『機動戦士Vガンダム』の魅力と評価：リアルロボットアニメの金字塔

機動戦士Vガンダム - キドウセンシヴィクトリーガンダム

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

1993年04月02日 ～ 1994年03月25日

■放送局

テレビ朝日

■分数

30分

■話数

51話

■原作

原作／矢立 肇、富野由悠季

■監督

富野由悠季

■制作

・制作協力／電通、創通エージェンシー

■著作

©創通・サンライズ

■ストーリー

宇宙世紀153年。人類の生活圏が宇宙にまで拡大してから１世紀半が経ち、地球圏は"宇宙戦国時代"と呼ばれる混乱期を迎えていた。そんな中、東欧の不法居住区"ポイント・カサレリア"に住むウッソ・エヴィンとシャクティ・カリンは、地球に侵攻したコロニー国家"ザンスカール帝国"と、それに抵抗するレジスタンス組織"リガ・ミリティア"の戦闘に巻き込まれ、否応なくその戦いに巻き込まれていく。周囲の人々を守りたい一心でヴィクトリーガンダムのパイロットとなったウッソは、初めて訪れた宇宙で、ハイランドの子供たちと出会い、同時に多くの仲間を失っていく。

■キャスト

・ウッソ・エヴィン／阪口大助
・シャクティ・カリン／黒田由美
・オデロ・ヘンリーク／中田雅之
・ウォレン・トレイス／松本梨香
・スージィ・リレーン／こおろぎさとみ
・マーベット・フィンガーハット／白石文子
・ジュンコ・ジェンコ／小林優子
・トマーシュ・マサリク／関 智一
・エリシャ・クランスキー／柳沢三千代
・マルチナ・クランスキー／吉田古奈美
・クロノクル・アシャー／檀 臣幸
・ファラ・グリフォン／折笠　愛
・ムッターマ・ズガン／中 博史
・フォンセ・カガチ／大矢兼臣
・マリア・ピァ・アーモニア／篠原恵美
・カテジナ・ルース／渡辺久美子
・ナレーション／中田譲治

■メインスタッフ

・総監督／富野由悠季
・キャラデザイン ／逢坂浩司
・メカデザイン ／大河原邦男、カトキハジメ、石垣純哉
・脚本／桶谷顕、富田祐弘、園田英樹、神戸一彦
・音楽／千住

■メインキャラクタ

・ウッソ・エヴィンÜSO　EWIN／本編の主人公。ポイント・カサレリアにシャクティらと共に住んでいたが、ラゲーンのザンスカール帝国軍とリガ・ミリティアのカミオン隊との戦いに巻き込まれたことをきっかけに、失踪した両親の手がかりをもとめて旅立つ。両親は　リガ・ミリティアの指導層に位置するハンゲルグ・エヴィンとミューラ・ミゲル。性別：男。年齢：13歳。
・シャクティ・カリンSHAHKTI KAREEN／カサレリアに住むウッソの隣人。ザンスカール帝国女王・マリアの娘。幼い頃にマリアと引き離され、カサレリアにて養父母によって育てられたが、実の母親については「叔母」として知らされていた。ウッソが戦いに巻き込まれることを嫌うが、親探しに旅立つウッソに従う形でカサレリアを離れ、ウッソが宇宙に出たと知るや、リーンホースに密航するなど、見かけによらず行動的。戦闘中に宇宙に投げ出されてザンスカールに保護され、マリアの娘であることが発覚する。マリアの血をくためか、人の存在や死を関知する能力を持ち、それは母・マリアと再会して顕著になる。性別：女。年齢：11歳。
・マーベット・フィンガーハットMARBET FINGERHAT／カミオン隊のＶタイプ女性パイロット。クロノクルとの戦闘中に脚を負傷してウッソと出会ったことがきっかけとなり、ウッソと行動を共にすることになる。生真面目さと誠実さから皆に信用されており、姉のような存在としてホワイトアークの子供達と行動を共にした。シュラク隊を束ねるオリファーとは深い恋仲。女性ばかりの環境に嫉妬を感じもしたが、彼の誠意を信じマケドニアにて結婚式を上げ、彼の子を宿した。性別：女。年齢：22歳。
・オデロ・ヘンリークODELO HENRIK／ラゲーンから焼け出されてカミオン隊に保護された少年達のリーダー格。粗暴に振る舞っているように見えるが、年下に対する配慮を忘れない一面を持つ。ウッソにライバル意識を抱いており、そのことが後にパイロットへの道を進ませた。ホラズムにてガンブラスターを支給され、以後ホワイトアーク隊のパイロットとして活躍する。ハイランドで知り合ったエリシャに一目惚れしてしまい、必死の駆け引きの末に恋仲になった。性別：男。年齢：15歳。
・ウォレン・トレイスWARREN TRACE／カミオン隊に保護され一緒に旅をしていた戦災孤児の少年。オデロの弟分。緊張すると熱が出る体質のおかげで少年達の危機を救ったことがたびたびある。アーティ・ジブラルタルでウッソ達のシャトルに密航し宇宙に上がる。そこで知り合ったハイランドの少女・マルチナに恋をするが、その前途は多難のようである。性別：男。年齢：13歳。
・スージィ・リレーンSUZY RELANE／ラゲーンから焼き出された戦災孤児。オデロ達とともにカミオン隊に保護された。もともと機転の効く子供であり、シャクティの手伝いをすることで生活の知恵も身につけた。親を失った悲しみは誰よりも知っており、戦場を渡り歩くなかで自分なりの他人に対する優しさを培う。シャクティとともにリーンホースに密航して宇宙に上がる。ザンスカール帝国に連れていかれるが、脱出後は、ホワイトアークのクルーとして戦場にとどまり、雑用を引き受けていた。性別：女。年齢：9歳。
・ジュンコ・ジェンコJUNKO JENKO／シュラク隊のリーダー格のパイロット。姉御肌の性格で他の隊員からも「姉さん」と呼ばれ、慕われていた。レモネードが好物。仲間達が死に瀕しても決して緩むことのないその激しい戦い方はオリファーやウッソにとっては「死に急いでいる」ように見えるが、本当のところは定かではない。性別：女。年齢：？
・トマーシュ・マサリクTOMACHE MASSARIK／ハイランドの子供達の中では最年長。ハロを宇宙で行動出来るように改造したり、シノーペの操縦を行うなど、工学系に強いようだ。オデロ達とは気が合うのか、カミオン隊の少年たちと行動を共にし、カイラスギリー攻略においては父親達とリガ・ミリティアとの間の連絡係として働いた。オデロと共にガンブラスターのパイロットとなり、不慣れながらもホワイトアークＭＳ隊の一員としてリガ・ミリティアの作戦に参加する。性別：男。年齢：17歳。
・エリシャ・クランスキーELISCHA KRANSKIE／太陽発電衛星ハイランドの子供。マルチナの姉。ハイランドを脱出後、トマーシュ達と行動を共にする。オデロに一目惚れされ、その熱烈なアタックにほだされる形で付き合うことに。北海でのデートで、彼の形見となるくじらのお守りを受け取った。親元を離れて乗り込んだホワイトアークでは、妹とともに索敵や後方での支援業務を担当した。性別：女。年齢：15歳。
・マルチナ・クランスキーMARTINA KRANSKIE／ハイランドの子供。シノーペの捕虜となっていたところをウォレン達に助けられ、行動を共にするようになる。体調が悪くても無理をする気丈な性格だが、それが原因でアメリア・コロニー潜入という危険な行為ををさせてしまった。宇宙育ちのため、様々な匂いに満ちた地球の環境にいまいち馴染めないようだ。姉とともにホワイトアークに乗り込み、ウッソ達の後方支援に奮戦した。性別：女。年齢：12歳。

■サブタイトル

・第1話／「白いモビルスーツ」
・第2話／「マシンと会った日」
・第3話／「ウッソの戦い」
・第4話／「戦いは誰のために」
・第5話／「ゴッゾーラの反撃」
・第6話／「戦士のかがやき」
・第7話／「ギロチンの音」
・第8話／「激闘！波状攻撃」
・第9話／「旅立ち」
・第10話／「鮮烈！シュラク隊」
・第11話／「シュラク隊の防壁」
・第12話／「ギロチンを粉砕せよ」
・第13話／「ジブラルタル空域」
・第14話／「ジブラルタル攻防」
・第15話／「スペースダスト」
・第16話／「リーンホース浮上」
・第17話／「帝国の女王」
・第18話／「宇宙艦隊戦」
・第19話／「シャクティを捜せ」
・第20話／「決戦前夜」
・第21話／「戦略衛星を叩け」
・第22話／「宇宙の虎」
・第23話／「ザンスカール潜入」
・第24話／「首都攻防」
・第25話／「敵艦と敵地へ」
・第26話／「マリアとウッソ」
・第27話／「宇宙を走る閃光」
・第28話／「大脱走」
・第29話／「新しいスーツV2」
・第30話／「母のガンダム」
・第31話／「モトラッド発進」
・第32話／「ドッゴーラ激進」
・第33話／「海に住む人々」
・第34話／「巨大ローラー作戦」
・第35話／「母かシャクティか」
・第36話／「母よ大地にかえれ」
・第37話／「逆襲ツインラッド」
・第38話／「北海を炎にそめて」
・第39話／「光の翼の歌」
・第40話／「超高空攻撃の下」
・第41話／「父の作った戦場」
・第42話／「鮮血は光の渦に」
・第43話／「戦場の彗星ファラ」
・第44話／「愛は光の果てに」
・第45話／「幻覚に踊るウッソ」
・第46話／「タシロ反乱」
・第47話／「女たちの戦場」
・第48話／「消える命　咲く命」
・第49話／「天使の輪の上で」
・第50話／「憎しみが呼ぶ対決」
・第51話／「天使たちの昇天」

■主題歌・楽曲

・OP1
・#01～#31
・「STAND UP TO THE VICTORY～トゥ・ザ・ヴィクトリー」
・作詞／井萩 麟、みかみ麗緒
・作曲／川添智久
・編曲／神長弘一、川添智久、井上龍仁
・唄／川添智久
・OP2
・#32～#51
・「Don't Stop! Carry On!」
・作詞／西脇 唯
・作曲／小泉誠司
・編曲／福田裕彦
・唄／RD
・ED1
・#01～#31
・「WINNERS FOREVER～勝利者よ～」
・作詞、作曲／長友仍世
・編曲／板倉雅一
・唄／INFIX
・ED2
・#32～#51
・「もう一度ＴＥＮＤＥＲＮＥＳＳ」
・作詞／浜口 司
・作曲／安宅美春
・編曲／葉山たけし
・唄／ＫＩＸＳ

機動戦士Vガンダム - キドウセンシヴィクトリーガンダム 評測と推薦

『機動戦士Vガンダム』は、1993年から1994年にかけて放送されたテレビアニメシリーズであり、ガンダムシリーズの中でも特に深いテーマとリアルな戦争描写で知られています。この作品は、宇宙世紀153年を舞台に、地球圏が「宇宙戦国時代」と呼ばれる混乱期に突入した中で、若き主人公ウッソ・エヴィンが戦いに巻き込まれていく物語です。以下では、この作品の魅力や特徴、そして推薦ポイントについて詳しく解説します。

ストーリーとテーマ

『機動戦士Vガンダム』のストーリーは、地球に侵攻したザンスカール帝国とそれに抵抗するリガ・ミリティアの戦いを中心に展開されます。主人公のウッソ・エヴィンは、両親を探す旅の中で、リガ・ミリティアの一員として戦うことになります。彼の成長と戦いの過程を通じて、戦争の残酷さや人間の尊厳、そして希望について深く考えさせられる作品です。

この作品の大きな特徴は、戦争のリアルな描写です。一般市民の視点から見た戦争の恐怖や、戦場で命を落とす兵士たちの悲劇がリアルに描かれています。また、ウッソが「ニュータイプ」の能力を持つことで、戦争の精神的な影響や人間の心の深部に迫る描写も見られます。これらの要素が組み合わさることで、視聴者に強いメッセージを伝えることができています。

キャラクター

『機動戦士Vガンダム』のキャラクターは、一人ひとりが個性的で深みがあります。主人公のウッソ・エヴィンは、13歳という若さながらも、戦場で成長していく姿が描かれています。彼の純粋さと強さが、視聴者に感動を与えます。また、シャクティ・カリンやマーベット・フィンガーハットなど、女性キャラクターも強く印象に残ります。彼女たちの行動や決断が物語を大きく動かし、視聴者に考えさせるきっかけを提供します。

特に注目すべきは、ウッソのライバルであるオデロ・ヘンリークです。彼の粗暴な外見とは裏腹に、仲間に対する優しさや責任感が描かれています。また、ウォレン・トレイスやスージィ・リレーンなどの子供たちも、戦場で成長していく姿が感動的です。これらのキャラクターたちが織りなす人間ドラマが、この作品の魅力の一つとなっています。

メカデザイン

『機動戦士Vガンダム』のメカデザインは、大河原邦男、カトキハジメ、石垣純哉といった名だたるデザイナーたちの手によって生み出されました。特に、ヴィクトリーガンダムのデザインは、従来のガンダムシリーズとは一線を画す斬新さと美しさを持っています。また、ザンスカール帝国のモビルスーツも個性的で、戦場での迫力ある戦闘シーンを盛り上げています。

この作品では、モビルスーツの戦闘だけでなく、戦略や戦術も重要な要素となっています。リガ・ミリティアの戦略や、ザンスカール帝国の圧倒的な力が描かれることで、視聴者は戦場のリアルさを感じることができます。また、モビルスーツの開発や改良の過程も描かれており、技術的な面白さも楽しむことができます。

音楽

『機動戦士Vガンダム』の音楽は、千住明が担当しました。彼の音楽は、戦場の緊張感や悲しみ、そして希望を表現するのに大いに貢献しています。特に、オープニングテーマの「STAND UP TO THE VICTORY～トゥ・ザ・ヴィクトリー」とエンディングテーマの「WINNERS FOREVER～勝利者よ～」は、視聴者の心に強く響く名曲です。また、劇中で使用されるBGMも、物語の展開に合わせて感情を揺さぶる効果を持っています。

推薦ポイント

『機動戦士Vガンダム』は、ガンダムシリーズの中でも特にリアルな戦争描写と深いテーマを持つ作品です。戦争の恐怖や人間の尊厳、そして希望について考えさせられる内容は、視聴者に強いメッセージを伝えます。また、個性的で深みのあるキャラクターたちや、美しいメカデザイン、そして感動的な音楽も、この作品の魅力です。

この作品を推薦するポイントは以下の通りです：

• リアルな戦争描写：一般市民の視点から見た戦争の恐怖や、戦場での悲劇がリアルに描かれています。これにより、視聴者は戦争の本質を深く理解することができます。
• 深いテーマ：戦争の残酷さや人間の尊厳、そして希望について考えさせられるテーマが描かれています。これにより、視聴者は自分自身の価値観や信念を見つめ直すきっかけを得ることができます。
• 個性的なキャラクター：ウッソ・エヴィンを始めとするキャラクターたちは、一人ひとりが個性的で深みがあります。彼らの成長や人間ドラマが、視聴者に感動を与えます。
• 美しいメカデザイン：ヴィクトリーガンダムを始めとするモビルスーツのデザインは、美しさと迫力を持っています。これにより、視聴者は戦場の緊張感や興奮を感じることができます。
• 感動的な音楽：千住明の音楽は、戦場の緊張感や悲しみ、そして希望を表現するのに大いに貢献しています。特に、オープニングとエンディングのテーマ曲は、視聴者の心に強く響きます。

以上のように、『機動戦士Vガンダム』は、ガンダムシリーズの中でも特に深いテーマとリアルな戦争描写を持つ作品です。視聴者に強いメッセージを伝えるとともに、個性的なキャラクターたちや美しいメカデザイン、そして感動的な音楽も楽しむことができます。ぜひ、この作品を視聴して、その魅力を感じてください。