『新白雪姫伝説プリーティア』の魅力と評価：現代の視点から見る古典の再解釈

新白雪姫伝説プリーティア - シンシラユキヒメデンセツプリーティア

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

2001年04月04日 ～ 2001年06月27日

■放送局

WOWOW

■分数

30分

■話数

13話

■原作

佐藤順一、成瀬かおり(角川書店/月刊ASUKA)

■監督

・総監督／佐藤順一
・監督／佐山聖子

■著作

©佐藤順一・成瀬かおり・「プリーティア」製作委員会

■ストーリー

実の母親を亡くし、少女小説家崩れの父親と２人で貧乏暮らしをしていた女子高生・淡雪姫乃。彼女の生活は、父が彼の熱狂的ファンの大富豪未亡人と再婚することで一変。だが、ここで問題が…。
義母の連れ子姉妹と姫乃の相性は最悪。その余波は義母の機嫌にまで及んでしまい、姫乃はまるで「シンデレラ」さながらの境遇に。体力だけが取り得の少女がいきなり豪邸に住むことになって、居心地も悪ければ、家庭環境も最悪――。それでも前向きに、「不幸なんかに、絶対負けないんだからっ！」と叫んでいる少女・・・。それが主人公・姫乃です。そんな彼女の前に、ある日７人の美少年が現れます。彼らは「リーフェナイツ」。この世界に満ち、あらゆるものを生かしているエネルギー「リーフェ」の存在が危うくなった時に現れる妖精（精霊）たちです。彼らは姫乃に協力を仰ぎます。「災妃（さいひ）フェンリル」のためにリーフェが奪われつつあり、世界に危機が迫っているというのです。それを食い止めるのはナイトたちだけの力では不可能。唯一可能なのは、ナイトたちとリーフェを通いあわすことができ、新たなリーフェを生み出すことのできる姫君「プリーティア」。そう、姫乃は何とそのプリーティアだったのです！！

■キャスト

・淡雪姫乃／吉田小百合
・颯／鳥海浩輔
・細／櫻井孝宏
・豪／森久保祥太郎
・蛍／成瀬　誠
・万年／矢島晶子
・初／福園美里
・新／仲西　環
・淡雪　薫／上田祐司
・淡雪夏江／井上喜久子
・淡雪繭根／雪乃五月
・淡雪真綿／神田朱未
・田中／子安武人
・高斗弥生／田村ゆかり
・美景／堀江由衣

■メインスタッフ

・原作／佐藤順一、成瀬かおり（角川書店/月刊ASUKA）
・総監督／佐藤順一
・監督／佐山聖子
・シリーズ構成／金巻兼一
・キャラクターデザイン／小林明美
・音楽／大森俊之
・音響監督／田中英行

■メインキャラクタ

・淡雪姫乃／7月9日生まれ、かに座Ｏ型。赤茶色の髪と瞳。好きな飲み物はアップルティー。私立淡雪女学院の1年生。少女小説家崩れの父ひとり子ひとりの超貧乏生活を送っていたが、父が大金持ちと再婚、突如豪邸暮らしに。ところが、義理の姉妹のイジメが、貧乏よりもヘヴィ。持ち前のバイタリティーで健気に奮闘する。そんなあるとき、謎の7人の美少年に出会い、姫乃こそ世界の危機を救う「プリーティア」だと言われ戸惑うが、やがて──。あどけない顔しながら、「邪道会館流空手道」の黒帯保持者。16歳。
・颯／4月27日生まれ、おうし座A型。黒髪に深い空色（青）の瞳。好きな飲み物はコーヒー（ミルク少々）。リーフェを守るための騎士。風のリーフェを司っている。7人の中では、リーダー格。不言実行。責任感は人一倍。朴念仁で姫乃のプリーティアとしての資質を疑問視していて、何かとイチャモンをつけ、辞退させようとする。過去、災妃絡みで何かあったらしいが、黙して語らない。普段は自転車便（メッセンジャー）で働いている。推定年齢、16歳。
・細／12月30日生まれ、やぎ座AB型。銀髪に濃い紫の瞳。好きな飲み物は玄米茶。音のリーフェナイト。非常に人当たりの良い性格で、颯とは正反対。姫乃にも頼られる。冷静な判断力を持ち、颯と並んでリーフェナイツのまとめ役となっている。颯の過去をよく知っている。音のナイトだけに、その声は誰の耳にも甘く響き、人を酔わすことができる。普段はラジオ番組「細のワーズ・ゲート」のDJをやっていて、正体不明の謎のDJとして人気を博している。時折瞳に冷たいものが宿る16歳（推定年齢）。
・豪／8月22日生まれ、しし座Ｏ型。黒髪に赤のメッシュ、赤い瞳。好きな飲み物はミルクココア。熱気のリーフェを司るナイト。単純明快、豪放磊落な性格。イイ意味でも悪い意味でも、やや子供っぽく、年下の万年とはよく、熱気と冷気の小競り合いを繰り広げる。 気のいい体育会系のおにいちゃん。直感で生きているが、不思議と外れは少ない。仲間の颯の過去については、細ほどではないものの、蛍と同じくらいは知っているが、 持ち前のアバウトさで“過去は過去”と割り切って考えている。普段はレストランのウェイター。推定年齢、16歳。
・蛍／2月1日生まれ、みずがめ座B型。金髪に金色の瞳。好きな飲み物はアールグレイ。光のリーフェを司るナイト。リーフェナイトの中でいちばんの理論派。非合理な行動を嫌い、他人によるそういった行動の余波が自分に及ぶこともいやがる。 “光に照らせぬ場所などない”。よって、自分は全てが見渡せると考えているので、その自分が考えた合理的な方法を非合理な理由で邪魔されることに憤りを覚えるという、 扱いが難しいタイプ？　ややナルシストの気もあり。普段は、ゲームメーカーにプログラマーとして勤務している。推定年齢、16歳。
・万年／11月25日生まれ、いて座B型。白い髪に水色の瞳。好きな飲み物はクリームソーダ。冷気のリーフェを司るナイト。リーフェナイトの年少組に属するが、その中ではお兄さん的存在。背伸びしたい年頃で、一人前のナイトをきどって、他の年少組の仲間に、お兄さん風をふかしたり、先走った態度をとって失敗してしまうこともある。豪とは、何かにつけてぶつかりあっているが、実は豪が、いちばんの理解者。アイスが好物で、姫乃の無茶な頼みにも、アイス目当てで引き受けてしまう。やっぱりまだ子供な10歳（推定年齢）。
・初／4月8日生まれ、おひつじ座O型。オレンジ色の髪に海色の瞳。好きな飲み物はオレンジジュース。水のリーフェを司るナイト。新と並んでナイツ最年少。好奇心の塊で、ジッとしていられない性分。ひとなつっこく、誰とでもすぐに仲良くなれる。万年にとっての、歳の近い弟分のような存在として活躍。まだ子供なので、普段は姫乃の家の庭で遊んだりしている。基本的には年少組は3人で行動する。推定年齢、7歳。
・新／10月16日生まれ、てんびん座Ａ型。金茶の髪に緑の瞳。好きな飲み物は甘～いロイヤルミルクティー。植物のリーフェを司るナイト。ナイツ最年少のひとり。おとなしく、引っ込み思案。万年の暴走につい真面目なつっこみをいれて、万年にいじめらたりもする（悪質ないじめではない）。泣き虫。司るリーフェは、魔妖虫の封印やフィールドの作成など、“世界を守護する存在”“癒す存在”としての特質を前面に出したもので、他のリーフェナイトと大きく違っている。植物の痛みに敏感で、自分のこと以上に植物を気にかけることもある。推定年齢、7歳。
・淡雪　薫／姫乃の実父、43歳。かつては人気少女小説家だったが、妻（姫乃の母）の死後は筆を折り、わずかな印税収入を酒で飲み倒す毎日を送っていた。だらしない生活の割に貧乏生活のためか要領よく家事をこなす。現在は夏江との再婚の結果,ラブラブな空気をあたりにふりまいているが,基本的には貧乏暮らしのときと変わらない生活と性格。
・淡雪夏江／薫の少女小説を熱愛して育った大富豪夫人、38歳。前夫との2人の娘の名は薫の小説に由来している。薫との再婚後私生活は恋愛メロメロ状態。町中が前夫の名前を受けて北条タウンとなっていたのを、一斉「淡雪」に変えさせてしまったほど。それだけの熱狂的ファンなので薫の執筆再開を願う。
・淡雪繭根／姫乃の義理の姉になる、16歳。富裕層意識も強くプライドも高い少女。母親の再婚を苦々しく思っている。彼女にとってはパラサイト（寄生虫）が2匹入りこんだようなものとしか思えない。だから薫への態度も露骨に他人行儀だし姫乃に対しては（夏江の目を盗んで）執拗に辛くあたる。美しいもの、豪華なものを身辺にはべせたがり、本編でもナイトたちに会うたびに彼女なりの手練手管で彼らを落とそうとする。
・淡雪真綿／姫乃の義理の妹になる、14歳。繭根と違い、母親の再婚には反対していないが、関心も抱いていない。感情表現が下手で、いつも本心を理解されずに育ったために、理解者を切望している。ラジオ番組への投稿はがきを通じて、それを細に感じ取った彼女はほのかな恋心をもつが、彼と親密な姫乃に対し、つらく当たるようになる。
・田中／外見上はかなりの年齢だが、実は夏江の同窓生、38歳。子供のころに当時から女王様気質だった夏江と衝撃の出会いを果たし、以来後を追うように同じ中学、高校、大学と進み、現在淡雪家の召使兼運転手として夏江につくす。
・高斗弥生／姫乃の中学時代からの友人。学校で繭根のとりまきにいじめられる姫乃の唯一の味方。妄想癖が強い。
・美景／原作になかった新キャラ。淡雪家に勤める数多くのメイドのひとり。家庭内で理不尽な冷遇を受ける姫乃の唯一の理解者。基本的にお嬢様とメイドという一線は守るものの、なにかと姫乃を気にかけてくれる。

■サブタイトル

・01／運命の風
・02／トキメキを聴かせて
・03／プリーティアへの道
・04／陽だまりの約束
・05／闇の微笑
・06／紅(ル－ジュ)の秘密
・07／もう誰も守れない
・08／目覚めのとき
・09／届かない旋律（メロディー）
・10／想いの果てに
・11／ガラスの瞳
・12／ぬくもりをもう一度
・13／白い雪の伝説

■主題歌・楽曲

・OP
・White Destiny
・歌／石田燿子
・ED
・Lucky Star
・歌／吉田小百合

新白雪姫伝説プリーティア - シンシラユキヒメデンセツプリーティア 評測と推薦

2001年に放送された「新白雪姫伝説プリーティア」は、佐藤順一と成瀬かおりによるオリジナルアニメ作品であり、WOWOWで全13話が放送されました。この作品は、少女小説家崩れの父親と貧乏暮らしをしていた女子高生・淡雪姫乃が、父親の再婚をきっかけに一変する生活の中で、世界を救う「プリーティア」としての運命に立ち向かう物語です。以下では、この作品の魅力や特徴、そして推薦ポイントについて詳しく解説します。

ストーリーの魅力

「新白雪姫伝説プリーティア」のストーリーは、シンデレラのような境遇から始まります。主人公の淡雪姫乃は、母親を亡くし、父親と二人で貧しい生活を送っていました。しかし、父親が大富豪の未亡人と再婚したことで、彼女の生活は一変します。新しい家族との生活は、義理の姉妹との衝突や冷遇など、困難に満ちていますが、姫乃はその中でも前向きに生きようとします。この点が、視聴者に共感を呼び、彼女の成長を応援したくなる要素となっています。

物語の転機となるのは、7人の美少年「リーフェナイツ」の登場です。彼らは世界を支えるエネルギー「リーフェ」を守るために現れ、姫乃に協力を求めます。姫乃が「プリーティア」として世界を救う運命にあることが明らかになると、彼女の冒険が始まります。このファンタジー要素が、物語に深みと広がりを与え、視聴者を引き込む力があります。

また、各エピソードのサブタイトルが示すように、物語は姫乃の成長とリーフェナイツとの絆の深まりを描いています。特に、「運命の風」から始まり、「白い雪の伝説」で終わる一連のエピソードは、姫乃の内面的な変化と外面的な冒険を巧みに描き出しています。視聴者は、彼女の成長と共に物語に没入し、最終話まで一気に見進めることができるでしょう。

キャラクターの魅力

「新白雪姫伝説プリーティア」のキャラクターは、それぞれ個性的で魅力的です。主人公の淡雪姫乃は、バイタリティーあふれる少女で、困難な状況でも前向きに立ち向かう姿勢が印象的です。彼女の「邪道会館流空手道」の黒帯保持者という設定も、彼女の強さを象徴しています。

リーフェナイツのメンバーは、それぞれ異なるリーフェを司り、個々の性格や背景が描かれています。颯の責任感と過去の秘密、細の冷静さと人当たりの良さ、豪の豪放さと直感力、蛍の理論派としての側面、万年の子供っぽさと背伸び、初と新の年少組としての活躍など、各キャラクターが物語に深みを与えています。また、義理の姉妹である淡雪繭根と淡雪真綿のキャラクターも、物語に緊張感とドラマ性を加えています。

特に、淡雪繭根のプライドの高さと姫乃への冷遇、淡雪真綿の感情表現の下手さと細への恋心など、彼女たちのキャラクターが物語を豊かにしています。また、淡雪家の召使兼運転手である田中や、姫乃の友人である高斗弥生、そして新キャラの美景など、サブキャラクターも魅力的で、物語を支えています。

音楽の魅力

「新白雪姫伝説プリーティア」の音楽も、作品の魅力を引き立てる重要な要素です。オープニングテーマ「White Destiny」は、石田燿子が歌っており、物語のファンタジー感を高める美しいメロディーが印象的です。エンディングテーマ「Lucky Star」は、主人公の淡雪姫乃役を演じる吉田小百合が歌っており、彼女のキャラクターを象徴するような明るく前向きな曲になっています。

また、大森俊之による音楽は、各エピソードの雰囲気を盛り上げ、視聴者の感情を引き立てる役割を果たしています。特に、リーフェナイツの戦闘シーンや姫乃の成長を描くシーンでの音楽は、物語の緊張感や感動を増幅させています。

推薦ポイント

「新白雪姫伝説プリーティア」は、以下のポイントで推薦できる作品です。

1. **ファンタジーと現実の融合**: 物語は、現実の家族問題や学校生活と、ファンタジー要素であるリーフェナイツやプリーティアの存在が巧みに融合されています。このバランスが、視聴者を引き込む力となっています。

2. **キャラクターの成長と絆**: 主人公の淡雪姫乃の成長と、リーフェナイツとの絆の深まりが描かれており、視聴者は彼女の冒険に共感し、応援することができます。また、各キャラクターの個性と背景が物語に深みを与えています。

3. **美しい音楽とビジュアル**: オープニングとエンディングのテーマ曲、そして大森俊之による音楽が物語を盛り上げています。また、キャラクターデザインや背景美術も美しく、視覚的な魅力も高いです。

4. **感動的なストーリー展開**: 各エピソードのサブタイトルが示すように、物語は姫乃の成長と冒険を描いており、視聴者は最終話まで一気に見進めることができます。特に、最終話「白い雪の伝説」は感動的な結末で、視聴者の心に深く残ることでしょう。

「新白雪姫伝説プリーティア」は、ファンタジーと現実の融合、キャラクターの成長と絆、美しい音楽とビジュアル、そして感動的なストーリー展開が魅力的な作品です。特に、少女アニメやファンタジーアニメが好きな方には強く推薦します。また、家族問題や成長のテーマに興味がある方にもおすすめです。この作品を通じて、淡雪姫乃の冒険と成長をぜひ体験してみてください。