由香利が担当しました。BGMは各シーンの雰囲気に合わせて作られており、特にコメディシーンでの軽快な音楽が印象的です。オープニングテーマ「君じゃなきゃダメみたい」は、オーイシマサヨシが歌っており、作品のテーマである恋愛とユーモアを感じさせる楽曲です。エンディングテーマ「ウラオモテ・フォーチュン」は、佐倉千代役の小澤亜李が歌っており、彼女のキャラクターを象徴するような楽曲となっています。

視聴者への推薦ポイント

「月刊少女野崎くん」は、少女漫画家という特殊な職業をテーマにしたコメディアニメでありながら、キャラクターたちの人間関係や成長を描いた作品でもあります。特に、野崎の鈍感さと佐倉の片思いというギャップが生み出すユーモアは、視聴者を笑わせるだけでなく、共感を呼ぶ要素でもあります。また、各キャラクターの個性が際立っており、彼らの掛け合いやエピソードが楽しめる作品です。

この作品は、少女漫画やコメディアニメが好きな人だけでなく、人間関係や成長物語に興味がある人にもおすすめです。特に、野崎の漫画制作の裏側や、アシスタントたちの奮闘ぶりを描いたシーンは、クリエイティブな仕事に興味がある人にとって興味深い内容となっています。また、各エピソードのサブタイトルが「創刊号」「第二号」などと名付けられている点も、少女漫画の世界観を感じさせてくれるユニークな演出です。

まとめ

「月刊少女野崎くん」は、少女漫画家という特殊な職業をテーマにしたコメディアニメでありながら、キャラクターたちの人間関係や成長を描いた作品です。野崎の鈍感さと佐倉の片思いというギャップが生み出すユーモア、各キャラクターの個性が際立つエピソード、そしてクリエイティブな仕事の裏側を描いたシーンなど、様々な魅力が詰まっています。少女漫画やコメディアニメが好きな人だけでなく、人間関係や成長物語に興味がある人にもおすすめの作品です。ぜひ一度視聴してみてください。