昭和物語：懐かしの時代を描くアニメの魅力と評価

昭和物語 - ショウワモノガタリ - レビューと推薦

■公開メディア

劇場

■原作メディア

アニメオリジナル

■公開日

2011年01月29日 ～ 0000年01月01日

■配給会社

シンク

■分数

100分

■話数

1話

■監督

村上匡宏(劇場版監督、シリーズディレクター)
石倉賢一、佐藤 豊、荻原 亨、立場 良、三家本泰美みくりや恭輔、新田義方、高山秀樹、木村崇裕、岡嶋国敏(以上、演出)
東郷光宏(テレビ版監督)、釘宮 洋(テレビ版監督)

■制作

製作プロダクション／ワオワールド
製作／昭和アニメーション製作委員会(シンク、ワオワールド、tvk、テレ玉、チバテレ、三重テレビ、KBS京都、サンテレビ)

■ストーリー

東京大田区蒲田で町工場（こうば）を営む山崎家。父・有三、母・佳乃子、祖母・ヨシ、大学生の長男・太一、高校生の長女・裕子、そして主人公の小学五年生の次男・山崎公平。
公平は野球と少年漫画が大好きな元気いっぱいの男の子。山崎家の新年はいつものように穏やかには明けない。
職人気質で頑固者の有三と太一が正月早々大喧嘩をしたり、高校生の裕子が非行に走りそうになって一同がハラハラしたり、工場のお得意様から詐欺にあったりする。
そこに、従業員のゴローさんや隣に住むアニメーターの良さんが加わって、山崎家をめぐる物語は展開する。
そんな家族が、東京オリンピックをきっかけにバラバラだった家族の想いが一つになってゆく。

■解説

はじめに
なぜ今“大人向けアニメーション”か？
少子高齢化や国内市場の減少が叫ばれる中、日本は世界に類を見ない、アニメ漫画大国に成長しました。
現在70歳（1940年生まれ）の方が12歳の時代（1952年）に「鉄腕アトム」の連載が開始、またその11年後(1963年)に日本発の本格TVアニメシリーズ「鉄腕アトム」の放送が開始されました。アニメや漫画を見て育った世代はすでに、シニア層の大半をしめているにも関わらず、大人向けのアニメーションはほとんど作られておりませんでした。
大人向けアニメーションの潜在需要は高いと推測し、 １年以上にわたる調査と３年の歳月をかけて、まったく新しい「大人の為のテ／レビまんが（アニメーション）が完成しました。

本作品は、業界初となる、シニア・団塊世代をメインターゲットとし、広くファミリーにも楽しんで頂けるオリジナルアニメーションです。ガラパゴス化と少子高齢化により停滞している国内アニメーション業界への挑戦として、新たな市場開拓を目指し、4年半の歳月をかけて制作されました。映像のカット割りやセリフなどは、近年のマニア向けアニメーション作品とは全く異なり、60歳以上のシニア層が見やすいように、ゆっくりと分かりやすい演出手法を採用し、日本の原風景とも言える昭和39年の情景をハイビジョンによる高品質アニメーションで忠実に再現しました。

30分13話のTVシリーズと約100分の劇場版総集編を同時制作することで、映画館とＴＶ放送を連動させ、長期に渡って公開・放送を行います。
テーマは、「家族の絆」と「日本のものづくり」
自殺者数が3万人を越え、家庭が、教育の現場が崩壊している現状。生活の基盤であり、コミュニケーションの基盤である家庭を見直す必要性が高まっている現代、家族と人間同士の関わりを考え直すきっかけとなるテーマを主軸に、家族で安心して視聴できるとともに、家族がお互いを見つめなおすことをテーマとして設定しました。

日本の高度成長時代を支えた職人のものづくり！ 自分の仕事に誇りを持ち、自分の腕を信じて挑戦する職人たちの熱い姿を描きました。黙々とやり遂げる人生の先輩達は、私たちのお父さんであり、おじいさんでした…。

■キャスト

・山崎裕子／福圓美里
・山崎公平／千葉翔也
・山崎太一／青木　誠
・山崎有三／松本保典
・山崎佳乃子／玉川砂記子
・山崎ヨシ／京田尚子
・田代吾郎／塚田正昭
・高柳　良／高木　渉
・沢渡裕介／吉野裕行

■メインスタッフ

・シナリオ／平野靖士（「ウルトラマン」「シティハンター」）、富田祐弘（「サザエさん」「美少女戦士セーラームーン」）、荒川稔久（「仮面ライダークウガ」「戦隊シリーズ」）、丸尾みほ（「ちびまるこちゃん」「ドラゴンボール」）
・シリーズディレクター／村上匡宏（「NITABOH」ゼネラル・プロデューサー、「８月のシンフォニー」ゼネラル・プロデューサー、アニメーション・デイレクター）
・テレビ版監督／釘宮洋（「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」）、東郷　光宏（「ラブゲッCHU～ミラクル声優白書」）
・プロデューサー／竹内宏彰（「アニマトリックス」「ほしのこえ」）、宋美善（「ラブ・ローラーコースター」）
・キャラクターデザイン、作画監督／柳野龍男（「ルパン三世・バビロンの黄金伝説」）
・監修／菅野哲夫（「ドラえもん」「忍者ハットリくん」初代プロデューサー）
・音響監督／本田保則（「マッハGoGoGo」「ハクション大魔王」）
・音楽／林魏堂（「ぴよたま」「virtual trip Liquid Crystal」）
・アニメーション制作／株式会社ワオ・コーポレーション、株式会社シンク、ネット６

■メインキャラクタ

・山崎裕子(17)
長女。都立高校２年。明るい性格。背が高いことを気にしている。高校の先輩（沢渡）に恋する。
・山崎公平(12)
次男。小学校６年。常に明るく、元気いっぱいだが、やりすぎて大目玉をくらうことがある。野球大好き少年。
・山崎太一(20)
長男。理工系大学3年生。メーカーに就職しようとして、有三と衝突している。妹や弟の面倒見がよい。
・山崎有三(45)
父。山崎製作所の社長。職人気質の頑固者でいつもムスッとしているが、家族のことを心配している。
・山崎佳乃子(40)
母。工場の経理を手伝っている。普段はやさしいが、一度こうと決めたことは曲げない一徹な面がある。
・山崎　ヨシ(68)
祖母。有三の母。亡くなった夫を毎日拝んでいる。仏壇が恋人のような気むずかしい婆さん。
・田代吾朗(55)
職人。先代からの従業員。職人肌でいつも温和。通称・ゴローさん。ご飯を一緒に食べるほど山崎家と家族同然の間柄。
・高柳　良(24)
隣人。隣のアパートに住むアニメーター。通称・良さん。
・沢渡祐介(19)
先輩。裕子の高校の先輩。高校卒業後、銀座の洋服屋に就職。みゆき族。
・大谷節子(17)
友人。裕子の同級生。沢渡の友人田島と幼馴染。
・竹内弘子(17)
友人。裕子の同級生。情報通でおしゃべり。
・葛西敏也(12)
友人。公平の親友。不良の兄がいてマセている。
・宮本信一(12)
友人。公平の親友。気が弱い。

■レビュー

昭和物語は、昭和39年の東京大田区蒲田を舞台にした、家族の絆と日本のものづくりをテーマにしたアニメーション作品です。この作品は、シニア層をメインターゲットにしながらも、幅広い世代が楽しめる内容となっています。以下では、作品の魅力や見どころを詳しく解説します。

ストーリーの魅力

昭和物語のストーリーは、山崎家の日常を中心に展開されます。主人公の山崎公平は、野球と少年漫画が大好きな元気いっぱいの小学五年生です。彼の視点から見た家族の様々な出来事が描かれています。新年早々に父親の有三と長男の太一が大喧嘩をしたり、長女の裕子が非行に走りそうになったり、工場のお得意様から詐欺にあったりと、家族の問題が次々と起こります。しかし、そんな中でも家族の絆が試され、最終的には東京オリンピックをきっかけに家族の想いが一つになっていく過程が感動的です。

キャラクターの魅力

山崎家のメンバーはそれぞれ個性的で、見ていて飽きません。特に主人公の公平は、元気いっぱいで野球が大好きな少年として描かれています。彼の行動や発言が物語に明るさと活気をもたらします。また、職人気質の頑固者である父親の有三や、明るい性格の長女裕子、理工系大学生の長男太一など、家族それぞれのキャラクターが立っています。さらに、従業員のゴローさんや隣のアニメーターの良さんといった周囲の人々も物語に深みを与えています。

映像と音楽の魅力

昭和物語は、昭和39年の情景をハイビジョンによる高品質アニメーションで忠実に再現しています。映像のカット割りやセリフは、シニア層が見やすいようにゆっくりと分かりやすい演出手法が採用されています。また、音楽も昭和の雰囲気を感じさせるものが選ばれており、物語の世界観をより深く感じることができます。特に、林魏堂による音楽は、昭和の懐かしさを感じさせると同時に、物語の感動を引き立てています。

テーマの深さ

昭和物語のテーマは、「家族の絆」と「日本のものづくり」です。現代社会では、家庭や教育の現場が崩壊していると言われています。そんな中で、家族の絆を再確認し、人間同士の関わりを考え直すきっかけとなるテーマが描かれています。また、日本の高度成長時代を支えた職人のものづくり精神も描かれており、自分の仕事に誇りを持ち、自分の腕を信じて挑戦する職人たちの姿が感動的です。これらのテーマは、シニア層だけでなく、幅広い世代に共感を呼ぶことでしょう。

■推薦

昭和物語は、家族で見るのに最適なアニメーション作品です。特に、シニア層や団塊世代の方々には、昭和の懐かしい情景や家族の絆を描いたストーリーが共感を呼ぶことでしょう。また、若い世代にも、日本の高度成長時代や職人のものづくり精神を知る良い機会となるでしょう。さらに、家族で見ることで、お互いの絆を再確認し、人間同士の関わりを考え直すきっかけとなるはずです。ぜひ、家族で見て、感動と共感を共有してください。

■追加情報

昭和物語は、30分13話のTVシリーズと約100分の劇場版総集編が同時制作されました。TVシリーズは、tvk、テレ玉、チバテレ、三重テレビ、KBS京都、サンテレビで放送され、劇場版は全国の映画館で公開されました。また、DVDやBlu-rayも発売されており、自宅で楽しむこともできます。さらに、関連書籍やグッズも販売されており、ファンにとっては嬉しい情報です。

■関連作品

昭和物語に関連する作品としては、以下のようなものがあります。

• 「鉄腕アトム」 - 昭和39年の情景を描いた昭和物語と同じく、昭和の時代を背景にした作品です。アニメや漫画を見て育った世代には懐かしい作品です。
• 「サザエさん」 - 家族の絆を描いた昭和物語と同じく、家族の日常を描いた作品です。昭和の家庭の雰囲気を感じることができます。
• 「ちびまるこちゃん」 - 昭和の情景を描いた昭和物語と同じく、昭和の時代を背景にした作品です。主人公のまるこの視点から見た家族の日常が描かれています。

■まとめ

昭和物語は、昭和39年の東京大田区蒲田を舞台にした、家族の絆と日本のものづくりをテーマにしたアニメーション作品です。シニア層をメインターゲットにしながらも、幅広い世代が楽しめる内容となっています。ストーリーやキャラクター、映像や音楽の魅力、テーマの深さなど、見どころが満載です。ぜひ、家族で見て、感動と共感を共有してください。また、関連作品もチェックして、昭和の情景や家族の絆を感じる時間を楽しんでください。