お子様は腕や脚に痛みを感じていますか?軽く考えないでください!重度の障害の可能性あり...

多くの人は「関節炎」は大人にだけ起こる病気だと考えていますが、子供もこの病気になる可能性があることを知りません。

子どもが腕や脚の痛みを訴えても、親はそれを真剣に受け止めなかったり、関節炎は老化による病気だと誤解したりすることがあります。親たちは自分の子供が関節炎にかかっているかもしれないとは考えもせず、十分な注意を払わず、早期治療の機会を逃してしまうことがよくあります。関節の変形や障害が発生する頃には、後悔しても手遅れです。

若年性特発性関節炎（JIA）は、他の疾患が除外された後も、原因不明の関節の腫れ、痛み、熱感、または運動制限が 6 週間以上続く 16 歳未満の小児の疾患群です。ここでの「特発性」とは、病気の原因が不明であることを意味し、「若年性」とは、症状が 16 歳未満で現れることを意味します。この病気は、慢性関節炎を主な特徴とする小児の最も一般的な慢性疾患の 1 つであり、全身の多系統の損傷を伴う場合があります。

JIA は自己免疫疾患であり、免疫系が自身の細胞や組織を攻撃する病気です。しかし、その病因は依然として不明です。一般的には感染、遺伝、免疫に関係していると考えられています。疫学的研究によれば、10万人中3.5～13.9人の子供がJIAに罹患していることが判明しています。我が国にはJIAを患う子どもが約22万人おり、患者数は年々増加しています。

JIA の臨床的特徴は、関節の腫れ、関節液の浸出、または関節の動きの制限、圧痛、運動時の痛み、および表面温度の上昇です。関節痛は 6 週間以上続き、可動域制限を伴う場合があります。病気の経過が長い子供は関節の変形を経験する可能性もあります。ほとんどの子供は関節の「朝のこわばり」を経験します。これは、朝に関節が特にこわばりやすいことを意味します。子どもによっては発熱し、毎日37.5℃以上の熱が出て、2週間以上熱が続くこともあります。一般的に、ホルモン（デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾンなど）を使用すると、解熱効果が高まります。発熱とともに、発疹やリンパ節の腫れが現れることもあります。臨床検査では、JIA の活動期における貧血、白血球総数の大幅な増加、赤血球沈降速度 (ESR) の大幅な上昇、および C 反応性タンパク質の大幅な増加が示されます。さらに、JIA は紅斑、リンパ節腫脹、肝脾腫、胸膜炎、ぶどう膜炎、心膜炎など、全身の複数の臓器に障害を引き起こす可能性があり、小児の障害や失明の重要な原因でもあります。
多くの若い患者が関節痛を経験しており、親はそれが子供が成長して「成長痛」を経験している結果であると一方的に信じていることが多く、それが病気の治療の遅れや治療の最適な時期の喪失につながります。成長痛は3～12歳の子供によく見られ、痛みは主に下肢に生じます。断続的な発作が特徴で、特に夜間に頻繁に起こりますが、短時間で自然に治まることもあります。 JIA は、関節皮膚温度の上昇、関節の腫れ、関節の圧痛、または動きの制限を伴う持続的な痛みであり、肝臓、脾臓、リンパ節の腫大を引き起こすこともあります。 JIA は小児期の障害の主な原因です。迅速かつ効果的に治療しないと、子供の関節が損傷する可能性があり、治療を受けない場合の2年間の障害率は50％に達する可能性があります。

子どもに持続的な関節痛が見られる場合、親は関節が腫れていないか、関節の温度が周囲の皮膚温度よりも高いか、関節に圧痛や動きの制限があるかどうかを注意深く観察する必要があります。また、ボタンが押せない、歩行が不安定、姿勢が異常など、手足の柔軟性の低下が見られる場合は、親は子どもを小児リウマチ科に連れて行き、リウマチ学および免疫学の検査を受けさせる必要があります。

診断されたら、専門の医療スタッフと積極的に協力し、医師の指示に従って標準化された薬物治療とリハビリテーション訓練を受ける必要があります。そうすれば、幸せな子供時代を過ごすことができ、大人になって結婚し、子供を持ち、普通の生活を送ることができるでしょう。

著者：趙文佳 首都医科大学付属北京小児病院

レビュー |鄧江紅、首都医科大学北京小児病院主任医師