ウルヴァリンの魅力と戦闘シーンの評価：鋭い爪と不屈の精神

ウルヴァリン - ヴルヴァリン - レビューと推薦

■公開メディア

TVアニメシリーズ

■原作メディア

アニメオリジナル

■放送期間

2011年01月07日 ～ 2011年03月25日
2011年1月7日～2011年3月25日(1回～12回)

■放送局

アニマックス

■分数

30分

■話数

12話

■原作

マーベル・コミックス

■監督

青山弘

■制作

製作／Superhero Anime Partners
アニメーション制作／マッドハウス

■著作

©2011Superhero Anime Partners

■ストーリー

ローガン／ウルヴァリンはニューヨークで恋に落ち、その後突然姿を消した日本人女性真理子＜マリコ＞を探しに来日する。真理子の父は矢志田信玄＜ヤシダ・シンゲン＞といい、九頭竜＜くずりゅう＞というヤクザ組織の首領。信玄の屋敷に潜入したローガンはそこで真理子を発見し、信玄は真理子を日本に無理矢理戻し、近々犯罪都市国家「マドリプール」の実力者と真理子を政略結婚させようとしていることを知る。ローガンは信玄邸に攻め込むが、信玄の用心棒達との戦闘の最中、針のような怪しい武器の攻撃を受ける。その武器には特殊な毒が塗布されており、ローガンの治癒能力を著しく低減させる。毒で弱っているローガンに対して木刀での決闘を要求する信玄。ローガンは勝てるはずもなく、決闘に敗れたあと、ローガンは信玄部下によってボロ雑巾のように捨てられる。
瀕死のローガンを見つけ、助けるのは謎の女・雪緒＜ユキオ＞。雪緒に介抱され、体力が回復した後、ローガンと雪緒は復讐のため、再び信玄邸を目指す。
ローガンに復讐は成就するのか。信玄との決着はつくのか。そして雪緒の正体は…。

■解説

マーベル・コミック、マッドハウス、ソニー・ピクチャーズ、アニマックスによるマーベル作品アニメ化プロジェクト「Marvel Anime」の第2弾で、『アイアンマン』に続いての制作、放送。2009年7月のコミコンにて『アイアンマン』と共にティーザー映像が上映され、同年11月のマーベル・エンターテインメントの決算発表にて2010年第3四半期（7月－9月）放映開始がアナウンスされた。その後2011年1月放送開始が正式に決定し、2010年11月にはキャストと監督による記者会見が行われた。ストーリーは『アイアンマン』と同じくコミック作家のウォーレン・エリスが考案し、1980年代のクリス・クレアモントとフランク・ミラーの作品をベースとしている。キャッチコピーは「最凶変異（ミュータント）日本上陸」。

■キャスト

・ローガン／小山力也
・雪緒／朴■美（■は王へんに路）
・矢志田真理子／折笠富美子
・矢志田信玄／柴田秀勝
・黒萩秀樹／矢尾一樹
・御影桔梗／萩原聖人

■メインスタッフ

・原作／マーベル・コミックス
・ストーリー／ウォーレン・エリス
・企画／丸山正雄
・監督／青山弘
・シリーズ構成、脚本／梶研吾
・キャラクターデザイン／阿部恒
・美術監督／青木勝志
・色彩設計／田中千春
・撮影監督／田川拓樹、五関寿
・編集／木村佳史子
・音楽／高橋哲也
・音響監督／三間雅文
・音響効果／倉橋静男
・音響制作／テクノサウンド
・助監督／大谷肇
・アニメーションプロデューサー／野嵜綾
・アニメーション制作／マッドハウス

■メインキャラクタ

・ローガン
ほとんどの傷が瞬時に完治する身体の回復能力「ヒーリングファクター」、金属「アダマンチウム」からなる爪と骨格を持つミュータント。動物的な鋭い感覚の持ち主。「ウルヴァリン」はローガンのX-MENの目バーとしてのコードネーム。他人と馴れ合うことを嫌う一匹狼。女性に対しては紳士的。突然自分の下を去った恋人・真理子を取り戻すため、ニューヨークから日本へとやってくる。
・雪緒
クールな美貌の謎の女。くノ一のような華麗な動きで、戦輪（チャクラム）を操る。危機に陥ったローガンを助け、以後彼と行動を共にする。雪緒の母を手にかけた信玄に強い恨みを持っており、信玄への復讐が彼女の悲願である。繁華街のビルの屋上のペントハウスを根城としている。
・浅野徹心
日本の公安調査庁の調査員。ローガンとは旧知の仲で、ローガンが信頼できる数少ない友人の一人。ローガンに真理子の情報を伝えようとニューヨークへ渡ってくる。信玄の検挙と”九頭竜”の壊滅の目的のため、信玄の動向を追っている。仕事熱心なあまり、自らの危険を省みず、無茶をすることも少なくない。
・矢志田真理子
ローガンの恋人。九頭竜の首領・矢志田信玄の一人娘。儚げな風情と愁いを帯びた眼差しの美しい女性。半年前、ローガンとニューヨークで恋に落ちるが、突然姿を消してしまう。実は父親・信玄にニューヨークから東京に強制的に連れ戻されてしまった。「九頭竜」が海外に新たな拠点を得るため、黒萩との政略結婚に利用される。
・矢志田信玄
日本でのAIMに資金提供をしている日本最大の暴力犯罪組織「九頭竜」を束ねている首領。真理子の父親。真理子を取り戻そうをするローガンの前に立ちはだかる。剣の達人で、その切っ先は音速を超える。普通の人間であるにもかかわらず、木刀との勝負ではローガンを圧倒するほど。他人に対する情け容赦は皆無で、目的のためには自身の娘も利用する冷酷非道な男。
・黒萩秀樹
真理子の婚約者。完全治外法権の孤島で、世界中の犯罪者が集まって、一つの都市国家を形成している極悪犯罪国家「マドリブール」の権力を握る。先代の首領が病気で急死したため、息子である彼が後を継いでいる。近代的な悪党、卑怯ですこぶる悪知恵が働く。戦闘に怯える小心な一面も。AIMから技術提供を受けている。信玄の強力なバックを得るために真理子との結婚を目論む。
・御影桔梗
信玄に用心棒として雇われたミュータント。ローガンと同じく金属性の骨格とヒーリングファクターの能力を持っており、ローガンの爪と同じように、両手首から刃を出すことが出来る。自分の出生、そして何故特殊能力を持っているかを本人は知らない。純粋に強い者＝ローガンとの戦いが望み、ローガンとの勝負に執着する故、しばしば信玄との契約よりローガンとの勝負を優先する。「相手が万全でなければ勝負しても意味がない」等、サムライ的な己の美学を持っている。

■サブタイトル

・第１話／真理子 MARIKO
・第２話／雪緒 YUKIO
・第３話／桔梗 KIKYO
・第４話／極赤 OMEGA RED
・第５話／浅野 ASANO
・第６話／少女 MIN
・第７話／像 VADHAKA
・第８話／黄 KOH
・第９話／獄道 HELL ROAD
・第１０話／信玄 SHINGEN
・第１１話／黒萩 KUROHAGI
・第１２話／狼眼 LOGAN

■関連作品

Blu-ray BOX （２枚組）
282分
2011年6月22日発売
1.ドルビーデジタル 5.1cｈサラウンド オリジナル（日本語）
\14,800（税込）

■主題歌・楽曲

・OP
「Feel My Claws」
作曲／大西省吾
・ED
「Another Day of Battles」
作曲／高橋哲也、大西省吾

ウルヴァリン - ヴルヴァリン - レビュー

マーベル・コミックスの人気キャラクター、ウルヴァリンを主人公にしたアニメシリーズ「ウルヴァリン - ヴルヴァリン -」は、2011年に放送された作品です。このアニメは、マーベル・コミック、マッドハウス、ソニー・ピクチャーズ、アニマックスによる「Marvel Anime」プロジェクトの一環として制作されました。『アイアンマン』に続く第2弾として、多くのファンから期待が寄せられました。

物語は、ニューヨークで恋人・真理子を突然失ったローガンが、日本に来て彼女を探すことから始まります。真理子の父親である矢志田信玄は、ヤクザ組織「九頭竜」の首領であり、真理子を政略結婚に利用しようとしています。ローガンは信玄の屋敷に潜入し、真理子を救出しようとしますが、特殊な毒によって治癒能力を奪われ、瀕死の状態に陥ります。そこで彼を助けるのが、謎の女・雪緒です。雪緒と共に信玄への復讐を誓ったローガンは、再び信玄邸に挑むことになります。

このアニメの魅力は、何と言ってもウルヴァリンのキャラクター設定と、彼を取り巻く人間関係です。ローガンは、ヒーリングファクターとアダマンチウムの爪を持つミュータントでありながら、一匹狼であり、女性に対しては紳士的な一面も持っています。真理子への愛情と信玄への復讐心が、彼の行動を駆り立てます。一方、雪緒はクールな美貌と華麗な戦闘技術を持つ謎の女で、信玄への復讐心を抱いています。彼女の過去とローガンとの関係が、物語に深みを与えています。

また、信玄や黒萩秀樹、御影桔梗といった悪役たちも魅力的です。信玄は冷酷非道なヤクザの首領でありながら、剣の達人としての誇りを持っています。黒萩はマドリプールの権力者であり、卑怯な手段を駆使して真理子との結婚を目論みます。御影桔梗はローガンと同じ能力を持つミュータントで、彼との戦いを望んでいます。これらのキャラクターが織りなすドラマが、視聴者を引き込んでいきます。

アニメの制作は、マッドハウスが担当しており、キャラクターデザインやアクションシーンのクオリティが非常に高いです。特に、ウルヴァリンの戦闘シーンは迫力があり、視覚的な楽しみを提供してくれます。また、音楽も高橋哲也と大西省吾によるもので、オープニングテーマ「Feel My Claws」とエンディングテーマ「Another Day of Battles」が物語の雰囲気を盛り上げています。

このアニメは、原作コミックのファンだけでなく、アクションやドラマを楽しみたい視聴者にもおすすめです。ストーリーはウォーレン・エリスが考案し、1980年代のクリス・クレアモントとフランク・ミラーの作品をベースにしています。そのため、コミックのファンにとっては懐かしさを感じる一方、新たな解釈や展開も楽しむことができます。

放送期間は2011年1月7日から3月25日までの全12話で、アニマックスで放送されました。各話のサブタイトルも魅力的で、真理子や雪緒、信玄といった主要キャラクターの名前が使われています。特に、第10話「信玄 SHINGEN」と第11話「黒萩 KUROHAGI」は、物語のクライマックスを迎える重要なエピソードです。

関連作品としては、Blu-ray BOXが2011年6月22日に発売されました。2枚組で全282分、ドルビーデジタル5.1chサラウンドの日本語音声が収録されています。価格は税込14,800円で、ファンにとっては必須のアイテムと言えるでしょう。

「ウルヴァリン - ヴルヴァリン -」は、マーベル・コミックスのキャラクターを日本のアニメとして描いた作品であり、その融合が成功していると言えます。ウルヴァリンのキャラクターと、彼を取り巻く人間関係、そして高品質なアニメーションと音楽が、視聴者を引き込む魅力的な作品となっています。マーベルのファンだけでなく、アクションやドラマを楽しみたい視聴者にもおすすめの作品です。