『蒼穹のファフナー EXODUS』レビュー：壮大な物語と深いキャラクターの魅力

蒼穹のファフナー EXODUS - ソウキュウノファフナー エグゾダス -

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

2015年01月09日 ～ 2015年04月04日

■TV放送

• 毎日放送　2015年1月9日 - 4月4日　金曜 2:19 - 2:49(木曜深夜)
• TBSテレビ　2015年1月10日 - 4月4日　土曜 2:25 - 2:55(金曜深夜)
• CBCテレビ　2015年1月10日 - 4月4日　土曜 3:12 - 3:42(金曜深夜)
• BS-TBS　2015年1月11日 - 4月5日　日曜 0:30 - 1:00(土曜深夜)
• AT-X　2015年1月22日 - 4月16日　木曜 21:30 - 22:00

■ネット配信

• ニコニコ生放送　2015年1月11日 - 4月5日　日曜 23:00 - 23:30
• ニコニコチャンネル　2015年1月11日 - 4月5日　日曜 23:30 更新

■放送局

MBS、TBS

■分数

30分

■話数

13話

■原作

XEBEC

■監督

能戸隆

■制作

・アニメーション制作／XEBEC　zwei

■著作

©XEBEC・FAFNER EXODUS PROJECT

■ストーリー

“あなたは、そこにいますか？”

西暦2150年。遠い宇宙から来たシリコン型生命体・フェストゥムとの戦いは、新たな局面を迎えていた。第一次蒼穹作戦で砕かれた北極ミールは、その欠片を世界中にまき散らした。それらはやがて、独立したミールとして、個別の活動を始めた。大半のミールは人類への憎しみを抱き、戦いを挑んできたが、一部のフェストゥムは人類との共生を選択した。同じ思想を持つ者は、人類のなかにも存在した。彼らは人間であり、フェストゥムでもあった。その存在が戦局を混乱させ、より多くの憎しみを生んだ。戦いはもう、人類対フェストゥムという単純な構図では語れなくなっていた。そんななか、竜宮島だけは戦いの表舞台から姿を消し、沈黙を守っていた。2年前の来主 操との邂逅で、島はミールと対話する手段を手に入れた。それは島に、可能性をもたらした。アルヴィスの子たちは、戦いの準備を整えながら、敵を理解する術を模索していた。そして、今また、島に更なる進化がもたらされようとしていた。フェストゥムの言語を解する少女と、フェストゥムに守られた少女。ふたりが出会う時、新たな世界の扉が開く…

■キャスト

• 皆城総士／喜安浩平
• 真壁一騎／石井真
• 遠見真矢／松本まりか
• 堂馬広登／佐々木望
• 立上芹／福圓美里
• 要咲良／新井里美
• 近藤剣司／白石稔
• 西尾里奈／白石涼子
• 西尾暉／梶裕貴
• 御門零央／島﨑信長
• 鏑木慧／小野賢章
• 水鏡美三香／石川由依
• 真壁史彦／田中正彦
• 溝口恭介／土師孝也
• 遠見千鶴／篠原恵美
• 羽佐間容子／葛城七穂
• 羽佐間カノン／小林沙苗
• 要澄美／石川静
• 小楯保／高瀬右光
• 日野弓子／ゆかな
• 日野美羽／諸星すみれ
• イアン・カンプ／てらそままさき
• ジェレミー・リー・マーシー／遠藤綾
• 陳晶晶／小松美智子
• 西尾行美／京田尚子
• ナレイン・ワイズマン・ボース／大友龍三郎
• ウォルター・バーゲスト／置鮎龍太郎
• ダスティン・モーガン／中村悠一
• ジョナサン・ミツヒロ・バートランド／岡本信彦
• ビリー・モーガン／森田成一
• アイシュワリア・フェイン／潘めぐみ
• キース・ウォーター／宇乃音亜季
• エメリー・アーモンド／佐々木りお
• 陣内貢／鈴木達央
• 将陵佐喜／浅倉杏美
• 堂馬舞／世戸さおり

■メインスタッフ

• 原作／XEBEC
• シリーズ構成／冲方　丁
• キャラクターデザイン／平井久司
• メカニックデザイン／鷲尾直広
• CGIディレクター／井野元英二
• 美術監督／小濱俊裕
• 美術デザイン／青木　薫
• 色彩設計／関本美津子
• 撮影監督／青木　隆
• 編集／伊藤潤一
• エグゼクティブプロデューサー／中西　豪、丸山博雄
• プロデューサー／須藤孝太郎、橋本　龍
• アニメーションプロデューサー／草壁　匠
• ラインプロデューサー／明官ゆう子
• アニメーション制作／XEBECzwei
• 監督／羽原信義
• 総監督／能戸　隆
• 製作／FAFNER EXODUS PROJECT/MBS

■メインキャラクタ

• 皆城総士

2131年12月27日生　19歳　A型

第1種任務：ジークフリード・システム搭乗者

パイロットたちをまとめるリーダー。常に冷静さを保ち、自分の感情を表に出さないため、冷たい人間だと周囲に誤解されていた。一騎曰く「不器用」な性格。左眼に、幼い頃、一騎に負わされた怪我の痕が残っている。第一次蒼穹作戦前に北極ミールに捕らわれ、肉体を消失した。その後、操のミール内で2年を過ごし、第二次蒼穹作戦を期に肉体を取りもどした。

• 真壁一騎

2131年9月21日生　19歳　O型

第1種任務：ファフナー・パイロット〈マークザイン〉

第2種任務：喫茶「楽園」調理師

父親：真壁史彦〈器屋店主・陶芸家〉

竜宮島のエース・パイロット。幼い頃、皆城総士に深い傷を負わせてしまい、以来、自分の存在を否定し続けてきた。ファフナーに乗るようになってからも、総士の気持ちが理解できず、島を抜け、人類軍にファフナーごと拘束されたこともある。だが、外の世界を体験して、自分が今ここにいる意味、人が人と関わる重要性を理解。総士ともより深い絆で結ばれた。

• 遠見真矢

2131年11月11日生　19歳　AB型

第1種任務：ファフナー・パイロット〈マークジーベン〉

第2種任務：喫茶「楽園」手伝い

母親：遠見千鶴〈遠見医院院長〉

姉：日野弓子　姪：日野美羽

一騎の幼なじみ。人々の置かれた状況、心理状態を的確に見抜く力を持っている。自己主張の強いタイプではないが、自分が正しいと思ったことは、大人に対してもはっきり意見する。剣司らと共にパイロットに選ばれながら、長い間訓練すら受けられず、疎外感を感じてきた。今は、一騎を守るため、戦いの最前線に留まっている。

• ジョナサン・ミツヒロ・バートランド

任務：人類軍ファフナー・パイロット〈ドミニオンズ・モデル〉

人類軍ペルセウス中隊ファフナー隊隊長。マカベ因子と呼ばれる、素質の足りない者でもファフナーに乗れるようになる特殊な因子を体内に取りこんでいる。優しく思いやりがあり、落ち着いた態度で人に接する。姪である美羽を人類最高のエスペラントとしてリスペクトしている。

• ビリー・モーガン

任務：人類軍ファフナー・パイロット〈パワーズ・モデル〉

兄：ダスティン・モーガン〈人類軍ファフナー・パイロット〉

ペルセウス中隊のムードメーカーにして、トラブルメーカー。思った事を素直に口にしてしまう傾向があり、時に周りの人を傷つけてしまうが、本人に悪気はない。ファフナー部隊の隊長である兄・ダスティンに憧れて人類軍に志願した。ミツヒロ、アイとはパイロット候補生時代に出会い、それ以来ずっと生死を共にしている。

• アイシュワリア・フェイン

任務：人類軍ファフナー・パイロット〈トローンズ・モデル〉

ファフナー搭乗に対する適性と、同化現象への高い抵抗力を持つ女性。竜宮島の人々に対して礼儀正しく振る舞うが、憧れの英雄カズキ・マカベの前では興奮を抑えきれない。ミツヒロ、ビリーとは、パイロット訓練生時代からの付き合い。

• 羽佐間カノン

2132年5月27日生　18歳　AB型

第1種及び第2種任務：慶樹島エンジニア

養母：羽佐間容子〈慶樹島エンジニア〉

人類軍の凄腕ファフナー・パイロット。後にノートゥング・モデルのパイロットとなった。元々は竜宮島を占領するために派遣された部隊の一員で、自爆して島を沈めるよう上官に命令されていた。その頃のカノンは自分を無価値だと思い込み、下された命令にただ従ってきた。だが、一騎や羽佐間容子に説得され、物事を自分で選び取るようになる。現在は、羽佐間容子に養女として迎えられ、島が第二の故郷になっている。

• 日野美羽

2147年4月1日生　4歳　O型

エスペラント

母：日野弓子　祖母：遠見千鶴〈遠見医院院長〉

叔母：遠見真矢〈喫茶「楽園」手伝い〉

竜宮島で初めて、自然受胎によって授かった子供。世界最高のエスペラントで、生まれながらに島とクロッシングして「ミールの言語」を自然に学んでいる。美羽の優れた対話能力は、第二次蒼穹作戦で既に実証されている。彼女は操の属するミールと直接対話し、彼らが竜宮島を同化しようとするのを防いだ。一方で、普段はママに甘えたり、お絵かきが好きだったりと、4歳の女の子らしい無邪気な行動を見せている。

• エメリー・アーモンド

エスペラント

ミールとの交信能力を持つ少女。ハワイ島が人類軍の核攻撃に遭った際、スフィンクス型フェストゥムに守られていたところをナレインに保護された。それ以降、ナレインと行動を共にしている。幼いながらも自分の存在意義と使命を自覚し、エスペラントのリーダー的存在として活動してきた。いつも手に持っているスニーカーは、結晶化して亡くなった弟の形見。

• 堂馬広登

2132年12月15日生　18歳　O型

第1種任務：ファフナー・パイロット〈マークフュンフ〉

第2種任務：アルヴィス広報部

父：堂馬量平〈堂馬食堂店員〉　姉：堂馬 舞〈堂馬食堂店員〉

一騎たちの後輩で、第二世代のパイロット。中学時代、アイドルになりたいといって騒ぎを起こした事がある。小楯衛にゴウバイン・ヘルメットを託されてからは、パイロットチームの中心的役割を担うようになる。また、アイドルになりたいという夢も叶ったようで、竜宮島のテレビには連日、広登主演のバラエティ番組や歌番組、ニュースなどが流れている。

• 立上　芹

2132年7月8日生　18歳　A型

第1種任務：ファフナー・パイロット〈マークツヴォルフ〉及びドクターコースと特殊医療専攻

第2種任務：鈴村神社巫女及びアルヴィス広報手伝い

父：立上真幸＜鈴村神社神主＞　母：立上鈴奈＜服飾店経営＞

一騎たちの後輩で、第二世代のパイロット。島のコアだった皆城乙姫の親友で、生まれ変わった乙姫の元へ連日通っている。乙姫に「フェストゥムにも命がある」と教えられ、それ以来、戦闘の度に彼らの墓標を作り続けている。中学時代は生物部に所属。昆虫の研究に夢中になっていた。今は特殊医療とドクターコースを選択し、二代目乙姫が順調に成長するための研究を行っている。

• 西尾里奈

2132年4月20日生　18歳　B型

第1種任務：ファフナー・パイロット〈マークノイン〉

第2種任務：西尾商店手伝い

祖母：西尾行美〈西尾商店店主〉　弟：西尾暉〈喫茶「楽園」手伝い〉

一騎たちの後輩で、第二世代のパイロット。両親を亡くして以降、弟の暉がしゃべらなくなり、苛立ちから彼にきつくあたるようになる。それは話さない彼に腹を立てているというより、弟までもが両親の側へ行ってしまうのではないかという不安から来たものだった。暉が話すようになった今は、良好な関係を築いている。遠見真矢の事を尊敬し、慕っている。

• 西尾　暉

2132年4月20日生　18歳　B型

第1種任務：ファフナー・パイロット〈マーク・ツェン〉

第2種任務：喫茶「楽園」手伝い

祖母：西尾行美〈西尾商店店主〉　姉：西尾里奈〈西尾商店手伝い〉

一騎たちの後輩で、第二世代のパイロット。子供の頃、ファフナー・パイロットだった両親が起動テスト中に消滅するのを見て失語症になる。以降、彼自身がファフナーに乗れるようになるまで、その状態は続いた。話せない間、何も言わなくても暉の気持ちを察してくれた真矢に恋心を抱くようになる。「楽園」で働きはじめたのも、真矢と一緒に働けると思ったから。だが、真矢と一騎の間に割って入るのは想像以上に難しく、いつも一騎に対抗意識を燃やしては、軽くいなされている。

• 真壁史彦

2106年6月2日生 45歳　A型

第1種任務：アルヴィス司令

第2種任務：陶芸家

息子：真壁一騎〈喫茶「楽園」調理師〉

元日本自衛軍所属のパイロット。戦死した皆城公蔵の跡を継ぎ、アルヴィス司令となった。日本自衛軍時代は、フェストゥムとはもちろん、日本を滅ぼそうとする人類軍とも戦っていた。その経験から竜宮島の人々には、人間と戦う事を固く禁じている。また、島の結束力を高めるため、徹底した情報公開を実施。島民の信頼を得ている。

• ナレイン・ワイズマン・ボース

任務：人類軍統括本部大将

ハワイ生存圏成立の立役者で、多くの地域の食糧危機を救った事から人々に尊敬されている。ハワイ壊滅直後にエメリーと出会い、敵との交信という新たな可能性を手に入れる。ナレインの提唱する「対話による防衛」は、竜宮島の真壁史彦が思い描く理想に通じる。その夢を実現させるため、ナレインはエメリーの力を借りて伝説のDアイランド探索に乗り出す。

• 近藤剣司

2131年12月7日生　19歳　B型

第1種任務：メディカルルーム医師

第2種任務：竜宮島学園中等部保健医

元第一世代ファフナー・パイロット。要 咲良の恋人。中学時代は無責任なお調子者で、戦闘でも怯えてばかりいた。だが、親友の衛と母親が相次いで戦死し、咲良を同化現象で失いかけた事により、もう誰も失わなくて済むよう強くなろうと決意する。現在は医療技術に興味を持ち、千鶴の元で働きながら学んでいる。

• 要　咲良

2132年3月22日生　19歳　AB型

第1種任務：パイロット教官

第2種任務：竜宮島学園中等部体育教師

母：要 澄美＜教師・要道場師範＞

元第一世代ファフナー・パイロット。近藤剣司の恋人。第一次蒼穹作戦直前、ファフナーに長時間乗った事による同化現象で昏睡状態に陥ったが、真壁紅音（ミョルニア）がもたらした情報を元に治療が行われ目覚めた。現在は腕や足に軽い硬直が残っているものの痛みはなく、歩行がやや困難なほかは支障なく暮らせている。

• 皆城織姫

竜宮島二代目コア

伯父：皆城総士

皆城乙姫の生まれ変わり。乙姫は、人とフェストゥムの融合体であり、コアとして島の生命維持から防衛までありとあらゆる機能を司っていた。また、乙姫はフェストゥムに、人間の「悲しみ」という感情を教えようとしていた。織姫は、その乙姫の記憶と意識をすべて引き継いでいるが、人格と感情はまったくの別人である。

• ウォルター・バーゲスト

任務：ペルセウス中隊ファフナー・パイロット

人類軍の元エリート兵士。大型爆撃機の副操縦士だったが、ハワイ戦で交戦規定アルファに異議を唱えたため、身柄を拘束される。

■メインロボ・アイテム

• マークザイン

他者の同化現象を自らに移し替えることができる、特殊な機体。ベースは新国連が開発したザルヴァートル・モデル。

• マークエルフ

ノートゥング・モデル11番機。この機体は一騎が新国連へ渡った際に解体され、コアはマークザインに移植された。

• ジークフリード・システム

全ファフナーを指揮、管理する装置。ジークフリード・システム搭乗者とパイロットをシナジェティック・コードで連結し、精神状態や負傷の度合い、戦局などを把握する。

• マークジーベン

ノートゥング・モデル7番機。空戦タイプ。真矢はスナイパーとして、主に後方支援を任されている。

• ジークフリード・システム

パイロットたちを統括管理し、痛みのコントロールや戦略の立案、CDCとの連携を行う。以前は皆城総士しか使えないシステムだと思われていた。

• マークフュンフ

ノートゥング・モデル5番機。元々は衛が搭乗していた機体。4つのシールドで構成されるイージス装備を搭載し、戦いの最前線で敵の攻撃や爆発から仲間を守る。

• マークツヴォルフ

ノートゥング・モデル12番機。頭突き攻撃を繰り出す芹のために、ショットガンホーンという武器が開発された。その仕組みは、エネルギーフィールドを発生させる角のような物を頭部に装着し、先端からプラズマを放出してとどめを刺すというものだ。

• マークノイン

ノートゥング・モデル9番機。以前、剣司が乗っていたマークアハトと同じ、中距離支援型の機体だ。サラマンダーと呼ばれるマークノイン用に開発された、火炎放射器を装備している。

• マークツェン

ノートゥング・モデル10番機。マークアハトと同じ、中距離支援型の機体だ。 ドラゴントゥースという、狙撃に特化した大口径の火砲を使用する。複数の弾種に切り替えられるうえ、エネルギー面でもファフナーに負担がかからない高性能の武器だ。

• ドミニオンズ・モデル

人類軍の主力ファフナー。ザルヴァートル・モデルの大量生産機だが、内蔵しているコアが違うため、ザインやニヒトのような力は発揮できない。また、同じ人類軍のファフナーであるトローンズ・モデルと比べても性能は劣る。ただし、長時間の戦闘が可能。 汎用・陸戦・空戦と3種類の形態がある。

• トローンズ・モデル

人類軍ファフナーの特殊モデル。メガセリオン・モデルの発展後継機。高性能だがシナジェティック・コード形成時に大きな心理的重圧がかかる上、パイロットの同化現象も激しいため、適性の高い者しか乗れない。汎用・陸戦・空戦と3種類の形態がある。

• パワーズ・モデル

グノーシスモデルの発展後継機で、他の機体より大型化している。適性の足りない者でもマカベ因子の移植などで乗れるようになる扱いやすい機体だが、その一方でパイロットが結晶化する確率が高く、対同化機能を発揮できない事も多い。汎用・陸戦・空戦と3種類の形態がある。

■サブタイトル

• 第1話／来訪者
• 第2話／希望の名は
• 第3話／対話の代償
• 第4話／継承者たち
• 第5話／新世界へ
• 第6話／祝福のとき
• 第7話／新次元戦闘
• 第8話／平和を夢見て
• 第9話／英雄二人
• 第10話／希望の地へ
• 第11話／変貌
• 第12話／戦場の子供たち
• 第13話／闇の中の未来

■主題歌・楽曲

• OP1

・イグジスト

・2～13

・作詞／atsuko

・作曲／atsuko、KATSU

・編曲／KATSU

・歌／angela

• ED1

・暗夜航路

・2～13

・作詞／atsuko

・作曲／atsuko、KATSU

・編曲／KATSU

・歌／angela

• 挿入歌1

・その時、蒼穹へ

・9

・作詞／atsuko

・作曲／atsuko、KATSU

・編曲／KATSU

・歌／angela

蒼穹のファフナー EXODUS - ソウキュウノファフナー エグゾダス - 評論

「蒼穹のファフナー EXODUS」は、2015年に放送されたTVアニメシリーズで、XEBECが原作・制作を手掛けた作品です。このシリーズは、2004年に始まった「蒼穹のファフナー」の続編であり、より深化したストーリーとキャラクターの成長を描いています。以下では、この作品の魅力と評価について詳しく解説します。

ストーリーの深化

「蒼穹のファフナー EXODUS」は、西暦2150年の世界を舞台にしています。フェストゥムというシリコン型生命体との戦いが新たな局面を迎え、第一次蒼穹作戦で砕かれた北極ミールの欠片が世界中に散らばり、独立したミールとして活動を始めるという設定は、シリーズの核となるテーマを引き継ぎつつ、新たな展開を迎えています。特に、人類とフェストゥムの共生を目指す一部の存在や、竜宮島の新たな進化など、物語は単純な対立構造から脱却し、より複雑で深みのあるものへと進化しています。

この作品の最大の魅力は、戦いの中で成長し続けるキャラクターたちです。皆城総士や真壁一騎を始めとするパイロットたちは、自分たちの存在意義や戦いの意味を模索しながら、仲間と共に成長していきます。特に、皆城総士の冷静さと不器用さ、真壁一騎の自己否定と成長、遠見真矢の洞察力と強さなど、各キャラクターの個性が際立っています。また、第二世代のパイロットたちも新たな視点を提供し、物語に新鮮さを加えています。

キャラクターの魅力

「蒼穹のファフナー EXODUS」では、キャラクターの成長と人間関係が物語の中心に据えられています。皆城総士は、冷静さと不器用さを兼ね備えたリーダーとして描かれ、彼の左眼に残る傷や、操のミール内での経験など、過去のトラウマと向き合いながら成長していく姿が感動的です。一方、真壁一騎は、幼い頃の過ちから自己否定を続けていたが、外の世界での経験を通じて自分自身と向き合い、総士との絆を深めていく姿が描かれています。

また、遠見真矢の洞察力と強さ、羽佐間カノンの自己犠牲と成長、日野美羽の無邪気さとエスペラントとしての能力など、各キャラクターがそれぞれの視点から物語を豊かにしています。特に、第二世代のパイロットたち、堂馬広登や立上芹、西尾里奈と西尾暉の兄弟関係など、新たなキャラクターたちの活躍も見逃せません。彼らは、先輩たちの経験を引き継ぎつつ、自分たちの道を切り開いていく姿が描かれています。

メカニックとバトルシーン

「蒼穹のファフナー EXODUS」のメカニックデザインとバトルシーンも見どころの一つです。マークザインやマークジーベン、ジークフリード・システムなど、各機体の特徴と役割が明確に描かれ、戦略的な戦闘シーンが展開されます。特に、マークザインの同化現象を移し替える能力や、マークジーベンのスナイパーとしての役割など、各機体の個性がバトルシーンに深みを与えています。また、人類軍のドミニオンズ・モデルやトローンズ・モデル、パワーズ・モデルなど、新たなファフナーの登場も物語に新鮮さを加えています。

バトルシーンでは、フェストゥムとの戦いだけでなく、人類軍との対立や共闘も描かれ、戦いの意味や目的が問われる場面が多く見られます。特に、第二次蒼穹作戦での戦いや、竜宮島の新たな進化を巡る戦闘シーンは、視覚的にも物語的にも見応えがあります。

音楽と主題歌

「蒼穹のファフナー EXODUS」の音楽も作品の魅力を引き立てています。オープニングテーマ「イグジスト」とエンディングテーマ「暗夜航路」は、angelaの力強い歌声とメロディーが物語の雰囲気を盛り上げます。また、挿入歌「その時、蒼穹へ」も重要なシーンで効果的に使用され、視聴者の感情を揺さぶります。音楽は、キャラクターの心情や戦いの緊張感を表現する上で重要な役割を果たしており、作品全体のクオリティを高めています。

評価と推薦

「蒼穹のファフナー EXODUS」は、深化したストーリーとキャラクターの成長、緻密なメカニックデザインとバトルシーン、そして力強い音楽が融合した作品です。特に、戦いの中で自分たちの存在意義を模索するキャラクターたちの姿は、視聴者に深い感動を与えます。また、新たな視点を提供する第二世代のパイロットたちや、人類とフェストゥムの共生を目指す一部の存在など、物語の広がりも魅力の一つです。

この作品は、「蒼穹のファフナー」シリーズのファンだけでなく、深いストーリーとキャラクターの成長を楽しみたい視聴者にもおすすめです。特に、戦いの中で自分自身と向き合うキャラクターたちの姿や、緻密なメカニックデザインとバトルシーンを楽しみたい方には、ぜひ視聴していただきたい作品です。また、音楽の力強さも作品の魅力を引き立てており、視聴者の感情を揺さぶる重要な要素となっています。

「蒼穹のファフナー EXODUS」は、戦いと成長、共生と対話をテーマにした作品であり、視聴者に多くの感動と思考を提供してくれることでしょう。ぜひ、この作品を通じて、キャラクターたちの成長と戦いの意味を感じてください。