聖戦士ダンバイン:伝説のロボットアニメを再評価する

聖戦士ダンバイン:伝説のロボットアニメを再評価する

聖戦士ダンバイン - 異世界と現実の交錯する壮大な物語

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

1983年02月05日 ~ 1984年01月21日
毎週土曜日17時30分~18時

■放送局

名古屋テレビ

■分数

30分

■話数

49話

■原作

原作/富野由悠季、矢立肇

■監督

総監督/富野由悠季

■制作

名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ

■著作

©創通・サンライズ

■ストーリー

海と大地の狭間にある異世界バイストン・ウェル。この世界に、地上から「聖戦士」として招喚された少年ショウ・ザマは、生体エネルギー「オーラ力(ちから)」によって作動するオーラバトラー、ダンバインを駆り、仲間たちとともに覇王ドレイク・ルフトの軍勢と戦う。戦乱は、バイストン・ウェルの多くの人々の運命を巻きこみ、さらにはショウたちの故郷である地上世界にまで拡大してゆく。ショウは、数々の試練を超え、戦士としての宿命と対峙してゆくことになる…… 。

『サンライズ全作品集成』より

■解説

1980年代初頭では新鮮だった、ヒロイックファンタジー風の異世界を舞台とする異色のロボットアニメ。宮武一貴、出渕裕らによる、騎士の鎧と生物のイメージを併せ持つオーラバトラーや湖川友謙による独特の艶のあるキャラクターの造形、親子や男女の愛憎の確執を絡めた戦史劇的なストーリーなどが、注目を集めた。また、異世界描写ばかりでなく、放送後半では、地上界の現実の国家勢力や現用兵器も登場し、当時のリアルロボットアニメ路線をも取りこんでいる。

『サンライズ全作品集成』より

■キャスト

・ショウ/中原茂
・マーベル/土井美加
・ニー/安宅 誠
・バーン(黒騎士)/速水奨
・ガラリア/西城美希
・チャム/川村万梨阿
・キーン/高田由美
・リムル/色川京子
・ドレイク/大木正司
・トッド/逢坂秀実
・ミュージィ/横尾まり
・ショット/田中正彦
・ナレーター/若本紀昭

■メインスタッフ

・企画/日本サンライズ
・原作/富野由悠季、矢立肇
・キャラクターデザイン/湖川友謙
・メカニカルデザイン/宮武一貴
・美術/池田繁美
・作画監督チーフ/湖川友謙
・撮影監督/斉藤秋男
・編集/井上編集室、布施由美子
・録音監督/藤野貞義
・音楽/坪能克裕
・総監督/富野由悠季
・プロデューサー/森山けい【さんずいへんに「径」旧字体のつくり部分】(名古屋テレビ)、大西邦明(創通エージェンシー)、中川宏徳(日本サンライズ)

■サブタイトル

・第1話/聖戦士たち
・第2話/ギブンの館
・第3話/ラース・ワウの脱出
・第4話/リムルの苦難
・第5話/キーン危うし
・第6話/月の森の惨劇
・第7話/開戦前夜
・第8話/再び、ラース・ワウ
・第9話/天と地と
・第10話/父と子
・第11話/キロン城攻防
・第12話/ガラリアの追跡
・第13話/トッド激進
・第14話/エルフ城攻略戦
・第15話/フラオン動かず
・第16話/東京上空
・第17話/地上人たち
・第18話/閃光のガラリア
・第19話/聖戦士ショウ
・第20話/バーンの逆襲
・第21話/逃亡者リムル
・第22話/戦士リムル・ルフト
・第23話/ミュージィの追撃
・第24話/強襲対強襲
・第25話/共同戦線
・第26話/エレの霊力
・第27話/赤い嵐の女王
・第28話/ゴラオンの発進
・第29話/ビルバイン出現
・第30話/シルキーの脱出
・第31話/黒騎士の前兆
・第32話/浮上
・第33話/マシン展開
・第34話/オーラ・バリアー
・第35話/灼熱のゴラオン
・第36話/敵はゲア・ガリング
・第37話/ハイパー・ジェリル
・第38話/時限爆弾
・第39話/ビショットの人質
・第40話/パリ炎上
・第41話/ヨーロッパ戦線
・第42話/地上人の反乱
・第43話/ハイパー・ショウ
・第44話/グラン・アタック
・第45話/ビヨン・ザ・トッド
・第46話/リモコン作戦
・第47話/ドレイク・ルフト
・第48話/クロス・ファイト
・第49話/チャム・ファウ

■詳細な評測と推薦

■作品の背景と制作

『聖戦士ダンバイン』は、1983年から1984年にかけて放送された日本のアニメシリーズであり、富野由悠季監督の代表作の一つとして知られています。富野監督は、既に『機動戦士ガンダム』でその名を轟かせていた中で、新たな挑戦として異世界ファンタジーとロボットアニメを融合させたこの作品を生み出しました。制作は日本サンライズが行い、名古屋テレビと創通エージェンシーが共同で製作に携わっています。

■ストーリーの魅力

『聖戦士ダンバイン』のストーリーは、異世界バイストン・ウェルと現実世界の間を行き来する少年ショウ・ザマの冒険を描いています。ショウは、バイストン・ウェルに召喚され、そこでオーラバトラー「ダンバイン」を駆って戦うことになります。物語は、異世界での戦いだけでなく、現実世界への影響も描かれており、二つの世界の交錯が見事に描かれています。この二つの世界の間で揺れ動くショウの心情や、仲間たちとの絆、そして敵対する勢力との戦いが、視聴者を引き込む魅力となっています。

■キャラクターの魅力

本作のキャラクターは、湖川友謙の独特なデザインによって生き生きと描かれています。主人公のショウ・ザマは、勇敢でありながらも迷いや葛藤を抱える少年として描かれ、その成長が物語の中心にあります。また、ショウの仲間であるマーベル、ニー、バーン(黒騎士)など、個性豊かなキャラクターが物語を盛り上げます。特に、バーンのキャラクターは、敵でありながらもその深い背景と人間性が描かれ、視聴者に強い印象を与えます。

■メカニックデザインの魅力

『聖戦士ダンバイン』のメカニックデザインは、宮武一貴と出渕裕によるもので、騎士の鎧と生物のイメージを融合させた独特のデザインが特徴です。オーラバトラーは、生体エネルギー「オーラ力」によって動くという設定が新鮮で、視覚的にも非常に魅力的です。特に、ダンバインのデザインは、美しさと力強さを兼ね備えたものであり、多くのファンに愛されています。

■音楽の魅力

坪能克裕による音楽も、本作の魅力を引き立てる重要な要素です。オープニングテーマ「ダンバインとぶ」の壮大なメロディや、エンディングテーマ「愛の鼓動」の美しい旋律は、視聴者の心に深く刻まれています。また、劇伴音楽も物語の展開に合わせて巧みに使われており、視聴者の感情を揺さぶる効果を発揮しています。

■放送当時の影響と評価

『聖戦士ダンバイン』は、1980年代初頭のロボットアニメとしては異色の存在でした。ヒロイックファンタジー風の異世界を舞台にした設定や、現実世界との交錯という新しい試みは、視聴者に新鮮な驚きを与えました。また、親子や男女の愛憎の確執を絡めたストーリーは、視聴者に深い感動を与え、多くのファンを獲得しました。放送当時は、リアルロボットアニメの流行の中で異彩を放つ作品として評価され、現在でもその価値が再評価されています。

■推薦ポイント

『聖戦士ダンバイン』は、異世界ファンタジーとロボットアニメの融合という新しい試みが成功した作品であり、ストーリー、キャラクター、メカニックデザイン、音楽など、全ての要素が高いレベルで融合しています。特に、異世界と現実世界の交錯というテーマは、視聴者に深い感動と思考を促すものであり、現代でも十分に楽しむことができます。また、富野由悠季監督の独特な世界観とストーリーテリングは、他の作品では味わえない魅力を持っています。ロボットアニメやファンタジーアニメが好きな方、そして新しい挑戦を楽しみたい方に強く推薦します。

■関連作品と視聴方法

『聖戦士ダンバイン』は、富野由悠季監督の他の作品と比較しても、その独特な世界観とストーリーテリングが際立っています。特に、『機動戦士ガンダム』や『伝説巨神イデオン』など、富野監督の他の作品も合わせて視聴することで、より深く彼の世界観を理解することができます。また、『ダンバイン』の続編として制作されたOVA『新ダンバイン』も、物語の続きを楽しむことができます。

視聴方法としては、DVDやBlu-rayが発売されているため、購入して視聴することが可能です。また、ストリーミングサービスでも配信されている場合があるため、そちらを利用するのも一つの方法です。さらに、ファンイベントやコンベンションでは、関連グッズやフィギュアも販売されているため、興味がある方はチェックしてみてください。

■結論

『聖戦士ダンバイン』は、異世界ファンタジーとロボットアニメの融合という新しい試みが成功した作品であり、そのストーリー、キャラクター、メカニックデザイン、音楽など、全ての要素が高いレベルで融合しています。異世界と現実世界の交錯というテーマは、視聴者に深い感動と思考を促すものであり、現代でも十分に楽しむことができます。富野由悠季監督の独特な世界観とストーリーテリングは、他の作品では味わえない魅力を持っており、ロボットアニメやファンタジーアニメが好きな方、そして新しい挑戦を楽しみたい方に強く推薦します。

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